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Oracle® Fusion Middleware Oracle Traffic Directorのインストール
12c (12.2.1.1.0)
E77305-01
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2 Oracle Traffic Directorのインストール

この章では、Oracle Traffic Directorのインストールについて説明します。

エンジニアド・システムにOracle Traffic Directorをインストールする場合は、付録B「エンジニアド・システムにOracle Traffic Directorをインストールするための要件」で説明されている手順を最初に実行します

この章の構成は、次のとおりです。

2.1 OTDインストール環境に必要なMicrosoft Cランタイム・ライブラリ

OTDをインストールする前に、MSVC 12ランタイム・ライブラリを別途インストールしておく必要があります。Visual Studio用のVisual C++再頒布可能パッケージをインストールする必要があります。これは、次のリンクから入手可能です。

https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=40784

2.2 Oracle Traffic Directorのインストールの前提条件

次に、Oracle Traffic Directorをインストールする場合の前提条件を記載します。

  • 少なくとも1コアのCPUと4 GB RAMおよび4 GBスワップ。

  • Oracle Traffic DirectorをExalogic用のOracle Linux 6にインストールする場合の必須パッケージを次に示します。

    • compat-glibc-2.3.4-x86_64以上

    • binutils-2.20.51.0.2-5.11.el6-x86_64以上

    • compat-libcap1-1.10-1-x86_64以上

    • compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6-x86_64以上

    • compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6-i686以上

    • libgcc-4.4.4-13.el6-i686以上

    • libgcc-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-devel-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • sysstat-9.0.4-11.el6-x86_64以上

    • gcc-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • gcc-c++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • glibc-2.12-1.7.el6-i686以上

    • glibc-2.12-1.7.el6-x86_64以上

    • glibc-devel-2.12-1.7.el6-x86_64以上

    • glibc-devel-2.12-1.7.el6以上

    • libaio-0.3.107-10.el6-x86_64以上

    • libaio-devel-0.3.107-10.el6-x86_64以上

  • Oracle Traffic Directorをその他のハードウェアのOracle Linux 6または7にインストールする場合の必須パッケージを次に示します。

    • binutils-2.20.51.0.2-5.11.el6-x86_64以上

    • compat-libcap1-1.10-1-x86_64以上

    • compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6-x86_64以上

    • compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6-i686以上

    • libgcc-4.4.4-13.el6-i686以上

    • libgcc-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • libstdc++-devel-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • sysstat-9.0.4-11.el6-x86_64以上

    • gcc-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • gcc-c++-4.4.4-13.el6-x86_64以上

    • glibc-2.12-1.7.el6-i686以上

    • glibc-2.12-1.7.el6-x86_64以上

    • glibc-devel-2.12-1.7.el6-x86_64以上

    • glibc-devel-2.12-1.7.el6以上

    • libaio-0.3.107-10.el6-x86_64以上

    • libaio-devel-0.3.107-10.el6-x86_64以上

Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、「Oracle WebLogic Serverのインストール」を参照してください。管理タスクの実行の詳細は、「Oracle WebLogic Serverの管理」および「Oracle Traffic Directorの管理」を参照してください。カスタムOracle Traffic Director WLSTコマンドの一覧は、「Oracle Traffic Director WLSTコマンド・リファレンス」を参照してください。

2.2.1 同じ場所に配置されたドメインでのインストールの前提条件

Oracle WebLogic Serverの同じ場所に配置されたドメインにOracle Traffic Directorをインストールするには、次の追加の前提条件が必要です。この構成において、Oracle Traffic DirectorはOracle WebLogic Serverを使用して管理されます。

  • Oracle WebLogic Server (fmw_12.2.1.1.0_infrastructure_generic.jar)

  • Java SE Development Kit 8

同じ場所に配置されたドメインの推奨される構成では、制限されたJRFテンプレートを使用し、データベースは含まれません。このテンプレートを使用しない場合、次に示す要件が追加になります。

  • Oracle Database (制限されたJRFテンプレートがない場合、Oracle Traffic Directorドメインの作成には、インストールを正常に実行するために稼働しているOracleデータベースが必要です)。

  • ドメイン・リポジトリの構成。

2.3 インストール手順

この項では、Oracle Traffic Directorを物理アプリケーションとしてインストールする手順を説明します。

Oracle Traffic Directorのインストールは、グラフィカル・ウィザードを使用するか、サイレント・モードで行うことができます。

2.3.1 グラフィカル・モードによるOracle Traffic Directorのインストール

この項では、Oracle Universal Installerによる対話的なグラフィカル・ウィザードを使用して、Oracle Traffic Directorをインストールする手順を説明します。高可用性を得るためにOracle Traffic Directorを構成するには、2つのマウント・ポイントで次の手順を実行する必要があります。

  1. インストーラ・ファイルをダウンロードします。

    インストーラのファイルをダウンロードする場所は、製品の使用目的によって異なります。

  2. 「サインイン/登録」をクリックします。


    注意:

    まだログインしていない場合、オラクル社のシングル・サインオン・ページが表示されます。OracleのユーザーIDおよびパスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。

    「条項および規制」ページが表示されます。

  3. 「受入れ」をクリックして、エクスポートの制約に同意し、「続行」をクリックします。

    「Oracle Software Delivery Cloud」ページが表示されます。

  4. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動します

  5. 次のコマンドを実行して、インストール・ウィザードを起動します。

    • Linuxの場合:

      $./fmw_12.2.1.1.0_otd_linux64.bin
      
    • Windowsの場合:

      setup_fmw_12.2.1.1.0_otd_win64.exe
      
  6. インストール・ウィザードの画面に示される、画面上の指示および手順に従います。表2-1に、各画面の概要と必要なアクションを示します。

    個々の画面の詳細は、画面で「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。

    表2-1 インストール・ウィザードの画面

    画面 説明および必要なアクション

    インストール・インベントリの設定

    この画面は、UNIXオペレーティング・システムで、このホストに初めてOracle製品をインストールする場合に表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。

    中央インベントリの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracle Fusion Middleware Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールに関する項を参照してください。

    この画面はWindowsオペレーティング・システムでは表示されません。

    ようこそ

    「次へ」をクリックします。

    自動更新

    この製品の自動更新を受け取るかどうかを選択します。

    インストールの場所

    この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。

    Oracleホームは、Oracle製品のソフトウェア・バイナリが格納されているディレクトリです。ランタイム・プロセスからこのディレクトリに書き込むことはできないので注意してください。

    WebLogic ServerドメインにOracle Traffic Directorの標準的なインストール・トポロジを使用してインストールを行っている場合、既存のOracle Fusion Middleware InfrastructureのOracleホームへのパスを入力する必要があります。

    スタンドアロン・ドメインにOracle Traffic Directorの標準的なインストール・トポロジを使用してインストールを行っている場合、Oracleホーム・ディレクトリを任意に指定できます。ただしこのソフトウェアを確実に、新規のOracleホームにインストールしてください。

    Oracle Fusion Middlewareディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングでインストールと構成のディレクトリの選択に関する項を参照してください。

    インストール・タイプ

    この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。

    Oracle Traffic Directorをスタンドアロン・ドメインにインストールしているか、Oracle Traffic Directorを同じ場所に配置されたドメインのリモート・ノードにインストールしている場合には、「スタンドアロンOTD(WebLogic Serverとは切り離して管理)」を選択します。

    Oracle Traffic Directorを管理サーバー・ノードのWebLogic Serverドメインにインストールしている場合には、「同じ場所に配置されたOTD(WebLogic Server経由で管理)」を選択します。

    前提条件チェック

    前提条件が満たされているか確認するために、ホスト・コンピュータがインストーラによって分析されます。前提条件チェックの結果が画面に表示されます。

    前提条件チェックが失敗した場合は、エラーまたは警告メッセージが表示されます。

    • エラーを修正し、「再実行」をクリックします。たとえば、「Oracle Traffic Directorのインストールの前提条件」に示されている必須パッケージのいずれかがシステムにない場合は、そのパッケージをインストールします。

    • エラーや警告を無視してインストールを続行する場合は、「スキップ」をクリックします。

    • 前提条件のチェック・プロセスを中止するには、「停止」をクリックします。

    「次へ」をクリックして続行します。

    セキュリティ・アップデートの指定

    Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。

    アカウントを所持していないときに、この手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。

    インストール・サマリー

    この画面には、前に指定したOracleホーム・ディレクトリが表示されます。また、インストールに使用されるディスク領域と使用可能な空き領域も示されます。

    この画面の情報を確認します。

    Oracleホーム・ディレクトリを変更するには、「戻る」ボタン、または左側のナビゲーション・ペインで「インストール場所」リンクをクリックします。

    インストール・ウィザードでこれまで指定した設定をテキスト・ファイル(レスポンス・ファイル)に保存するには、「保存」をクリックします。必要な場合は、このレスポンス・ファイルを使用して、同じインストールをコマンドラインから実行できます。

    「インストール」をクリックして、インストール・プロセスを続行します。

    サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。

    インストールの進行状況

    この画面には、インストール・プロセスの進捗状況とステータスが表示されます。

    インストールを取り消す場合は、「取消」をクリックします。インストールを取り消す前にシステムにコピーされたファイルは、システムにそのまま残ります。これらは手作業で削除する必要があります。

    「次へ」をクリックして続行します。

    インストール完了

    「終了」をクリックします。



注意:

Oracle Traffic Directorをインストールした後、管理サーバー・インスタンスを作成する必要があります。

2.3.2 サイレント・モードによるOracle Traffic Directorのインストール

この項では、インストール・オプションをコマンドラインで指定することで、非対話的なモードでOracle Traffic Directorをインストールする手順を説明します。Exalogicでは、高可用性を得られるようOracle Traffic Directorを構成するには、2つのマウント・ポイントで次の手順を実行する必要があります。

Oracle Traffic Directorをインストールするホストで、中央インベントリ・ディレクトリがまだ使用可能でない場合は、サイレント・インストールを始める前にoraInst.locファイルを作成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のUNIXユーザーのoraInst.locファイルの作成に関する項を参照してください。

  1. 第2.3.1項「グラフィカル・モードによるOracle Traffic Directorのインストール」の手順1、2、3を実行します。

  2. 第2.2項「Installing Oracle Traffic Directorをインストールするための前提条件」に示された前提条件が満たされていることを確認します。

  3. 次のコマンドを実行します。

    ./otd_linux64.bin -silent ORACLE_HOME=$testhome DECLINE_SECURITY_UPDATES=true INSTALL_TYPE="Collocated OTD (Managed through WebLogic server)" -invPtrLoc $testhome/oraInventory/inv.txt
    

    ORACLE_HOMEに指定するパスは、計算ノード内にローカル・マウントされたNFS共有である必要があります。


    注意:

    Oracle Traffic Directorでサイレント・インストールを実行する間は、ignoreSysPrereqsオプションを使用するとインストールが失敗するため、使用しないでください。

    runInstallerコマンドのオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareのサイレント・インストールおよびアンインストールに関する項を参照してください。

2.4 インストールの問題のトラブルシューティング

Oracle Traffic Directorのインストール中にエラーが発生した場合は、次の作業を実行します。

  • コンピュータが第2.2項「Oracle Traffic Directorをインストールするための前提条件」で指定されている要件を満たしていることを確認します

  • インストール・ウィザードの使用中に、いずれかのインストール画面で誤った情報を入力した場合は、「戻る」をクリックしてその画面まで戻り、正しい情報を入力してインストールを続行します。

  • インストーラによるファイルのコピーまたはリンク中にエラーが発生した場合は、次の手順を実行してください。

    1. エラーを記録し、インストール・ログ・ファイルを確認します。詳細は、第3.1.1項「インストール・ログの確認」を参照してください。

    2. 次のコマンドを実行して、失敗したインストールを削除します。

      $ORACLE_HOME/oui/bin/deinstall.sh
      
    3. エラーの原因となった問題を修正します。

    4. インストール処理を再開します。