インバウンド・トランザクション・ルーティング このセクションのトピックは次のとおりです: • 概要 • 構成 • 例 概要 CICSトランザクション・ルーティングにより、あるCICSシステムに接続された端末が、接続された別のCICSシステムでトランザクションを実行できます。これは、CICSシステム間で端末およびトランザクションを分散でき、さらに任意の端末で任意のトランザクションを実行できることを意味します。 この機能は、MF CICSがTORのみになることができ、ART CICSがAORのみになることができるようなシナリオで、端末から開始されたインバウンド・トランザクションのルーティングをTMA SNAがMF CICS/ART CICS統合でサポートすることを目的としています。 図8‑1 インバウンド・トランザクション・ルーティング・サポートの構成 構成 トランザクションはTOR端末からトリガーし、AORで実行できます。実行プロセスは、ローカルで実行する場合とまったく同じです。 MF CICSの構成 1. 端末を定義します。また、自動インストールされた端末を使用することもできます。 2. 関連するトランザクションのプログラム・パラメータは指定せず、かわりにそれらのリモート・システムを指定します。 3. TMA SNAの接続セッションを通常どおりに定義します。 ARTCICSとTMA SNAの構成 1. UBBCONFIGファイルでARTCICSサーバーとGWSNAXサーバーを構成します。 2. TMA SNAのDMCONFIGを作成し、TORで起動されるトランザクションに対応するDM_EXPORTセクションでARTSTRNエクスポート・サービスを定義します。 ARTSTRNは対話型サーバーなので、ここではCONV=Yが必須です。 3. トランザクション/プログラム/マップセットをARTCICSで通常どおりに定義します。 例 図8‑2に一般的な例を示します。 図8‑2 例1 端末を含むTORがメインフレームに、ART AORがオープン・システムにあり、TMA SNAによって提供されるAPPC接続を介してこれらが相互に通信します。 擬似対話型トランザクションHAI1がTOR端末から開始されます。このトランザクションはAORでリモート・トランザクションとして定義されているため、TORはAORにリクエストを転送します。これにより、トランザクションが実行されます。端末とトランザクションは、トランザクション・ルーティング・メカニズムを使用して画面データを交換します。 構成 1. メインフレームのTOR上のトランザクション DEFINE TRANS(HAI1) GROUP(SIMPAPP) REMOTES(CR01) DEFINE TRANS(HAI2) GROUP(SIMPAPP) REMOTES(CR01) 注意: CR01は、TMA SNA LUを指すCICA接続です 2. TMA DMCONFIG内のサービス *DM_EXPORT "HAI1" CONV=Y "HAI2" CONV=Y 3. ART AOR上のトランザクション HAI1;SIMPAPP;pg for simpapp;HANDAID HAI2;SIMPAPP;pg for simpapp;HANDAID 4. ART AOR上のプログラム HANDABD;SIMPAPP; pg for simpapp; COBOL; ;ENABLED 注意: 関連するマップセットの定義は、ART CICSでは必須ではありません。
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