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CORBAインタフェース・リポジトリの管理

CORBAインタフェース・リポジトリの管理
この章は、Oracle Tuxedo CORBA環境にのみ適用されます。以下の項で構成されます。
注意:
サード・パーティのCORBA Java ORBのテクニカル・サポートは、各ベンダーによって提供されます。Oracle Tuxedoでは、サード・パーティのCORBA Java ORBに関するテクニカル・サポートやマニュアルは提供していません。
インタフェース・リポジトリには、Oracle Tuxedoドメインで実装されるCORBAオブジェクトのインタフェース記述が格納されています。インタフェース・リポジトリは、Oracle Tuxedo CORBAサーバー固有のツールを使用して管理します。これらのツールを使用すると、インタフェース・リポジトリを作成したり、Object Management Groupインタフェース定義言語(OMG IDL)の定義に準拠した設定を行ったり、インタフェースを削除できます。インタフェース・リポジトリ・サーバーをシステムに追加するには、アプリケーションのUBBCONFIGファイルにエントリを追加することが必要になる場合があります。
プログラミングの関連情報については、『CORBAプログラミング・リファレンス』を参照してください。
管理上の注意
管理者は、インタフェース・リポジトリが必要かどうかを判断する必要があります。すべてのシステムにインタフェース・リポジトリが必要なわけではありません。インタフェース・リポジトリが必要な場合は、リポジトリ・データベースを作成してデータを移入する必要があります。リポジトリ・データベースの作成と移入には、idl2irコマンドを使用します。
インタフェース・リポジトリが必要な場合は、以下の点を確認してください。
システムには、1つ以上のインタフェース・リポジトリ・サーバーを構成できます。動的起動インタフェース(DII)を使用するクライアントがある場合は、少なくとも1つのインタフェース・リポジトリ・サーバーを構成する必要があります。
複数のサーバーを設定すると、パフォーマンスとフォルト・トレランスを高めることができます。パフォーマンスを向上させるには、インタフェース・リポジトリ・サーバーの数をDIIクライアントの数に基づいて決めます。また、フォルト・トレランスを高めるには、システムの構成と要求される障害保護のレベルに基づいて、インタフェース・リポジトリ・サーバーの数を決める必要があります。
複数のインタフェース・リポジトリ・サーバーが設定されたシステムでは、データベースをレプリケートするかどうか、データベースを共有するかどうか、またはそれらを両方とも行うかどうかを決定する必要があります。どちらの構成方法にもそれぞれメリットとデメリットがあります。インタフェース・リポジトリ・データベースをレプリケートすると、ローカル・ファイル・アクセスが可能になるため、パフォーマンスを向上できます。
レプリケートしたデータベースをどのように更新するかが重大な問題となります。すべてのデータベースは常に同一である必要があり、そのためにインタフェース・リポジトリ・サーバーの起動と停止が必要になります。インタフェース・リポジトリ・データベースをマウントして共有するとこの問題を解決できますが、パフォーマンスに影響し、シングル・ポイント障害が発生する可能性があります。レプリケートと共有の2つの方法を組み合せることも可能です。
管理コマンドを使用してインタフェース・リポジトリを管理する
以下のコマンドを使用して、Oracle Tuxedoドメインのインタフェース・リポジトリを管理します。
前提条件
コマンドを実行する前に、定義したパスに次のようなbinディレクトリがあることを確認します。
Windowsの場合:
set path=%TUXDIR%\bin;%path%
UNIXの場合:
Cシェル(csh)の場合: set path = ($TUXDIR/bin $path)
Bourne (sh)またはKorn (ksh)シェルの場合: PATH=$TUXDIR/bin:$PATH
export PATH
環境変数を設定するには:
Windowsの場合:
set var=value
UNIXの場合:
Cシェルの場合:
setenv var value
BourneおよびKornシェル(sh/ksh)の場合:
var=value
export var
インタフェース・リポジトリを作成して設定する
idl2irコマンドを使用し、インタフェース・リポジトリを作成してリポジトリにインタフェース定義をロードします。リポジトリ・ファイルがない場合は、コマンドによって作成されます。リポジトリ・ファイルがある場合は、指定されたインタフェース定義がコマンドによってファイルにロードされます。このコマンドの形式は次のとおりです。
idl2ir [options] definition-filename-list
このコマンドの詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』<Default ?Font> (Oracle Tuxedoオンライン・マニュアル)を参照してください。
注意:
インタフェース・リポジトリの内容を表示または抽出する
インタフェース・リポジトリの内容を表示するには、ir2idlコマンドを使用します。このコマンドを使用して、複数のインタフェースのOMG IDLステートメントをファイルに抽出することもできます。このコマンドの形式は次のとおりです。
ir2idl [options] [interface-name]
このコマンドの詳細は、<Default ? Font>Oracle Tuxedoのオンライン・マニュアルの『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』を参照してください。
インタフェース・リポジトリからオブジェクトを削除する
インタフェース・リポジトリから指定したオブジェクトを削除するには、irdelコマンドを使用します。削除できるのは、他のインタフェースから参照されていないインタフェースだけです。デフォルトのリポジトリ・ファイルはrepository.ifrです。 このコマンドの形式は次のとおりです。
irdel [-f repository-name] [-i id] object-name
このコマンドの詳細は、<Default ? Font>Oracle Tuxedoのオンライン・マニュアルの『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』を参照してください。
注意:
1つ以上のインタフェース・リポジトリ・サーバーを起動するようにUBBCONFIGファイルを構成する
1つ以上のインタフェース・リポジトリを使用する各アプリケーションに対し、Tuxedo CORBAのインタフェース・リポジトリ・サーバーを1つ以上起動する必要があります。サーバー名はTMIFRSVRです。TMIFRSVRの1つ以上のエントリを、アプリケーションのUBBCONFIGファイルのSERVERSセクションに追加できます。
デフォルトでは、TMIFRSVRサーバーは、APPDIR環境変数で指定された最初のパス名にあるインタフェース・リポジトリ・ファイルrepository.ifrを使用します。このデフォルト設定は、コマンド行オプション(CLOPT)パラメータで-f filenameオプションを指定してオーバーライドすることができます。
次の例に、UBBCONFIGサンプル・ファイルのSERVERSセクションを示します。この例では、アプリケーションのデフォルトのインストール先ディレクトリ($APPDIR)にあるデフォルト・ファイルrepository.ifrを使用するかわりに、別のファイルと場所(/usr/repoman/myrepo.ifr)を指定しています。
注意:
詳細は、「構成ファイルの作成」「CORBA C++サーバーの起動順序」という項を参照してください
インタフェース・リポジトリ・サーバーのTMIFRSVRは、5番目に起動されます。
*SERVERS

# Oracle Tuxedo System Event Brokerを起動
TMSYSEVT
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID = 1

# NameManager(マスター)を起動
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID = 2
CLOPT = "-A -- -N -M"

# NameManager(スレーブ)を起動
TMFFNAME
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID = 3
CLOPT = "-A -- -N"

# FactoryFinder(-F)を起動
TMFFNAME
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID = 4
CLOPT = "-A -- -F"

#インタフェース・リポジトリ・サーバーを起動
TMIFRSVR
SRVGRP = SYS_GRP
SRVID = 5
RESTART=Y
MAXGEN=5
GRACE=3600
CLOPT="-A -- -f /usr/repoman/myrepo.ifr"
TMIFRSVR -f filenameパラメータの詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』を参照してください。CLOPT -f filenameパラメータに加えて、TMIFRSVRパラメータには、他のパラメータ(<Default ? Font>Oracle Tuxedoシステム固有ではないもの)を含めることができ、それらは、アプリケーションのUBBCONFIG構成ファイルのSERVERSセクションに含めます。
SRVGRP、SRVID、RESTART、MAXGENGRACEなどのパラメータの詳細は、「構成ファイルの作成」「構成ファイルのSERVERSセクションの作成方法」という項を参照してください。

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