職責テンプレートに対するHCM一括データ・ローダーの使用
HCMデータ・ローダー(HDL)を使用して、職責テンプレートを作成、更新および削除できるようになりました。 現在のUI機能と同様に、職責テンプレートのスコープ、基準、および直接割当済就業者を作成、更新および削除できます。
また、HDLを使用して職責テンプレートから職責範囲(AOR)を個人に直接割り当てることもできます。 特定の個人に対して、AORを割当(作成)または削除するには、次のようにします:
「自分のクライアント・グループ」、「データ交換」作業領域にナビゲートして、HCMデータ・ローダー・ツールにアクセスします。 このツールにアクセスするには、HDL統合ユーザーである必要があります。 HCMデータ・ローダーのグループ内で、サポートされているすべてのビジネス・オブジェクトを表示できます。 この機能拡張により、職責テンプレートを表示できる、「グローバルHR - 職責範囲テンプレート」という新しいビジネス・オブジェクトが表示されます。
「職責範囲」ビジネス・オブジェクト
「職責範囲テンプレート」ビジネス・オブジェクトをクリックすると、詳細なコンポーネント構造が表示されます。 ここには、各コンポーネントのコンポーネントの詳細と属性が表示されます。
「職責範囲」テンプレートの「コンポーネント詳細」タブ
職責テンプレートに固有の追加のヒントが、「摘要」セクションに示されます。 たとえば、「テンプレート基準」の適用には、「テンプレートに複数の基準値が含まれている場合、複数のテンプレート基準行を作成する必要があります。」というヒントが表示されます。
異なる職責テンプレートごとに親コンポーネント行を指定する必要があります。 そうしないと、検証エラーが発生します。 職責テンプレートには少なくとも1つのスコープ属性を定義する必要があるため、新しいテンプレートを作成する際には、テンプレート・スコープを定義する必要があります。
職責範囲テンプレートの「属性」タブ
「承認」および「チェックリスト」を「使用」の値として定義できるようにするために、ApprovalUsageFlagおよびChecklistUsageFlagが属性リストに追加された例を次に示します:
「承認」および「チェックリスト」という「使用」の値が設定された職責テンプレート
これらの値は、値Y (または「はい」)またはN (または「いいえ」)を指定した場合に使用可能になります。 これらのいずれかの値がnullまたは空白の場合、Nの設定として機能し、その使用はテンプレートの使用として反映されません。 たとえば、既存の「使用」値が存在し、「承認」の使用を削除する必要がある場合は、Nの値を指定する必要があります。
職責テンプレートでこれらの値を有効にする必要があるかどうかを真剣に検討する必要があります。 たとえば、チェックリストまたはジャーニを使用する計画がない場合、またはこのテンプレートに基づいて最終的にAORが割り当てられる担当者がHCMの承認またはジャーニに関係しない場合は、これらの「使用」値を「いいえ」に設定してください。これらの値はデフォルトで有効にしないことをお薦めします。
HCMデータ・ローダー使用中の動的担当者スコープ
動的担当者スコープを使用すると、職責テンプレート全体の数を減らすことができます。 これは特に、多数の雇用主および部門階層ノードがある組織に役立ちます。 職責の自動プロビジョニング中に動的担当者スコープの設定を使用すれば、就業者自身のアサイメント値に基づいてAORが自動的に割り当てられます。
担当者の事業所などの動的担当者スコープ機能を使用する職責テンプレートを定義する際には、HDLデータ・ファイルのDynamicValueFlag属性にYを移入します。 サポートされていない属性にYを指定した場合、この行は無視されます。
このリリースの時点でサポートされている自動プロビジョニング動的担当者スコープのオプションは、「事業所」、「部門」、「ビジネス・ユニット」、「雇用主」および「部門」(部門階層の階層タイプ「最上位部門」を選択した場合)です。
職責テンプレートのインポート
職責テンプレート・ファイルをロードする準備ができたら、「自分のクライアント・グループ」の「データ交換」作業領域の「データのインポートおよびロード」ツールにナビゲートします。 アップロード用として認識されるためには、インポートDATファイルにAORTemplate.DATという名前を付ける必要があります。
職責テンプレート・データ・ファイルのインポート
HCMデータ・ローダーを使用して職責テンプレートを簡単に一括ロードできるようになりました。
有効化のステップ
この機能を有効にするために何もする必要はありません。
ヒントと考慮事項
- 職責テンプレートUIの場合と同様に、個人がそのテンプレートに基づいてAORを割り当てている場合、その職責テンプレートは削除できません。
- 職責テンプレートUIの場合と同様に、テンプレートにアクティブなAORが関連付けられている場合、過去の終了日でテンプレートを非アクティブにできません。
- 職責テンプレートで必要な場合にのみ、ApprovalUsageFlagおよびChecklistUsageFlagの値を有効にすることが重要です。 必要でない場合は、これらの値を有効にしないことをお薦めします。 たとえば、次のようなシナリオを考えてみます。
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チェックリストまたはジャーニを使用する計画がない場合、またはこのテンプレートに基づいて最終的にAORが割り当てられる担当者がHCMの承認またはジャーニに関係しない場合は、これらの「使用」値を「いいえ」に設定してください。
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もっぱらデータ・セキュリティ・アクセス用に定義されたAORの場合は、これらの使用値を「いいえ」に設定してください。
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現在のUIでは、すべての職責テンプレートのスコープ値が単一選択であるため、HDLでは、1つの値が設定されたビジネス・ユニットなど、同じスコープ属性の単一行のロードのみがサポートされています。 1つの値が設定された雇用主は、別のスコープ属性であるため、これは指定できます。 サンプルのDATファイル構成については、「主なリソース」の項のリソースを確認してください。
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いくつかの職責テンプレートの基準値はUIで複数選択であるため、このシナリオもHDLでサポートされています。 ジョブAとジョブBをロードする場合は、同じジョブ基準属性の複数の行をロードできますが、一意の行ごとに一意の値が含まれます。 つまり、1つの行にはジョブAの値が設定され、別の行にはジョブBの値が設定されます。 サンプルのDATファイル構成については、「主なリソース」の項のリソースを確認してください。
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既存のスコープまたは基準属性の値を削除するには、MERGEではなくDELETEコマンドを使用する必要があります。 複数選択の「テンプレート基準」属性のすべての値を削除する場合は、必要なテンプレート・キーに基準属性名を指定して、他のすべての属性値にNULL値を指定できます。
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既存の属性の値を更新するには、その値が指定された行をDELETEしてから、別のMERGE文の行で同じ属性に新しい値を指定する必要があります。 DELETEとMERGEの順序はどちらでも構いません。
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職責テンプレートの「基準」子オブジェクトは、ユーザー・キーでのみ変更できます。 基準のソース・キーは使用できません。
主なリソース
- 統合ガイド:
- グローバル人事管理の使用、第8章「職責範囲」
アクセス要件
HCMデータ・ローダーを使用して職責テンプレートをロードするには、人材管理統合スペシャリスト・ジョブ・ロール(ORA_HRC_HUMAN_CAPITAL_MANAGEMENT_INTEGRATION_SPECIALIST_JOB)が必要です。