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SNMPv3の使用

SNMPv3の使用
次の項では、SNMPv3の使用方法について説明します。
SNMPv3の新機能
SNMPv3でコンパイルすると、Oracle Tuxedo SNMPには次の2つの重要なセキュリティ機能が用意されます。
USM (ユーザーに基づくセキュリティ・モデル)
認証およびプライバシ(暗号化)機能を提供し、メッセージ・レベルで動作します。
VACM (ビュー・ベースのアクセス制御モデル)
所定のプリンシパルに、特定の機能を実行するために特定のMIBオブジェクトにアクセスすることを許可するかどうかを決定し、PDUレベルで動作します。
SNMPv3でユーティリティを実行するための構成方法
次の構成ファイルおよびユーティリティ用にSNMPv3を構成する必要があります。
Oracle SNMPエージェントの構成ファイル(beamgr.conf)
次のコマンドやユーティリティは、Oracle SNMPエージェント構成ファイル(beamgr.conf)を読み取り、そのキーワードSYS_VERSIONをチェックして、どのSNMPバージョンを実行するかを決定します。このため、SNMPv3でユーティリティを実行するには、このSYS_VERSION3に設定する必要があります。
snmp_integrator (Oracle SNMPエージェント・インテグレータ)
tux_snmpd (Oracle SNMPエージェント)
snmptrapd (Oracle Tuxedo SNMPエージェント・ユーティリティ)
詳細は、「Oracle SNMPエージェントの構成ファイル(beamgr.conf)」を参照してください。
Oracle SNMPエージェントのユーティリティ
次のユーティリティは、デフォルトではSNMPv1で実行されます。これらをSNMPv3で実行するには、それぞれの-vオプションを3に設定する必要があります。
snmpget
snmpgetnext
snmptest
snmptrap
snmptrapd
snmpwalk
詳細は、「Oracle SNMPエージェントのユーティリティ」を参照してください。
SNMPv1からSNMPv3への変更点
SNMPv1と比べて、SNMPv3に加えられた変更はほとんどありません。後述する点を除き、SNMPv3のすべての動作はSNMPv1の場合と変わりません。
構成ファイルでの変更
Oracle SNMPエージェントの構成ファイル(beamgr.conf)
次のキーワードがOracle SNMPエージェント構成ファイル(beamgr.conf)に追加されています。
SYS_VERSION
ENGINE_ID STRING
CMD_PARAMETERS
USM_USER
VACM_GROUP
VACM_VIEW
VACM_ACCESS
次のキーワードがOracle SNMPエージェント構成ファイル(beamgr.conf)で更新されています。
TRAP_HOST
NON_SMUX_PEER
詳細は、「Oracle SNMPエージェントの構成ファイル(beamgr.conf)」を参照してください。
ユーティリティでの変更
次のコマンド行オプションが次のユーティリティに追加されています。
追加されたコマンド行オプションは次のとおりです。
-a authProtocol
-A authPassword
-c community
-e engineID
-l secLevel
-s agent_addr(このオプションは、元の-a agent_addrを置き換えるためにsnmptrapによってのみ使用されます)
-u secName
-v 1 | 3
-x privProtocol
-X privPassword
影響を受けるユーティリティは次のとおりです
snmpget
snmpgetnext
snmptest
snmptrap
snmptrapd
snmpwalk
注意:
SNMPv1では、snmptrapにオプション-a agent_addrがあり、これは発信元のアドレスを指定するために使用します。SNMPv3では、-aが別の用途に占有されているため(-a authprotocolは、SNMPv3では認証プロトコルを指定するために使用します)、このオプションは-s agent_addrに置き換えられています。
snmptrapdでSNMPv1を使用する場合、-v3オプションは使用しないでください。
snmptrapdでSNMPv3を使用する場合、次のオプションを追加する必要があります: -v 3 -p -l 4400.
詳細は、「Oracle SNMPエージェントのユーティリティ」を参照してください。
新規ユーティリティのサポート
Oracle Tuxedo SNMPでは、認証を生成し、適宜プライバシ・キーを生成するために、SNMPv3に新規ユーティリティsnmpkeyを導入しています。
詳細は、「Oracle SNMPエージェントのユーティリティ」を参照してください。

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