Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド 12c (12.2.1.1.0) E77227-02 |
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2つの異なるリポジトリ内のすべてのリポジトリ・オブジェクトを比較する方法について学習します。
Oracle BI Applicationsのリポジトリを使用していて、その内容をカスタマイズ済の場合、この機能を使用してカスタマイズ済のリポジトリをOracle BI Applicationsを使用して受信した新しいバージョンのリポジトリと比較できます。
カスタマイズ済のOracle BI Applicationsのリポジトリを新しいバージョンのリポジトリとマージする方法の詳細は、リポジトリのマージを参照してください。
この項では、次の項目について説明します。
comparerpdユーティリティを使用してリポジトリを比較し、パッチ・ファイルを作成できます。
この機能は、管理ツールを使用できないLinuxシステムおよびUNIXシステムで、リポジトリを比較したり、パッチを生成する場合に特に便利です。compareユーティリティは、WindowsシステムとUNIXシステムの両方で使用できます。
comparerpd
ユーティリティを実行する場合、システムはリポジトリ・オブジェクトも等化します。等化のプロセスはmy_current_rpd_equalized.rpd
ファイルを出力します。この情報ファイルには、比較したリポジトリ間の等化済の出力が含まれます。等化により、同一の完全修飾名を持つオブジェクトに、同一の一意の識別子(UID)が付与されます。UIDが異なる同じ名前のオブジェクトは、自動的に更新され同一のUIDを持つようになります(つまり、等化されます)。等化が不要な場合にも、my_current_rpd_equalized.rpd
ファイルが生成されます。my_current_rpd_equalized.rpd
ファイルは、元のリポジトリの場所に保存されます。
comparerpd
ユーティリティの場所は、次のとおりです。
BI_DOMAIN/bitools/bin
構文
comparerpd
ユーティリティは次のパラメータを取ります。
comparerpd [-P modified_rpd_password] -C modified_rpd_pathname [-W original_rpd_password] -G original_rpd_pathname {-O output_csv_file_name | -D output_patch_file_name | -M output_mds_xml_directory_name} -A -E -8
説明:
-P
modified_rpd_password
は、変更済リポジトリのリポジトリ・パスワードで、カスタマ・リポジトリまたはカスタマイズ済リポジトリとも呼ばれます。
-C
modified_rpd_pathname
は、変更済リポジトリの名前および場所です。
-W
original_rpd_password
は、元のリポジトリのリポジトリ・パスワードです。
-G
original_rpd_pathname
は、元のリポジトリの名前および場所です。
-O
output_csv_file_name
は、リポジトリ・オブジェクトの比較の出力を格納するcsvファイルの名前と場所です。
-D
output_patch_file_name
は、2つのリポジトリ間の相違を格納するXMLパッチ・ファイルの名前と場所です。
-M
output_mds_xml_directory_name
は、MDS XML形式で差異情報を格納する先の最上位レベルのディレクトリです。削除されたXMLファイルのリストは、最上位レベルのディレクトリの下のディレクトリ・ツリーに格納されていることに注意してください。
oracle\bi\server\base\DeletedFiles.txt
-O
を使用して出力CSVファイルを、-D
を使用してXMLパッチ・ファイルを、-M
を使用してMDS XMLディレクトリ・ツリーを指定することができます。複数の出力タイプを同時に指定することはできません。
パッチに接続プール・パスワードなどのパスワードが含まれている場合、そのパッチ・ファイルは、現行のリポジトリからリポジトリ・パスワードを使用して暗号化されます。現行のリポジトリ・パスワードは、事実上、そのパッチ・ファイルのパスワードになります。このパッチ・ファイル・パスワードが元のリポジトリのリポジトリ・パスワードと異なるときは、パッチを適用するときにそのパッチ・ファイル・パスワードを指定することが必要な場合があります。
-A
はオプションの引数で、XMLパッチ・ファイルに接続プールの暗号化されたパスワードが含まれないようにします。このパラメータは、-D
パラメータと組み合せて使用します。
-E
は、オプションの引数であり、式のテキストの比較にUIDが使用されるようになります。このパラメータを使用すると、名前が同じでもUIDが異なるオブジェクトに必ず同じUIDが割り当てられます。このアクションにより、作成済および削除済としてレポートされるのではなく、変更済としてオブジェクトが比較されます。-E
を指定しない場合、文字列が使用されます。
-8
はUTF-8エンコーディングを指定します。
注意:
modified_rpd_password
とoriginal_rpd_password
の引数はオプションです。パスワード引数を入力しないと、コマンドを実行したときに、必要なパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。セキュリティ侵害のリスクを最小限にとどめるために、パスワード引数をコマンドラインやスクリプトで指定しないことをお薦めします。これらのパスワード引数は下位互換性のためにのみサポートされています。スクリプト上の理由から、標準入力によってパスワードを指定できます。
次に例を示します。
comparerpd -C customer.rpd -G original.rpd -O diff.csv Give password for customer repository: my_cust_password Give password for original repository: my_orig_password
この例では、customer.rpdリポジトリとoriginal.rpdリポジトリから、diff.csvというCSV形式の比較差異ファイルを生成します。
comparerpd -C customer.rpd -G original.rpd -D my_patch.xml Give password for customer repository: my_cust_password Give password for original repository: my_orig_password
この例では、customer.rpdリポジトリとoriginal.rpdリポジトリから、my_patch.xmlというXMLパッチ・ファイルを生成します。