Oracle Management Agent (管理エージェント)は、Enterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つで、Enterprise Managerシステムで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換できます。管理エージェントはプラグインと連携することにより、管理対象ホスト上で実行されているターゲットを監視します。
この章では、管理対象外のホストに管理エージェントをインストールして、管理対象外のホストを管理対象ホストに変換する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
注意: OMSホスト上で、OMSがデプロイされているプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアがデフォルトで使用可能になります。たとえば、OMSがデプロイされているプラットフォームがLinux x86-64の場合、OMSホストでLinux x86-64プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアがデフォルトで使用可能になります。そのプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを手動でダウンロードする必要はありません。OMSがデプロイされているプラットフォームとは異なるプラットフォームに管理エージェントをインストールする場合は、自己更新を使用して目的のプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを手動でダウンロードする必要があります。詳細は、6.2.2.4項を参照してください。 |
ホスト上で実行されているターゲットをモニターする場合は、任意の時点で、管理エージェントをインストールすることによりその管理対象外ホストを管理対象ホストに変換してから、その管理対象ホストで実行されているターゲットを、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに追加されるように検出して昇格する必要があります。
管理エージェントはエージェント・ゴールド・イメージを使用してインストールすることをお薦めします。この項では、エージェント・ゴールド・イメージの概要を示し、管理エージェントのインストールを開始する前に理解しておく必要のある重要な概念について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
Oracle Management Agentは、エージェント・ゴールド・イメージを使用してインストールできます。エージェント・ゴールド・イメージは、Enterprise Managerで管理されているデータ・センター内の管理エージェントの理想的な状態を表したもので、必要なバージョンの管理エージェント・ソフトウェアン、必要なバージョンのモニタリング・プラグイン、および必要なパッチがカスタマイズ構成されています。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、Enterprise Managerユーザーが、徹底的にテストおよび調整されたライブ・リファレンス管理エージェントを使用して作成します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用すると、多数のホスト上で新しい管理エージェントのプロビジョニングまたは既存の管理エージェントの更新を行うことができます。
注意: エージェント・ゴールド・イメージを使用して共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。また、セキュアでない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成のソースには、必ずセキュアな管理エージェントを使用してください。 |
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、Oracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)に格納されている次のソフトウェア・コンポーネントで構成されます。
管理エージェント・ソフトウェア
Oracleホームの監視プラグイン
検出プラグイン
モニタリング・プラグイン
管理エージェントおよびプラグインのパッチ
構成情報
インストールまたは更新を実行するためのデプロイ・スクリプト
ゴールド・イメージ・バージョンを使用して管理エージェントをプロビジョニング、アップグレードおよび更新するメリットは、次のとおりです。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは必要な管理エージェント・ソフトウェア、プラグインおよびパッチで構成されるため、ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントのプロビジョニングおよび更新は、データ・センターの管理エージェント・ライフサイクルを管理するためのシングル・ポイント・ソリューションです。つまり、ユーザーがエージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントをアップグレードしたり、パッチ・プランを使用してパッチを適用したり、プラグイン・ライフサイクル・アプリケーションを使用してプラグインを管理したりする必要はありません。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用すると、多数の管理エージェントをプロビジョニングして、それらすべてに同じバージョンの管理エージェント・ソフトウェア、プラグインおよびパッチを適用し、さらに同じ構成プロパティ・セットを割り当てることができます。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントのプロビジョニング、アップグレードおよび更新は、拡張性の高いアプローチです。
ゴールド・イメージ・バージョンを使用してプロビジョニングまたは更新された管理エージェントは、安定性が高く、十分にテストされ、標準化された構成を持ちます。
ゴールド・イメージ・バージョンを使用してプロビジョニングまたは更新された管理エージェントは、推奨構成に基づいて簡単に追跡できます。
ホスト上で実行されているターゲットをモニターする場合は、任意の時点で、管理エージェントをインストールすることによりその管理対象外ホストを管理対象ホストに変換する必要があります。この項では、エージェント・ゴールド・イメージを使用して管理エージェントをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストールを開始するには、次の手順を実行します。
スタンドアロンOracle Management Agent 13cリリース1が環境にインストールされていることを確認します。
スタンドアロンOracle Management Agent 13cリリース1がインストールされていない場合は、ここでインストールしてください。6.2.2項を参照してください。旧リリースの管理エージェントが存在する場合は、それを13cリリース1にアップグレードします。『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド』を参照してください。
注意: エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用できるのは、13cリリースのスタンドアロン管理エージェントのみで、13cリリースのセントラル・エージェントやその他のリリースのスタンドアロン管理エージェントは使用できません。セントラル・エージェントは、デフォルトで最初のOMSとともにOMSホストにデプロイされる管理エージェントであり、このセントラル・エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージを作成することはできません。 |
エージェント・ゴールド・イメージを作成します。6.2.3項を参照してください。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成します。6.2.4項を参照してください。
特定の管理エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを、デプロイメントに使用できる現行バージョンとして設定します。6.2.5項を参照してください。
エージェント・ゴールド・イメージを使用して接続先ホストにスタンドアロン管理エージェントをインストールします。6.2.6項を参照してください。
注意: エージェント・ゴールド・イメージを使用して共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。また、セキュアでない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成のソースには、必ずセキュアな管理エージェントを使用してください。 |
エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用できるのは、13cリリースのスタンドアロン管理エージェントのみで、13cリリースのセントラル・エージェントやその他のリリースのスタンドアロン管理エージェントは使用できません。この項では、このような13cリリースのスタンドアロン管理エージェントをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前に
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たす
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たす
スタンドアロン管理エージェントをインストールするには、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールからアクセスできるホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用するか、EM CLIを使用します。ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、GUIを多用した対話形式の画面を提供するアプリケーションです。管理エージェントを大量にデプロイするには、このウィザードまたはEM CLIの使用をお薦めします。ホスト・ターゲットの追加ウィザードの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
注意: この項では、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して新しい管理エージェントをデプロイする方法についてのみ説明します。既存のインスタンスのクローニング、および共有インスタンスを使用した管理エージェントのデプロイの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
ホストへスタンドアロンの管理エージェントをインストールするときには、エージェント・ベース・ディレクトリに次のデフォルトの内容が表示されます。
<agent_base_directory> |_____agent_13.1.0.0.0 |_____sbin |_____OPatch |_____agent.rsp |_____bin |_____cfgtoollogs |_____config |_____install |_____instalclient |_____. |_____. |_____agent_inst |_____. |_____agentInstall.rsp |_____agentimage.properties
注意: 既存の管理エージェントを新しいOracle Management Service (OMS)に再指定できます。この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の付録「Oracle Management Agentの別のOracle Management Serviceへのリダイレクト」を参照してください。既存の管理エージェントを新しいOMSに対して再指定する場合、管理エージェントの監視対象ターゲット、ターゲットの履歴および管理エージェントの履歴は移行できません。監視対象ターゲットおよび履歴データは失われます。 |
「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して、管理エージェントのインストールを開始する前に、次の点を考慮します。
「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードおよびEM CLIでは、の管理エージェントをインストールすることにより、Enterprise Managerシステムで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換します。
使用する環境で管理エージェントを大量にデプロイするには、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLI使用することをお薦めします。
管理エージェントをホストへインストールするには、自己更新を使用して、使用するホスト・プラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアに必要なバージョンをダウンロードして適用されている必要があります。OMSホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアのみが、デフォルトでダウンロードおよび適用されます。
自己更新にアクセスするには、「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。
プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、第6.2.2.4項を参照してください。
Oracle Management Agent 13cは、Oracle Management Service 13cとのみ通信し、以前のリリースのEnterprise Managerとは通信しません。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用すると、ダウンロードして適用した管理エージェント・ソフトウェアに対応する最新バージョンの管理エージェントのみをプラットフォームにインストールできます。たとえば、ある特定のプラットフォーム用の13c
管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用した場合、そのプラットフォームには13c管理エージェントのみをインストールでき、12c管理エージェントはインストールできません。
12cリリースおよび13cリリースの管理エージェントとOMSの間の互換性の詳細は、表5-2を参照してください。
共通のマウント済ドライブを複数のホストが共有している場合、管理エージェントのインストールは2つの異なるフェーズに分けられます。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「フレッシュ・エージェント・インストール」を選択し、ドライブが共有されているホストに管理エージェントをインストールします。または、デプロイメント・タイプ「既存のエージェントのクローニング」を選択し、ドライブが共有されているホストに管理エージェントをクローニングできます。
詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の管理エージェントのクローニングについての章を参照してください。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「共有エージェントへのホストの追加」を選択し、共有されているマウント済ドライブにアクセスできる他のすべてのホストに管理エージェントをインストールします。(ここでは、前の手順でマスター・エージェントまたは共有エージェントとしてインストールした管理エージェントを選択します)。
詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の共有エージェントのインストールについての章を参照してください。
複数のノードを持つOracle RAC Clusterがある場合、各ノードに個別に管理エージェントをインストールする必要があります。つまり、ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、各ノードを接続先ホストとして明示的に追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、特定バージョンの管理エージェント・ソフトウェアに適用する管理エージェント個別パッチを保存できるため、同じバージョンの新しい管理エージェントをデプロイするたびに、または古い管理エージェントをそのバージョンにアップグレードするたびに、これらのパッチが自動的にそのソフトウェアに適用されます。
これを行う方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
また、個別パッチをプラグインに適用して、カスタムのパッチが適用されたプラグインを作成でき、このカスタムのパッチが適用されたプラグインは、デプロイするすべての新しい管理エージェント、およびアップグレードするすべての古い管理エージェントにデプロイされます。
その方法に関する詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、セキュリティ強化されたLinux (SELinux)に対するpermissive
およびenforcing
オプションをサポートします。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードでは、Oracle Management Service(OMS)と管理エージェントをインストールするリモート・ホスト間でSSH接続を使用して接続を確立します。
OpenSSHで提供されるSSH1(SSHバージョン1)とSSH2(SSHバージョン2)のプロトコルのみが、管理エージェントのデプロイでサポートされています。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードは名前付き資格証明をサポートしており、これを使用すればこの操作のための管理者によって特定の名前に登録された資格情報のセットを使用できます。オペレータは、管理者によって保存および格納される名前付き資格証明のみ選択でき、関連付けられている実際のユーザー名およびパスワードを確認しないため、パスワードのセキュリティの追加レイヤーを確保できます。
選択した名前付き資格証明がインストールを実行する権限を持たない場合は、別のユーザー(ロック済ユーザー・アカウント)として実行する名前付き資格証明を設定できます。この場合、ウィザードは選択された名前付き資格証明を使用してホストにログインしますが、設定されたロック済ユーザー・アカウントを使用してインストールを実行します。
たとえば、User_A (リモート・ログイン・アクセスのできるユーザー・アカウント)という名前付き資格証明を作成し、必要な権限を持つUser_X (no direct login
が設定される管理エージェント・インストール・ユーザー・アカウント)として実行するように設定できます。この場合、ウィザードはUser_Aとしてホストにログインしますが、名前付き資格証明で指定されている権限委任設定(sudoまたはPowerBroker)を使用し、User_Xとしてインストールします。
sudo、pbrun、sesuおよびsu権限委任ツールをCloud Controlはサポートしています。
名前付き資格証明は、SSH公開鍵認証およびパスワード認証をサポートします。そのため、パスワードを公開することなく、既存のSSH公開鍵認証を使用できます。
名前付き資格証明にSSH公開鍵認証を設定する手順は次のとおりです。
注意:
|
Oracleホーム内の次の場所に移動します。
$<ORACLE_HOME>/oui/prov/resources/scripts
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/oui/prov/resources/scripts
OMSホストがOracle Solarisで稼働する場合は、sshUserSetup.sh
スクリプトを編集し、次のように変更します。
"SunOS") SSH="/usr/local/bin/ssh" SSH_KEYGEN="/usr/local/bin/ssh-keygen"
変更後
"SunOS") SSH="/usr/bin/ssh" SSH_KEYGEN="/usr/bin/ssh-keygen"
OMSホストがUNIXベースのオペレーティング・システムで実行されている場合、OMSインストール・ユーザーとしてOMSホストでsshUserSetup.sh
スクリプトを実行し、管理エージェントのインストール・ユーザー名とターゲット・ホストの完全修飾名を渡します。
sshUserSetup.sh -setup -user <agent_install_user_name> -hosts "<target_hosts>"
例: sshUserSetup.sh -setup -user oracle -hosts "abc1.example.com abc2.example.com abc3.example.com".
Ensure that you use a space to separate the target host names
次のSSH鍵が作成されます。
$HOME/.ssh/id_rsa $HOME/.ssh/id_rsa_pub
ここで、$HOME
はOMSインストール・ユーザーのホーム・ディレクトリです。
OMSホストがMicrosoft Windows上で実行している場合、(4章で説明するとおり) CygwinをOMSホストへインストールし、OMSホストでOMSユーザーとしてsshUserSetupNT.sh
スクリプトを実行し、管理エージェントのインストール・ユーザー名とターゲット・ホストの完全修飾名を渡します。
sshUserSetupNT.sh -setup -user <agent_install_user_name> -hosts <target_hosts>
SSH鍵をEnterprise Managerにアップロードします。
「設定」メニューから、「セキュリティ」、「名前付き資格証明」の順に選択します。「作成」をクリックします。「資格証明名」には資格証明の名前を指定し、「資格証明のタイプ」には「SSHキー資格証明」を選択し、「有効範囲」には「グローバル」を選択します。「グローバル」オプションを選択しないと、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードを使用して管理エージェントをインストールするためにSSH名前付き資格証明を使用できません。
手順3で作成された秘密SSH鍵のうち1つをアップロードするには、「資格証明プロパティ」セクションで「秘密鍵のアップロード」フィールドの値として秘密SSH鍵の場所を指定します。「保存」をクリックします。
手順3で作成された公開SSH鍵のうち1つをアップロードするには、「資格証明プロパティ」セクションで「公開鍵のアップロード」フィールドの値として公開SSH鍵の場所を指定します。「保存」をクリックします。
図 6-1はSSH鍵をEnterprise Managerにアップロードする方法を示しています。
SSH公開鍵認証を名前付き資格証明にすでに設定している場合、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードを使用して管理エージェントをインストールするときに、名前付き資格証明を使用できます。
「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して、それぞれのホストへローリング方式で、管理エージェントを大量にデプロイできます。この方法では、各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視した後、1つのデプロイメント・フェーズから次へと連続的に、デプロイメントを進めます。ホストでデプロイメント・フェーズが失敗しても、デプロイメント・プロセスは停止しません。
管理エージェントをローリング方式でデプロイする場合は、$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties
ファイルにあるoracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost
プロパティをtrue
に設定し、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用して管理エージェントをデプロイします。
デフォルトでは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、次のタイプのプラグインのみを構成します。
管理エージェント・ソフトウェアがデプロイされているOMSで構成されたすべての検出プラグイン
Oracleホームの検出プラグイン
Oracleホームの監視プラグイン
サポート・ワークベンチ(インシデント)のメトリックが正しく機能するには、Oracle WebLogic Serverのアラート・ログ・ディレクトリに対して読取り権限を持っている必要があります。また、このOracle WebLogic Serverターゲットを監視しているManagement Agentが、Oracle WebLogic Serverと同じホスト上で実行されていることを確認してください。
組織に共通のマウント・ポイントがある場合、それが汎用であることを確認し、この汎用マウント・ポイントに管理エージェントをインストールします。このガイドラインは、管理エージェントの今後のリリースを同じマウント・ポイント内でアップグレードし、アップグレードのたびに新たにマウント・ポイントを取得しない場合に役立ちます。
たとえば、/oracle/product/agent
のようなマウント・ポイントを設定して管理エージェントをそのポイントにインストールすると、/oracle/product/agent/agent13c
のように表示されます。管理エージェントをマウント・ポイントに直接インストールすると、アップグレード・パスが壊れ、クリーンアップ操作で問題が発生するため、直接インストールしないでください。
カーネル・パッチまたはパッチ・バンドルを適用してSolarisの下位リリースをアップグレードすることと、実際のSolaris 5.10 Update 9イメージをインストールすることは同じではありません。Oracle Management Agent 13cは最小更新バージョンのSolaris 5.10 Update 9で構築、テストおよび動作保証されたものなので、Oracle Management Agentは、パッチを使用してアップグレードされたリリースではなく、Solaris 5.10 Update 9にのみインストールすることをお薦めします。
注意: 「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して管理エージェントをインストールせずに、サイレント・モードで手動により管理エージェントをインストールできます。サイレント・モードで管理エージェントをインストールする方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
表6-1に、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールする前に満たす必要がある汎用前提条件を一覧表示します。
表6-1 スタンドアロンOracle Management Agentをインストールするための汎用前提条件
要件 | 説明 |
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第1章に示されているハード・ディスク領域、スワップ領域、一時ディレクトリ領域、ステージ・ディレクトリ領域および物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。 |
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(Microsoft Windowsの場合)第4章の説明に従って、接続先ホストにCygwin 1.7をインストールしたことを確認します。 注意: Microsoft Windows Server 2008およびMicrosoft Windows Vistaで Cygwinをインストールしてホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してMicrosoft Windowsホストに管理エージェントをデプロイしない場合、PsExecプロセス・ユーティリティを使用してこれらのホストに管理エージェントをデプロイすることを選択できます。PsExecを使用してMicrosoft Windowsホストに管理エージェントをデプロイする方法の詳細は、付録Eを参照してください。 |
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管理エージェントは、「My Oracle Support」のEnterprise Managerの動作保証マトリックスに記載された動作保証済のオペレーティング・システムにのみインストールしてください。Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、付録Dで概説する手順に従ってください。 将来サポートされるプラットフォームについては、My Oracle SupportのNote 793512.1を参照してください。 注意: Oracle Solaris 10を使用する場合、アップデート3以上がインストールされているか確認してください。インストールされたかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
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ファイル・システムの要件 |
宛先ホストにマウントされたファイルシステムでバッファに入れられた書込みが許可されないことを確認します。 |
ファイル記述子の要件 |
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パッケージ要件 |
第2章にあるとおりに、必ずすべてのオペレーティング・システム固有のパッケージをインストールしてください。 |
ユーザーおよびオペレーティング・システム・グループの要件 |
第3章の説明に従って、必要なオペレーティング・システムのグループとユーザーを作成します。 |
権限の要件 |
Enterprise Managerユーザーに
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etc/hostsファイルの要件 |
(Microsoft Windowsのみ) |
接続先ホストの要件 |
宛先ホストにOMSを実行しているホストからアクセスできることを確認します。 宛先ホストとOMSが実行されているホストが別のネットワーク・ドメインに属している場合、宛先ホストの たとえば、完全修飾ホスト名が
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宛先ホストの資格証明の要件 |
同じプラットフォーム上で実行中のすべての接続先ホストが、同じ資格証明のセットを持っていることを確認します。たとえば、Linuxオペレーティング・システムを実行しているすべての宛先ホストに同じ資格証明セットを使用する必要があります。 ウィザードは、同じユーザー・アカウントを使用して、管理エージェントをインストールします。同じオペレーティング・システムを実行しているホストで異なる資格証明を使用している場合、2つの異なるデプロイメント・セッションを使用します。 |
接続先ホストのタイムゾーン要件 |
接続先ホストのタイムゾーンが正しく設定されていることを確認します。接続先ホストのタイムゾーンを確認するには、OMSホストにログインし、次のコマンドを実行します。
タイムゾーンが正しく表示されない場合、接続先ホストにログインし、次の手順を実行します。
注意: 管理エージェントのインストール中に間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、管理エージェントのインストール後、接続先ホストで正しいタイムゾーンを設定する必要があります。インストール後のタイムゾーンの設定の詳細は、第6.2.2.6項を参照してください。 |
sudo/pbrun/sesu/su SSH要件 |
(UNIXの場合のみ) 使用している権限委任ツールでSSHを介したリモート・コマンドの実行に擬似ターミナルが必要な場合は、必ず これ以外の方法として、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用する管理エージェント( 注意: 権限委任ツールにsudoを使用している場合、
|
(UNIXの場合のみ)
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(UNIXの場合のみ) インストール・ユーザーに たとえば、権限委任ツールにsudoを使用している場合は、
ここで、 ロックされたアカウント・ユーザーとして たとえば、権限委任ツールにsudoを使用している場合は、
ここで、 |
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ロックされたアカウントの要件 |
ロックされたアカウント・ユーザー(oracle)にログイン・ユーザーのホーム・ディレクトリの読取り権限があることを確認します。 |
SSHデーモンがすべての宛先ホストのデフォルト・ポート(22)で実行されていることを確認します。UNIXホストのSSHポートを確認するには、次のコマンドを実行します。
たとえば、コマンドからの出力は次のようになります。
この出力は、SSHデーモンがポート22で実行中であることを示します。 また、UNIXホストでは、次のコマンドを実行してSSHポートを検証できます。
Microsoft Windowsでは、SSHポートの値は デフォルト以外(22以外)のSSHポートを使用している場合は、次のファイル内の
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宛先ホスト上で、次の内容を確認します。
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インストールする管理エージェントが、自己更新を使用してダウンロードおよび適用されていることを確認します。
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付録Bの説明に従って、すべてのコマンドの場所へのパスを確認します。 |
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インストール・ユーザー要件 |
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エージェント・ユーザー・アカウント権限(Microsoft Windowsの場合) |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、エージェント・ユーザー・アカウントに次を実行する権限があることを確認します。
エージェント・ユーザーにこれらの権限があることを確認するには、次の手順を実行します。
|
cmd.exeの権限(Microsoft Windowsの場合) |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントに この制約事項、および権限を付与する方法の詳細は、次のMicrosoft WebサイトへのURLにアクセスしてください。 |
ランタイム・ライブラリ・ファイルの要件(Microsoft Windowsの場合) |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、 |
インストールとともに実行するインストール前スクリプトとインストール後スクリプトがOMSホスト、宛先ホストまたは宛先ホストにアクセスできる共有場所で使用可能であることを確認します。 |
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My Oracle SupportのEnterprise Manager動作保証マトリックスに示されている動作保証済ブラウザを使用していることを確認します。Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、付録Dの手順に従ってください。 |
スタンドアロン管理エージェントをホストにインストールするには、自己更新を使用して、ホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する必要があります。
この項では、自己更新を使用して様々なプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法を説明します。この章の内容は次のとおりです。
重要: OMSホスト・プラットフォームの管理エージェントをデフォルトでダウンロードして適用すれば、管理エージェントをインストールするホストがOMSホストと同じプラットフォームで実行されている場合、そのプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアのダウンロードと適用は不要です。 |
Enterprise ManagerがMy Oracle Supportへインターネット経由でアクセスできる場合は、オンライン・モードで実行していることになります。
Enterprise Managerがオンライン・モードで実行していることを確認するには、「オフライン・パッチ」ページにアクセスします。このページにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択してから、「オフライン・パッチ」を選択します。
Enterprise Managerをオンライン・モードで実行しているときに、自己更新を使用して管理エージェント・ソフトウェアを使用してダウンロードして適用するには、次の手順に従ってください。
自己更新が設定されていることを確認します。
自己更新を設定するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
「設定」メニューで、「拡張性」、「自己更新」の順に選択します。
タイプは、「エージェント・ソフトウェア」を選択し、「アクション」メニューから「開く」を選択します。エージェント・ソフトウェア更新ページに、各種の管理エージェント・ソフトウェアが表示されます。
使用可能な更新のリストから更新を選択します。OMSホストのプラットフォームに一致するエントリ以外のすべてのエントリが、「使用可能」というステータスを表示します。
「ダウンロード」をクリックします。「スケジュール・ダウンロード」ダイアログ・ボックスが開きます。
注意: 「ダウンロード」ボタンは次の場合にのみ有効です。
|
更新をいつダウンロードするか選択します。次のオプションを使用できます。
即時
後で(指定した時刻)
ダウンロードが完了したとき通知を送信するかどうか
「選択」をクリックします。ソフトウェア・ライブラリに、管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするためのEnterprise Managerジョブが作成されます。
Enterprise Managerでは、Oracle Enterprise Managerストアからのアーカイブのダウンロードが開始します。ダウンロードが終了するまで待ちます(オフライン・モードのときは、システムは指定した場所から読込みを開始します)。
ダウンロードが完了すると、確認ページが表示されます。
ダウンロードが完了したら、管理エージェントを選択して「適用」をクリックします。この手順によって、ソフトウェア・ライブラリ内の管理エージェント・ソフトウェアをステージングして、ホスト上への管理エージェントのインストールで使用するホスト・ターゲットの追加ウィザードで使用できるようにします。
Enterprise ManagerがMy Oracle Supportへインターネット経由でアクセスしていない場合は、オフライン・モードで実行していることになります。
Enterprise Managerがオフライン・モードで実行していることを確認するには、「オフライン・パッチ」ページにアクセスします。このページにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択してから、「オフライン・パッチ」を選択します。
Enterprise Managerをオフライン・モードで実行しているときに、自己更新を使用して管理エージェント・ソフトウェアを使用してダウンロードして適用されるには、次の手順に従ってください。
自己更新が設定されていることを確認します。
自己更新を設定するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
「設定」メニューで、「拡張性」、「自己更新」の順に選択します。
自己更新ホームページで、「更新の確認」をクリックします。メッセージが表示され、すべての更新のカタログをダウンロードするためにアクセスされるURLが示されます。
インターネット接続できるコンピュータから、メッセージに記載されていたURLを使用してカタログ・ファイルをダウンロードします。
注意: ファイルを解凍しないでください。 |
ダウンロードしたファイルを、次のいずれかの方法でコピーします。
管理エージェントおよびEM CLIがインストールされている任意のホストへ
Oracle Management Service (OMS)ホストへ(OMSホスト・マシンには即時利用可能なEM CLIが構成されているので設定は必要ありません)
<OMS_HOME>
へナビゲートし、EM CLIへログインして、インストール・ユーザーとして次のコマンドを実行します。
./emcli login -username=sysman
EM CLIを同期します。
./emcli sync
emcli import_update_catalog
コマンドを実行して、更新するOracle Management Serviceインスタンスまたは管理エージェントに、アーカイブをインポートします。例:
./emcli import_update_catalog -omslocal -file=zip file absolute path
このコマンドを実行する前に、ソフトウェア・ライブラリがCloud Controlに設定されていることを確認します。これを行う方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドを参照してください。
ヒント: 複数のOMS設定の場合、オプションの詳細は、emcli help import_update_catalog を実行します。 |
自己更新ホームページに戻り、リフレッシュを行って、「使用可能な更新」列の新規更新数を確認します。
タイプは、「エージェント・ソフトウェア」を選択し、「アクション」メニューから「開く」を選択します。エージェント・ソフトウェア更新ページに、各種の管理エージェント・ソフトウェアが表示されます。
使用可能な更新のリストから更新を選択します。OMSホストのプラットフォームに一致するエントリ以外のすべてのエントリが、「使用可能」というステータスを表示します。
「ダウンロード」をクリックします。URLおよび手順を含むメッセージが表示されます。
インターネット接続可能なコンピュータで、手順12のURLからファイルをダウンロードします。次のいずれかの操作を行います。
管理エージェント・ホストにファイルをコピーし、手順12の指示に従います。
Oracle Management Serviceホストにファイルをコピーし、手順12の指示に従います。
この段階で、自己更新ホームページでは、更新は「ダウンロード」状態で表示されます。
ダウンロードが完了したら、管理エージェントを選択して「適用」をクリックします。この手順によって、ソフトウェア・ライブラリ内の管理エージェント・ソフトウェアをステージングして、ホスト上への管理エージェントのインストールで使用するホスト・ターゲットの追加ウィザードで使用できるようにします。
この項では、スタンドアロン管理エージェントのインストールに必要な作業について説明します。内容は次のとおりです。
重要: OMSホストがMicrosoft Windowsで稼働していて、OMSソフトウェアがC:\ 以外のドライブにインストールされている場合は、$ORACLE_HOME\oui\prov\resources\ssPaths_msplats.properties 内のSCRATCH_PATH 変数を更新します。
たとえば、OMSソフトウェアが |
この項では、13c管理エージェントをホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする方法を説明します。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して新規管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
管理エージェントをインストールするホストのプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがダウンロードされ、適用されたことを確認します。
プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、第6.2.2.4項を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォームで実行しているホストへ管理エージェントをインストールするには、そのプラットフォームの32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアが、自己更新を使用してダウンロードされて適用されていることを確認してください。 |
Cloud Controlで、次のいずれかの操作を行います。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「自動検出の結果」の順にクリックします。「サーバー、ストレージおよびネットワーク」タブにある、「自動検出の結果」ページに表示されているリストから、監視するホストを選択し、「昇格」をクリックします。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。「ターゲットの手動追加」ページで、「ホストにエージェントをインストール」を選択します。
ホストとプラットフォーム・ページで、次を実行します。
このセッションに割り当てられたデフォルトの名前のままにするか、選択した一意の名前を入力します。入力するカスタム名は直観的な名前にすることができ、必ずしもデフォルトの名前と同じフォーマットにする必要はありません。たとえば、add_host_operation_1
のようになります。
一意のデプロイメント・アクティビティ名によって、このデプロイメント・セッションで指定されたインストール詳細を保存し、新規セッションですべての詳細を入力しなおすことなく、将来再利用できます。
「追加」メニューから「手動」を選択して、管理エージェントをインストールするホストの完全修飾名を入力してプラットフォームを選択します。
インストールするためにシステムから取得されたホスト名は、IPアドレスと短縮名を含んでいる場合があります。ただし、foo.mydomain.com
のように対象ホスト全体を表した、完全修飾されたホスト名を使用することをお薦めします。メンテナンスの簡素化および全体的なセキュリティのためにお薦めします。
注意:
|
または、「追加」メニューから「ファイルから」を選択してファイルに格納されたホスト名を追加するか、「検出されたホスト」を選択してEnterprise Managerで検出されたホストのリストからホスト名を追加できます。ホスト・ファイルでホスト名のエントリがどのように表示されるべきかについては、第6.2.2.5.2項を参照してください。
注意: 「追加」メニューから「検出されたホスト」を選択して検出されたホストのリストからホストを追加すると、ホストのプラットフォームが自動的に検出されて表示されます。プラットフォーム名は、自動検出から得られたヒントやOMSホストのプラットフォームなど、複数の要素の組合せを使用して検出されます。このデフォルトのプラットフォーム名は提案であり、次の手順に進む前に必ずプラットフォームの詳細を確認することをお薦めします。 |
プラットフォーム名を修正していて、すべてのホストが同じプラットフォームで稼働している場合、この表の最初のホストのプラットフォームを設定し、「プラットフォーム」リストから、「すべてのホストで同一」を選択します。これにより、最初のホストに選択したプラットフォーム名が表の残りのホストにも設定されます。
プラットフォーム名および別のプラットフォームのすべてのホストを修正するときは、「プラットフォーム」一覧から「各ホスト別」を選択します。各ホストの正しいプラットフォームを選択します。
注意:
|
「次へ」をクリックします。
「インストールの詳細」ページで、次のようにします。
「デプロイメント・タイプ」セクションで、新規エージェント・インストールを選択します。
注意: 共通の済ドライブを複数のホストが共有している場合、管理エージェントのインストールは2つの異なるフェーズに分けられます。
|
表から、共通のプラットフォーム名でグループ化されたホストを示す最初の行を選択します。
「インストールの詳細」セクションで、ステップ3 (b)で選択したホストに共通するインストールの詳細を指定します。「インストールのベース・ディレクトリ」に、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルをコピーするエージェント・ベース・ディレクトリへの絶対パスを入力します。
例: /u01/software/em13c/agentbasedir/
入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルがその場所にコピーされます。
注意: インストールのベース・ディレクトリは、基本的にはエージェント・ベース・ディレクトリです。指定するディレクトリが空であることを確認します。以前に実行したデプロイメント・セッションがなんらかの理由で失敗した場合、エージェント・ベース・ディレクトリにADATMP_<timestamp>サブディレクトリがある可能性があります。この場合、サブディレクトリを削除してデプロイメント・セッションを新たに開始するか、失敗したセッションを「ホスト・ステータスの追加」ページから再試行します。 |
「インスタンス・ディレクトリ」で、デフォルトのインスタンス・ディレクトリの場所のままにするか、すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できるディレクトリを選択し、そこへの絶対パスを入力します。
例: /u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst
カスタムの場所を入力する場合、そのディレクトリに書込み権限があることを確認してください。エージェント・ベース・ディレクトリ内にインスタンス・ディレクトリを保持することをお薦めします。
入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントに関連するすべての構成ファイルがその場所にコピーされます。
「名前付き資格証明」リストから、資格証明がOMSとリモート・ホスト間のSSH接続を設定し、各リモート・ホストに管理エージェントをインストールするために使用できる適切なプロファイルを選択します。
注意:
|
「権限委任設定」で、ルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定を検証します。デフォルトでは、Enterprise Manager Cloud Controlで構成されている権限委任設定に設定されます。
たとえば、「権限委任設定」フィールドには、次のいずれかを指定できます。
/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND% /usr/bin/sudo -u -S %RUNAS% %COMMAND% (if a pseudo terminal is required for remote command execution via SSH) /usr/bin/sesu - %RUNAS% -c "%COMMAND%" /usr/bin/pbrun %PROFILE% -u %RUNAS% %COMMAND% /usr/bin/su - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
「権限委任設定」フィールドを空白のままにしておくと、ウィザードではrootスクリプトが実行されないため、インストール後に手動で実行する必要があります。手動による実行の詳細は、第6.2.2.6項を参照してください。
この設定は、選択した名前付き証明の「別名実行」属性で設定されたユーザーとしてのインストールの実行にも使用されます(この名前付き資格証明の作成時にユーザーを設定している場合)。
注意: 権限委任設定での%RUNAS% は、ルート・スクリプトを実行するルート・ユーザー、および名前付き資格証明の「別名実行」属性で設定された、インストールを実行するユーザーとしての権限を持ちます。 |
「ポート」で、管理エージェントの通信用に割り当てられたデフォルトのポート(3872)のままにするか、選択したポートを入力します。
入力するカスタム・ポートはビジー状態ではない必要があります。不明な場合、このフィールドを空白にしておくことができます。Enterprise Manager Cloud Controlによって、1830 - 1849の範囲から最初の使用可能な空きポートが自動的に割り当てられます。
(オプション)「オプションの詳細」セクションで、実行するインストール前スクリプトおよびインストール後スクリプトを使用できるアクセス可能な場所への絶対パスを入力します。サポートされているのはシェル・スクリプトのみであり、インストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを1つのみ指定できることに注意してください。
スクリプトをroot
として実行するには、「Rootとして実行」を選択します。管理エージェントをインストールするホスト上ではなく、OMSが実行されているホスト上にスクリプトがある場合、「OMSのスクリプト」を選択します。この場合、スクリプトはOMSホストから接続先ホストにコピーされてから、接続先ホストで実行されます。
(オプション)「追加パラメータ」で、インストール時に渡す追加パラメータの空白区切りのリストを入力します。サポートされている追加パラメータの詳細なリストは、表6-2を参照してください。
たとえば、インベントリ・ポインタの場所ファイルを指定する場合、-invPtrLoc
の後ろにファイルの場所への絶対パスを入力します。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。
表にある他のすべての行に対して、ステップ3 (b)からステップ3 (i)までを繰り返します。
「次へ」をクリックします。
各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、$ORACLE_HOME/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties
ファイルで次のように指定します。
oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true
このデプロイメント・メソッドの詳細は、第6.2.2.2項を参照してください。
「確認」ページでインストール用に指定した詳細を確認し、次のいずれかを実行します。
詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。
なんらかの理由でデプロイメント・セッションを取り消す場合、「取消」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページに自動的に移動します。
詳細に問題がない場合、「エージェントのデプロイ」をクリックして管理エージェントをインストールします。デプロイメント・セッションの進捗を監視できる「ホスト・ステータスの追加」ページに自動的に移動します。
実行中のデプロイメント・セッションを取り消す場合、「ホスト・ターゲットの追加」ページで「取消」をクリックします。セッションを取り消すと、そのセッションの追跡や再開はできないことに注意してください。 ただし、リモート・ホストで現在起動されているコマンドは、完了まで実行が続けられます。
すべてのホストの追加の進行の詳細をホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して表示したり追跡するには、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「ターゲットの手動追加」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページで、「エージェントのインストール結果」をクリックします。
特定のインストール・フェーズが失敗したか警告が表示された場合は、「ホスト・ステータスの追加」ページのエージェント・デプロイ詳細セクションにある各フェーズに関する詳細を確認し、次のうちの1つを実行します。
注意: 失敗の原因を特定するには、ログ・ファイルを確認します。ホストごとにログ・ファイルが1つ生成されるため、複数のホストに管理エージェントをインストールした場合は、すべてのログ・ファイルを確認してください。ログ・ファイルへのアクセス方法は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。
インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「同じインプットを使用して再試行」を選択します。
インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「インプットを更新して再試行」を選択します。
警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。
チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「失敗したホストを無視して続行」を選択します。
警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。
このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「すべてのホストを続行」を選択します。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、 「ファイルからロード」をクリックして、ファイルにリストされているホストを追加します。ただし、選択するファイルが次のいずれかの形式であることを確認します。
ホスト名のみ。
次に例を示します。
host1.example.com
host2.example.com
注意: ホスト・リスト・ファイルがこの形式の場合、ドロップダウン・リストから各追加されたホスト用のプラットフォームを必ず選択してください。 |
ホスト名にプラットフォーム名が続く。
次に例を示します。
host1.example.com linux_x64
host2.example.com aix
サポートされているプラットフォーム名は、linux_x64、linux、solaris、hpunix、hpi、linux64_zseries、aix、linux_ppc64、windows_x64、solaris_x64、win32です。
重要:
|
注意: このセッションのEM CLIの動詞が、位置がずれていたり、読みにくいときは、<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties ファイルにあるoracle.sysman.prov.agentpush.emcliScreenWidth プロパティに適切な値を指定して、画面の幅を調節してください。 |
管理エージェントをEM CLIを使用して新規にインストールし、ホストの追加セッションを作成するには、次の手順に従います:
OMSホーム内に存在する/bin
ディレクトリからEM CLIにログインします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。
EM CLIを同期します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
get_targets
動詞を実行して、管理対象外のホストを一覧表示します。
emcli get_targets -unmanaged -targets="%:host" -format=name:script
管理エージェントをインストールする、管理対象外ホストを書き留めておきます。
get_targets
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_targets
list_add_host_platforms
動詞を実行し、ソフトウェア・ライブラリ内にある管理エージェント・ソフトウェアのプラットフォームを一覧表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms [-all] [-noheader] [-script | -format]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms -all
図6-2は、このコマンドの出力を表示します。
管理エージェントをインストールするプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがないときは、自己更新を使用してダウンロードして適用してください。プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、第6.2.2.4項を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォームで実行しているホストへ管理エージェントをインストールするには、そのプラットフォームの32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアが、自己更新を使用してダウンロードされて適用されていることを確認してください。 |
list_add_host_platforms
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_platforms
各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties
ファイルで次のように指定します。
oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true
このデプロイメント・メソッドの詳細は、第6.2.2.2項を参照してください。
submit_add_host
動詞を実行して、ホストの追加セッションを投入し、管理エージェントをインストールします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=<list_of_hosts> -platform=<platform_ID> -installation_base_directory=<install_directory_of_agent> -credential_name=<named_credential_for_agent_install> [-credential_owner=<named_credential_owner>] [-instance_directory=<agent_instance_directory>] [-port=<agent_port>] [-session_name=<add_host_session_name>] [-deployment_type=<type_of_agent_deployment>] [-privilege_delegation_setting=<privilege_delegation>] [-additional_parameters=<additional_params_for_install>] [-source_agent=<source_agent_for_cloned_agent_install>] [-master_agent=<master_agent_for_shared_agent_install>] [-properties_file=<properties_file_having_inputs>] [-preinstallation_script=<pre_install_script>] [-preinstallation_script_on_oms] [-preinstallation_script_run_as_root] [-postinstallation_script=<post_install_script>] [-postinstallation_script_on_oms] [-postinstallation_script_run_as_root] [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
重要: -deployment_typeオプションをsubmit_add_host 動詞に指定して、共有エージェント のインストールと、管理エージェントのクローンを行えます。共有エージェントをインストールするには、-deployment_type=SHARED を指定します。管理エージェントをクローンするには、-deployment_type=CLONE を指定します。デフォルトでは-deployment_type オプションはFRESH に設定されており、オプションを指定していなくても新規の管理エージェントが選択したホストへインストールされます。 |
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -privilege_delegation_setting=sudo
この例では、/opt/agent
ディレクトリにあるプラットフォームIDが226
のexample.com
ホストに、oracle
という名前付き資格証明を使用して新規の管理エージェントをインストールします。
-platform
パラメータは、プラットフォームIDを定義します。各プラットフォームには、関連した固有のプラットフォームIDがあります。様々なプラットフォームの関連は、図6-2にあるように、list_add_host_platforms
動詞の出力で表示されます。
-credential_name
パラメータは、特定のホストに管理エージェントをインストールするために使用する名前付き資格証明を定義します。名前付き資格証明をまだ作成していないときは、create_named_credential
動詞を使用して作成してください。この動詞の使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。
submit_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help submit_add_host
get_add_host_status
動詞を実行して、作成したホストの追加セッションを表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name [-details] [-show_only_failed_hosts] [-host_name] [-noheader] [-script | -format]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_Dec_27_2012_3:02:28_AM_PST
この例では、ADD_HOST_SYSMAN_Dec_17_2012_2:02:28_AM_PST
ホストの追加セッションのステータスを表示します。
特定のホストの管理エージェントに関するデプロイメント・ステータスの詳細を表示するには、get_add_host_status
動詞を-host_name
パラメータを指定して実行します。例:
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_Dec_27_2012_3:02:28_AM_PST -host_name=example.com
このコマンドはまた、特定のホストへの管理エージェントのデプロイメントのログ・ファイルの場所を表示します。デプロイメントが失敗したときは、ログ・ファイルを確認して、失敗の原因を調べることができます。各ホストにつき、ログ・ファイルは1つ作成されます。
図6-3は、このコマンドのサンプル出力を表示します。
他の方法として、管理エージェントのログ・ファイルの場所がどこにあるかは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
list_add_host_sessions
動詞を実行して、すべてのホストの追加セッションの詳細と進行状況を表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions [-host_name] [-session_name] [-match_all] [-noheader] [-script | -format]
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions -host_name=example.com
この例は、example.com
ホストの一部分であるすべてのホストの追加セッションを表示します。
get_add_host_status
動詞や、list_add_host_sessions
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_add_host_status $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_sessions
get_add_host_status
のEM CLI動詞の出力が、特定のインストール・フェーズの失敗メッセージまたは警告が表示された場合は、次のうちどちらかを実行してください。
エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。
インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。
これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host
動詞を、-retry_using_same_inputs
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name -retry_using_same_inputs [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -retry_using_same_inputs
インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。
これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host
動詞を、-update_inputs_and_retry
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name -update_inputs_and_retry [-host_names] [-platform] [-installation_base_directory] [-credential_name] [-credential_owner] [-instance_directory] [-port] [-deployment_type] [-privilege_delegation_setting] [-additional_parameters] [-source_agent] [-master_agent] [-preinstallation_script] [-preinstallation_script_on_oms] [-preinstallation_script_run_as_root] [-postinstallation_script] [-postinstallation_script_on_oms] [-postinstallation_script_run_as_root] [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -update_inputs_and_retry -credential_name=oracle2
この例では、ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST
のホストの追加セッションをoracle2
名前付き資格証明を使用して、管理エージェントのデプロイメントを再試行します。
retry_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help retry_add_host
警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。
チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。
これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host
動詞を、-continue_ignoring_failed_hosts
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name -continue_ignoring_failed_hosts [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -continue_ignoring_failed_hosts
警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。
このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。
これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host
動詞を、-continue_all_hosts
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name -continue_all_hosts [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -continue_all_hosts
continue_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help continue_add_host
注意: この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』を参照してください。 |
表 6-2は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用した管理エージェントのインストールがサポートする、追加のパラメータを一覧表示します。
このセクションで説明するすべてのパラメータは、大文字と小文字が区別されるので注意してください。
表6-2 サポートされる追加パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
INVENTORY_LOCATION |
中央インベントリ(oraInventory)の絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-invPtrLoc |
中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-enablePty |
使用している権限委任ツールが、SSHからのリモート・コマンドの実行に擬似ターミナルが必要な場合は、このパラメータを指定してください。pbrun、sesu、suなどの権限委任ツールの多くは、デフォルトで、リモート・コマンドの実行に擬似端末を必要とします。
中央インベントリがあるときは、このパラメータを渡さないようにしてください。 |
s_agentSrvcName |
(Microsoft Windowsのみ)管理エージェント・サービスのカスタム名を入力します。 Microsoft Windowsのサービスとして各管理エージェントが表示され、各管理エージェントにデフォルトのサービス名が使用されます。識別するためにカスタム名を割り当てる場合、このパラメータを使用します。 たとえば、 注意: (Microsoft Windowsホストの場合)13.1.0.x管理エージェントをアップグレードし、同じホストに、別のOMSを指す他の管理エージェントをインストールする場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の説明に従って、管理エージェントをインストールするときに必ず |
START_AGENT=false |
管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動しないようにするには、このパラメータを指定します。 このパラメータを指定しないと、管理エージェントはインストールして構成した後に自動的に起動します。 |
b_secureAgent=false |
インストールした後に管理エージェントを保護しない場合は、このパラメータを指定します。このパラメータを指定しないと、管理エージェントはインストールした後に自動的に保護されます。 インストール後に手動で管理エージェントを保護するには、次のコマンドを実行します。
このパラメータを指定する場合は、 たとえば、 |
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後は、次の手順を実行します。
「ホスト・ステータスの追加」ページまたはEM CLI動詞のget_add_host_status
を実行して、インストールを確認します。デプロイメント操作の各段階における進行、初期化、リモートの前提条件チェック、エージェント・デプロイを確認します。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、「エージェントのデプロイ」をクリックして、1つ以上の管理エージェントをインストールすると、ホスト・ステータスの追加ページが自動的に表示されます。
get_add_host_status
EM CLI動詞の使用方法は、第6.2.2.5.3項を参照してください。
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl upload agent
「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。インストールした管理エージェントが稼働していることを確認します。
$<AGENT_BASE_DIRECTORY>/plugins.txtに一覧されたすべてのプラグインが正常にインストールされたかどうか確認します。これを行うには、次のコマンドを実行します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl listplugins agent -type all
制限的な権限委任プロバイダ(PDP)構成設定がある場合は、PDP構成ファイルにnmosudo
の場所を入力します。
Enterprise Managerでは、SUDOやPowerBrokerなど、特定のユーザーが特定のコマンドを実行することを管理者が制限できるPDPがサポートされます。
Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、nmosudo
はエージェント・ホーム内のsbin
ディレクトリに配置されています。たとえば、<AGENT_HOME>/sbin/nmosudo
などです。Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース2 (12.1.0.2)、リリース3 (12.1.0.3)、リリース4 (12.1.0.4)、リリース5 (12.1.0.5)では、nmosudo
はエージェント・ベース・ディレクトリ内のsbin
ディレクトリに配置されています。たとえば、<AGENT_BASE_DIRECTORY>/sbin/nmosudo
などです。Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース1 (12.1.0.1)(バンドル・パッチ1あり/なし)では、nmosudo
はエージェント・インスタンス・ディレクトリに格納されています。たとえば、<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/nmosudo
などです。
したがって、13c管理エージェントをインストールする場合は、nmosudo
の新しい場所を更新するようにPDP構成ファイルを変更する必要があります。
たとえば、SUDOをPDPとして使用する場合、SUDOの構成ファイルは通常/etc/sudoers
です。このファイルで、次のエントリをnmosudo
の新しい場所で更新します。
sudouser ALL : oracle /eminstall/basedir/sbin/nmosudo *
(UNIXオペレーティング・システムの場合のみ)root権限やSUDO/PBRUNバイナリ、SUDO/PBRUN権限がないことに関する前提条件チェックの警告を無視した場合、インストールが行われた各ホストから、rootユーザーとして手動で次のスクリプトを実行します。SUDO/PBRUN権限を持っていない場合、権限を持つ管理者にこれらのスクリプトの実行を依頼してください。
間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、次のコマンドを実行して表示される手順に従います。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl resetTZ agent
デフォルトでは、ホストおよび管理エージェントは、監視のためにEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに自動的に追加されます。ただし、そのホストで実行中のターゲットは、自動的に検出および監視されません。
その他のターゲットを監視するには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたは監視するターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Controlでのターゲットの検出の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Fusionアプリケーションがデプロイされているホストに、管理エージェントをインストールするときは、ビジネス・メトリック機能が正常に機能するために、管理エージェントが構成ファイルのセットへアクセスする必要があります。管理エージェント・ユーザーが、Oracle Fusionアプリケーション・インストール・ユーザーと同じグループであるときは、次のファイルに640
アクセスがあることを確認してください。
<DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml <DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/policy-accessor-config.xml <DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/bootstrap/cwallet.sso
注意:
|
エージェント・ゴールド・イメージは、データ・センター内の管理エージェントの理想的な状態を表したもので、必要なバージョンの管理エージェント・ソフトウェアン、必要なバージョンのモニタリング・プラグイン、および必要なパッチがカスタマイズ構成されています。
エージェント・ゴールド・イメージは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。
エージェント・ゴールド・イメージを作成するには、次の手順を実行します。
「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」→「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
「すべてのイメージの管理」をクリックします。
「作成」をクリックします。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成に使用するゴールド・イメージ名、説明(オプション)、およびソース管理エージェントのプラットフォームを指定します。ソースとしてスタンドアロンの管理エージェントのみを使用し、セントラル・エージェントは使用しないでください。
「送信」をクリックします。
EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合、エージェント・ゴールド・イメージは自動的に作成されます。
EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することによりエージェント・ゴールド・イメージを作成するには、6.2.4.2項を参照してください。
エージェント・ゴールド・イメージは、管理エージェントのアップグレード、管理エージェント上にデプロイされているプラグインのアップグレード、管理エージェントへの新規プラグインのデプロイ、または管理エージェントやプラグインへの新規パッチのデプロイを計画するたびに、リビジョンを行う必要があります。エージェント・ゴールド・イメージのこのような順次リビジョンはそれぞれ、管理エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンと呼ばれます。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順を実行します。
注意: なんらかの理由でemd.properties内のソース管理エージェントの構成プロパティが変更された場合、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティを再ロードしてください。これを行うには、次のコマンドを実行します。
|
「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」→「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
必要なエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
「バージョンとドラフト」タブを選択し、「アクション」メニューから「作成」を選択します。
必要に応じて、イメージ・バージョン名およびイメージ・バージョンの説明を入力します。
イメージ・バージョンを作成し、それを使用して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlでは、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリ内にサブディレクトリが作成されます。
たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedir
、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.1.0.0.0
であり、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1
を指定した場合、そのイメージ・バージョンを使用して管理エージェントを更新すると、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.1.0.0.0
が作成されます。イメージ・バージョン名の語数制限は20文字です。
ソース管理エージェントを使用してゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合は、「イメージの作成」で「ソース・エージェントの選択」を選択し、使用するソース管理エージェントを指定します。この場合、次の項目も指定できます。
作業ディレクトリ: エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用する必要がある作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/install
です。この場所には少なくとも750MBの領域を確保してください。
構成プロパティ: エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、";"で区切られた管理エージェント構成プロパティ。これらのプロパティの名前は、$AGENT_INSTANCE_HOME/sysman/config/emd.properties
ファイル内に示されています。
除外ファイル: エージェント・ゴールド・イメージの作成中にソース・エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリから除外するファイルのリスト。必ず完全なファイル・パスを入力してください。2つ以上のファイルがある場合は、それらをセミコロン(;)で区切ります。
ただし、既存のゴールド・イメージ・バージョンをインポートしてゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合は、「イメージの作成」で「イメージのインポート」を選択し、インポートするゴールド・イメージ・バージョンの場所を指定します。イメージをインポートするためには、そのイメージがすでにステージングされている必要があります。この目的でイメージをまだステージングしていない場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の説明に従ってイメージをステージングします。
「OK」をクリックします。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するジョブが、Enterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。
EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順を実行します。
注意: なんらかの理由でemd.properties内のソース管理エージェントの構成プロパティが変更された場合、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティを再ロードしてください。これを行うには、次のコマンドを実行します。
|
OMSホーム内に存在する/bin
ディレクトリからEM CLIにログインします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。
EM CLIを同期します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
create_gold_agent_image
動詞を実行して、指定したソース管理エージェントを使用するか、別のEnterprise Managerシステムから作成済のイメージをインポートすることにより、エージェント・ゴールド・イメージを作成します。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -image_name="gold_image_name" -version_name="gold_image_version_name" -source_agent|-import_location="source_agent|import_location" [-gold_image_description="gold_image_description"] [-working_directory="working_directory_location"] [-config_properties= "agent_configuration_properties"] [-exclude_files= "list_of_files_directories_to_exclude"]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
表6-3は、EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するためにサポートされているパラメータのリストとその説明を示しています。
表6-3 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するためにサポートされているパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
作成したエージェント・ゴールド・イメージの追加先のエージェント・ゴールド・イメージ名。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージのバージョン名。 イメージ・バージョンを作成し、それを使用して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlでは、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリ内にサブディレクトリが作成されます。 たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが |
|
エージェント・ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用する管理エージェント。 ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用できる管理エージェントのリストを表示するには、 |
|
ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンを作成するためにエージェント・ゴールド・イメージをステージングする場所。この場所は、すべてのOMSインスタンスからアクセス可能です。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージの説明。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用する作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。必要な最小空き領域は、1GBです。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、\";\"で区切られた管理エージェント構成プロパティ。たとえば、MaxThread;GracefulShutdownなどです。 |
|
ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要のある、\";\"で区切られたファイルまたはディレクトリのリスト。たとえば、 |
例:
次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872
を使用して、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13が作成され、ゴールド・イメージ・バージョンがゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加されます。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING
次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872
、作業ディレクトリとして/tmp
を使用して、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13が作成され、ゴールド・イメージ・バージョンがゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加されます。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING -working_directory=/tmp
次の例では、インポート場所/abc/stage
にステージングされたゴールド・イメージ・ソフトウェアを使用して、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13が作成されます。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -import_location=/abc/stage -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING
企業内の管理エージェントを標準化するために使用するエージェント・ゴールド・イメージの最新バージョンは、エージェント・ゴールド・イメージの現行バージョンと呼ばれます。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンが作成されると、ドラフト・バージョンとしてマークされます。エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定すると、ゴールド・イメージ・バージョンが管理エージェントの一括デプロイまたは一括更新で使用できる状態になります。イメージがActive (Current)に設定された後で、それをドラフト・バージョンや制限付きバージョンに戻すことはできません。
特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次のいずれかの方法を使用します。
エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次の手順を実行します。
「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」→「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
必要なエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
バージョンとドラフト・タブを選択します。現在のバージョンとして設定するゴールド・イメージ・バージョンを選択して、「現行バージョンの設定」をクリックします。
エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンに昇格するジョブが、Enterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。
EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次の手順を実行します。
OMSホーム内に存在する/bin
ディレクトリからEM CLIにログインします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。
EM CLIを同期します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
promote_gold_agent_image
動詞を実行して、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現在の成熟度レベルに昇格します。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image -version_name="gold_image_version_name" -maturity="Current/Restricted/Draft"
-version_name
パラメータは、昇格するエージェント・ゴールド・イメージを定義します。
-maturity
パラメータはゴールド・イメージの成熟度レベルを定義します。
たとえば、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13
を成熟度レベルCurrentに昇格する場合は、次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -maturity=Current
エージェント・ゴールド・イメージを使用して新しい管理エージェントをインストールするには、次のいずれかの方法を使用します。
注意: エージェント・ゴールド・イメージを使用して共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
注意: エージェント・ゴールド・イメージを使用してOracle Management Agentsをデプロイする方法に関するデモを表示するには、次のURLにアクセスし、ビデオの開始をクリックします。
|
エージェント・ゴールド・イメージを使用して新しい管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
次のいずれかの方法でホスト・ターゲットの追加ウィザードにアクセスします。
オプション1: ターゲットの手動追加ページから
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
オプション2: 「ゴールド・エージェント・イメージ」コンソールから
「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」→「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
「ゴールド・エージェント・イメージ」ページで、すべてのエージェント・ゴールド・イメージがリストされた表から、新しい管理エージェントのデプロイで使用するゴールド・イメージをクリックします。
ゴールド・イメージ・ページで、「イメージ・バージョンとサブスクリプションの管理」をクリックします。次に、イメージの管理: <gold image>ページで、「サブスクリプション」タブをクリックします。最後に、「サブスクリプション」タブで「ホストの追加」をクリックします。
ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページで、次を実行します。
このセッションに割り当てられたデフォルトの名前のままにするか、選択した一意の名前を入力します。入力するカスタム名は直観的な名前にすることができ、必ずしもデフォルトの名前と同じフォーマットにする必要はありません。たとえば、add_host_operation_1
のようになります。
一意のデプロイメント・アクティビティ名によって、このデプロイメント・セッションで指定されたインストール詳細を保存し、新規セッションですべての詳細を入力しなおすことなく、将来再利用できます。
手順(1)のオプション1に従ってホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページを開いた場合は、「オプション」ドロップダウン・リストで「ゴールド・イメージ付き」を選択します。次に、「イメージ名」ドロップダウン・リストで、使用するゴールド・イメージを選択し、「イメージ・バージョン」ドロップダウン・リストで、使用するゴールド・イメージのバージョンを選択します。
手順(2)のオプション2に従ってホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページを開いた場合、「オプション」、「イメージ名」および「イメージ・バージョン」ドロップダウン・リストから選択する必要はありません。
「追加」メニューから「手動」を選択して、管理エージェントをインストールするホストの完全修飾名を入力してプラットフォームを選択します。
インストールするためにシステムから取得されたホスト名は、IPアドレスと短縮名を含んでいる場合があります。ただし、foo.mydomain.com
のように対象ホスト全体を表した、完全修飾されたホスト名を使用することをお薦めします。メンテナンスの簡素化および全体的なセキュリティのためにお薦めします。
注意:
|
または、「追加」メニューから「ファイルから」を選択してファイルに格納されたホスト名を追加するか、「検出されたホスト」を選択してEnterprise Managerで検出されたホストのリストからホスト名を追加できます。ホスト・ファイルでホスト名のエントリがどのように表示されるべきかについては、第6.2.2.5.2項を参照してください。
注意: 「追加」メニューから「検出されたホスト」を選択して検出されたホストのリストからホストを追加すると、ホストのプラットフォームが自動的に検出されて表示されます。プラットフォーム名は、自動検出から得られたヒントやOMSホストのプラットフォームなど、複数の要素の組合せを使用して検出されます。このデフォルトのプラットフォーム名は提案であり、次の手順に進む前に必ずプラットフォームの詳細を確認することをお薦めします。 |
プラットフォーム名を修正していて、すべてのホストが同じプラットフォームで稼働している場合、この表の最初のホストのプラットフォームを設定し、「プラットフォーム」リストから、「すべてのホストで同一」を選択します。これにより、最初のホストに選択したプラットフォーム名が表の残りのホストにも設定されます。
プラットフォーム名および別のプラットフォームのすべてのホストを修正するときは、「プラットフォーム」一覧から「各ホスト別」を選択します。各ホストの正しいプラットフォームを選択します。
「次へ」をクリックします。
「インストールの詳細」ページで、次のようにします。
「デプロイメント・タイプ」セクションで、新規エージェント・インストールを選択します。
表から、共通のプラットフォーム名でグループ化されたホストを示す最初の行を選択します。
「インストールの詳細」セクションで、ステップ3 (b)で選択したホストに共通するインストールの詳細を指定します。「インストールのベース・ディレクトリ」に、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルをコピーするエージェント・ベース・ディレクトリへの絶対パスを入力します。
例: /u01/software/em13c/agentbasedir/
入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルがその場所にコピーされます。
注意: インストールのベース・ディレクトリは、基本的にはエージェント・ベース・ディレクトリです。指定するディレクトリが空であることを確認します。ここで入力するディレクトリ名には、デプロイメントで選択したエージェント・ゴールド・イメージの名前が追加されます。たとえば、ディレクトリ名として 以前に実行したデプロイメント・セッションがなんらかの理由で失敗した場合、エージェント・ベース・ディレクトリにADATMP_<timestamp>サブディレクトリがある可能性があります。この場合、サブディレクトリを削除してデプロイメント・セッションを新たに開始するか、失敗したセッションを「ホスト・ステータスの追加」ページから再試行します。 |
「インスタンス・ディレクトリ」で、デフォルトのインスタンス・ディレクトリの場所のままにするか、すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できるディレクトリを選択し、そこへの絶対パスを入力します。
例: /u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst
カスタムの場所を入力する場合、そのディレクトリに書込み権限があることを確認してください。エージェント・ベース・ディレクトリ内にインスタンス・ディレクトリを保持することをお薦めします。
入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントに関連するすべての構成ファイルがその場所にコピーされます。
「名前付き資格証明」リストから、資格証明がOMSとリモート・ホスト間のSSH接続を設定し、各リモート・ホストに管理エージェントをインストールするために使用できる適切なプロファイルを選択します。
注意:
|
「権限委任設定」で、ルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定を検証します。デフォルトでは、Enterprise Manager Cloud Controlで構成されている権限委任設定に設定されます。
たとえば、「権限委任設定」フィールドには、次のいずれかを指定できます。
/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND% /usr/bin/sudo -u -S %RUNAS% %COMMAND% (if a pseudo terminal is required for remote command execution via SSH) /usr/bin/sesu - %RUNAS% -c "%COMMAND%" /usr/bin/pbrun %PROFILE% -u %RUNAS% %COMMAND% /usr/bin/su - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
「権限委任設定」フィールドを空白のままにしておくと、ウィザードではrootスクリプトが実行されないため、インストール後に手動で実行する必要があります。手動による実行の詳細は、第6.2.2.6項を参照してください。
この設定は、選択した名前付き証明の「別名実行」属性で設定されたユーザーとしてのインストールの実行にも使用されます(この名前付き資格証明の作成時にユーザーを設定している場合)。
注意: 権限委任設定での%RUNAS% は、ルート・スクリプトを実行するルート・ユーザー、および名前付き資格証明の「別名実行」属性で設定された、インストールを実行するユーザーとしての権限を持ちます。 |
「ポート」で、管理エージェントの通信用に割り当てられたデフォルトのポート(3872)のままにするか、選択したポートを入力します。
入力するカスタム・ポートはビジー状態ではない必要があります。不明な場合、このフィールドを空白にしておくことができます。Enterprise Manager Cloud Controlによって、1830 - 1849の範囲から最初の使用可能な空きポートが自動的に割り当てられます。
(オプション)「オプションの詳細」セクションで、実行するインストール前スクリプトおよびインストール後スクリプトを使用できるアクセス可能な場所への絶対パスを入力します。サポートされているのはシェル・スクリプトのみであり、インストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを1つのみ指定できることに注意してください。
スクリプトをroot
として実行するには、「Rootとして実行」を選択します。管理エージェントをインストールするホスト上ではなく、OMSが実行されているホスト上にスクリプトがある場合、「OMSのスクリプト」を選択します。この場合、スクリプトはOMSホストから接続先ホストにコピーされてから、接続先ホストで実行されます。
注意: パッチおよび安定した管理エージェントの構成をすでに持つゴールド・イメージを使用しているため、デプロイ中の管理エージェントを再適用または再構成するインストール後スクリプトを追加しないようにしてください。 |
(オプション)「追加パラメータ」で、インストール時に渡す追加パラメータの空白区切りのリストを入力します。サポートされている追加パラメータの詳細なリストは、表6-2を参照してください。
たとえば、インベントリ・ポインタの場所ファイルを指定する場合、-invPtrLoc
の後ろにファイルの場所への絶対パスを入力します。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。
表にある他のすべての行に対して、ステップ3 (b)からステップ3 (i)までを繰り返します。
「次へ」をクリックします。
各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、<ORACL_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties
ファイルで次のように指定します。
oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true
このデプロイメント・メソッドの詳細は、第6.2.2.2項を参照してください。
「確認」ページでインストール用に指定した詳細を確認し、次のいずれかを実行します。
詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。
なんらかの理由でデプロイメント・セッションを取り消す場合、「取消」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページに自動的に移動します。
詳細に問題がない場合、「エージェントのデプロイ」をクリックして管理エージェントをインストールします。デプロイメント・セッションの進捗を監視できる「ホスト・ステータスの追加」ページに自動的に移動します。
実行中のデプロイメント・セッションを取り消す場合、「ホスト・ターゲットの追加」ページで「取消」をクリックします。セッションを取り消すと、そのセッションの追跡や再開はできないことに注意してください。 ただし、リモート・ホストで現在起動されているコマンドは、完了まで実行が続けられます。
すべてのホストの追加の進行の詳細をホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して表示したり追跡するには、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「ターゲットの手動追加」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページで、「エージェントのインストール結果」をクリックします。
特定のインストール・フェーズが失敗したか警告が表示された場合は、「ホスト・ステータスの追加」ページのエージェント・デプロイ詳細セクションにある各フェーズに関する詳細を確認し、次のうちの1つを実行します。
注意: 失敗の原因を特定するには、ログ・ファイルを確認します。ホストごとにログ・ファイルが1つ生成されるため、複数のホストに管理エージェントをインストールした場合は、すべてのログ・ファイルを確認してください。ログ・ファイルへのアクセス方法は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。
インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「同じインプットを使用して再試行」を選択します。
インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「インプットを更新して再試行」を選択します。
警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。
チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「失敗したホストを無視して続行」を選択します。
警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。
このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。
これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「すべてのホストを続行」を選択します。
重要:
|
ホスト追加セッションを作成し、EM CLIでエージェント・ゴールド・イメージを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
OMSホーム内に存在する/bin
ディレクトリからEM CLIにログインします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。
EM CLIを同期します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
get_targets
動詞を実行して、管理対象外のホストを一覧表示します。
emcli get_targets -unmanaged -targets="%:host" -format=name:script
管理エージェントをインストールする、管理対象外ホストを書き留めておきます。
get_targets
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_targets
list_add_host_platforms
動詞を実行し、ソフトウェア・ライブラリ内にある管理エージェント・ソフトウェアのプラットフォームを一覧表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms [-all] [-noheader] [-script | -format]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms -all
図6-2は、このコマンドの出力を表示します。
管理エージェントをインストールするプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがないときは、自己更新を使用してダウンロードして適用してください。プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、第6.2.2.4項を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォームで実行しているホストへ管理エージェントをインストールするには、そのプラットフォームの32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアが、自己更新を使用してダウンロードされて適用されていることを確認してください。 |
list_add_host_platforms
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_platforms
各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.properties
ファイルで次のように指定します。
oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true
このデプロイメント・メソッドの詳細は、第6.2.2.2項を参照してください。
submit_add_host
動詞を実行して、ホストの追加セッションを投入し、管理エージェントをインストールします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names="List of host names." -platform="Platform id" -installation_base_directory="Installation base directory." -credential_name="Credential Name" [-credential_owner="Credential Owner"] [-instance_directory="Instance directory"] [-port="Agent port"] [-version_name="Gold Image Version Name"] [-session_name="Deployment session name"] [-deployment_type="Type of agent deployment"] [-privilege_delegation_setting="Privilege delegation setting"] [-additional_parameters="parameter1 parameter2 ..."] [-source_agent="Source agent"] [-master_agent="Master agent"] [-input_file=properties_file:"Properties file"] [-preinstallation_script="Preinstallation script"] [-preinstallation_script_on_oms] [-preinstallation_script_run_as_root] [-postinstallation_script="Postinstallation script"] [-postinstallation_script_on_oms] [-postinstallation_script_run_as_root] [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
表6-4は、管理対象外のホストに管理エージェントをインストールし、それによって管理対象外のホストを管理対象ホストに変換するホスト追加セッションを発行するためにサポートされているパラメータのリストとその説明を示しています。
表6-4 ホスト追加セッションを発行するためにサポートされているパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
セミコロンで区切られた、エージェントをインストールする必要があるホスト名。 |
|
エージェントをインストールする必要があるホストのARUプラットフォームID。 |
|
管理エージェントがインストールされるディレクトリ。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。 |
|
管理エージェントのインストールに使用する名前付き資格証明。 |
|
名前付き資格証明の所有者。 |
|
管理エージェントのインスタンス・ディレクトリ。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。 |
|
管理エージェントがOMSと通信するポート。 |
|
デプロイメントに使用するエージェント・ゴールド・イメージ名。 |
|
ホスト追加セッションを一意に識別するセッション名。 |
|
管理エージェント・デプロイメントのタイプ。 -deployment_typeオプションを |
|
管理エージェントのインストールとルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定。 |
|
管理エージェントをインストールするための追加のパラメータ。 |
|
クローニングされた管理エージェントをインストールするためのソース管理エージェント。 |
|
共有管理エージェントをインストールするためのマスター管理エージェント。 |
|
管理エージェントのインストール入力が含まれるプロパティ・ファイル。 |
|
管理エージェントのインストール前に実行するスクリプト。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。 |
|
インストール前スクリプトがOMSホストに存在することを示します。 |
|
rootユーザーとしてインストール前スクリプトを実行します。 |
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管理エージェントのインストール後に実行するスクリプト。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。 |
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インストール後スクリプトがOMSホストに存在することを示します。 |
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rootユーザーとしてインストール後スクリプトを実行します。 |
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ホスト追加操作を同期的に実行します。 |
例:
プラットフォームIDを226
、インストール・ベース・ディレクトリを/opt/agent
、名前付き資格証明をoracle、権限委任設定を/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%
として、ホストexample.com上でホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -privilege_delegation_setting="/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%"
プラットフォームIDを233
、インストール・ベース・ディレクトリをC:\agent
、名前付き資格証明をoracle
として、ホストexample2.com
上でホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example2.com -platform=233 -installation_base_directory="C:\agent" -credential_name=oracle
プロパティ・ファイル/opt/inputs.txt,
内に指定された入力を使用してホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -input_file=properties_file:/opt/inputs.txt
プラットフォームIDを226
、インストール・ベース・ディレクトリを/opt/agent
、ソース・エージェントをexample1.com:3872
、名前付き資格証明をoracle
として、ホストexample.com
上でタイプCLONE
のホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -deployment_type=CLONE -source_agent=example1.com:3872
プラットフォームIDを226
、インスタンス・ディレクトリを/opt/agent/agent_inst
、マスター・エージェントをexample1.com:3872
、名前付き資格証明をoracle
として、ホストexample.com上でタイプSHARED
のホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -instance_directory=/opt/agent/agent_inst -credential_name=oracle -deployment_type=SHARED -master_agent=example1.com:3872
submit_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help submit_add_host
get_add_host_status
動詞を実行して、作成したホストの追加セッションを表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name [-details] [-show_only_failed_hosts] [-host_name] [-noheader] [-script | -format]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_Dec_27_2012_3:02:28_AM_PST
この例では、ADD_HOST_SYSMAN_Dec_17_2012_2:02:28_AM_PST
ホストの追加セッションのステータスを表示します。
特定のホストの管理エージェントに関するデプロイメント・ステータスの詳細を表示するには、get_add_host_status
動詞を-host_name
パラメータを指定して実行します。例:
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_Dec_27_2012_3:02:28_AM_PST -host_name=example.com
このコマンドはまた、特定のホストへの管理エージェントのデプロイメントのログ・ファイルの場所を表示します。デプロイメントが失敗したときは、ログ・ファイルを確認して、失敗の原因を調べることができます。各ホストにつき、ログ・ファイルは1つ作成されます。
図6-3は、このコマンドのサンプル出力を表示します。
他の方法として、管理エージェントのログ・ファイルの場所がどこにあるかは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
list_add_host_sessions
動詞を実行して、すべてのホストの追加セッションの詳細と進行状況を表示します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions [-host_name] [-session_name] [-match_all] [-noheader] [-script | -format]
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions -host_name=example.com
この例は、example.com
ホストの一部分であるすべてのホストの追加セッションを表示します。
get_add_host_status
動詞や、list_add_host_sessions
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_add_host_status $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_sessions
get_add_host_status
のEM CLI動詞の出力が、特定のインストール・フェーズの失敗メッセージまたは警告が表示された場合は、次のうちどちらかを実行してください。
エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。
インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。
これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host
動詞を、-retry_using_same_inputs
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name -retry_using_same_inputs [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -retry_using_same_inputs
インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。
これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host
動詞を、-update_inputs_and_retry
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name -update_inputs_and_retry [-host_names] [-platform] [-installation_base_directory] [-credential_name] [-credential_owner] [-instance_directory] [-port] [-deployment_type] [-privilege_delegation_setting] [-additional_parameters] [-source_agent] [-master_agent] [-preinstallation_script] [-preinstallation_script_on_oms] [-preinstallation_script_run_as_root] [-postinstallation_script] [-postinstallation_script_on_oms] [-postinstallation_script_run_as_root] [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -update_inputs_and_retry -credential_name=oracle2
この例では、ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST
のホストの追加セッションをoracle2
名前付き資格証明を使用して、管理エージェントのデプロイメントを再試行します。
retry_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help retry_add_host
警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。
チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。
これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host
動詞を、-continue_ignoring_failed_hosts
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name -continue_ignoring_failed_hosts [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -continue_ignoring_failed_hosts
警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。
このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。
これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host
動詞を、-continue_all_hosts
オプションと使用します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name -continue_all_hosts [-wait_for_completion]
[ ]
内のパラメータはオプションであることに注意してください。
例: $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_Apr_21_2013_8:02:28_AM_PST' -continue_all_hosts
continue_add_host
動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli help continue_add_host
注意: この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』を参照してください。 |
この項では、管理エージェントのインストール時または使用時に発生する可能性のある問題に関するヒントを示します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
エージェント当たりのターゲット数の増加により、エージェントがクラッシュすることがあります。このため、エージェント・インフラストラクチャで将来的にエージェントが追加される可能性がある場合は、エージェントのインストール後ただちに、手動でJavaヒープ・サイズを増やすことが推奨されます。ヒープ・サイズを手動で増やすには、次の手順を実行します。
エージェントを停止します。
次のファイルのバックアップを実行します。
AGENT_INST_HOME/sysman/config/emd.properties
同じファイルを開いて、agentJavaDefines=-Xmx128M -XX:MaxPermSize=96M
をagentJavaDefines=-Xmx[New Heap Size]M -XX:MaxPermSize=96M
に変更します。
エージェントを起動します。