目次 前 次 PDF


サーバーの構成

サーバーの構成
この章には次のトピックが含まれます:
CICSランタイム・サーバー・リファレンス
一般的なTuxedoサーバー構成について
Tuxedo UBBCONFIG構成ファイルで構成されるすべてのTuxedoサーバーは、すべてのサーバーに共通する標準の引数を使用します。CICSランタイム・サーバーでは、この柔軟性の利点を自動的に活用できます。
必須の引数は、SVRGRPSVRIDです。
MINMAXSEQUENCECONVなど、他の共通の引数も使用できます。
Tuxedoサーバー構成の用途に関する正確な情報については、Tuxedoのドキュメント(特にUBBCONFIG(5)のSERVERSの項)を参照してください。
これらのオプションの引数のうち、最も有用なものの1つがCLOPT (Command Line OPTions)引数です。CLOPTオプションは、Tuxedoサーバーの起動時に渡されるコマンド行オプションの文字列です。
このコマンド行オプションは、次の2つの部分に分けられます。
[-e stderr_file] [-o stdout_file]
標準の出力とエラーの宛先は特定のファイルです。
CLOPTオプションの使用方法に関する正確な情報は、Tuxedoのドキュメント、具体的にはservoptsに関する項を参照してください。
CICS Runtime固有のサーバーの説明には意図的に、2つの必須のサーバー引数SVRGRPとSVRID、およびそのサーバー・タイプで特に必要な引数のみが含まれています。
CICSランタイム・サーバーの一般的なCLOPTオプション
この項では、すべてのCICSランタイム・サーバーに共通のオプションを説明します。これらのオプションについては、この項にのみ記載されています。
CICS SYSID引数
この引数は、CICSシステムの名前を定義します。
形式
-s TEST
説明
EXEC CICS ASSIGN SYSIDによってプログラムに返された値を設定します。
文字、1-256、A-Za-z0-9[/:-]。
システム識別子(CICS SYSID)は4文字に制限されています。
除外
このオプションは、ARTTCPLサーバーと接続サーバーには適用されません。
CICSアプリケーションIDの引数
この引数は、CICSシステムのAPPLID名前を定義します。
形式
-a INVOICE
説明
EXEC CICS ASSIGN APPLIDによってプログラムに返された値を設定します。
文字、1-256、A-Za-z0-9[/:-]。
アプリケーションID (CICS APPLID)は8文字に制限されています。
除外
このオプションは、ARTTCPLサーバーと接続サーバーには適用されません。
グループ引数の動的リスト
この引数は、このサーバーによってロードされるリソース・グループのリストを定義します。
形式
-L LIST1:LIST2:…
説明
実行中のサーバーについてリスト内のグループの動的変更を有効にします。-L引数によって参照されるリストは、list_of_groups構成ファイルで定義する必要があります。この引数は、非推奨になった-lオプションのかわりとなります。
リソース構成ファイル内のリストは、10文字の文字列で定義されます。サーバーは、いずれかのリストに含まれるいずれかのグループに属するリソースのみをメモリーにロードします。
テスト・サーバーまたは一般的なサーバーのためのファシリティとして、-L '*'を使用してフィルタリングを削除することにより、list_of_groups構成ファイルで定義されているすべてのリストをサーバーがロードできるようにすることができます。グループは、-L ‘*’を指定するサーバーによってロードされますが、1つ以上のリストに含まれる場合に限ります。
除外
このオプションは、ARTTCPLサーバーと接続サーバーには適用されません。
グループ引数の静的リスト
現在、この引数は非推奨となり、-L引数に置き換えられています。このリリースでは引き続きサポートされていますが、今後のリリースでは削除される予定です。
この引数は、リソースのロード時にこのサーバーで検討されるリソース・グループをリストします。
CLOPTで静的に定義されたグループのリストを動的に変更することはできません。リストの動的変更を実装する場合は、かわりに-Lオプションを使用します。
形式
-l group1:group2:…:groupn
説明
リソース構成ファイル内のグループは、10文字の文字列で定義されます。サーバーは、これらのグループのいずれかに属するリソースのみをメモリーにロードします。
テスト・サーバーまたは一般的なサーバーのためのファシリティとして、-l '*'を使用してフィルタリングを削除することにより、構成ファイルで定義されているすべてのリソースをサーバーがロードできるようにすることができます。
除外
このオプションは、ARTTCPLサーバーと接続サーバーには適用されません。
WebSphere MQキュー・マネージャ名
この引数は、WebSphere MQキュー・マネージャのデフォルト名を指定します。
形式
-m queue_manager_name
説明
モニター対象のWebSphere MQキュー・マネージャのデフォルト名を指定します。
1つのサーバーに指定できるWebSphere MQキュー・マネージャは1つのみです。メインフレームから移行されたトランザクション・プログラムにMQCONNアクションがない場合、デフォルト・キュー・マネージャが使用されます。
除外
このオプションは、ARTTCPLサーバーと接続サーバーには適用されません。
関連項目
『Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSユーザー・ガイド』「WebSphere MQとの統合の実装」
IMS DB引数
この引数は、アクセスするIMS/DBシステムを定義します。
形式
--IMSDB -x -o host:port:dra
説明
アクセスするIMS/DBシステムを定義します。この引数は、CLOPTの最後の引数である必要があります。
--IMSDB
IMS構成の起動フラグ。
host
接続先のODBAプロキシのホスト名またはipv4アドレス。
port
ODBAリクエストを受信するためのODBAプロキシのポート。
dra
アクセス先のIMS/DBシステムが定義されているDRA表の名前。
除外
このオプションは、ARTSTRNARTSTR1ARTATRNARTATR1ARTCTRNARTCTR1ARTWTRNARTWTR1およびARTDPLの各サーバーにのみ適用されます。
RM再接続引数
この引数は、リクエストされたときにARTアプリケーション・サーバーがRMに再接続できるようにします。
形式
-R [MAX_TRANS_NUM]
説明
この引数は、リクエストされたときにARTアプリケーション・サーバーがRMに再接続できるようにします。
-R MAX_TRANS_NUM
MAX_TRANS_NUMは、(ART for CICSが再接続リクエストを受信した後) ART for CICSサーバーがそれ以内にRMに再接続する必要があるトランザクションの最大数を指定します。つまり、再接続リクエストを受信した後、ART for CICSアプリケーション・サーバーはRMにランダムに再接続します(この場合は次のトランザクション中、またはMAX_TRANS_NUMで指定されたトランザクション以内の任意のトランザクション中)。
-R MAX_TRANS_NUMはサーバーのCLOPTの任意の場所に記述できますが、MAX_TRANS_NUMを省略する場合は(MAX_TRANS_NUMはオプションです)、-RCLOPTの最後の引数にする必要があります。
除外
このオプションは、ARTSTRNARTSTR1ARTATRNARTATR1ARTCTRNARTCTR1ARTWTRNARTWTR1およびARTDPLの各サーバーにのみ適用されます。
CICSランタイム・サーバーの構成リファレンス
ARTTCPL/ARTTCPHの構成
サーバー名
ARTTCPL - ターミナル制御プログラム・リスナー。
形式
ARTTCPL SRVGRP="identifier" SRVID="number" CLOPT="[servopts options] -- -n netaddr -S ssladdr -L pnetaddr [-m minh] [-M
maxh] [-x session-per-handler] [-p profile-name] [-z minencryptbits] [-Z maxencryptbits] [-t Application_list_transid] [-T minutes] [-D] [+H trace-level] [-K seconds]"
説明
ターミナル制御プログラム(ARTTCP)は、3270ターミナル・エミュレータのCICS Runtimeへの接続を管理するTuxedoサーバーのグループです。プログラムを実行すると、ARTTCPはターミナル・エミュレータを、ARTTCPに割り当てられているネットワーク・ポートに接続します。ARTTCPは、Telnetプロトコルを使用してエミュレータと通信します。
ARTTCPサーバーは、1つのARTTCPリスナー(ARTTCPL)プロセスと1つ以上のARTTCPハンドラ(ARTTCPH)プロセスという2つのタイプのサーバーで構成されます。ARTTCPLプロセスは、ターミナル・エミュレータが接続する可能性があるWell Knownリスニング・ポート・アドレスを確立します。ARTTCPHプロセスは、このポートでリスニングして、着信接続リクエストを受け入れます。ARTTCPHプロセスは、接続のためにユーザー・セッションを確立し、ターミナル・エミュレータのそれ以降のすべての画面I/Oを処理します。パフォーマンス拡張として、各ARTTCPHプロセスは、複数のセッションを同時に管理できます。ポートからエミュレータを切断すると、ARTTCPHはセッションを終了します。
ART Runtimeに3270ターミナルを参加させるには、UBBCONFIGファイルのMACHINESセクションでMAXWSCLIENTSパラメータを指定する必要があります。MAXWSCLIENTSは、ARTTCPL専用の唯一のパラメータです。MAXWSCLIENTSに指定された値は、Oracle ARTの起動時に通知され、3270ターミナル用に確保するアクセッサ・スロットの数が決まります。
MAXWSCLIENTSには、1つのノードに接続できる3270ターミナルの最大数を指定します。デフォルトは0です。指定しないと、ターミナルから指定されたマシンに接続できません。
構文はMAXWSCLIENTS=numberです。
パラメータ
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-n netaddr
このアドレスは、TN3270ターミナル・エミュレータがARTTCPLに接続する場所を示します。アドレスは、標準インターネットURL書式の文字列です。例:
//computer:4000 は、マシン・コンピュータのポート4000を示します。
文字、1-256、A-Za-z0-9[/:-]。オプション-Sを指定しない場合は、必須のオプション。
-S ssladdr
このアドレスは、TN3270ターミナル・エミュレータがSSL経由でARTTCPLに接続する場所を示します。アドレスは、標準インターネットURL書式の文字列です。例:
//computer:5000 は、マシン・コンピュータのポート5000を示します。
文字、1-256、A-Za-z0-9[/:-]。オプション-nを指定しない場合は、必須のオプション。
ARTTCPLは同じSSL関連の構成をTuxedoと共有するため、Tuxedo UBBCONFIG構成ファイルのRESOURCESセクションで、SEC_PRINCIPAL_NAMESEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVARの各属性を構成する必要があります。詳細は、対応するTuxedoドキュメントを参照してください。
SSLが有効でない場合、TN3270ターミナル・エミュレータとARTTCPサーバーとの間で交換される情報(パスワードを含む)は脆弱です。
-L pnetaddr
このアドレスは、システムによって、ARTTCPLARTTCPHの間で内部的に使用されます。アドレスは、標準インターネットURL書式の文字列です。例:
//computer1:4001 は、マシン・コンピュータのポート4000を示します。
文字、1-256、A-Za-z0-9[/:-]。必須のオプション。
[-m minh]
ARTTCPLによって起動されるハンドラ・プロセス数の最小値。ハンドラ・プロセスの実際の数は、システム負荷に基づいて、常にminhとmaxhの間にあります。
数値、1-4096。デフォルト値は1です。
[-M maxh]
ARTTCPLによって起動されるハンドラ・プロセス数の最大値。ハンドラ・プロセスの実際の数は、システム負荷に基づいて、常にminhとmaxhの間にあります。
数値、1-4096。デフォルト値は4096です。
[-x session-per-handler]
ARTTCPHが同時に保持できるセッションの数。
数値、1-255。デフォルト値は32です。
[-p profile-name]
デフォルトのセキュリティ・プロファイル・ファイル名。詳細は、「セキュリティ構成」を参照してください。
文字列。デフォルト値は~/.tuxAppProfileです。
[-z minencryptbits]
TN3270ターミナル・エミュレータとARTTCPの間にネットワーク・リンクが確立される場合に必要とされる暗号化の最小レベル。0は暗号化なしを意味し、40、56、128および256は暗号化キーの長さ(ビット単位)を示します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。
数値。デフォルト値は0です。-Sオプションを指定しない場合、このオプションは無視されます。
[-Z maxencryptbits]
TN3270ターミナル・エミュレータとARTTCPの間にネットワーク・リンクが確立される場合に必要とされる暗号化の最大レベル。0は暗号化なしを意味し、40、56、128および256は暗号化キーの長さ(ビット単位)を示します。
数値。デフォルト値は256です。-Sオプションを指定しない場合、このオプションは無視されます。
[-t Application_list_transid]
このオプションでは、ARTTCP複数セッション管理機能を有効にするトランザクション(アプリケーション・リストTRANSID)を指定します。このトランザクションは、同じTRANSIDを使用してtransactions.descで定義する必要もあります。
詳細は、『Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSユーザー・ガイド』複数セッション管理を使用した実装に関する項を参照してください。
[-T minutes]
ARTTCPL/ARTTCPHとTN3270ターミナル・エミュレータの間のタイムアウト・メカニズムを有効にします。
数値(分単位)。この数値は、リンクで交換されるアプリケーション・データがない場合にARTTCPL/ARTTCPHがTN3270ターミナル・エミュレータの切断を開始するまでのしきい値です。0はタイムアウトなし、負の値は禁止を意味します。
[-D ]
デバッグを有効にします。
[+H trace-level]
トレース・レベルを指定します。
-1: トレースはオフ。
0: すべてのARTTCPHをトレース。
n (n>0): 最初のn個のARTTCPHをトレース。
[-K seconds]
ARTTCPL/ARTTCPHとTN3270ターミナル・エミュレータの間のキープ・アライブ・メッセージの送信を有効にします。
数値(単位)。この数値は、ARTTCPL/ARTTCPHがTN3270ターミナル・エミュレータにキープ・アライブ・メッセージの送信を開始するまでのしきい値です。0はシステム・デフォルト値を使用することを意味し、負の値はこのキープ・アライブ機能が無効であることを意味します。このオプションは、LinuxプラットフォームとAIXプラットフォームのみでサポートされます。
*MACHINES
DEFAULT:
MAXWSCLIENTS = 20
...
*SERVERS ARTTCPL SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-- -n //hostname:4000 -L //hostname:4002 -m1 -M10 "
ARTSTRNの構成
サーバー名
ARTSTRN - 同期ターミナル指向のMAXACTIVE > 1のトランザクションのためのCICSランタイム・メイン・サーバー。
形式
ARTSTRN SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=minn MAX=maxn RQADDR=queueaddr REPLYQ=Y CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2 --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTSTRNサーバーはアプリケーション・トランザクションをTuxedoサービスとして提供し、トランザクション・リクエストを受信すると、対応するプログラムを実行します。
これらのサーバーは、真の対話型CICSトランザクションを管理するために、対話型になっています。
1.
起動時に、ARTSTRNサーバーは、提供するトランザクション1つにつき1つのサービスを公開します。
2.
ユーザーがトランザクション・リクエストを送信すると、そのユーザーを管理するARTTCPHは、対応するトランザクション(サービス)へのtpconnectを実行します。
3.
このサービスを提供する1台のARTSTRNサーバーは、関連付けられたcommareaと画面とともにリクエストを受信し、トランザクションを処理します。
4.
通常の疑似対話型CICSトランザクションの場合: RETURN {TRANSID}を受け取ると、クライアントに応答が送信され、新しい3270画面とcommareaを返すtpreturn()により対話を完了します。
RECEIVE時には、次のユーザー入力がRECEIVEを完了できるように、ARTSTRNサーバーは、用意された3270ストリームをtpsend()経由で送信し、tpreceiveを待機します
RETURN {TRANSID}時には、ARTSTRNサーバーがクライアントに応答し、新しい3270画面とcommareaを返すtpreturn()により対話を完了します。
tranclassに属さないか、maxactive >1であるtranclassに属しているトランザクションだけが、これらのサーバーにより通知されます。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVはこのサーバー・タイプでは必須であり、ARTSTRNが非トランザクション型なので、CONV=Yとして定義する必要があります。
minnおよびmaxn
それぞれ、この構成で起動するサーバー数の初期値と最大値を指定します。詳細は、TuxedoのドキュメントのUBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPTオプション
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-s SystemID
必須の引数、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-l GroupList
必須のオプション、「グループ引数の静的リスト」を参照してください。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
--IMSDB -x -o host:port:dra
オプションの引数、「IMS DB引数」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTSTRN SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CONV=Y MIN=2 MAX=3 RQADDR=QKIX1000 REPLYQ=Y
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTSTR1の構成
サーバー名
ARTSTR1 - 同期ターミナル指向のMAXACTIVE = 1のトランザクションのためのCICSランタイム・メイン・サーバー。
形式
ARTSTR1 SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=1 MAX=1 CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID-L list1:list2,… --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTSTRNサーバーがMAXACTIVE > 1のトランザクションのみを提供するのに対して、これらのサーバーは、MAXACTIVE = 1のトランザクションのみを提供することに特化したARTSTRNサーバーです。
サーバーのMINMAXの数が1に設定されていることは重要であり、起動時にSTR1サーバーにより検証されます。(MAXACTIVE = 1の)グループ内の1つのみのトランザクションの並列処理が、同一のトランザクションを提供する少数のサーバーを起動するか、Tuxedoにより起動させるという、これらのサーバーの目標は、STR1サーバーの場合、自己矛盾です。
MINMAXが1に設定されているので、Tuxedo引数RQADDRは不要であり、単純さを維持するため、使用しないでください。
残りの構成とSTR1サーバーの動作は、STRNサーバーと正確に同じです。
*SERVERS
ARTSTR1 SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CONV=Y MIN=1 MAX=1
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTTSQの構成
サーバー名
ARTTSQ - CICS Runtime一時記憶域キュー・サーバー
形式
ARTTSQ SRVGRP="identifier" SRVID="number" MIN=1 MAX=1
CLOPT"[servopts] -- -L list1:list2 -t"
説明
ARTTSQは一時記憶域キューを管理し、EXEC CICS (WRITEQ TS、READQ TSおよびDELETEQ TS)が必要とする機能を提供します。ARTTSQ (Oracle DB用)とARTTSQ_UDB (UDB用)の2バージョンのARTTSQサーバーがあります。TMSおよびOPENINFOを適宜定義します。
ARTTSQは、次の2つの主要な種類のサービスを公開します。
TSQUEUE: このサービスは、最初のARTTSQが起動したときに1回のみ公開されます。TSQUEUEは、TSMODELと一致しないキューのためにTSQリクエストを処理します。
{TSMODEL}_TSQUEUE: それらのサービスのいずれかが各TSMODELに対応して公開されます。
このサービスを公開するサーバーは、必要なすべての操作を、このTSMODELと一致するキュー上で完了します。
1台のサーバーが、-lオプションを介してこのサーバーに割り当てられているリソース・グループに属するTSMODELを公開します。
同じサービスを2回公開しないように、1つのリソース・グループが単一のtsqサーバーに割り当てられている必要があります。これは起動時にチェックされ、違反している場合は起動フェーズでエラー・メッセージが生成されますが、アクションは実行されません。
サーバーのMINMAXの数が1に設定されていることは重要であり、起動時にTSQサーバーにより検証されます。
1つのキューを作成(最初の書込み)した同じサーバーが、このキューの他のすべての読取り/書込み削除リクエストを処理することが重要です。このため、各サービスは、汎用であるか、特定のモデルに対応するものであるかに関係なく、単一のサーバーによって通知される必要があります。
この一意性は、サービスの公開時に検証されます。
補助TSQデータは、サーバーがダウン(停止またはクラッシュ)した後、失われます。
パラメータ
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-L ListName(s)
必須の引数、詳細は「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
-t
TSQ名には文字列終了記号などの印刷不可能な文字が含まれていますが、このオプションをお薦めします。サーバーはターゲットTSQデータに正確にアクセスできるように、元のTSQ名を別の一意の印刷可能な文字列としてトランスコードします。
注意:
データベース・ベースのTSQを選択した場合、ツールcrtstable_{Oracle|UDB}およびcrtsptable_{Oracle|UDB}を作成するデータベース表の-tオプションと合うように、このオプションを調整する必要があります。ランタイムを12.1.3以下からアップグレードする場合、ツールupgtsptable_{Oracle|UDB}を利用してTSQ POOLの使用中に永続TSQデータのデータ移行を実行できます。
DBMS制約
サーバーが含まれるグループのOPENINFOで示されているDBMSユーザーは、直接(このスキーマで作成されるオブジェクト)、またはDBLINKを介して、TS_QCONTENT表にアクセスできる必要があります。
この既存の表では、選択、挿入、更新および削除権限を持っている必要があります。
Oracle用の表を作成するスクリプトは、以下にリストされています。
リスト11-1 TS_QCONTENTの作成
 
drop table TS_Q_CONTENT purge;
create table TS_Q_CONTENT
( TS_QUEUE char(16) NOT NULL,
TS_ITEM number(8) NOT NULL,
TS_LENGTH number(8),
TS_RAW LONG RAW,
primary key (TS_QUEUE, TS_ITEM)
);
 
使用される環境変数
*SERVERS
ARTTSQ SRVGRP="GRP02" SRVID=30 RESTART=Y GRACE=0
MIN=1 MAX=1 CLOPT=" -- -L list1:list2"
ARTTSQP構成
サーバー名
ARTTSQP - CICS Runtime一時記憶域キュー・プール・サーバー
形式
ARTTSQP SRVGRP="identifier" SRVID="number"
CLOPT="[servopts] -- -L list1:list2 -t -p"
説明
ARTTSQPは、TSプールで定義された一時記憶域キューを管理します。これはEXEC CICS (WRITEQ TSREADQ TS、およびDELETEQ TS)で必要とされる機能を提供します。ARTTSQP (Oracle DB用)とARTTSQP_UDB (UDB用)の2バージョンのARTTSQPサーバーがあります。TMSおよびOPENINFOを適宜定義します。CICSリージョンは複数のARTTSQPサーバーを持つことが可能で、異なるTuxedoドメインが同じデータベースを使うことができます。したがって、複数のTuxedoドメインにある異なるCICSリージョンで1つのTSキューを共有できます。
同一のTSMODELにサービスを提供するように複数のARTTSQPサーバーを構成できるという事実は、ART for CICSのHA機能の特徴です。
パラメータ
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
-t
TSQ名には文字列終了記号などの印刷不可能な文字が含まれていますが、このオプションをお薦めします。サーバーはターゲットTSQデータに正確にアクセスできるように、元のTSQ名を別の一意の印刷可能な文字列としてトランスコードします。
注意:
データベース・ベースのTSQを選択した場合、ツールcrtstable_{Oracle|UDB}およびcrtsptable_{Oracle|UDB}を作成するデータベース表の-tオプションと合うように、このオプションを調整する必要があります。ランタイムを12.1.3以下からアップグレードする場合、ツールupgtsptable_{Oracle|UDB}を利用してTSQ POOLの使用中に永続TSQデータのデータ移行を実行できます。
-p
データベース・ストアド・プロシージャを使用してデータベースにアクセスするART TSQプール・サーバー(ARTTSQPまたはARTTSQP_UDB)を示します。
注意:
この機能には、Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS 12cリリース2 (12.2.2)ローリング・パッチ005以上が必要です。すでにcrtsptable_{Oracle|UDB}を使用してデータベース表を作成した場合、-pオプションを使用する前にスクリプト$KIXDIR/tools/upgtsp_{Oracle|UDB}.shを実行してデータベースにプロシージャを定義する必要があります。
DBMS制約
サーバーが含まれるグループのOPENINFOで示されているDBMSユーザーは、直接(このスキーマで作成されるオブジェクト)、またはDBLINKを介して、ARTTSQP_INFOARTTSQP_CONTENTおよびARTTSQP_MAN表にアクセスできる必要があります。
DBMSユーザーは、これらの既存の表に対する選択、挿入、更新および削除権限を持っている必要があります。
表を作成するためのサンプル・スクリプトcrtsptable_{Oracle|UDB}$KIXDIR/toolsにあります。
UDBを使用する場合、次の手順を実行してARTTSQP_UDBを再バインドします。
1. 環境変数MT_DB_LOGINを設定して、データベース接続情報を入力します。
2. $KIXDIR/binに移動します。
3. 次を実行します。
../tools/bind.sh tspool_UDB.bnd
bind.shスクリプトはDB2 BINDコマンドを発行します。実際のシナリオに従ってそのパラメータを変更できます。変更はARTTSQP_UDBに影響を与えるだけでなく、buildartcicsのようなコマンドを介して、ARTSRM_UDBARTTSQ_UDBにも影響します。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTTSQP SRVGRP="GRP02" SRVID=1000 RESTART=Y
CLOPT=" -- -L list1:list2"
ARTTDQの構成
サーバー名
ARTTDQ - CICS Runtime一時データ・キュー・サーバー
形式
ARTTDQ SRVGRP="identifier" SRVID="number" MIN=1 MAX=1
CLOPT"[servopts] -- -L list1:list2:..."
説明
ARTTDQは一時データ記憶域キューを管理し、EXEC CICS (WRITEQ TD、READQ TDおよびDELETEQ TD)が必要とする機能を提供します。
ARTTDQは、宣言されたキューにつき1つのサービスを、_TDQという接尾辞が付いたTDQueueの名前として公開します。
同じサービスを2回公開しないように、1つのリソース・グループが単一のARTTDQサーバーに割り当てられている必要があります。これは起動時に確認され、違反時には、起動フェーズでエラー・メッセージが生成されますが、アクションはとられません。
サーバー数のMINとMAXが1に設定されていることは重要であり、起動時にTDQサーバーにより検証されます。
余分なパーティションTDQデータは、このサーバーがダウン(停止またはクラッシュ)した後、失われます。
パラメータ
ARTTDQ
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-L ListName(s)
必須の引数、詳細は「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTTDQ SRVGRP="GRP02" SRVID=30 RESTART=Y GRACE=0
MIN=1 MAX=1 CLOPT=" -- -s PROW -l group1:group2"
ARTDPLの構成
サーバー名
ARTDPL - 分散プログラム・リンク実行のためのCICSランタイム・サーバー。
形式
ARTDPL SRVGRP="identifier" SRVID="number" MIN=minn MAX=maxn
CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2 -b suffix -d suffix --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
これらのサーバーは、DPLサブセットに制限されたアプリケーション・プログラムをtuxedoサービスとして提供し、DPLサービス・リクエストを受信すると、対応するプログラムを実行します。これらのプログラムは、ターミナル・ユーザーと直接対話できない、画面のないプログラムです。これらのサーバーは、プリンシパル・ファシリティ(ユーザー・ターミナル)に対応する必要がない(できない)ため、対話型である必要はありません。これらは純粋なRPCモード・サーバーです。
プログラムがLINKをリクエストしていて、リクエストされたプログラムがDPLとして構成されている場合、リンクは、通常のように呼出しによってではなく、このサービス(このDPLプログラム)を提供するDPLサーバーのいずれかが処理するtpcallにより解決されます。
属性REMOTESYSTEM(sysid)がDPLに置かれているプログラムのみが、DPLサーバーと、-sオプションを介して示されているシステムとしてこのsysidを持つサーバーのみによって通知されます。
ARTDPLは、その初期化や停止時に、独力でなんらかの特殊なプログラムを起動するかどうかを選択できます。次の2つの方法があります。1つは、-b suffix_nameまたは-d suffix_nameオプションをそのUBBCONFIGファイルのCLOPTに指定する方法です。もう1つは、PLTPIまたはPLTSDパラメータをsystem.desc構成ファイルに指定する方法です。どちらの方法も、program_list_table.desc構成ファイルを記述する必要があります。この関数は、XA DISABLE機能をサポートしていません。
CLOPTの場合、ARTDPL-b接尾辞名または-d接尾辞名オプションを指定すると、サーバーがprogram_list_table.desc構成ファイルをロードして、適切なプログラム・リスト(suffix_name付き)を取得します。次に、tpsvrinit()またはtpsvrdone()で、サーバーはこれらのプログラムを実行します。
初期化プログラムでは、なんらかのEXEC CICSコマンドを起動できます。これらのコマンドには、ART CICSが提供するサービスが必要です。ARTDPL (初期化プログラムを含む)は、UBBCONFIGファイルで最後に構成する必要があるため、ART CICSのブート時に最後にブートされます。初期化プログラムは、以前のアプリケーション・サーバーで提供されていたサービスを使用できます。
ARTDPL-dオプションを指定している場合は、停止時にいくつかのプログラムを実行します。まず、ARTDPLを単独で停止する必要があります。次に、残りのすべてのART CICSサーバーを停止します。たとえば、shutdown -g groupname -I SRVIDを最初に使用し、次に、shutdown -y を実行してART CICSリージョン全体を停止する必要があります。
PLTPIまたはPLTSDsystem.descファイルに指定した場合は、ARTDPLの起動または停止時に、SUFFIXPLTPI/PLTSD値と同じであるプログラム・リストを起動します。
初期化または停止時に、program_list_table.desc (PLTPIまたはPLTSDで指定)にリストされているプログラムが最初に実行され、次に、-bまたは-dオプションで指定されたプログラムが実行されます。
パラメータ
minnおよびmaxn
それぞれ、起動するサーバー数の初期値と最大値を指定します。詳細は、TuxedoのドキュメントのUBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPTオプション
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-s SystemID
必須のオプション、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-b suffix
program_list_table.descSUFFIX値を指定して、初期化時にARTDPLが実行するプログラムを選択します。
-d suffix
program_list_table.descSUFFIX値を指定して、停止時にARTDPLが実行するプログラムを選択します。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
注意:
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
-l GroupList
必須のオプション、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
注意:
-lオプションと-Lオプションの両方について、1つのART CICSリージョンに複数のARTDPLがあり、そのようなリージョンで-sが構成されている場合は、このリージョンで指定されるすべての-lに同じ値を設定し、このリージョンで指定されるすべての-Lに同じ値を設定してください。-Lの構成の詳細は、「グループ構成ファイルのリスト」を参照してください。
-S
オプションの引数。ARTDPLサーバーは、JCAクライアントなどのTuxedoクライアントからサービス・リクエストを受信できます。Tuxedoクライアントでは、COMMAREAデータをFMLフィールドCXMW_MESSAGEに追加すればよく、その後、ARTDPLによりサービスとして公開される、対応するプログラムに対してTPCALLを実行します。サービス・リクエストの受信後、ARTDPLは対応するプログラムを実行し、最後にFMLフィールドCXMW_MESSAGEでプログラムから戻されるCOMMAREAデータをTPRETURNします。
場合によっては、プログラムから返されるCOMMAREAデータの長さが、Tuxedoクライアントで初期化されたCOMMAREAデータの長さより長くなります。この場合、TuxedoクライアントにTPCALLを実行する前に、もう1つのFMLフィールドCXMW_COMMAREAINLENGTHを追加する必要があります。CXMW_COMMAREAINLENGTHでは、Tuxedoクライアントで初期化され、データ型がlongであるCOMMAREAの合計の長さを指定する必要があります。このように、ARTDPLは、COMMAREAに記入されるデータの長さより明らかに長い合計長CXMW_COMMAREAINLENGTHでデータをTPRETURN COMMAREAできます。
プログラムから返されるCOMMAREAデータの長さが、合計長CXMW_COMMAREAINLENGTHより短い場合、ARTPDLは通常、X'00' (NULL埋込み文字)を戻りFMLフィールドCXMW_MESSAGEの最後に追加します。NULL埋込み文字を削除して、TuxedoクライアントとARTDPLとのデータ通信を減らし、パフォーマンスを高めるには、ARTDPLのCLOPTオプションに-Sを追加します。ARTDPLサーバーでは、埋込み文字を削除してから、COMMAREAデータをFMLフィールドCXMW_MESSAGETPRETURNします。
--IMSDB -x -o host:port:dra
オプションの引数、「IMS DB引数」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTDPL SRVGRP="GRP02" SRVID=60 RESTART=Y GRACE=0
MIN=1 MAX=1
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTATRNの構成
サーバー名
ARTATRN - 非同期指向のMAXACTIVE > 1のトランザクションのためのCICSランタイム・サーバー。
形式
ARTATRN SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=N MIN=minn MAX=maxn RQADDR=QKIXATR REPLYQ=Y CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2:... --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTATRNサーバーはアプリケーション・トランザクションをTuxedoサービスとして提供し、トランザクション・リクエストを受信すると、対応するプログラムを実行します。
これらのプログラムは、ターミナルのユーザーと直接対話できない、画面のないプログラムです。
ARTSTRNサーバーと対照的に、これらのサーバーは、真のCICSトランザクションを管理するためにトランザクション型になっています。他のサーバー(START TRANSID)からのみ呼び出され、ターミナルやクライアントから直接呼び出されることはありません。
起動時に、ARTATRNサーバーは、提供するトランザクション1つにつき1つのサービスを公開します。これらのトランザクションは、「ASYNC_{transaction_name}」という名前です。
このサーバーは、ASYNC_QUEUEと呼ばれる内部トランザクションも公開します。
1.
ユーザー・プログラムがトランザクションを呼び出すと、KIX__START_TRANSID関数は、対応するトランザクション(サービス)へのtpacallを実行します。
2.
このサービスを提供する1台のARTATRNは、関連付けられたメッセージとともにリクエストを受信し、トランザクションを処理します。
3.
tranclassesに属さないか、maxactive >1であるtranclassに属しているトランザクションだけが、これらのサーバーにより通知されます。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVはこのサーバー・タイプではオプションであり、使用する場合、ARTATRNが非対話型なので、CONV=Nとして定義する必要があります。
minnおよびmaxn
この構成で起動するときに使用されるサーバー数の初期値と最大値を指定します。詳細は、TuxedoのドキュメントのUBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPT
ARTATRNの起動時に渡されるコマンド行オプションの文字列。次のパラメータは、ゲートウェイ・プロセスの実行時パラメータとして認識されます。
-s SystemID
必須の引数、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
--IMSDB -x -o host:port:dra
オプションの引数、「IMS DB引数」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTATRN SRVGRP="TCPGRP" SRVID=2000 RESTART=Y GRACE=0
CONV=N MIN=2 MAX=3 RQADDR=QKIXATR REPLYQ=Y
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTATR1の構成
サーバー名
ARTATR1 - 非同期指向のMAXACTIVE = 1のトランザクションのためのCICSランタイム・メイン・サーバー。
形式
ARTATR1 SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=N MIN=1 MAX=1 CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2:... --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTATRNサーバーがMAXACTIVE > 1のトランザクションを提供するのに対して、ARTATR1サーバーは、MAXACTIVE = 1のトランザクションのみを提供することに特化したARTATRNサーバーです。
サーバーのMINMAXの数が1に設定されていることは重要であり、起動時にATR1サーバーにより検証されます。これらのサーバーの目標は、(MAXACTIVE =1の)グループ内の1つのみのトランザクションの並列処理を保証することです。Tuxedoが同一のトランザクションを提供する複数のサーバーを起動することを許すことは、ATR1サーバーの場合、自己矛盾です。
MINMAXが1に設定されているので、Tuxedo引数RQADDRは不要であり、単純さを維持するため、使用しないでください。
残りの構成とATR1サーバーの動作は、ATRNサーバーと正確に同じです。
*SERVERS
ARTATR1 SRVGRP="TCPGRP" SRVID=2000 RESTART=Y GRACE=0
CONV=N MIN=1 MAX=1
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTCTRNの構成
サーバー名
ARTCTRN - 対話指向のMAXACTIVE > 1のトランザクションのためのCICSランタイム・サーバー。
形式
ARTCTRN SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=minn MAX=maxn RQADDR=QKIXCTR REPLYQ=Y CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2:... --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTCTRNサーバーはアプリケーション・トランザクションをTuxedoサービスとして提供し、トランザクション・リクエストを受信すると、対応するプログラムを実行します。
これらのプログラムは、ターミナルのユーザーと直接対話できない、画面のないプログラムです。
ARTSTRNサーバーと対照的に、これらのサーバーは、真のCICSトランザクションを管理するためにトランザクション型になっています。他のサーバー(CONVERSE)からのみ呼び出され、ターミナルやクライアントから直接呼び出されることはありません。
起動時に、ARTCTRNサーバーは、提供するトランザクション1つにつき1つのサービスを公開します。これらのトランザクションは、「{SysId}_{transaction_name}」という名前です。
{SysId}は、-sパラメータで定義されているこのリージョンの名前です。
1.
ユーザー・プログラムがトランザクションを呼び出すと、KIX__CONVERSE関数は、対応するトランザクション(サービス)へのtpacallを実行します。
2.
このサービスを提供する1台のARTCTRNは、関連付けられたメッセージとともにリクエストを受信し、トランザクションを処理します。
3.
tranclassesに属さないか、maxactive >1であるtranclassに属しているトランザクションだけが、これらのサーバーにより通知されます。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVは必須であり、このサーバー・タイプではYとして設定する必要があります。
minnおよびmaxn
それぞれ、この構成で起動するときに使用されるサーバー数の初期値と最大値を指定します。
注意:
複数のセッションを同時に起動する必要がある場合は、connections.descMAXIMUMを構成し、UBBでARTCTRN minnパラメータおよびmaxnパラメータを使用して複数のARTCTRNサーバーを構成する必要があります。詳細は、UBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPT
ARTCTRNの起動時に渡されるコマンド行オプションの文字列。次の実行時パラメータが認識されます。
-s SystemID
必須の引数、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-l GroupList
必須のオプション、「グループ引数の静的リスト」を参照してください。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
--IMSDB -x -o host:port:dra
オプションの引数、「IMS DB引数」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTCTRN SRVGRP="TCPGRP" SRVID=2500 RESTART=Y GRACE=0
CONV=Y MIN=2 MAX=3 RQADDR=QKIXATR REPLYQ=Y
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTCTR1の構成
サーバー名
ARTCTR1 - 対話指向のMAXACTIVE=1のトランザクションのためのCICSランタイム・メイン・サーバー。
形式
ARTCTR1 SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=1 MAX=1
CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2:... --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTCTRNサーバーがMAXACTIVE > 1のトランザクションを提供するのに対して、ARTCTR1サーバーは、MAXACTIVE = 1のトランザクションのみを提供することに特化したARTCTRNサーバーです。
サーバーのMINMAXの数が1に設定されていることは重要であり、起動時にARTCTR1サーバーにより検証されます。これらのサーバーの目標は、(MAXACTIVE =1の)グループ内の1つのみのトランザクションの並列処理を保証することです。Tuxedoが同一のトランザクションを提供する複数のサーバーを起動することを許すことは、ARTCTR1サーバーの場合、自己矛盾です。
MINMAXが1に設定されているので、Tuxedo引数RQADDRは不要であり、単純さを維持するため、使用しないでください。
ARTCTR1サーバーの残りの構成と動作は、ARTCTRNサーバーとまったく同じです。
*SERVERS
ARTCTR1 SRVGRP="TCPGRP" SRVID=2000 RESTART=Y GRACE=0
CONV=Y MIN=1 MAX=1
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTWTRN構成
サーバー名
ARTWTRN - 同期非3270sクライアント指向のMAXACTIVE > 1のトランザクションのためのCICSランタイム・アプリケーション・サーバー。
形式
ARTWTRN SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=N MIN=minn MAX=maxn CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2 --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTWTRNサーバーはアプリケーション・トランザクションをTuxedoサービスとして提供し、トランザクション・リクエストを受信すると、対応するプログラムを実行します。
これらのサーバーは、擬似対話型CICSトランザクションをサポートするために非対話型です。
1.
2.
3.
4.
5.
tranclassに属さないか、MAXACTIVE >1であるtranclassに属しているトランザクションのみが、これらのサーバーにより通知されます。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVはこのサーバー・タイプではオプションです。ただし、ARTWTRNが非対話型なので、CONV = Nとして定義する必要があります。
minnおよびmaxn
それぞれ、サーバー数の初期値と最大値を指定します。詳細は、TuxedoのドキュメントのUBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPTオプション
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-s SystemID
必須の引数、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-l GroupList
必須のオプション、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
--IMSDB -x -o host:port:dra
オプションの引数、「IMS DB引数」を参照してください。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTWTRN SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
MIN=2 MAX=3
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTWTR1構成
サーバー名
ARTWTR1 - 同期非3270sクライアント指向のMAXACTIVE = 1のトランザクションのためのCICSランタイム・アプリケーション・サーバー。
形式
ARTWTR1 SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=N MIN=1 MAX=1 CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID-L list1:list2,… --IMSDB -x -o host:port:dra"
説明
ARTWTRNサーバーがMAXACTIVE > 1のトランザクションのみを提供するのに対して、これらのサーバーは、MAXACTIVE = 1のトランザクションのみを提供することに特化したARTWTRNサーバーです。
サーバーのMINMAXの数が1に設定されていることは重要であり、起動時にWTR1サーバーにより検証されます。(MAXACTIVE = 1の)グループで1つのトランザクションのみの並列処理を保証し、同一のトランザクションを提供する少数のサーバーを起動するか、Tuxedoにより起動させるという、これらのサーバーの目標は、WTR1サーバーの場合、自己矛盾です。
残りの構成とWTR1サーバーの動作は、WTRNサーバーとまったく同じです。
*SERVERS
ARTWTR1 SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
MIN=1 MAX=1
CLOPT=" -- -s PROW -a INVOICE -L list1:list2 --IMSDB -x -o wasa.us.oracle.com:6799:IMSD"
ARTCNX構成
サーバー名
ARTCNX - ユーザー接続の管理のためのCICS Runtime接続サーバー。
形式
ARTCNX SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=1 MAX=1 RQADDR=QKIX110 REPLYQ=Y CLOPT="[servopts]"
説明
このサーバーは、ユーザーの接続および切断フェーズでターミナル・ハンドラが必要とする内部サービスを提供します。
たとえば、connectやdisconnectなどの、内部メッセージ指向のサービスを提供します。
connectは、ユーザーのセッションIDやTerminal_IDの割当てなど、様々な初期化タスクを担当します。
次に示す、少数の古典的CICSトランザクションも提供します。
認証エラーの際にハンドラによって使用される内部トランザクションauthfailも公開します。
これらのサーバーは、CICSトランザクションCESN、CESFを管理するために対話型になっています。
このサーバーは、CICSランタイム・システム内で一意である必要があります。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVはこのサーバー・タイプでは必須であり、ARTSTRNが対話型なので、CONV=Yとして定義する必要があります。
minnおよびmaxn
1に設定する必要があります。次のリリースでは、各サーバーが一定範囲のターミナル識別子を割り当てられるため、これは引き続き真です(詳細は、「CLOPT」を参照)
CLOPT
-t
ARTCNXのグローバル・スコープで一意であり、起動時にARTCNXに渡されるコマンド行オプションの文字列。次の実行時パラメータが認識されます。
[-t] (xは、0から9、AからZ、またはaからzの範囲に含まれます)。
オプションのパラメータはターミナル番号(TRMID)の決定に使用されます。
パラメータを設定しなかった場合、1台のARTCNXサーバーのみを起動でき(この制限は起動時にチェックされます)、この場合、ターミナル番号は0から25,411,680 (ベース71で0000からzzzz)です。
このパラメータを使用する場合、62台までのARTCNXサーバーを起動でき、各サーバーは0から357,910 (ベース71で000からzzz)の範囲の最大357,911個のターミナル番号を持ち、この場合、TRMIDは、x000からxzzz (x-tパラメータの文字)のように構成されます。
起動時に、多数のサーバーで-tパラメータに同じ文字を設定しているかどうかをサーバー側でチェックすることはできません。同一パラメータで複数のサーバーを起動しないようにしてください。端末番号が重複してしまう可能性があるからです。
注意:
ARTCNXは、起動時に-tがグローバル・スコープで一意であるかどうかをチェックします。そうでない場合、ARTCNXは起動に失敗します。
-tを使用して、自動割当てのTERMID接頭辞を変更できますが、自動割当てのTERMIDが、terminals.descで定義されたものと同じでないことを確認してください。
-s
CICSリージョン(ARTCNXが属するリージョン)のSYSIDを指定します。SYSIDは4文字以内に制限され、各CICSリージョン内で一意である必要があります。
-a
CICSリージョン(ARTCNXが属するリージョン)のAPPLIDを指定します。APPLIDは8文字以内に制限されています。
注意:
ユーザーは-sまたは-aを設定することによって各CICSリージョンに対して少なくとも1つのARTCNXを構成して、system.descで定義されている初期化パラメータを関連付ける必要があります。そうではなく、ユーザーが-s-aを一緒に設定すると、ULOGで警告メッセージが発生し、-sのみが適用され、-aは無視されます。
-l:
ARTCNXがインストールするリソース・グループを指定します。リソースは常にターミナルです。
-L:
ARTCNXがインストールするリソース・グループのリストを指定します。
注意:
-lオプションと-Lオプションの両方について、1つのART CICSリージョンに複数のARTCNXがあり、そのようなリージョンで-sが構成されている場合は、このリージョンで指定されるすべての-lに同じ値を設定し、このリージョンで指定されるすべての-Lに同じ値を設定してください。-Lの構成の詳細は、「グループ構成ファイルのリスト」を参照してください。
使用される環境変数
KIX_TRACE_LEVEL
*SERVERS
ARTCNX SRVGRP="TCPGRP" SRVID=1000 CONV=Y MIN=1 MAX=1
ARTLOGNの構成
サーバー名
ARTLOGN- CICSランタイム・ログオン・サーバー
形式
ARTLOGN SRVGRP="identifier" SRVID="number" CONV=Y MIN=1 MAX=1 RQADDR=QKIX110 REPLYQ=Y CLOPT="[servopts]"
説明
このサーバーは、ユーザーがART CICSにログオンするときにターミナル・ハンドラが必要とする次の技術サービスを提供します。
ART_LOGONは、「ARTランタイムへようこそ」パネルを送信し、APPLID入力を求めます。
gensessは、各ターミナルに対して16文字のグローバルに一意なID (すべてのCICSリージョンで一意)を生成します。
delsessは、対応するターミナルの切断時にそのセッションIDを解放します。
注意:
ARTLOGNは、CICSランタイム・システム内で一意である必要があります。
ARTLOGNは、ISC_ENABLE=YESが指定された場合のみ構成する必要があります。それ以外の場合、サーバーは起動されません。
パラメータ
CONV
一般パラメータCONVはこのサーバー・タイプでは必須であり、ARTLOGNが対話型なので、CONV=Yとして定義する必要があります。
使用される環境変数
ISC_ENABLE
ARTADMの構成
サーバー名
ARTADM- 管理サーバー
形式
ARTADM SRVGRP="identifier" SRVID="number" SEQUENCE=1
説明
このサーバーは、CICSリソースの管理を担当します。これは次の機能を提供します。
artadminから送信された動的構成リクエストをシステム内のすべての該当サーバーに伝播します。
マスター・ノード上では、構成ファイルのみ構成する必要があり、管理サーバーは構成ファイルを各スレーブ・ノードに通知します。
現在、システムの各マシン(マスターまたはスレーブ)でARTADMサーバーを構成することが必須となっています。ARTADMサーバーは、他のARTサーバーより前に起動する必要があります。マスター・マシンのARTADMサーバーは、スレーブ・マシンの他のものより前に起動する必要があります。この順序を確実にするには、SEQUENCEを使用して次の構成を行う必要があります。
警告:
使用される環境変数
KIXCONFIG
KIX_TRACE_LEVEL
*SERVERS
ARTADM SRVGRP="ADMGRP" SRVID=1000 RESTART=Y SEQUENCE=1
ARTCKTIの構成
サーバー名
ARTCKTI — ART CICSトランザクション・トリガー・モニター
形式
ARTCKTI SRVGRP="identifier" SRVID="number" CLOPT="[servopts options] -- [-i trigger_interval] [-s retry_interval] [-u DFLTUSER] [-m queue_manager_name] -q queue_name1,queue_name2,...”
説明
ART CICSトランザクション・トリガー・モニター(ARTCKTI)は、CICS CKTIトランザクションと同じ動作をします。1つまたは複数のWebSphere MQ開始キュー上でリスニングし、トリガー・イベントが発生するとトリガー・メッセージを取得して、その後の操作のために、トリガー・メッセージをターゲット・トランザクションに転送します。
ARTCKTIサーバーは、ubbconfigファイル用に次のパラメータを受け入れます。
-i trigger_interval
各MQGET呼出し内で、ARTCKTIサーバーがメッセージが開始キューに到着するのを待機する時間の最大値を指定します(単位はミリ秒)。
数値、0-2147483647。デフォルト値は5000です。
-s retry_interval
ARTCKTIがWebSphere MQキュー・マネージャに再接続するか、失敗時にWebSphere MQ開始キューを再オープンする場合の再試行間隔を指定します(単位は秒)。
数値、0-2147483647。デフォルト値は5です。
-u DFLTUSER
DFLTUSERは、ASSIGN USERIDが必要なユーザーIDを取得できるように、トランザクション・リクエストを介してアプリケーション・サーバーARTATRNに渡されます。-uオプションを指定しなかった場合、CICSのデフォルト・ユーザーID CICSUSERが有効になります。
-m queue_manager_name
モニター対象のWebSphere MQキュー・マネージャの名前を指定します。1台のARTCKTIサーバーに指定できるWebSphere MQキュー・マネージャは1つのみです。このパラメータを指定しなかった場合、デフォルトのキュー・マネージャが使用されます。
-q queue_name1,queue_name2,……
モニター対象の開始キューの名前を指定します。1台のARTCKTIサーバーで、1つのWebSphere MQキュー・マネージャの複数のWebSphere MQ開始キューをモニターできます。
サーバー接続パラメータ
ARTCKTIサーバーはWebSphere MQクライアントとして動作するので、WebSphere MQキュー・マネージャに接続するARTCKTIには、MQクライアントのチャネル情報が必要です。
通常、これを行うには2つの方法があります。1つはクライアント構成ファイルで指定する方法で、もう1つは、環境変数MQSERVERを使用して指定する方法です。
チャネル情報には、WebSphere MQサーバーの場所と使用する通信方法が含まれている必要があります。これは、ChannelName/TransportType/ConnectionNameという形式の文字列です。
ConnectionNameは、完全修飾ネットワーク名である必要があります。スラッシュ(/)文字は、チャネル名、トランスポート・タイプおよび接続名を区切るために使用されるため、ChannelNameに含めることはできません。
ARTCKTIサーバーは、WebSphere MQマルチスレッドのライブラリを必要とします。
詳細は、Websphere MQ Clientのドキュメントを参照してください。
ARTCKTIサーバーのビルド
異なるバージョンのWebSphere MQに基づく独自のARTCKTIサーバーをビルドするユーザーのために、オブジェクト・ファイルも提供されます。
ARTCKTIサーバーをビルドするには、$KIXDIR/binディレクトリの書込み権限を持つTuxedo管理者として、次のコマンドを実行します。
buildserver -o $KIXDIR/bin/ARTCKTI -t -f "$KIXDIR/objs/ARTCKTI.o $KIXDIR/objs/list.o" -l "-L/$MQM/lib64 -lmqic_r"
$MQMは、WebSphere MQがインストールされているパスです。
ARTSRMの構成
サーバー名
ARTSRM - CICSシステムおよびリソース管理サーバー。
形式
ARTSRM SRVGRP="identifier" SRVID="number" MIN=minn MAX=maxn RQADDR=QKIXMSSQ REPLYQ=Y SECONDARYRQ=Y CLOPT="[servopts] -- -s System_ID -a Application_ID -L list1:list2:… -l GroupList"
説明
ARTSRMは、アプリケーションによって生成および問合せが行われるARTランタイム情報を集中管理します。このサーバーは、/Qを使用するかわりにトランザクションの開始を遅らせるための間隔の制御に使用されます。このサーバーは、ART for CICSアプリケーション・サーバーが異常終了した場合のランタイム・リソース(ファイル・リソース、ENQリソースなど)の解放にも使用されます。ARTSRMは、「複数サーバー、単一キュー構成(MSSQ)」構成をサポートしません。
システムおよびリソース管理サーバー(ARTSRM)には、ARTSRMARTSRM_ORA (Oracle用)およびARTSRM_UDB (UDB用)の3つのバージョンがあります。ARTSRMは共有メモリーを使用します。ARTSRM_ORA (Oracle用)およびARTSRM_UDB (UDB用)はデータの格納に共有メモリーまたはデータベースを使用します。データベースを使用するよう構成された場合、サーバーはDBを利用してHA機能を提供します。
ARTSRMサーバーで共有メモリーを使用し、SRM_IPCKEYを指定しない場合は、同じリージョンのARTSRMを同じTuxedoグループで構成する必要があります。
「複数サーバー、単一キュー(MSSQ)」構成をMSSQ通知に対して有効にするには、SECONDARYRQ=Yを設定する必要があります。
ARTSRM_ORAまたはARTSRM_UDBを使用するには、起動の前にデータベース表を作成する必要があります。これらの表を作成するサンプル・スクリプトはcrsrmtable_{Oracle|UDB}という名前で、$KIXDIR/toolsにあります。ARTSRM_ORAまたはARTSRM_UDBが存在するTuxedoグループは、OPENINFOを構成する必要があります。同じリージョンのARTSRM_ORAまたはARTSRM_UDBは、同じデータベースを使用する必要があります。
ARTSRM_UDBを使用する場合、次の手順を実行して再バインドします。
1. 環境変数MT_DB_LOGINを設定して、データベース接続情報を入力します。
2. $KIXDIR/toolsに移動します。
3. 次を実行します。
bindsrm.sh
ユーザー・アプリケーションについては、構成されているARTSRMはすべて同じストレージ・メディア(データベースまたはメモリー)を使用する必要があります。そうしないと、名前付きカウンタが正しく機能しません。
サーバーが再起動すると、ランタイム情報は失われます。
ARTSRMが正しく動作するためには、2つのシステム・サーバーをUBBCONFIGファイルで事前に構成する必要があります。
このサーバーを使用して、ターミナル属性の更新をサポートします。
ターミナルが別のターミナルの属性を更新すると、ARTSRMはイベントを公開して、更新されるターミナルを通知します。
このサーバーを使用して、ファイル・リソースおよびENQリソースを解放します。
サーバーが停止すると、ARTSRMは停止したサーバーが取得していたファイル・リソースおよびENQリソースを解放します。
パラメータ
CLOPTオプション
次のCLOPT実行時パラメータが認識されます。
-s SystemID
必須の引数、「CICS SYSID引数」を参照してください。
-l GroupList
必須のオプション、「グループ引数の静的リスト」を参照してください。
-a Application_ID
オプションの引数、「CICSアプリケーションIDの引数」を参照してください。
-L List_name(s)
必須の引数、「グループ引数の動的リスト」を参照してください。
関連機能
次の関連機能を有効にするには、ARTSRMを設定する必要があります。
INQUIRE/SET FILE
ISSUE PASSおよびEXTRACT LOGONMSG
START TRANSID (<ANY> TERMID付き)
構成可能なデフォルトのトランザクション - GMTRAN (Good Morningトランザクション)
ARTSHM構成
サーバー名
ARTSHM: 共有記憶域管理サーバー
形式
ARTSHM SRVGRP="identifier" SRVID="number"
説明
このサーバーは、GETMAIN SHAREDの共有メモリー管理を担当します。GETMAIN SHAREDの共有メモリーを作成および初期化し、メモリーの割当てと解放の管理、およびHA機能を提供します。
このサーバーは、すべてのART CICSアプリケーション・サーバーより前に起動し、すべてのアプリケーション・サーバーよりも後に停止するように構成する必要があります。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTSHM SRVGRP="SHMGRP" SRVID=10 RESTART=Y
ARTCSKL構成
サーバー名
ARTCSKL - ART for CICS TCP/IPソケット・リスナー。
形式
ARTCSKL SRVGRP="identifier" SRVID="number" MIN=minn MAX=maxn CLOPT="[servopts] -- -g ListenerGroupID -p port -D -t seconds"
説明
ARTCSKLはART for CICS TCP/IPソケットのリスナーで、CICS TCP/IPリスナーCSKLと同じ機能を実行できます。クライアント・リクエストを受信すると、作業タスクにリクエストを渡して処理を依頼し、別のクライアント・リクエストを待機します。ARTCSKLは標準モードまたはエンハンス・モードで実行できます。モードは、ART for CICS TCP/IPソケット・リスナー構成ファイル(listener.desc)のFORMATパラメータを介して設定できます。
注意:
ARTCSKLは、サポートされる唯一のソケット・リスナーです。ユーザー作成リスナーはサポートされません。
ARTCSKLおよびARTATRN/ARTATR1サーバーは同じマシン上で構成する必要があります。
パラメータ
minnおよびmaxn
この構成で起動するときに使用されるサーバー数の初期値と最大値を指定します。どちらも1に設定する必要があります。詳細は、Oracle TuxedoドキュメントのUBBCONFIGに関する項を参照してください。
CLOPT
ARTCSKLの起動時に渡されるコマンド行オプションの文字列。次のパラメータは、ゲートウェイ・プロセスの実行時パラメータとして認識されます。
-g ListenerID
起動時にロードされるART for CICS TCP/IPソケット・リスナー構成ファイル(listener.desc)内のセクションを指定します。
-p port
ARTCSKLがリスニングするPORTを指定します。このオプションが設定されている場合、-gオプションは無視され、その他のすべてのARTCSKLパラメータでデフォルト値が使用されます。このオプションはIPv4ユーザーの場合にのみ機能します。
-D
デバッグ出力を有効にします。
-t seconds
メイン・スレッドがワーカー・スレッドの起動を待機する(最大)時間(秒)を指定します。
使用される環境変数
*SERVERS
ARTCSKL SRVGRP=GRP02
SRVID=30
MIN=1 MAX=1 RESTART=Y MAXGEN=10
CLOPT="-o /home/kixdev/KIX12130RP/test/CIT_ORA/sample_04/LOGS/sysout/stdout_cskl -e /home/kixdev/KIX12130RP/test/CIT_ORA/sample_04/LOGS/sysout/stderr_cskl -r -- -g section2 -D -t 1"
関連項目
『Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSユーザー・ガイド』ART for CICS TCP/IPソケット・インタフェースの使用の実装に関する項

Copyright ©1994, 2017,Oracle and/or its affiliates. All rights reserved