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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureへのアップグレード
12c (12.2.1.1)
E77368-01
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1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureアップグレードの概要

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cへのアップグレードには、慎重な準備と計画が必要です。Oracleでは大部分のアップグレード・プロセスを自動化するツールおよびテクノロジを提供しています。

この章のトピックをレビューして、アップグレードを理解し、準備してください。 この章のトピックは、次のとおりです:

1.1 Oracle Fusion Middleware Infrastructureアップグレードの開始点についての理解

このガイドのアップグレード手順では、既存のApplication Server 11gドメインおよびそのドメインのOracle Fusion Middlewareコンポーネント構成をOracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.2.1.1)にアップグレードすることが第一の焦点です。

サポートされている次の開始点から、このバージョンのOracle Fusion Middleware Infrastructureにアップグレードできます。

  • Oracle Fusion Middleware Application Developer 11g (11.1.1.6、11.1.1.7、11.1.1.8、11.1.1.9)

  • Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12c (12.1.2.0、12.1.3.0、12.2.1.0)。

注意:

既存のApplication Developer 11gドメインに関連付けてOracle HTTP Serverインスタンスをアップグレードする場合、スタンドアロンOracle HTTP Serverのアップグレードの手順の詳細は、Oracle HTTP Serverのアップグレードについてを参照してください。

1.1.1 Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cについて

Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.1)リリースの一部として使用可能なOracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションは、11gのOracle WebLogic ServerおよびApplication Developerインストーラで用意されているものと同様の、一連のテクノロジおよびコンポーネントを備えています。Infrastructureディストリビューションは、他のFusion Middleware製品をインストールするために必要なWebLogic ServerおよびJava Required Files (JRF)をパックしています。

1.1.2 Application Developer 11gInfrastructure 12cの重要な違い

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cは11g Application Developerインストールと似ていますが、この項でリスト表示されているいくつかの違いがあります。

1.1.2.1 Infrastructure 12cにはOracle WebLogic Serverが含まれる

Application Developer 11gインストールには個別の2つのインストールが必要でした(Oracle WebLogic Serverと、その後、Oracle JRFライブラリとコンポーネントを追加するためのApplication Developer)。Oracle Fusion Middleware 12cでは、フレッシュ・インストールにはOracle WebLogic ServerとJava Required Files(JRF)の両方が含まれるOracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションのみが必要です。

アップグレード手順では、新しいOracle Fusion Middleware 12cドメインの構成は必要ありません。かわりに、再構成ウィザードを使用してドメインをアップグレードします。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニングのアップグレードおよび構成ツールの理解と入手を参照してください。

1.1.2.2 Infrastructure 12cのデータベース・スキーマ要件

Application Developer 11gインストールと異なり、Infrastructure 12cインストールでは、サポートされているデータベースで一連の必須スキーマを作成する必要があります。特に、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12 cソフトウェアを構成する前に、12cのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、必要なデータベース・スキーマを作成する必要があります。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cにアップグレードする前に、要件に応じて次のデータベース・スキーマを1つ以上インストールする必要があります。

  • サービス表(STB)スキーマは、すべてのOracle Fusion Middleware Infrastructure 12cインストールに必要な新しいスキーマです。このスキーマによって、クロス・コンポーネント・ワイヤリングと呼ばれる新しい12c機能が有効になります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理のクロス・コンポーネント・ワイヤリングを参照してください11gリリースからアップグレードする場合、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して12c STBスキーマを作成する必要があります。ただし、以前の12cリリースからアップグレードする場合は、STBスキーマを作成する必要はなく、Upgrade Assistantを使用してアップグレードできます。

  • OPSSスキーマ: Oracle Platform Security Servicesにデータベースベースのポリシー・ストアを提供します。

    表1-1に、11gで使用されるポリシー・ストアの概要およびアップグレード方法を示します。

    表1-1 Oracle Fusion Middleware 11gポリシー・ストアのアップグレードの概要

    使用しているコンソール 次のアクションを実行 参照先

    11gのOracle Internet Directory (OID)ベースのポリシー・ストア

    • アップグレード前に12cリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、新しい12c OPSSスキーマを作成します。

    • アップグレード・アシスタントで、OPSSスキーマを選択します(アップグレード・アシスタントによってOIDベースのポリシー・ストアがアップグレードされます)。

      注意:

      12c OPSSデータベース・スキーマが必要なのは、ドメインの再構成時に12cスキーマを参照するためのみです。ドメインでは、アップグレード後にOIDベースのポリシー・ストアが引き続き使用されます。
    • OIDベースのセキュリティ・ストアのアップグレード

    11gのファイルベースのポリシー・ストアおよびOPSSスキーマ RCUを使用して12c OPSSスキーマを作成します。 該当なし

    データベースベースのポリシー・ストアおよびOPSSスキーマ

    アップグレード・アシスタントを使用して、既存の11g OPSSスキーマを作成します。

    • 再構成ウィザードを使用したドメインの再構成

  • IAUスキーマ: OPSS監査機能に使用されます。

    11gで監査データ・ストアを使用しているかどうか、および使用している監査データ・ストアのタイプに応じて、IAU 12cスキーマの作成が必要な場合があります。詳細は、次の表を参照してください。

    表1-2 Oracle Fusion Middleware 11g監査ストアのアップグレードの概要

    使用しているコンソール 次のアクションを実行

    11gのファイルベースの監査ストア

    • アップグレードの前に、新しい12c IAUスキーマを作成します。

    データベースベースの監査ストアおよびIAU 11gスキーマ

    • Upgrade Assistantを使用して既存の11g IAUスキーマをアップグレードした後、ドメインの再構成時にアップグレードした11gスキーマを参照します。

1.1.2.3 OIDベースのポリシー・ストアの使用

11gでOracle Internet Directory (OID)ベースのポリシー・ストアを使用している場合は、12cリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、新しい12c OPSSスキーマを作成します。アップグレード・アシスタントで、OPSSスキーマを選択します(アップグレード・アシスタントによってOIDベースのポリシー・ストアがアップグレードされます)。アップグレードするために、OIDベースのポリシー・ストアを12cに再関連付けする必要はありません。

注意:

12c OPSSデータベース・スキーマが必要なのは、ドメインの再構成時に12cスキーマを参照するためのみです。ドメインでは、アップグレード後にOIDベースのポリシー・ストアが引き続き使用されます。

1.1.2.4 Infrastructure 12cドメインにOracle HTTP Serverを含めることができる

Oracle Fusion Middleware 11gでは、通常、Oracle HTTP Serverインスタンスは11g Middlewareホームとは別のOracleインスタンス・ディレクトリに構成されます。ただし、Oracle Fusion Middleware 12cでは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、Oracle HTTP ServerインスタンスをOracle WebLogic Serverドメインの一部として構成できます。

Oracle HTTP Server 11gインスタンスは、Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)管理ソフトウェアを使用して管理されます。必要に応じて、Oracle HTTP Server 11gインスタンスをWebLogicドメインと「関連付ける」こともできます。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの一部として構成した場合、Oracle HTTP Serverインスタンスは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して管理できます。Oracle Fusion Middleware 12cでは、ノード・マネージャ・エージェントが、OHSインスタンスへの管理リクエストの委任と実行を担当します。

Oracle Fusion Middleware 12cにおけるOracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントの構成および管理方法に関する変更点と、Oracle Fusion Middleware 12cにおけるその他の重要な変更点の詳細は、「Oracle Fusion Middleware 12cの追加新機能の理解」を参照してください。

Oracle HTTP Serverをアップグレードするには、Oracle HTTP Serverのアップグレードを参照してください。

1.2 セキュリティ・ストアのアップグレード

OPSSセキュリティ・ストアをアップグレードする前に、アップグレードに失敗した場合にリカバリできるようセキュリティ・ストアをバックアップすることが重要です。

セキュリティ・ストアのバックアップの詳細は、「OPSSセキュリティ・ストアのバックアップとリカバリ」を参照してください。

アップグレード手順は、アップグレードされるセキュリティ・ストアのタイプに応じて異なります。アップグレードされるセキュリティ・ストアは、ファイルベース、OIDベースまたはDBベースのいずれも可能です。手順は、ソース監査データ・ストアのタイプ(ファイルベースまたはDBベース)に応じて異なることに注意してください。

セキュリティ・ストアのアップグレードの詳細は、12.2.1.xへのセキュリティ・アップグレードを参照してください。

1.3 Infrastructureにおける標準的なアップグレード・トポロジの理解

標準のInfrastructureアップグレード・トポロジにより、アップグレード前およびアップグレード後の環境を理解するために役立ちます。

Oracle Fusion Middleware Application Developer 11gソフトウェアを使用して、アプリケーション、組織およびアプリケーション・ユーザーのニーズに応じた様々な本番トポロジを作成できます。

そのため、考えられるすべてのApplication Developer 11gインストールに対して正確なアップグレード手順を示すことは困難です。この問題を解決するために、このアップグレード・ドキュメントでは、一般的なApplication Developer構成をアップグレードする詳細な手順を説明しています。この一般的なトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12の標準アップグレード・トポロジと呼びます。

このガイドでは、具体的には、Oracle JRFとOracle ADFアプリケーションのデプロイメントをサポートするように構成された2つの管理対象サーバーのクラスタが含まれるドメインを構成するために、Oracle WebLogic ServerとApplication Developer 11gソフトウェアを使用したと想定しています。

実際のトポロジは異なる場合がありますが、ここで説明するトポロジを、他の同様のApplication Developerトポロジをアップグレードする際の参考にしてください。

1.3.1 Fusion Middleware Infrastructureの標準アップグレード・トポロジ

このトピックでは、Fusion Middleware Infrastructureを最新の12cリリースにアップグレードするための標準トポロジについて説明します。

図1-1に、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerの標準アップグレード・トポロジと、このガイドのアップグレード手順実行後のOracle Fusion Middleware 12c Infrastructureトポロジを示します。

図1-1 Infrastructureアップグレード・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Infrastructureアップグレード・トポロジ」の説明

このトポロジ図のすべての要素を表1-3に示します。

表1-3 Infrastructureの標準アップグレード・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

11g Application Developerトポロジ

これは図1-1の左側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 11g Application Developerインストーラを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

これは、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。また、スキーマとともにオプションのファイルベースのストアまたはデータベースが存在します。

このドキュメントでは、このトポロジを、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成した同等のトポロジにアップグレードする方法について順を追って説明します。

12c Infrastructureの標準インストール・トポロジ

これは図の右側のラベルです。これは、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureディストリビューションを使用して作成された一般的な単一ホスト・トポロジを示します。

Application Developer 11gトポロジと同様に、これも、2つの管理対象サーバーのクラスタと管理サーバーが含まれる単一ドメインで構成されます。

APPHOST

アプリケーション層をホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストしているマシンを示す、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

Application Developer 11gではデータベースは任意ですが、Oracle Fusion Middleware 12cではデータベースが必要であることに注意してください。詳細は、Infrastructure 12cのデータベース・スキーマ要件を参照してください。

ファイルベースのストア

XMLのファイルベースのセキュリティ・ストア11gでは、ファイルベースのセキュリティ・ストアまたはデータベースベースのセキュリティ・ストアを使用できました。

ただし、12cではファイルベースのストアは非推奨で、サポートされているデータベースでOracle Platform Security Services (OPSS)スキーマを使用する必要があります。再構成ウィザードは、ファイルベースのストアをDBベースのストアに再関連付けするプロセスを自動化します。

スキーマがあるデータベース

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してOracle Fusion Middlewareスキーマが作成された、サポートされているデータベースを表します。

WebLogicドメイン

論理的に関連するJavaコンポーネントのグループ(ここでは管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連するソフトウェアコンポーネント)。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle WebLogic Serverドメインの概要を参照してください。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを管理し、管理対象サーバーに構成変更を配布する、ドメインの中央制御エンティティ。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の管理サーバーの概要を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。ドメインを管理するために使用する主要ツール。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

クラスタ

同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースをホストします。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の管理対象サーバーと管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

Oracle JRF

Oracle JRF (Java Required Files)は、Oracle WebLogic Serverインストールに含まれておらず、Oracleビジネス・アプリケーションおよびアプリケーション・フレームワークに共通の機能を提供するコンポーネントで構成されています。

JRFには、共通の場所にデプロイされる、いくつかの個別に開発されたライブラリおよびアプリケーションが含まれています。Java Required Filesに属すると見なされるコンポーネントには、Oracle Application Development Frameworkの共有ライブラリやODLロギング・ハンドラなどがあります。

インフラストラクチャ

次のものを含むサービスのコレクションを表すOracle Fusion Middleware 12cの用語(Oracle JRFと同様)。

  • Metadata repository (MDS)

    これにはOracle Application Developer Frameworkなどの、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。

    詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のメタデータ・リポジトリの概要を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (ADF)

  • Oracle Web Services Manager(OWSM)

Application Developer 11gトポロジは、「Application Developer 11gとInfrastructure 12cの重要な違い」で説明する違いを除き、Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cトポロジと同様です。

1.4 Oracle Fusion Middleware 12cの追加新機能の理解

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cへのアップグレードを開始する前に、Oracle Fusion Middleware 12cで利用可能な新機能と変更点を確認してください。

特に、Oracle Fusion Middlewareの理解の次の項を参照してください。

  • 12cの新機能と変更された機能

  • 12cの新しい用語および非推奨用語

  • WebLogic Management Frameworkとは

1.5 Fusion Middleware Infrastructureへのアップグレードのフロー・チャートおよびタスク・ロードマップ

このトピックの各項では、標準的なトポロジをアップグレードするための高度な手順を説明します。

1.5.1 Infrastructure標準アップグレード・トポロジのアップグレードのフロー・チャート

このトピックは、フローチャートの助けをかりて高度なアップグレード・プロセスを理解するために役立ちます。

図1-2 Fusion Middleware Infrastructure (標準トポロジ)をアップグレードするためのフロー・チャート

図1-2の説明が続きます。
「図1-2 Fusion Middleware Infrastructure (標準トポロジ)をアップグレードするためのフロー・チャート」の説明

1.5.2 Infrastructure標準アップグレード・トポロジのアップグレードのロードマップ

このトピックでは、最新のFusion Middleware Infrastructure 12cリリースにアップグレードするために完了する必要がある高度なタスクについて説明します。

表1-4 Oracle Fusion Middleware Infrastructureアップグレード・ロードマップ

手順番号 重要度(必須、条件付き、推奨、またはオプション) タスク 説明
1 推奨。

『アップグレード・プランニング・ガイド』および『相互運用および互換性ガイド』をレビューして、Infrastructure 12.2.1.1へのアップグレード方法に影響する可能性がある相互運用性および互換性の要因について学習してください。

サポートされるOracle Fusion Middleware構成で、同一バージョンまたは異なるバージョンの2つ以上のOracle Fusion Middleware製品の連携(相互運用)方法を理解することが重要です。

プランニング関連の詳細は、Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニングを参照してください。

相互運用性および互換性の要因について学習するには、相互運用性および互換性の理解を参照してください。

2 必須。

既存の環境をバックアップします。

ドメインの構成はインプレースでアップグレードされるため、アップグレードの前に既存の環境をバックアップすることが重要です。バックアップにより、アップグレードが失敗するかアップグレードの結果が満足できない場合にアップグレード前環境をリストアできます。

詳細は、完全なバックアップの作成を参照してください。

.
3 推奨。 アップグレード前タスクを完了します。

アップグレード前タスクには、ご使用の本番環境のクローニング、システム要件および資格証明の確認、未使用データのパージおよび非SYSDBAユーザーの作成が含まれます。

アップグレード前タスクの完全なリストは、Oracle Fusion Middlewareアップグレード前チェックリストを参照してください。

4 必須。

12.2.1.1 Fusion Middleware Infrastructureを新しいOracleホームにインストールします。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12cを、Oracle Fusion Middleware Application Developer 11gまたは以前の12cバージョンのOracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールしたホスト上の新しいOracleホームにインストールします。

Fusion Middleware Infrastructureのインストールの手順に従います。

5 必須。

既存のデプロイメント内の管理サーバーおよび管理対象サーバーを停止します。

サーバーおよびプロセスの停止の説明に従って、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーを停止します。

6 条件付きおよび推奨:

以前の12cリリースからアップグレードする場合。

準備状況チェックを実行します。 準備状況チェックは、アップグレード前環境およびその環境のコンポーネントがアップグレードの準備ができていることを確認するために役立ちます。詳細は、準備状況チェックの実行を参照してください。
7 条件付き

11gリリースからアップグレードする場合。

必要な12cスキーマをRCUを使用して作成します。 11gリリースからアップグレードする場合、RCUを使用して必要なスキーマを作成する必要があります。Oracle Fusion Middleware 11gと異なり、サポートされているデータベースに必要なスキーマをインストールしないと、Oracle Fusion Middleware 12cドメインを構成することはできません。

詳細は、RCUを使用した必要なスキーマの作成を参照してください。

8 条件付き

以前の12cリリースからアップグレードする場合。

Upgrade Assistantを使用してデータベース・スキーマをアップグレードします。

Upgrade Assistantでは、「ドメインで使用されるすべてのスキーマ」オプションを選択できます。このオプションを選択すると、Upgrade Assistantはドメイン内でアップグレードに利用可能なすべてのスキーマを自動的に選択します。

詳細は、Upgrade Assistantを使用したスキーマのアップグレードについてを参照してください。

9 必須。

再構成ウィザードを使用して既存のドメインを再構成します。

既存のドメインで再構成ウィザードを実行すると、再構成テンプレートを選択および適用してドメインのアップグレードの準備をします。

詳細は、再構成ウィザードを使用したドメインの再構成を参照してください。

10 必須。

Upgrade Assistantを使用してドメインの構成をアップグレードします。

既存のドメインを再構成したら、Upgrade Assistantを実行して既存のドメインで使用されているWebLogicコンポーネントの構成をすべてアップグレードする必要があります。

Upgrade Assistantを使用してアップグレードできる構成のリストは、Upgrade Assistantでアップグレードできる構成の識別を参照してください。

11 必須。

サーバーおよび12.2.1.1インスタンスを再起動します。

アップグレード・プロセスは完了です。これで、管理サーバー、管理対象サーバーおよびご使用の12.2.1.1インスタンスを再起動できます。サーバーの正しい順序での起動と停止を参照してください
12 必須。

アップグレード後タスクを完了します。

ご使用の環境に適用できるアップグレード後タスクを実行します。これらのアップグレード後タスクは、アップグレードが成功したかどうかを確認するために役立ちます。

アップグレード後タスクのリストは、アップグレード後に実行するタスクを参照してください。

13 条件付き

既存の環境がクラスタ構成の場合。

プライマリ・ノードの既存のドメインをパックします。 pack.sh|cmdスクリプトを実行して、プライマリ・ノードのdomaintemplate.jarファイルに既存のドメインをパックします。既存の環境がクラスタ構成の場合を参照してください
14 条件付き

既存の環境がクラスタ構成の場合。

domaintemplate.jarファイルをセカンダリ・ノードにコピーします。 domaintemplate.jarファイルをセカンダリ・ノードにコピーして、セカンダリ・ノードのファイルの内容をアンパックできるようにします。
15 条件付き

既存の環境がクラスタ構成の場合。

セカンダリ・ノードのdomaintemplate.jarファイルをアンパックします。 unpack.sh|cmdスクリプトを実行して、セカンダリ・ノードのdomaintemplate.jarファイルをアンパックします。
16 条件付き

既存の環境がクラスタ構成の場合。

サーバーおよび12.2.1.1インスタンスを再起動します。

セカンダリ・ノードのdomaintemplate.jarファイルをアンパックした後、管理サーバー、管理対象サーバーおよびご使用の12.2.1.1インスタンスを再起動します。

1.6 Oracle JDeveloper 12cを使用したカスタム・アプリケーションのアップグレード

カスタム・アプリケーションをOracle Fusion Middleware Application Developer 11gドメインにデプロイしていた場合、アップグレード手順の実行後、アプリケーションのデプロイメントはOracle Fusion Middleware 11gでの場合と同様に機能します。ただし、新しいOracle Application Development Framework (Oracle ADF) 12cの機能を利用する場合は、Oracle JDeveloper 12cをダウンロードしてインストールします。

詳細は、『Oracle JDeveloperのインストール』を参照してください。

Oracle Fusion Middleware Infrastructure 12へのアップグレードの準備のために11gアプリケーションをテストするには、既存のOracle JDeveloper 11gプロジェクトをOracle JDeveloper 12cで開きます。Oracle JDeveloperによってプロジェクトが12cに移行されます。その後、Oracle JDeveloper内から利用可能な埋込みアプリケーション・サーバーで、アプリケーションをテストできます。Oracle JDeveloper 12cでアプリケーションを確認して必要に応じて変更したら、Application Developer 11gドメインをOracle Fusion Middleware Infrastructure 12cにアップグレードして、アプリケーションを再デプロイします。

アプリケーションの移行の詳細は、Oracle JDeveloperのインストールの前のバージョンからのOracle JDeveloperの移行を参照してください。