表6-5のコマンドを使用して、イベント・トレースを構成します。イベント・トレースでは、再起動せずにライブ・トレースを構成できます。Oracle Fusion Middleware製品を使用して更新されたDMSメトリックは、DMSイベント・トレース機能を使用してトレースできます。
DMSイベント・トレースの使用の詳細は、「パフォーマンスのチューニング」のDMSトレースおよびイベントに関する項を参照してください。
表6-5 DMSトレース・コマンド
使用するコマンド | 用途 | 使用するWLST |
---|---|---|
イベント・トレース構成に新しい宛先を追加します。 |
オンライン |
|
イベント・トレース構成にフィルタを追加します。 |
オンライン |
|
指定されたイベント・ルートをイベント・トレース構成に追加します。 |
オンライン |
|
イベント・トレースを有効にし、指定された条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成します。 |
オンライン |
|
イベント・トレース構成の概要を表示します。 |
オンライン |
|
1つの宛先またはすべての宛先のリストに関する完全な構成を表示します。 |
オンライン |
|
フィルタの構成またはすべてのフィルタのリストを表示します。 |
オンライン |
|
イベント・ルートおよびそのステータス(有効または無効)を表示します。 |
オンライン |
|
指定した宛先を削除します。 |
オンライン |
|
指定したフィルタを削除します。 |
オンライン |
|
指定したイベント・ルートを削除します。 |
オンライン |
|
イベントの宛先の構成を更新します。 |
オンライン |
|
イベント・フィルタの構成を更新します。 |
オンライン |
|
イベント・ルートの構成を更新します。 |
オンライン |
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成に新しい宛先を追加します。同じIDの宛先がすでに存在している場合、その旨が報告され、宛先は追加されません。宛先を追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
addDMSEventDestination(id [, name] ,class [, props= {'name': 'value'...}] [,server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
指定された宛先の一意の識別子。 |
name |
オプション。宛先の名前。 |
class |
宛先の完全なクラス名。 使用可能な宛先クラスのリストについては、表6-6を参照してください。 |
props |
オプション。宛先に使用する名前/値プロパティ。表6-6に示されているように、一部に宛先にはプロパティが必要です。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
表6-6に、完全ランタイム・クラス名を表示した組込みの宛先を示します。
表6-6 組込みの宛先
宛先のランタイム・クラス名 | 説明 |
---|---|
oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination |
ODLを使用して、ログ・メッセージをファイルに送ります。 この宛先のプロパティのリストについては、表6-7を参照してください。 |
oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestination |
アクティブなHTTPリクエストのセットをダンプし、管理者がアクティビティのスナップショットを取得できるようにします。 この宛先のプロパティのリストについては、表6-8を参照してください。 |
oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestination |
JRockit Mission Controlを使用してJRockit JVMおよびWLDFからの他のデータのコンテキストでイベントを表示できるように、JRockitフライト・レコーダにイベントを渡します。 この宛先のプロパティのリストについては、表6-9を参照してください。 |
oracle.dms.jmx.MetricMBeanFactory |
ナウンをMBeanとして公開します。この宛先にはプロパティはありません。 |
oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestination |
特定のイベントが発生するたびに実行中のスタック・トレースを照合します。これは、主としてデバッグ・ツールです。 照合済のデータは、シャットダウン時に書き出されます。また、処理されているイベントが一定の時間内(デフォルトは1分間)に報告されなかった場合にも書き出されます。 この宛先のプロパティのリストについては、表6-10を参照してください。 |
表6-7に、宛先oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationのプロパティを示します。
表6-7 oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationのプロパティ
プロパティ | 説明 | 有効な値 |
---|---|---|
LoggerName |
必須。ログ出力の名前。 |
有効なログ出力名。 |
writeDataAsMessageAttributes |
オプション。trueに設定されている場合、イベント・データはログ・メッセージにコロン区切り文字列ではなくサプリメンタル属性として記録されます。イベント・データをサプリメンタル属性として記録することで、サプリメンタル属性を使用するODLの問合せ機能を利用できます。 例については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のWLSTを使用したログ・ファイルの検索に関する項を参照してください。 |
trueおよびfalse |
表6-8に、宛先oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestinationのプロパティを示します。
表6-8 oracle.dms.event.HTTPRequestTrackerDestinationのプロパティ
プロパティ | 説明 | 有効な値 |
---|---|---|
excludeHeaderNames |
オプション。指定されたHTTPリクエスト・ヘッダーにセキュリティ・センシティブな情報が含まれる可能性がある場合に、宛先がそのようなヘッダーをレポートしないようにします。 |
除外するヘッダー名のカンマ区切りのリスト。 |
requestThresholdSeconds |
オプション。リクエストがスローであるとみなされてからの秒数。 |
正の数値(秒単位)。 |
requestFilters |
オプション。監視する特定のURIまたはURI+クリックのフィルタ。各フィルタには独自のしきい値があります。各フィルタは次のように定義されます。 thresholdInSeconds!!uri!!clickId
各フィルタは /SimpleWebApp-ViewController-context-root/.!!cb.%%/HCM-App/.!!'pt1:AP1:r3:0:AT1:_ATp:resId1:[0-9]+:cl1
|
リクエスト・フィルタのカンマ区切りのリスト |
generateIncidentMinutes |
オプション。スロー・リクエストが発生した場合、インシデントを生成する前に確認する頻度。この設定は |
正の数値(秒単位)。 |
incidentSkipCount |
オプション。スローリクエスト検出が有効になっている場合( |
正の数値(秒単位)。 |
maxRequestsReport |
オプション。遅延インシデントの生成時にレポートする最大リクエスト数。この設定は |
正の数値(秒単位)。 |
incidentDumps |
オプション。スロー・リクエストの検出時に実行する診断ダンプのリスト。この設定が定義されていない場合、インシデントの作成時に診断ルールおよび診断ダンプのデフォルト・セットが評価されます。 |
診断ダンプ名のカンマ区切りのリスト。 |
dumpIntervalMinutes |
オプション。最初のスロー・リクエストの検出時にダンプを実行する間隔。既存の 次に、どのように機能するかについて詳しく説明します。
インシデントのreadme.txtに各ダンプが取得された時期が詳しく記載されます。 |
正の数値(秒単位)。 |
enablePerformanceMetrics |
オプション。URIまたはURI+クリックの組合せがスローと識別された後、同じURI+クリックと一致する後続のリクエスト(レビュー期間内)の追加診断が可能になります。追加診断により、リクエストで時間が費やされた箇所(JDBC、MDS、ADFなど)の概要が示されます。このデータはslowrequests.txtファイルに含められます。 |
trueまたはfalse。デフォルトはfalseです。 |
表6-9に、宛先oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestinationのプロパティを示します。
表6-9 oracle.dms.jrockit.jfr.JFRDestinationのプロパティ
プロパティ | 説明 | 有効な値 |
---|---|---|
maxRecordingSize |
必須。DMS記録のサイズ(この値を超えると、フライド・レコーダーから古いデータが削除されます) |
後ろにK (KB)、M (MB)、G (GB)が付いた整数 |
表6-10に、宛先oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestinatioのプロパティを示します。
表6-10 oracle.dms.util.StackTraceCollatorDestinationのプロパティ
プロパティ | 説明 | 有効な値 |
---|---|---|
printStream |
オプション。印刷ストリームの書込み先となる出力を識別する文字列 |
stderrまたはstdout。デフォルトはstderrです。 |
loggerName |
オプション。出力の書込み先となるログ出力の名前。宛先はログ出力を確認し、INFOメッセージが記録されない場合はstderrの使用に戻ります。 |
有効なログ出力名。 |
clearTracesWhenDumped |
オプション。現行データが書き出された後、宛先が一連の既知のスタックおよび発生回数をリセットすべきかどうか。Falseの場合、宛先の存続期間、一連のスタックおよび回数がメモリー内に累積されます。 |
trueまたはfalse。デフォルトはfalseです。 |
minDumpIntervalInMinutes |
オプション。特定のイベント・タイプについて照合されたデータを書き出す間の最小期間。 |
正の数値(分単位)。 |
eventTypesOfInterest |
必須。スタック・トレースを照合するイベント・タイプを説明する文字列。 |
有効なイベント・タイプ。例: SENSOR。 |
例
次の例では、IDがdestination1、名前がFile-system、クラスがoracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestinationである宛先を追加します。LoggerDestinationではloggerNameプロパティが必要であるため、値はtrace2-loggerに設定されます。
addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system', class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', props={'loggerName': 'trace2-logger'}) Destination "destination1" added.
次の例では、すでに存在しているIDを持つ宛先を追加しようとします。
addDMSEventDestination(id='destination1', name='File-system', class='oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination', props={'loggerName': 'trace2-logger'}) Destination "destination1" already exists. Unable to add this.
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成にフィルタを追加します。同じIDのフィルタがすでに存在している場合、エラーが戻され、フィルタは追加されません。
イベント・フィルタを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラー・メッセージが報告されます。
構文
addDMSEventFilter(id [, name] [, etypes,] props= {'prop-name': 'value'...} [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
指定されたフィルタの一意の識別子。 |
name |
オプション。フィルタ名。 |
etypes |
オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。この引数を条件とともに使用することで、よりきめ細かいフィルタを作成することが可能になります。より広範囲なメトリックを持つフィルタを作成することもできます。たとえば、すべてのナウン、またはアクションが作成されているすべてのナウンです。 |
props |
prop-name: フィルタ・プロパティの名前。有効な唯一のプロパティは
|
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
etypes
の構文は次のとおりです:
<etypes>:==
<type>:[<action>]
有効なetypesは次のとおりです:
NOUN:CREATE|DELETE|TYPE_CHANGE SENSOR EVENT_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED, PHASE_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED|START|STOP|ABORT STATE_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED|UPDATE ROLLUP_SENSOR:CREATE|DELETE|METRIC_SELECTION_CHANGED EXECUTION_CONTEXT:START|STOP|SUSPEND HTTP_REQUEST:START|STOP|CONTEXT_CHANGED
次の点に注意してください。
SENSORには関連付けられたアクションはなく、関連するすべてのSENSORSおよび関連するアクションを含むために拡張されます。
関連付けられたアクションを指定しないタイプは、そのタイプのすべてのアクションにデフォルト設定されます。たとえば、HTTP_REQUESTは次にデフォルト設定されます。
HTTP_REQUEST:START,HTTP_REQUEST:STOP、HTTP_REQUEST:CONTEXT_CHANGED
次に、2つのイベントとアクションのペアがカンマで区切られたetypeを示します。
etypes='NOUN:DELETE, STATE_SENSOR:DELETE'
次に、引数props
の<condition>
プロパティに対する構文を示します。引数については、構文の次にある表で説明しています。
<condition>::=
<type> [<operator> <condition>]
<type>::=
<nountype> | <context>
<nountype>::= NOUNTYPE <nountype-operator> value
<nountype-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals"
<context>::=
CONTEXT <name> <context-operator> [<value>] [IGNORECASE=true|false] [DATATYPE="string|long|double"
]
<context-operator>::=
"equals" | "starts_with" | "contains" | "not_equals" | "is_null" | "gt" | "le" | "ge"
<operator>::=
AND |OR
次の表では、<type>の引数を示します。
値 | 説明 |
---|---|
<nountype> |
各センサーは、関連付けられているメトリックとともに、ナウンに応じて階層に編成されます。Nounタイプは、収集される一連のメトリックを反映する名前です。たとえば、JDBCはNounタイプの一例です。センサーおよびナウンの詳細は、「パフォーマンスのチューニング」の共通のDMSの用語と概念の理解に関する項を参照してください。 |
<context> |
実行コンテキストは、実行コンテキストID (ECID)、関係ID (RID)および値のマップの関連付けです。この引数を使用することで、値のマップ内に格納されているデータをフィルタが調べて使用できるようになります。たとえば、マップにuserというキーが含まれている場合、userがbruceであるリクエストを戻すフィルタを作成することができます。 |
次の表では、<nountype>の引数を示します。
値 | 説明 |
---|---|
NOUNTYPE |
キーワード。 |
<nountype-operator> |
有効な演算子は次のとおりです:
|
value |
操作するNounタイプの名前。パフォーマンスを測定するどのオブジェクトの名前でも指定できます。 |
次の表では、<context>の引数を示します。
値 | 説明 |
---|---|
CONTEXT |
キーワード。 |
name |
フィルタ処理するコンテキストの名前。 |
value |
操作するコンテキストの名前。 |
<context-operator> |
有効な演算子は次のとおりです:
|
IGNORECASE |
オプション。指定された場合、文字列データ型の大文字/小文字の区別は無視されます。デフォルトは、コンテキストで使用されている大文字/小文字です。 IGNORECASE AND DATATYPEは、コマンド内の位置には依存しません。 |
DATATYPE |
オプション。有効な値は、string、longまたはdoubleです。デフォルトはstringです。 IGNORECASE AND DATATYPEは、コマンド内の位置には依存しません。 |
例
次の例では、名前がMyFilterであるフィルタを、Nounタイプおよびコンテキストを指定して追加します。
addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE'}) Filter "mds1" added.
次の例では、同じIDを持つフィルタを追加しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。
addDMSEventFilter(id='mds1', name='MyFilter', props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce'}) Unable to add filter "mds1" as a filter with that ID already exists for server "AdminServer".
次の例では、2つのイベントとアクションのペアを持つフィルタを追加します。
addDMSEventFilter(id='mds2', name='MyFilter', etypes='NOUN:CREATE,HTTP_REQUEST:START', props={'condition': 'NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE=true'}) Filter "mds2" added.
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成に指定されたイベント・ルートを追加します。同じIDのイベント・ルートがすでに存在している場合、エラーが戻され、イベント・ルートは追加されません。
イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
addDMSEventRoute([filterid,] destinationid [,enable=true|false] [,server])
引数 | 説明 |
---|---|
filterid |
オプション。フィルタの一意の識別子。 |
destinationid |
特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。 |
enable |
オプション。フィルタを有効にします。有効な値は、 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、フィルタIDがmds1で宛先IDがdestination1であるイベント・ルートを追加します。
addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='destination1', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "destination1" added for server "AdminServer".
次の例では、すでに存在しているイベント・ルートを追加しようとしています:
addDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='destination1', enable='false')
Unable to add event route as a mapping with filter "mds1" and destination "destination1" already exists for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレースを有効にし、指定された条件と宛先および有効なイベント・ルートでフィルタを作成します。これは、フィルタ、宛先およびイベント・ルートを明示的に作成せずにフィルタ処理を開始できるようにする簡単な方法ですが、構成オプションは少なくなります。指定された宛先が存在している必要があります。
DMSイベント・トレースを有効にするには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
より複雑な構成が必要な場合は、addDMSEventDestination、addDMSEventFilterおよびaddDMSEventRouteを使用します。
構文
enableDMSEventTrace(destinationid [, etypes] [, condition] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
destinationid |
特定の宛先の一意の識別子。既存の宛先はいずれも有効です。 |
etypes |
オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。使用可能なetypesのリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。 |
condition |
オプション。フィルタ処理する条件。条件の構文については、addDMSEventFilterを参照してください。 条件が指定されない場合、すべてのDMSイベントが渡されます |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、指定された条件を持つイベント・トレースを有効にします。
enableDMSEventTrace(destinationid='destination1', condition='CONTEXT username EQUALS Joe AND CONTEXT ip EQUALS 192.168.1.5')
Filter "auto215443800" using Destination "destination1" added, and event-route enabled for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成の概要を表示します。
構文
listDMSEventConfiguration([server])
引数 | 説明 |
---|---|
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、接続している管理対象サーバーの構成を一覧表示します。
listDMSEventConfiguration()
Server: AdminServer
Event routes:
Filter : auto215443800
Destination : destination1
Enabled : true
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
特定の宛先について、完全な構成を表示します。宛先IDが指定されない場合、イベント・トレース構成内のすべての宛先の宛先IDおよび名前が示されます。
構文
listDMSEventDestination([id] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
オプション。特定の宛先の一意の識別子。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、接続している管理対象サーバーの宛先に関する情報を表示します。
listDMSEventDestination()
Server: AdminServer
Id : HTTPRequestTrackerDestination
Name : HTTP Request Tracker Destination
Id : mbeanCreationDestination
Name : MBean Creation Destination
次の例では、管理対象サーバーwls_server_1の宛先に関する情報を表示します。
listDMSEventDestination(server='wls_server_1')
Server: wls_server_1
Id : HTTPRequestTrackerDestination
Name : HTTP Request Tracker Destination
Id : mbeanCreationDestination
Name : MBean Creation Destination
.
.
.
次の例では、宛先destination1に関する情報を表示します。
listDMSEventDestination(id='destination1')
Server: AdminServer
Id : destination1
Name : File-system
Class : oracle.dms.trace2.runtime.LoggerDestination
Class Info : Logs incoming events to the logger configured for the Destination.
Properties :
Name Value
loggerName trace2-logger
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
特定のフィルタについて、完全な構成を表示します。フィルタIDを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのフィルタIDおよび名前が表示されます。
構文
listDMSEventFilter([id] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
オプション。指定されたフィルタの一意の識別子。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、イベント・トレース構成内のすべてのフィルタのリストを表示します。
listDMSEventFilter()
Id Name
auto215443800 auto generated using enableEventTrace
JFRFilter JFRFilter
traceFilter
mds2 MyFilter
mds1 MyFilter
次の例では、フィルタmds1の構成を表示します。
listDMSEventFilter(id='mds1')
Server: AdminServer
Id : mds1
Name : MyFilter
Properties :
Condition :
NOUNTYPE equals MDS_Connections AND CONTEXT user equals bruce IGNORECASE
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定されたフィルタまたは宛先に関連付けられているイベント・ルートおよびそのステータス(有効か無効か)を一覧表示します。filteridまたはdestinationidを指定しない場合、イベント・トレース構成内のすべてのイベント・ルートが示されます。
構文
listDMSEventRoutes([filterid] [, destinationid][, server])
引数 | 説明 |
---|---|
filterid |
オプション。フィルタの一意の識別子。 |
destinationid |
オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、すべてのイベント・ルートを示します。
listDMSEventRoutes()
Server: AdminServer
Filter : auto215443800
Destination : destination1
Enabled : true
Filter : None
Destination : HTTPRequestTrackerDestination
Enabled : true
次の例では、フィルタIDがfilter1であるイベント・ルートを一覧表示します。
listDMSEventRoutes(filterid='mds1')
Server: AdminServer
Filter : mds1
Destination : destination1
Enabled : false
次の例では、宛先IDがdestination1であるイベント・ルートを一覧表示します。
listDMSEventRoutes(destinationid='destination1')
Server: AdminServer
Filter : auto215443800
Destination : destination1
Enabled : true
Filter : mds2
Destination : destination1
Enabled : false
Filter : mds1
Destination : destination1
Enabled : false
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成から既存の宛先を削除します。宛先を削除できるのは、どのイベント・ルートもその宛先に依存していない場合のみです。その宛先に依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。
宛先を削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
removeDMSEventDestination(id [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
削除する宛先の一意の識別子。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、宛先jfrを削除します。
removeDMSEventDestination(id='jfr')
Destination "jfr" removed.
次の例では、宛先styx.inpass.db1を削除しようとします。しかし、この宛先にはイベント・ルートが存在するため、エラーが戻されます。
removeDMSEventDestination(id='styx.inpass.db1')
An event-route for destination 'styx.inpass.db1' exists. Unable to remove this destination for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成から既存のフィルタを削除します。フィルタを削除できるのは、どのイベント・ルートもそのフィルタに依存していない場合のみです。そのフィルタに依存するイベント・ルートが存在する場合、警告が戻されます。
イベント・フィルタを削除するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
removeDMSEventFilter(id [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
削除するフィルタの一意の識別子。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、フィルタmds1を削除します。
removeDMSEventFilter(id='mds1')
Filter "mds1" removed for server "AdminServer".
次の例では、イベント・ルートが現在存在しているフィルタを削除しようとします。
removeDMSEventFilter(id='allaccounts')
Filter "allaccounts" cannot be removed. An event-route currently exists for that
filter. Remove the event-route first using the command removeDMSEventRoute().
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定されたイベント・ルートを削除します。イベント・ルートを追加するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
removeDMSEventRoute([filterid] [, destinationid] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
filterid |
オプション。フィルタの一意の識別子。 |
destinationid |
オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、フィルタIDがmds1であり、宛先がjfrであるイベント・ルートを削除します。
removeDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr')
Event-route for filter "mds1", destination "jfr" removed for server "AdminServer".
次の例では、宛先がdestination1であるイベント・ルートを削除します。
removeDMSEventRoute(destinationid='destination1')
Event-route for filter "None", destination "destination1" removed for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
既存の宛先を更新します。このコマンドでは、指定された引数を更新できます。宛先を更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
updateDMSEventDestination(id [, name,] class [,props= {'name': 'value'...}] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
更新する宛先の一意の識別子。 |
name |
オプション。宛先の名前。 |
class |
宛先の完全なクラス名。 使用可能な宛先のリストについては、表6-6を参照してください。 |
props |
オプション。宛先に使用する名前/値プロパティ。新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを更新または削除したりすることができます。プロパティを更新する場合は、すべてのプロパティを指定する必要があります。プロパティを省略すると、そのプロパティは削除されます。たとえば、ある宛先にプロパティLoggerNameおよびseverityが含まれている場合、severityを省略すると、severityはその宛先から削除されます。 構文および許可されている値については、addDMSEventFilterを参照してください。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、宛先jfrの名前を更新します。
updateDMSEventDestination(id='jfr', name='Alternative Flight-Recorder')
Destination "jfr" updated for server "AdminServer".
次の例では、存在しない宛先を更新しようとします。このコマンドではエラーが戻されます。
updateDMSEventDestination(id='destination1', props={'loggerName': 'MyNewTrace2-logger'}) Destination "destination1" does not exist for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
イベント・トレース構成内の既存のフィルタを更新します。
イベント・フィルタを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
updateDMSEventFilter(id [, name] [,etypes], props= {'prop-name': 'value'...} [,server])
引数 | 説明 |
---|---|
id |
更新するフィルタの一意の識別子。 |
name |
オプション。更新するフィルタの名前。 |
etypes |
オプション。イベントとアクションのペアのカンマ区切りリストを含む文字列。有効な値のリストについては、addDMSEventFilterを参照してください。 |
props |
prop-name: フィルタ・プロパティの名前。有効な唯一のプロパティは value: フィルタのプロパティの値。 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、IDがmds1であるフィルタのフィルタ・プロパティを更新します。
updateDMSEventFilter(id='mds1', props={'condition': 'NOUNTYPE equals XYZ_Total_Connections AND CONTEXT user equals bruce'}) Filter "mds1" updated for server "AdminServer"..
次の例では、存在しないフィルタを更新しようとします。
updateDMSEventFilter(id='Filter2')
Filter "Filter2" does not exist for server "AdminServer".
コマンド・カテゴリ: DMSイベント・トレース
WLSTでの使用: オンライン
説明
指定されたイベント・ルートを有効または無効にします。イベント・ルートを更新するには、管理サーバーに接続している必要があります。接続していないと、エラーが戻されます。
構文
updateDMSEventRoute([filterid] [, destinationid] [, enable=true|false] [, server])
引数 | 説明 |
---|---|
filterid |
オプション。フィルタの一意の識別子。 |
destinationid |
オプション。特定の宛先の一意の識別子。この宛先が存在している必要があります。 |
enable |
オプション。フィルタを有効にします。有効な値は、 |
server |
オプション。この操作を実行する対象のサーバー。デフォルトは、接続しているサーバーです。 |
例
次の例では、filteridがmds1であり、destinationidがjfrであるイベント・ルートを無効にします。
updateDMSEventRoute(filterid='mds1', destinationid='jfr', enable='false')
Event-route for filter "mds1", destination "destination1" updated for server "AdminServer".