プランニング・タイム・バケットの未充足需要の分析

供給プランニング・プロセスを実行して需要と供給のバランスをとる際に、企業に様々な資材および生産能力の制約があるために、需要の一部が遅延するだけでなく充足できない場合もあります。 「供給および需要」ページに、需要ごとに充足されなかった数量を表示できます。 ただし、「資材プラン」などのページの集計タイム・バケット・レベルでプランを分析する際に、このデータを組み込めることが望まれています。 この更新では、そのような分析を実行するために、「未充足需要」という新しいメジャーが使用可能になりました。 このメジャーを分析に組み込むことで、企業の制約のために履行できなくなる需要数量をすばやく把握できます。

この機能により、次のことが可能になります。

  • 需要の未充足数量をメジャーとしてレビューします。
  • 「未充足需要」メジャーから「供給および需要」ページにドリルして、需要をレビューします。

この機能は、制約付き供給プランおよび制約付き需要と供給プランに適用可能です。

「未充足需要」メジャー:

  • 未充足需要数量が需要日のメジャー値として表示されます
  • これは、製品、組織、時間、顧客、需要区分および販売組織でディメンション化され、品目、組織、日、顧客サイト、需要区分および販売組織のレベルに格納されます。
  • 製品、組織、時間および顧客の階層の集計レベルに表示できます。
  • プランニング属性別にメジャー値を計算するために、属性ベース・プランまたはプロジェクト駆動のサプライ・チェーン・プランに対する粒度の変更がサポートされています
  • 削除済の需要、およびプラン・オプション「需要期限の日数」に基づく未充足の需要が含まれます

次の画像の上部の画面は、「未充足需要」が日レベルで表示される際に、「未充足需要」メジャー値が、需要の期日に表示されることを示しています。 下部の画面は、「未充足需要」メジャー値が週レベルで集計されていることを示しています。

日次タイム・バケット・プランの週レベルの集計にメジャーが表示されている例

日次タイム・バケット・プランの週レベルの集計にメジャーが表示されている例

以前の未充足需要のプラン出力に変更がある場合は、シミュレーション・プランの実行時に「未充足需要」メジャー値がリフレッシュされます。 たとえば、プランの最初の実行で未充足需要数量がある需要があった場合は、「未充足需要」メジャー値に詳細が表示されます。 ただし、後続のシミュレーションの実行で需要が完全に充足された場合は、「未充足需要」メジャーにメジャー値が表示されません。

特定のタイム・バケットの「未充足需要」メジャーから「供給および需要」ページにドリルすると、メジャー値のタイム・バケットに提示期日が設定されている需要が表示されます。 次の例に示すように、メジャーを集計レベルで表示して、ドリルダウン処理を使用すると、集計メジャー値に含まれるすべての需要が表示されます。

未充足需要メジャーから供給および需要へのドリルの例

未充足需要メジャーから供給および需要へのドリルの例

有効化のステップ

この機能を有効にするために何もする必要はありません。

ヒントと考慮事項

  • 「未充足需要」メジャーをプランのメジャー・カタログに追加する必要があり、完全リフレッシュでプランを実行して、メジャーを計算する必要があります。
  • 「未充足需要」メジャーからドリルできるのは、「供給および需要」ページのみです。
  • 「未充足需要」メジャーは、需要優先度ルールが設定された制約付き供給プランに対して計算されます。
  • 「未充足需要」メジャーはアーカイブでき、プランの比較にも使用できます。

主なリソース

  • 制約付き供給プランでの属性ベース・プランニングおよびプロジェクト駆動のサプライ・チェーンの詳細は、更新24A新機能の「制約付き供給プランでの属性ベース・プランニング使用可能」を参照してください。
  • 制約付き供給プランでユーザー指定ウィンドウ内の需要を充足または強制終了するには、更新23Aの機能「ユーザー指定時間ウィンドウ内のみ需要を供給で充足」を参照してください。

アクセス要件

次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。

  • 「供給プランニング」作業領域のモニター(MSC_MONITOR_SUPPLY_PLANNING_WORK_AREA_PRIV)
  • 「需要および供給プランニング」作業領域のモニター(MSC_MONITOR_DEMAND_AND_SUPPLY_PLANNING_WORK_AREA_PRIV)

これらの権限は、この更新の前から使用可能でした。