図9‑1に示すように、1つのTuxedoクライアントがリモート・サービスを呼び出し、それがCICS DPLプログラムにマップされます。DPLプログラムは、CICSAとCICSBの2つのCICSリージョンで実行されます。一方、シングル・ポイント障害を回避するために2つのGWSNAX/CRMペアが構成されます。それぞれのCRMは両方のCICSリージョンに接続します。表9‑1は、単一接続および複数リンクのアウトバウンド呼出しを行うために必要なすべての構成のリストです。
2つのGWSNAXサーバー用の2つのグループ 2つのGWADM/GWSNAXペア 2つのローカル・ドメイン: SNAX1、SNAX2 4つのリモート・ドメイン: CICSA1、CICSB1、CICSA2、CICSB2 2つのCRM: CRM1、CRM2 4つのリンク: CICSA1、CICSB2、CICSA2、CICSB2 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア Tuxedo UBBCONFIGファイルで、次のように構成します。
1. 2つのGROUPエントリを追加します。リスト9‑1 グループの追加
2. リスト9‑2 サーバーの追加Tuxedo DMCONFIGファイルで、次のように構成します。リスト9‑3 ローカル・ドメインの追加リスト9‑4 リモート・ドメインの追加CICSA1 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSA1"CICSA2 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSA2"CICSB1 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSB1"CICSB2 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSB2"リスト9‑5 CRMの追加リスト9‑6 SNAスタックの追加LOCALLU="CRMLU06" #NETNAME in VTAM CONNECTION definitionLOCALLU="CRMLU07" #NETNAME in VTAM CONNECTION definitionリスト9‑7 SNAリンクの追加リスト9‑8 サービスの定義リスト9‑9 APPC LUの定義CRMLU06 APPL ACBNAME=CRMLU06,CRMLU07 APPL ACBNAME=CRMLU07,それぞれのLUについて2つのCONNECTION/SESSIONペアを定義します。1つのCONNECTION/SESSIONペアは1つのCICSリージョンへの接続に使用されます。リスト9‑10では、1つのCONNECTION/SESSIONペアを定義します。リスト9‑10 接続の定義DEFINE CONNECTION(CR06) GROUP(BEACON1)DEFINE CONNECTION(CR07) GROUP(BEACON1)
1. 次のJCLを使用してMIRRDPLCプログラムをコンパイルします。図9-2 複数接続および複数リンク表9‑2は、複数接続および複数リンクのアウトバウンド呼出しを行うために必要なすべての構成のリストです。
2つのGWSNAXサーバー用の2つのグループ 2つのGWADM/GWSNAXペア 2つのGWSNAXサーバー用の2つのグループ 2つのGWADM/GWSNAXペア 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア複数接続および複数リンクの構成は単一接続シナリオのものとほとんど同じであるため、改めて説明しません。「単一接続および複数リンク」で前述した構成手順を参照できます。UBBCONFIGの変数IPCKEY、APPDIR、TUXCONFIG、TLOGDEVICEと、DMCONFIGのDMTLOGDEVの構成のみが多少異なります。図9‑3に示すように、1つのCICSトランザクションがDPL呼出しを介してリモート・プログラムにリンクし、それがOracle Tuxedoサービスにマップされます。Tuxedoサービスは1つのTuxedoサーバーによって提供され、シングル・ポイント障害を回避するために2つのGWSNAX/CRMペアが構成されます。ロード・バランスとフェイルオーバーを使用して2つのCRMに自動的にリクエストを送信するように動的ルーティングをCICSで構成でき、デフォルトの動的ルーティング・プログラムDFHDYPを適宜カスタマイズする必要があります。DFHDYPは、CICSで提供され、ユーザーが置き換え可能な動的ルーティング・プログラムです。適格なDPLリクエストの場合、リンクをルーティングする必要があるリージョンのSYSIDを取得するために、リンクされたプログラムが実行される前に、それが呼び出されます。表9‑3は、単一接続および複数リンクのインバウンド呼出しを行うために必要なすべての構成のリストです。
2つのGWSNAXサーバー用の2つのグループ 2つのローカル・ドメイン: SNAX1、SNAX2 2つのリモート・ドメイン: CICSA1、CICSA2 2つのCRM: CRM1、CRM2 2つのリンク: CICSA1、CICSA2 2つのLU用の2つのCONNECTION/SESSIONペア。 DFHDYPプログラム: DYPSAMP DPLCのTRANSACTION/PROGRAM DFHDYP初期化パラメータ: DTRPGM=DYPSAMPTuxedo UBBCONFIGファイルで、次のように構成します。
1. 2つのGROUPエントリを追加します。リスト9‑11 グループの追加
2. リスト9‑12 サーバーの追加リスト9‑13 サーバーの追加Tuxedo DMCONFIGファイルで、次のように構成します。リスト9‑14 ローカル・ドメインの追加リスト9‑15 リモート・ドメインの追加CICSA1 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSA1"CICSA2 TYPE=SNAX DOMAINID="CICSA2"リスト9‑16 CRMの追加リスト9‑17 SNAスタックの追加LOCALLU="CRMLU08" #NETNAME in VTAM CONNECTION definitionLOCALLU="CRMLU09" #NETNAME in VTAM CONNECTION definitionリスト9‑18 SNAリンクの追加リスト9‑19 サービスの定義リスト9‑20 APPC LUの定義CRMLU08 APPL ACBNAME=CRMLU08,CRMLU09 APPL ACBNAME=CRMLU09,それぞれのLUについて2つのCONNECTION/SESSIONペアを定義します。1つのCONNECTION/SESSIONペアは1つのCICSリージョンへの接続に使用されます。リスト9‑10では、1つのCONNECTION/SESSIONペアを定義します。リスト9‑21 接続の定義DEFINE CONNECTION(CR08) GROUP(BEACON1)DEFINE CONNECTION(CR09) GROUP(BEACON1)
1. 前に定義した特定の接続を使用するようにDYPSAMPを編集します。01 RMT-SYS-1 PIC X(4) VALUE 'CR08'.01 RMT-SYS-2 PIC X(4) VALUE 'CR09'.
2. 動的ルーティングを使用するようにMIRRDPLCでSYSIDをコメント化します。* SYSID(REMOTE-SYSID)
3. 次の定義をCICSシステム初期化表CICSTS42.CICS.CICSH.SYSIN(DFH¥SIPT)に追加します。図9-4 複数接続および複数リンク複数接続および複数リンクの構成は単一接続シナリオのものとほとんど同じであるため、改めて説明しません。「単一接続および複数リンク」で前述した構成手順を参照できます。UBBCONFIGの変数IPCKEY、APPDIR、TUXCONFIG、TLOGDEVICEと、DMCONFIGのDMTLOGDEVの構成のみが多少異なります。