この章では、ビジネス・オブジェクトを作成、編集および管理する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
権限
この章のタスクを実行するには、次のいずれかのポータル・レベルの権限が必要です。
Assets: Create, Edit, and Delete Assets
、またはCreate Assets
およびEdit Assets
(標準権限)
Application Integration Visualization: Manage Application Integration Visualization
(アドバンスト権限)。
権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。
WebCenter Portal 12c (12.2.1)では、ビジネス・オブジェクトを使用してRESTまたはSQLのデータ・ソースからデータを取得する機能が導入され、アプリケーション統合の複雑さが軽減されました。取得されたデータは、データ視覚化で視覚化テンプレートを使用して、ポータル・ページにレンダリングできます。たとえば、いずれかの組込み視覚化テンプレートでデータを表示したり、開発者がJDeveloperでカスタム視覚化テンプレートを作成することができます。
これを実現するための基本手順は、次のとおりです。
データ・ソースを作成します。ページに表示するデータの取得元となるRESTまたはSQLのデータ・ソースを作成します(「RESTデータ・ソースの作成」および「SQLデータ・ソースの作成」を参照)。
(オプション)ビジネス・オブジェクトを作成します。データ・ソースから取得された属性およびメソッドをフィルタリングする必要がある場合は、ビジネス・オブジェクトを作成します(「ビジネス・オブジェクトの作成」を参照)。独自のビジネス・オブジェクトを作成しない場合は、データ視覚化の定義ウィザードでデータ・ソースが選択されたときに自動的にビジネス・オブジェクトが1つ作成され、そのデータ・ソースのすべての属性およびメソッドがそのビジネス・オブジェクトに追加されます。手動で作成したビジネス・オブジェクトは、ポータルの「アセット」ページおよびデータ視覚化の定義ウィザードにリストされますが、自動的に作成されたビジネス・オブジェクトは内部的なもので、一切公開されません。
視覚化テンプレートを決定します。組込み視覚化テンプレートのいずれかを使用できるか(「組込み視覚化テンプレートについて」を参照)、または開発者と連携してカスタム視覚化テンプレートを作成する必要があるかを決定します。ポータルにアップロードされたカスタム視覚化テンプレートは、ポータルの「アセット」ページに表示されます。これをすべてのポータルで使用できる共有アセットとして使用可能にすることもできます。
データ視覚化を構成します。ページにデータ視覚化コンポーネント(データ・プレゼンタの視覚化)を追加した後、コンポーネントを構成して、ページでレンダリングするデータ視覚化を定義します(「データ視覚化の構成」を参照)。
ビジネス・オブジェクトの主な機能は、ポータル・ページ上に表示するデータのソースを単純化することです。データ・ソースが複雑ではない場合、ビジネス・オブジェクトは、データ・ソースがデータ視覚化の定義ウィザードで選択されたときに、WebCenter Portalによって自動的に作成されます。自動的に作成されたビジネス・オブジェクトの場合、そのデータ・ソースのすべての属性とメソッドがビジネス・オブジェクトに追加されます。この場合、各属性および各メソッドの表示名と説明を構成することはできません。通常、上級ユーザーは、データ視覚化の構築に関連する制限された属性セットを使用して、ポータル・アセットとしてビジネス・オブジェクトを手動で作成します。ビジネス・オブジェクトはポータル・レベルでのみ(ポータル・アセットとして)作成でき、アプリケーション・レベルで(共有アセットとして)作成することはできません。
ビジネス・オブジェクトでは、複数のスカラー属性およびコレクション属性を公開できます。RESTでは、基礎となるRESTデータ・ソースからのサポートに基づいて、GET
、PUT
、POST
、DELETE
などの複数のメソッドをサポートできます。各ビジネス・オブジェクトには対応するデータ・サービスへの参照が含まれ、データ・サービスには、バックエンド・データ・ソースにアクセスするための実際のモデルを提供する、基礎となるデータ・コントロールへの参照が含まれます。
ビジネス・オブジェクトを作成する前に、「ビジネス・オブジェクトについて」を参照してください。
データ・ソースからのすべての属性とメソッドを含む自動で作成されたビジネス・オブジェクトを使用することも、指定するデータのみを取得するビジネス・オブジェクトを手動で作成することもできます。データ・ソースに複数の階層レベルおよび様々なレベルのデータが含まれている場合、1つのレベルのみを選択して視覚化を作成できます。たとえば、データ・ソースから2つのイテレータ(電話番号などの繰返しデータ)が戻される場合、ビジネス・オブジェクトに両方のイテレータを含めることができますが、データ視覚化では、最初のイテレータのみが使用されます。両方のイテレータを使用する必要がある場合は、2つの個別のビジネス・オブジェクトを作成する必要があります。手動で作成されたビジネス・オブジェクトは、単純であると考えられます。
ビジネス・オブジェクトは特定のポータルに関連付けられているため、ポータル・レベルでのみ(ポータル・アセットとして)作成でき、アプリケーション・レベルで(共有アセットとして)作成することはできません。データ・ソースから取得した属性とメソッドをフィルタリングするためにビジネス・オブジェクトを作成する場合、最初から作成することも、既存のビジネス・オブジェクトのコピーを作成して編集することもできます。新しいビジネス・オブジェクトを最初から作成するには、この項内の手順に従います。既存のビジネス・オブジェクトをコピーして新しいコピーを編集するには、次の項を参照してください。
ビジネス・オブジェクトを作成するには:
関連項目:
ポータル・アセットへのアクセス作成: ビジネス・オブジェクトの作成ウィザードで新規ビジネス・オブジェクトを作成できます。
詳細は、「ビジネス・オブジェクトの作成」を参照してください。
削除: 不要になったビジネス・オブジェクトを削除できます。
詳細は、「アセットの削除」を参照してください。
アクション
コピー: 新規ビジネス・オブジェクトのベースとして使用するために、既存のビジネス・オブジェクトのコピーを作成できます。
詳細は、「アセットのコピー」を参照してください。
プロパティの編集: 各ビジネス・オブジェクトには、特定のプロパティが関連付けられており、このプロパティでポータルでの表示方法を制御します。これらのプロパティは、「プロパティの編集」ダイアログで編集できます。
詳細は、「アセットのプロパティの設定」を参照してください。
プロパティの表示: 各ビジネス・オブジェクトには、そのビジネス・オブジェクトについての有用な情報がまとめられた「プロパティの表示」ダイアログが関連付けられています。
詳細は、「アセットに関する情報の表示」を参照してください。
使用可能: このチェック・ボックスを選択または選択解除することにより、ポータルでビジネス・オブジェクトを使用できるかどうかを制御できます。
詳細は、「アセットの表示および非表示」を参照してください。
編集: ビジネス・オブジェクトの編集ウィザードで既存のビジネス・オブジェクトを編集できます。
詳細は、「ビジネス・オブジェクトの編集」を参照してください。