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Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGate for Big Dataの管理
リリース12c (12.2.0.1)
E72566-02
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8 Java配信の実行

この章の内容は次のとおりです。

8.1 アプリケーションの起動

Java配信を実行し、Javaアプリケーションを実行する場合に必要なのは、既存のOracle GoldenGate証跡ファイルのみです。証跡ファイルにメタデータ・レコードが含まれていない場合、証跡ファイルでの操作のスキーマを記述したソース定義ファイルも必要です。次の例では、TCUSTMERTCUSTORDという単純な証跡を使用しています(Oracle GoldenGateソフトウェアのダウンロードに属するデモのSQLに対応しています)。

8.1.1 Replicatの使用の開始

Replicatを使用してJava配信を実行するには、GGSCIからReplicatを起動するだけです。

GGSCI> START REPLICAT javarep
GGSCI> INFO REPLICAT javarep

INFOコマンドでは、次のような情報が返されます。

REPLICAT JAVAREP Last Started 2015-09-10 17:25 Status RUNNINGCheckpoint Lag 00:00:00 (updated 00:00:00 ago)Log Read Checkpoint File ./dirdat/aa0000002015-09-10 17:50:41.000000 RBA 2702

8.1.2 Extractの使用の開始

一方、Extractプロセス(データ・ポンプ)を使用してJava配信を実行する場合は、GGSCIからExtractプロセスを起動します。

GGSCI> START EXTRACT javaue
GGSCI> INFO EXTRACT javaue

ReplicatまたはExtractプロセスが実行され、ファイル・ハンドラが使用される(前述の例のとおり)と、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリ(ReplicatおよびExtract実行可能ファイルと同じディレクトリ)に、出力ファイルoutput.xmlが生成されます。

プロセスが起動しない場合や異常終了する場合、「エラーのチェック」を参照してください。

注意:

本番システムでチェックポイント・ファイルを変更したり削除したりしないでください。

8.2 Java配信の再起動

Java配信セッションを使用するときには、2つのチェックポイント・ファイルが考えられます。Java配信のチェックポイントと、ReplicatまたはExtractプロセスのチェックポイントです。ReplicatまたはExtractプロセスでは、常にチェックポイント・ファイルが生成されます。Java配信のチェックポイント・ファイルはオプションで、アダプタ・プロパティ・ファイルの次のプロパティによって制御できます。

Java配信のチェックポイント生成をオン(デフォルト)にする手順:

goldengate.userexit.nocheckpoint=false

Java配信のチェックポイント生成をオフにする手順:

goldengate.userexit.nocheckpoint=true

Java配信のチェックポイント機能が有効な場合は、チェックポイント・ファイルが一意に命名されるように、次のプロパティを設定してください。

goldengate.userexit.chkptprefix=something unique

ベスト・プラクティスとして、Java配信がReplicatプロセスにホストされている場合は、Javaチェックポイント・ファイルを生成しないようにします。ベスト・プラクティスとして、Java配信がExractプロセスにホストされている場合は、Javaチェックポイント・ファイルを生成するようにします。次以降の項では、ReplicatおよびExtractでのチェックポイント処理について説明します。

8.2.1 ReplicatでのJava配信の再起動

2つのチェックポイント情報のうち、どちらの優先度が高いかを選択できるロジックがあるため、Replicatでのチェックポイント処理のほうが直接的です。ロジックは次のようになります。

  • ユーザーがADDまたはALTER REPLICATを手動で実行した後でJava配信を起動した場合は、Replicatプロセスによって保持されているチェックポイント情報が、出発点として使用されます。

  • 手動の操作で事前にチェックポイントが変更されずにJava配信を起動した場合(たとえば、正常停止または異常終了)は、Javaモジュールによって保持されているチェックポイント情報が、出発点として使用されます。

    たとえば、証跡の最初にReplicatを使用してJava配信を再起動する場合は、次のようになります。

    1. Replicatを証跡データの先頭にリセットします。

      GGSCI> ALTER REPLICAT JAVAREP, EXTSEQNO 0, EXTRBA 0

    2. Replicatのリセット

      GGSCI> START JAVAREP
      GGSCI> INFO JAVAREP
      REPLICAT   JAVAREP    Last Started 2015-09-10 17:25   Status RUNNING
      Checkpoint Lag       00:00:00 (updated 00:00:00 ago)
      Log Read Checkpoint  File ./dirdat/aa000000
      2015-09-10 17:50:41.000000  RBA 2702
      

      Replicatプロセスのステータスが実行中になるには、数秒かかる場合があります。レポート・ファイルをチェックして、異常終了したか、起動中のままかを確認します。

      GGSCI> VIEW REPORT JAVAREP

      クラッシュまたは異常終了の後でJava配信を再起動した場合は、アプリケーションを再起動したとき、Javaモジュールによって保持されている最後の位置キーが使用されます。

8.2.2 Extract (データ・ポンプ)でのJava配信の再起動

Extractプロセスを再実行して、処理された証跡ファイルを再生する前に、JavaとExtractプロセスのチェックポイントをどちらもリセットする必要があります。

  1. Javaチェックポイント・ファイルを削除します。

    この例では、Extractグループの名前はjavaueであるため、これがチェックポイント接頭辞のデフォルトになります。接頭辞は、プロパティ・ファイルでgoldengate.userexit.chkptprefiを使用して設定することもできます。

    Windows: cmd> del javaue_jvm.chkpt

    UNIX: $ rm javaue_jvm.chkpt

  2. Extractを証跡データの先頭にリセットします。

    GGSCI> ALTER EXTRACT JAVAUE, EXTSEQNO 0, EXTRBA 0

  3. Extractを再起動します。
    GGSCI> START JAVAUE
    GGSCI> INFO JAVAUE
    EXTRACT    JAVAUE    Last Started 2011-08-25 18:41   Status RUNNING
    Checkpoint Lag       00:00:00 (updated 00:00:00 ago)
    Log Read Checkpoint  File ./dirdat/ps000000
    2011-09-24 12:52:58.000000  RBA 2702
    

    Extractプロセスのステータスが実行中になるには、数秒かかる場合があります。レポート・ファイルをチェックして、異常終了したか、起動中のままかを確認します。

    GGSCI> VIEW REPORT JAVAUE