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Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSリリース・ノート

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSリリース・ノート
このトピックは、以下の項で構成されています。
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSについて
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSは、IBMメインフレーム・アプリケーションのOracle Tuxedoへの迅速かつ低リスクな移行をサポートします。それによって実現されるAPIとサービスの組合せは、メインフレームCICSコンポーネントをそのままで実行することを可能にし、ビジネス・ロジックとデータに対する長年の投資を維持活用します。標準の3270ターミナル・エミュレータをサポートしているため、アプリケーション・ユーザーが変更から保護されます。また、開発者がメインフレーム・アプリケーションでよく使用するAPIと関数も提供しています。
結果として、Oracle Tuxedoを実行するオープン・システムに、IBMメインフレームのCOBOLおよびC/C++アプリケーションを低リスクで速やかに移行できます。これによって、莫大なコスト削減、柔軟な拡張性および柔軟性の向上が実現します。
主要な機能とコンポーネント
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSは、IBM CICSアプリケーションのランタイム環境を提供します。
このリリースでの新機能
このリリースには、次の新機能および機能強化が含まれています。
相互運用性
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSは、次のものとの完全な相互運用性を保持しています。
Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.2.2)
Oracle Jolt 12cリリース2 (12.2.2)
依存関係
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS 12cリリース2 (12.2.2)をインストールするには、Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.2.2)をインストールする必要があります。
一部のCICS機能を使用するには、Oracle Database 11.2.0以上、またはDB2 LUW v9.7以上が必要です。これらの機能は次のとおりです。
CICSプログラムからのIMSデータベースへのアクセスには、Oracle Tuxedo Application Runtime for IMS 12cリリース2 (12.2.2)が必要です。
プラットフォーム・サポート
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS 12cリリース2 (12.2.2)でサポートされるプラットフォームは、『Oracle Tuxedo Application Runtimesインストレーション・ガイド』サポート対象のプラットフォームに関する項に記載されています。
アップグレードに関する考慮事項
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSを12cリリース1 (12.1.1)以前のリリースからアップグレードする場合は、CICS COBOLプログラム用のCICSプリプロセッサを再度実行し、再コンパイルする必要があります。Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS 12cリリース2 (12.1.3)からアップグレードする場合は、CICSプリプロセッサを再度実行する必要はありませんが、COBOLコンパイラのバイナリ互換性に応じて、このリリースで動作保証されているCOBOLコンパイラのバージョンでプログラムを再コンパイルする必要があります(サポート対象のプラットフォームに関する項の証明書マトリクス・リンクを参照)。
11.1.1.2以前のリリースからアップグレードする場合は、ARTADMサーバーがCICS RuntimeのOracle Tuxedo UBBCONFIGファイルで構成されていることを確認する必要があります。
COBOL-ITを使用する場合は、CICSプログラムをコンパイルする際に-fthread-safeオプションを指定する必要があります。
Micro Focus Visual COBOL 2.2を使用する場合:
ln -s libcobrts64.so.3 libcobrts64.so.2
ln -s libcobrts64_t.so.3 libcobrts64_t.so.2
ln -s libcobmisc64.so.3 libcobmisc64.so.2
ln -s libcobmisc64_t.so.3 libcobmisc64_t.so.2
ln -s libcobcrtn64.so.3 libcobcrtn64.so.2
COBOLランタイム調整可能パラメータsubsystem_cancel_mode=1を設定することをお薦めします。これにより、CBL_SUBSYSTEMキャンセルに対して論理的なキャンセルが指定されます。詳細は、Micro Focusのドキュメントを参照してください。
動作の変更
$KIXDIR/include/msgflds32の2番目のFMLベースは30002700から30001100に変更されます。
ARTSRMサーバーは、12cリリース2 (12.2.2)で導入された多くの拡張機能に必要です。次のいずれかの拡張機能を使用する場合は、これがCICS Runtime用のOracle Tuxedo UBBCONFIGファイルで構成されていることを確認する必要があります。
制限事項と既知の問題
Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSの制限事項と既知の問題は次のとおりです。
COBOL-ITを使用している場合、ファイルツーファイルのシナリオで、CICSコマンドのすべてのRBAオプションおよびGenericオプションはサポートされません。
ISC_ENABLE=YESが設定されている場合、ART CICSは複数のCICSリージョンでLUNAMEを検証できません。
COBOL-ITコンパイラを使用する際には、PROGRAM-IDがCOBOLプログラム名と同じであることを確認する必要があります。異なるCOBOLプログラムはそれぞれ異なるPROGRAM-IDを定義する必要があります。
プロファイル・リソース定義はサポートされません。デフォルトのプロファイルDFHCICSAが想定されます。このプロファイルにタイムアウトのメカニズムはありません。
1. メインフレームCICS DTPサーバーに対するART CICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(サーバーが制御を取得)
2. ART CICS DTPサーバーに対するメインフレームCICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(クライアントが制御を放棄)
3. メインフレームCICS DTPサーバーに対するトランザクションART CICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(サーバーが制御を取得)
4. ART CICS DTPサーバーに対するトランザクション・メインフレームCICS DTPクライアントのリクエスト/レスポンス(クライアントが制御を放棄)
詳細は、『Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAリファレンス・ガイド』を参照してください。
SENDコマンドを使用して1回の伝送でデータを送信することはサポートされません。
シナリオ3および4では、トランザクション対話の中で、SEND CONFIRM/ISSUE CONFIRMATIONコマンドをサーバーおよびクライアント・コードにそれぞれ追加する必要があります。
内部のART CICSおよびTMAベースのART CICSでのSYNCPOINTの実装は異なります。この2種類の同期レベルの対話が同じトランザクションで発生することはありません。
TMA対話サーバーはtpreturn()で終了します。しかし、シナリオ2および4の場合、TMAベースのART CICSでは、同期レベル0のSEND LAST (またはFREE)および同期レベル2のSEND CONFIRMのみを、tpreturn()にマップできます。その結果、以降のすべての処理は実行されません。
Oracle TMA対話では、同期レベル1の操作はサポートされません。SEND CONFIRM/ISSUE CONFIRMATIONは、シナリオ3および4を除き、サポートされません。
関連項目

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