この章の構成は、次のとおりです。
コンテンツ・サーバーのコンテンツのアーカイブは、3つの要素(アーカイブ自体、コレクションおよびバッチ・ファイル)で構成されます。この項では、アーカイバ・アプリケーションの構造と、このアプリケーションでコレクションおよびターゲットがどのように使用されるかについて説明します。アーカイバの概要および他のアーカイブ・ツールとの比較については、「移行ツールおよびコンポーネントの概要」を参照してください。
アーカイブとは、エクスポートされたコンテンツ・ファイルおよびそれに関連付けられたバッチ・ファイルのセットです。アーカイブが属するコレクションには、そのアーカイブ独自のサブディレクトリがあります。
注意:
アーカイバにより作成されたファイルは編集しないでください。
アーカイブ・サブディレクトリには次のものが含まれます。
ファイルまたはディレクトリ | 説明 |
---|---|
バッチ・ファイル・ディレクトリ |
アーカイブ内に、各バッチ・ファイルのサブディレクトリがあります。サブディレクトリ名はエクスポートの日時を反映しており、デフォルトの書式はyy-MMM-dd_HH.mm.ss_SSSです。たとえば、03-feb-04_15.04.14_174です。 |
tempディレクトリ |
転送されたZipファイルが含まれます。 |
archive.hdaファイル |
アーカイブに関する情報(エクスポートとインポートの設定、エクスポート問合せ、フィールドと値のインポート時の変更設定、アーカイブ履歴など)が指定されています。 |
doctypes.hdaファイル |
ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンス内のコンテンツ・タイプ(DocTypesデータベース表)がリストされています。このファイルは、コンテンツ・タイプがエクスポートされた場合にのみ存在します。 |
exports.hdaファイル |
アーカイブに含められるバッチ・ファイルが指定されています。 |
users.hdaファイル |
ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンス内のユーザー属性(Usersデータベース表)がリストされています。このファイルは、ユーザー属性がエクスポートされた場合にのみ存在します。 |
この項では、コレクションについて説明します。
サマリー
コレクションとは、特定のコンテンツ・サーバー・インスタンスに対する一連のアーカイブのことです。
各インスタンスには、IntradocDir
/archives/
ディレクトリ内にデフォルトのコレクションがあります。追加のコレクションを作成することもできますが、ほとんどの場合、その必要はありません。たとえば、コンテンツ・サーバーがインストールされていない別のシステムにアーカイブしてディスク領域を節約する場合などは、新しいコレクションを作成します。
コレクションは、スタンドアロンのアーカイバ・アプリケーションでのみ作成できます。スタンドアロン・アーカイバの使用の詳細は、「スタンドアロン・アプリケーションとしてのアーカイバの実行」を参照してください。
コレクションはコンテンツ・サーバー・インスタンスから削除できますが、これは、そのコレクションをアーカイバから使用できなくしているだけです。アーカイブ・ファイルおよびバッチ・ファイルは、ファイル・システムから削除するまで維持されます。
注意:
アーカイバのコレクションは通常、異なるバージョンのコンテンツ・サーバー・インスタンス間でも互換性があります。ただし、バージョン3.0より前のコンテンツ・サーバー・インスタンスからアーカイブされたユーザー構成情報は例外になることがあります。Usersデータベース表のフォーマットはバージョン3.0で変更されたため、バージョン3.0より前のコンテンツ・サーバー・インスタンスとバージョン3.0以降のコンテンツ・サーバー・インスタンスの間ではこの情報に互換性がないことがあります。
構造
アーカイブ・コレクションには次のものが含まれます。
ファイルまたはディレクトリ | 説明 |
---|---|
|
コレクションに含められるアーカイブが指定されています。 |
|
アーカイバにより使用される内部ファイルです。 |
アーカイブ・ディレクトリ |
コレクション内に、各アーカイブのサブディレクトリがあります。 |
この項では、バッチ・ファイルについて説明します。
サマリー
バッチ・ファイルとは、アーカイブされたコンテンツ・アイテムのファイル・レコードを含むテキスト・ファイルのことです。バッチ・ファイルには、エクスポートされた各リビジョンのメタデータが記述されています。
アーカイブがエクスポートされるたびに、新しいバッチ・ファイル・サブディレクトリが作成されます。
各バッチ・ファイルには最大1000件のファイル・レコードが含まれます。エクスポートに含まれるリビジョンが1000個を超えると、新しいバッチ・ファイルが作成されます。
注意:
アーカイバのバッチ・ファイルは、バッチ・ローダー・アプリケーションで使用されるバッチ・ファイルとは異なります。
構造
バッチ・ファイル・サブディレクトリには次のものが含まれます。
ファイルまたはディレクトリ | 説明 |
---|---|
コンテンツ・ファイル |
バッチ・ファイル・ディレクトリ内の1というサブディレクトリには、ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンスからコピーされたボールト構造が含まれます。Web表示可能ファイルをアーカイブする場合、このサブディレクトリにはWebレイアウト構造も含まれます。 |
バッチ・ファイル |
エクスポートされた各リビジョンのメタデータが指定されています。バッチ・ファイルはHDAファイルであり、アーカイバにより生成された一意の番号を含む名前が付けられています。たとえば、0335150414~1.hdaです。 |
|
ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンス(DocMetaDefinitionデータベース表)内のカスタム・メタデータ・フィールドがリストされています。このファイルは、アーカイバによりインポート・マップが作成されるときに使用されます。 |
アーカイバを使用すると、次の内容をアーカイブできます。
ネイティブ・ファイルおよび関連付けられた標準のメタデータ値
Web表示可能ファイル(.pdf
、.html
など)
メタデータ・フィールドおよび変更
ユーザー情報フィールド
セキュリティ・グループ(ユーザー属性および設定)
ユーザー更新
サブスクリプション・タイプ
ファイル形式
ドキュメント・タイプ
コンテンツ・タイプ
ユーザー属性(ユーザー・ログイン、フル・ネーム、パスワード、電子メール・アドレスなど)
注意:
コンテンツ・タイプとユーザー属性は手動でエクスポートおよびインポートできますが、レプリケーションにより自動的に転送またはアーカイブすることはできません。ただし、ユーザー情報のレプリケートには表レプリケーションを使用できます。
注意:
アーカイバを使用して、同じコンテンツ・サーバー・インスタンス名(IDC_Name
)を共有する2つのインスタンス間でデータを移動またはコピーすることはできません。これを行うと、ターゲット・システムのデータが破損します。
アーカイバの問題が発生する場合は、アーカイバ・ログを参照して詳細情報を確認します。
サマリー
アーカイバ・ログは、日時別にリストされます。これらは、アーカイバの最初の情報ステータス、リカバリ不能なエラー、またはエラーが発生すると、1日に1回生成されます。
「管理」ページの「アーカイバ・ログ」リンクをクリックすると、インポート、エクスポートおよびレプリケーションの情報が表示されます。
対象のログ・ファイルに対して表示されているリンクをクリックします。各アクションのタイプ、日時および説明を示している表が表示されます。これには、アーカイブを作成したコンテンツ・サーバー・インスタンスの名前も含まれます。
ログ・エントリ
次のアーカイバ・ログ・エントリのタイプが生成されます。
情報: 基本的なステータス情報を表示します。たとえば、エクスポートおよびインポートが開始および終了する際に、ステータス情報が記録されます。
エラー: 発生してもソフトウェアの機能が停止しないユーザー/管理エラーを表示します。たとえば、エクスポートしようとするコンテンツ・アイテムのファイル情報がない場合、エラーが記録されます。
致命的: 発生するとソフトウェアの機能が停止するエラーを表示します。たとえば、コンテンツ・サーバー・インスタンスがデータベースにアクセスできない場合、リカバリ不能なエラーがログに記録されます。接続文字列、ユーザー名およびパスワードを確認します。
作成したアーカイブは、コレクションに追加し、グループとして操作できるようになります。
既存のアーカイブを別のディレクトリ場所にコピーする手順は、次のとおりです。
注意:
この手順により、アーカイブ内のファイルがコピーされます。アーカイブのコピー先がコレクション・ディレクトリの場合に、新しいコレクションが作成されたりcollection.hda
ファイルが更新されることはありません。
スタンドアロン・バージョンのアーカイバを使用している場合は、システムからアーカイブを保存のためにコピーしたり、別のアーカイブからシステムにコピーすることができます。
既存のアーカイブをコピーして現在のコレクション内に新規アーカイブを作成する手順は、次のとおりです。
ここでは、スタンドアロン・アプリケーションとしてアーカイバを実行する方法について説明します。これは、コレクションの作成に必要になります。
アーカイバは、WindowsとUNIXのどちらでも実行できます。
Windowsオペレーティング・システムでアーカイバを実行する手順は、次のとおりです。
「スタート」メニューからアプリケーションを選択し、「プログラム」→「Content Server」→instance→「Analyzer」を選択します。ログイン・ウィンドウまたはアプリケーション・ウィンドウが開きます。
注意:
ログイン・ウィンドウまたはアプリケーション・ウィンドウが表示されるまでに数秒かかることがあります。また、ウィンドウが他のウィンドウの下に隠れることがあります。
必要に応じて、管理者のログイン名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。アーカイバのメイン・ウィンドウが開きます。
コレクションは一連のアーカイブであり、各種のアーカイブ機能に対してアーカイブをグループ化するために使用されます。
注意:
新規コレクションを作成する場合や、新規コレクションに接続するローカル・ファイル・システムを参照する場合は、スタンドアロン・モードのアーカイバ・アプリケーションが必要です。
既存のアーカイブ・コレクションを開く手順は、次のとおりです。
スタンドアロン・モードでアーカイバを実行します。
手順については、「スタンドアロン・アプリケーションとしてのアーカイバの実行」を参照してください。
「オプション」から「アーカイブ・コレクションを開く」を選択します。
「アーカイブ・コレクションを開く」ウィンドウ(デフォルトのコレクションおよび接続されているその他のコレクションが表示されます)の既存のコレクションのリストからコレクションを選択します。
新しいコレクションを参照するには、次のいずれかの方法を使用します。
共有ファイル・システムの場所からコレクションを選択する手順は、次のとおりです(スタンドアロンのアーカイバのみ)。
「ローカルに参照」をクリックします。
「アーカイブ・コレクション定義ファイルの参照」ウィンドウで、コレクションHDAファイルに移動して選択します。
「開く」をクリックします。
「アーカイバ・コレクションの参照」ウィンドウが開きます。
リモート・コンテンツ・サーバー・インスタンスからコレクションを選択する手順は、次のとおりです。
「プロキシの参照」をクリックします。
「プロキシ・コレクションの参照」ウィンドウが開き、送信プロバイダが設定されているすべてのコンテンツ・サーバー・インスタンスを含むリストが表示されます。
「プロキシ・サーバー」リストからコンテンツ・サーバー・インスタンスを選択します。
「コレクション」リストからコレクションを選択します。
「OK」をクリックします。
新規のアーカイブ・コレクションを作成する手順は、次のとおりです。
注意:
新規のコレクションは、スタンドアロンのアーカイバを使用してローカル・コンテンツ・サーバー・インスタンスにのみ作成できます。