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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1.1)
E79319-01
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37 レポートの一括処理と配布

Oracle Reportsでは、1つのレポートを同時に複数の宛先に配布できます。この機能を利用して、レポートを1つだけ作成し、それを任意のフォーマット(PDFやHTMLなどのレイアウト・ドリブン形式とXMLやデリミタなどのデータ・モデル・ドリブン形式)で複数の宛先に配布できます。

この例では、提供されている単純なレポートを変更して、各グループを個別のレポートに一括処理します。次に、サンプルの配布XMLファイルを変更して、個々のレポートを添付ファイルとする電子メールを各宛先に送信します。また、複数の電子メールに1つのファイル(レポート全体)を添付して同じ電子メール・アドレスに送信します。

概要

Oracle Reportsでは、1つのレポートを同時に複数の宛先に配布できます。配布機能を使用すると、レポートが実行されたときにそのレポートが電子メールの宛先、ポータル、プリンタまたはその他の場所に配布されるように設定できます。また、様々な形式や宛先についてデータを取り出すのは一度だけで済むため、パフォーマンスを向上させることもできます。さらに、1回のジョブ・リクエストで複数の宛先にレポートを公開することができるため、メンテナンスの手間も軽減されます。これをさらに調整して、ヘッダー・セクションを一部の受信者に、メイン・セクションを別の受信者に、そしてレポート全体をまったく異なる受信者に送信できます。

一括処理と配布の詳細は、『Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』の「拡張配布の作成」を参照してください。

使用例

この例では、ある製造会社のレポート開発者として、月次情報を会社の各倉庫に配布する必要があるとします。既存のレポートを変更して、各倉庫IDに基づいて一括処理し、倉庫ごとに個別のPDFレポートが作成されるようにします。その後に、提供されている配布XMLファイルを編集して、各レポートを添付した電子メールをそれに該当する倉庫に送信します。

このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。

サンプル配布レポートを表示するには、サンプル・フォルダdistributionを開き、配布するレポートの場合はsource\inventory_report_dist.rdfを、一括処理するレポートの場合はresult\inventory_report_dist.rdfを開きます。これらのレポートの開き方の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。この章で使用されているサンプル・ファイルのリストと説明を表37-1に示します。

表37-1 レポートのサンプル・ファイル

ファイル 説明

distribution\source\
distribution.xml

レポートの配布プロパティを制御するXMLファイル。

distribution\source\
inventory_report_dist.rdf

一括処理および配布のために変更するソース・レポート。

distribution\result\
inventory_report_dist.rdf

一括処理および配布する変更済レポート。

distribution\result\REP_*.pdf

レポートを配布および一括処理する際に生成されるPDF。



注意:

この例のために提供されているdistribution.xmlファイルは、このサンプル・レポートの作成専用です。より包括的なdistribution.xmlがOracle Reportsに同梱されており、ORACLE_HOME\samples\demoディレクトリにあります。このファイルは独自の目的のために再利用できるので、ファイルを一から作成する必要はありません。