Configuration/Policy

VSM 構成およびポリシーファイルは、「VSM Console」パネルの「Configuration/Policy」タブから管理されます。

TapePlex 構成パラメータは、構成ファイルまたはポリシーファイル、あるいはその両方にあるデータセットから管理できます。各 TapePlex は、1 つの構成ファイルと 1 つのポリシーファイルをサポートします。これらの各ファイルには、TapePlex ごとに最大 2 つのホストのいずれかを経由してアクセス (ダウンロードまたはアップロード) できます。

VSM GUI は、アプリケーションで構成された各 TapePlex に対して、構成ファイルおよびポリシーファイルのダウンロードとアップロードをサポートします。ファイル内容を更新するために編集機能を使用できます。

次のトピックでは、これらの関数について説明します。

アップロードとダウンロードの概要

VSM GUI アプリケーションによって管理される TapePlex の構成およびポリシーの保管場所と転送パスを「構成およびポリシーファイルの管理」の図に示します。

図7-1 構成およびポリシーファイルの管理

図7-1 については、周囲のテキストで説明しています。

VSM GUI サーバー (仮想マシン) は、各 TapePlex の構成およびポリシーのコピーをサーバーのファイルシステム内のファイルとして格納できます。これは、構成またはポリシーの変更のために TapePlex にアップロードまたは送信されるファイルです。このファイルは、TapePlex にアップロードされる前に編集できます。

ダウンロードされた構成またはポリシーは、VSM GUI のデータベース内に格納されます。これは構成またはポリシーの分解ビュー (TapePlex の解釈) であり、サーバー上で手動で編集することはできません。

VSM GUI には、TapePlex にアップロードされる構成またはポリシーファイルのための単純なエディタが用意されています。このエディタを使用すると、ファイルのサーバーコピー、またはそのファイルのバックアップコピー (これも VSM GUI のサーバー上に格納されます) を表示および編集できます。

このエディタではまた、以前に作成された構成またはポリシーファイルをユーザーコンピュータのファイルシステムからロードすることもできます。編集された内容を元のユーザーのコンピュータに直接書き込むことはできません。

編集された内容は、ソースには関係なく、関連付けられた TapePlex にあとでアップロードするために VSM GUI のサーバーコピーに書き込むことができます。サーバー上ではバックアップコピーも作成できます。このエディタの使用の詳細は、ファイルの編集を参照してください。

FTP または PuTTY を使用した VM とのリモートセッション経由で、サーバー上でファイルコピーを直接変更することもできます。ファイル名が変更されない場合、編集されたコピーは、アップロード操作中に TapePlex に送信されます。

ファイル管理の詳細

構成ファイルとポリシーファイルの両方が VSM GUI サーバー (仮想マシン) のファイルシステムおよびデータベース上で管理される方法に関する詳細を次に示します。

  • ファイル名は 8 文字に制限されています。

  • ファイルは、VSM GUI アプリケーションが配備されているサーバーにダウンロードされます。

  • 構成ファイルは、/opt/vsmgui/config/config ディレクトリ内に格納されます。

  • ポリシーファイルは、/opt/vsmgui/config/policy ディレクトリ内に格納されます。

  • ダウンロードされた構成ファイルには、CFGxxxxx という名前が付けられます。ここで、xxxxx はサーバーによって割り当てられ、TapePlex 名とともにデータベース内に格納される一意の数値ファイル識別子です。

  • ダウンロードされたポリシーファイルには、POLxxxxx という名前が付けられます。ここで、xxxxx はサーバーによって割り当てられ、TapePlex 名とともにデータベース内に格納される一意の数値ファイル識別子です。

  • 上のファイル名は、サイト構成中に TapePlex が最初に定義および構成されたときに (一意の識別子を使用して) VSM GUI サーバーによって自動的に割り当てられます。

  • 各構成またはポリシーのテキスト内容は、次の 2 つの形式で VM サーバー上に格納されます。

    • フラットファイルテキスト形式。その場所とファイル名は上で説明されています。この内容は、VM のファイルシステムへのリモート接続経由でユーザーが編集したり、置き換えたりできます。このフラットファイルの内容は、アップロード操作中に TapePlex に送信されます。

    • データベース表形式。各ファイルの各行が表内の個別のレコードとして格納されます。この内容はユーザーは変更できず、ファイル分解が再度ダウンロードされたときにのみ更新されます。これは、「Configuration and Policy File Management」パネルでユーザーに表示される内容です。

  • ファイルダウンロードが開始されると、新しいファイル内容を受信する準備として、データベース表内の既存のファイルテキスト内容はすべて削除されます。そのため、ファイルダウンロードプロセスでエラーが発生した場合、その構成またはポリシーのデータベースの内容は空になるか、またはデータが部分的にしか存在しなくなります。ただし、フラットファイルの内容は、正常なダウンロードが完了するまで変更されません。そのあと、フラットファイル全体が置き換えられます。

  • 注意: ファイルのダウンロード中、ユーザーに表示される場所にある VSMc サーバーのファイルシステム上の既存のファイルは自動的に上書きされます。そのため、TapePlex への各アップロードの前にファイルの場所に再コピーされる目的の構成またはポリシーのマスターコピーを保持する責任はユーザーにあります。

  • ファイルアップロードとファイルダウンロードの両方でステータスが更新されます。

VSMc の「Configuration/Policy」パネル

VSM 構成およびポリシーファイルは、「VSM Console」パネルの「Configuration/Policy」タブから管理されます。

パネルのいちばん上にあるメニューから TapePlex を選択します。oVTCS (ELS バージョン 7.3.1 以上) を実行している TapePlex のみが一覧表示されます。

パネルのいちばん上にあるメニューからサーバーアドレスを選択します。選択された TapePlex で構成されているサーバーアドレスのみが一覧表示されます。

TapePlex およびアドレス選択の下にある 2 つのパネルボックスには、選択された TapePlex から最後にダウンロードされた構成およびポリシーファイルのファイルパスと名前、およびそれらがダウンロードされた日付と時間が表示されます。

ファイル情報セクションの下には、ほかのユーザーインタフェースパネル内の表にあるコントロールに似た機能を持つ制御ボタンが含まれたツールバーがあります。このツールバーの下には、構成またはポリシー分解の内容が表示されます。

このツールバーには、次のオプションが含まれています。

  • View: ファイルコンテンツペインの表示オプションのメニューを表示します。このメニューは、行番号列の非表示または表示にもっとも役立ちます。行番号を非表示にすると、クリップボードのコピー/ペーストで、各行の前の行番号なしで内容行を取得できます。

  • Edit File: 選択されたファイルを表示および編集してから、元の GUI サーバーの表示されたファイルパス/名前に保存できるダイアログを表示します。内容は、現在のファイル、バックアップファイル、ユーザーの独自のコンピュータ上のファイルから、または最後のファイルダウンロード操作からロードおよび編集できます。詳細は、ファイルの編集を参照してください。

  • Upload: 現在の構成 (CONFIG) またはポリシー (MGMTDEF) ファイルを選択された TapePlex にアップロードし、それをアクティブ化します。詳細は、ファイルのアップロードを参照してください。

  • Download: 構成 (DECOMPILE) またはポリシー (GETMGPOL) ファイルを選択された TapePlex からダウンロードします。詳細は、ファイルのダウンロードを参照してください。

  • Export to Excel: 選択された TapePlex について、構成またはポリシーファイル分解内容を Microsoft Excel 用にフォーマットされたファイルにエクスポートします。選択された TapePlex 名は見出しに含まれ、ファイルタイプ (構成またはポリシー) は内容の列ヘッダーに含まれます。

  • Printable Page: 構成ファイルとポリシーファイルの両方の内容の簡略化された選択を含む新しいブラウザタブを開きます。どちらのファイルも内容全体は表示できません。完全なファイル内容を表示するには、「Export to Excel」ボタンを使用するか、または表示ペインから内容を選択します (選択する内容の上にマウスカーソルをドラッグしてから、コピー&ペーストします)。

  • Refresh File Content: ファイル内容をダウンロードしたあと、TapePlex からのファイルダウンロードが完了するまでに 1 - 2 分かかることがあります。この時間のあとに、このボタンを使用すると、表示されているファイル内容をリフレッシュできます。このリフレッシュは、「File Last Downloaded」フィールドで確認します。リフレッシュによって、TapePlex の選択がリスト上の最初の TapePlex にリセットされます。必要に応じて TapePlex を再選択します。

  • Detach: 選択されたファイル内容を別のウィンドウに表示します。

テーブルの列および説明は次のとおりです。


説明
Line 構成ファイル内の行番号
Downloaded Configuration|Policy (Decomposition) ダウンロードされたファイルの内容。この分解は、ファイルアップロードの受け入れられた結果であり、そのアップロードされたファイルの実行に関する TapePlex の解釈を示します。アップロードファイルの内容と完全に一致しない可能性があります。

View」メニューを使用して、次の操作を実行します。

「View」のオプション 説明
Columns すべての列または選択された列を表示し、非表示および表示ステータスを管理します。
Detach 表を別のウィンドウで表示します
Reorder Columns 表示列の列シーケンスを選択します

このコンテンツペインには、ダウンロードのあとの選択された TapePlex の構成またはポリシーの分解が表示されます。この分解は、ファイルアップロードの受け入れられた結果であり、そのアップロードされたファイルの実行に関する TapePlex の解釈を示します。

この分解は、基本的にそのファイル自体と同じ内容を示しているため、その内容のほとんどは変更された構成またはポリシーファイル内で直接使用できます。ただし、分解内容には、構成またはポリシーファイルの受け入れ可能な内容と互換性がない可能性がある追加情報が含まれている可能性があります。そのため、示されている内容を、有効な構成またはポリシーファイルコマンドまたは機能で評価するようにしてください。

このペインに示されている内容は、標準のオペレーティングシステムのコピー/ペーストコマンドでコピーできます。たとえば、Windows では、複数の行の上にマウスカーソルをドラッグし、Ctrl-C を使用して選択された内容をクリップボードにコピーしたあと、Ctrl-V を使用してそれを外部エディタにペーストできます。

このペイン内に行番号が表示されている場合は、それもコピーされます。行番号なしで内容をコピーするには、内容をコピーする前に、「View」メニューを使用して行番号列の表示を選択解除します。

Edit File」ボタンを使用してファイルを表示し、そのウィンドウから行番号なしで内容をコピーすることもできます。

ファイルの編集

注記:

編集可能なファイルの場所と使用は、「アップロードとダウンロードの概要」で説明されています。詳細は、アップロードとダウンロードの概要を参照してください。

Configuration File」または「Policy File」パネルのどちらかで「Edit File」ボタンを選択すると、エディタダイアログが表示されます。

図7-2 エディタダイアログ

図7-2 については、周囲のテキストで説明しています。

このダイアログの先頭では、次のファイルを表示および編集するための選択が提供されます。

  • Current File: ボタンの上の行に表示されている「Current Upload File」の場所からエディタをロードします。これは、ベースとなるパネルの「Upload」ボタンがクリックされた場合に TapePlex に送信されるファイルです。このファイルは任意のユーザーが以降のダウンロード操作で上書きできるため、このファイルは、アップロード操作の直前に確認および編集して保存するべき一時的なファイルであると見なすようにしてください。

  • Backup File: オプションのバックアップファイルでエディタをロードします (このファイルが以前にユーザーによって保存されていた場合)。このファイルは現在のファイルと同じディレクトリの場所にありますが、ファイル名のあとに拡張子 .bak が付加されています。これは、ダイアログのいちばん下にある「Save to Backup File」ボタンがクリックされたときにサーバーに保存されます。

  • Downloaded: 最後のファイルダウンロード操作の内容でエディタをロードします。この内容は、ベースとなるパネルに表示されているもの (TapePlex の構成またはポリシーの分解) と同じです。この内容は、一般にアップロードファイルの内容として使用できますが、一部の分解内容には無効なコマンドが含まれている可能性があります。たとえば、ダウンロードされた構成分解のいちばん上にあることが多い CONFIG CDSLEVEL(V73ABOVE) などの行は構成に関する情報を提供しますが、それ自体、アップロードされた構成ファイルに含めることができる有効なコマンドではありません。このボタンを使用して構成ファイルを作成する場合は、この行をファイル内容から削除する必要があります。

先頭の 3 つのボタンは、VSM GUI サーバーのファイルシステムからの内容でエディタをロードします。

Caution:

これらのロードボタンのいずれかを使用すると、エディタの内容全体が、選択された新しい内容でただちに置き換えられます。編集された内容の上書きについて警告する確認プロンプトは表示されません。

サーバーファイル選択ボタンの下には、ユーザーのコンピュータファイルシステムからのローカルファイルの内容でエディタをロードするためのボタンがあります。これにより、バックアップとバージョンを VSM GUI のサーバーで提供されている方法より詳細に制御しながら、ユーザー定義リポジトリ内のすべての TapePlex の構成およびポリシーファイルのバージョンを管理するオプションが可能になります。ユーザーのコンピュータからのファイルは、サーバー上の事前に定義された現在のファイルまたはバックアップコピーに保存するためにエディタにロードすることしかできません。変更を元のユーザーのコンピュータに直接保存することはできません。

Browse」ボタンは、ユーザーのコンピュータ上で実行されているオペレーティングシステムに応じて、ファイルブラウザダイアログを表示します。ユーザーコンピュータからのテキストファイルは、GUI アプリケーションのエディタにロードできます。1 つのローカルファイルがロードされたあと、「Browse」ボタンを置き換える「Update」ボタンによって、エディタが別のローカルファイルでリロードされる可能性があります。オプションの編集のあと、エディタの内容は、GUI のサーバー上の現在のファイルまたはバックアップファイルの場所のどちらかに保存できます。

上のいずれかのファイルロード操作、またはそれ以降のいずれかの保存操作では、その操作の完了ステータスがエディタフィールドの下に表示されます。エラーメッセージは、ファイルの読み取りまたは書き込み中のエラーの詳細を提供します。

構成またはポリシーファイルがまだ作成されていない場合は、空白のエディタフィールドにコマンドを入力し、それをダイアログの右下にある保存ボタンの 1 つまたは両方を使用して保存するだけで、新しい構成またはポリシーファイルを作成できます。

エディタのいちばん上には、編集を支援する次のツールバーがあります。

  • 青色の矢印は、「Undo」および「Redo」機能を提供します。

  • 内容に含まれるテキストを検索するには、「Find」フィールドにそのテキストを入力します。左矢印と右矢印では、それぞれ後方および前方に検索します。

  • 双眼鏡アイコンは、大文字と小文字の区別や完全一致を含む、より高度な検索および置き換えを提供します。

  • Go to Line」フィールドは、右矢印ボタンがクリックされたときに、入力された行番号を強調表示します。青色の強調表示は、別の行が選択されるまでその行に残ります。強調表示をクリアするには、ファイル内の最後の行番号より大きい番号を入力します。

編集を行なった場合は、ダイアログの右下にある「Save to Current File」または「Save to Backup File」ボタンを使用して必ず保存するようにしてください。「Save to Current File」ボタンは、エディタの内容をダイアログの先頭に一覧表示されているサーバーファイルに保存します。「Save to Backup File」ボタンは、その内容を同じ場所に保存しますが、ファイル名のあとに拡張子 .bak が付加されます。任意のユーザーによる以降のダウンロード操作によって現在のアップロードファイルが上書きされるため、ベストプラクティスとして、現在のファイルをアップロードする前にそのバックアップコピーを保存します。

目的のファイル操作がすべて完了したら、ダイアログの右下にある「Close」ボタンをクリックします。最新の変更が保存されたかどうかのチェックはまったく行われないため、このボタンをクリックする前に、すべてのファイル変更が保存されたことを確認してください。

ファイルのアップロード

Upload」ボタンを選択すると、この操作により TapePlex 上の既存の構成またはポリシーがすべて上書きされる可能性があるため、ユーザーは選択された構成またはポリシーファイルを TapePlex にアップロードすることを確認するよう求められます。確認ダイアログには、関連するファイルと TapePlex の要約が示されます。

警告を受け入れ、確認ダイアログの「OK」ボタンをクリックすると、選択されたファイルのアップロードが試みられます。アップロードが成功したかどうかを確認するには、データベース更新ログをチェックします。詳細は、Database Update Logを参照してください。

アップロードファイルは任意のユーザーが以降のダウンロード操作で上書きできるため、このファイルは、アップロード操作の直前に確認および編集して保存するべき一時的なファイルであると見なすようにしてください。以降のダウンロード操作によって現在のファイルが上書きされるため、ベストプラクティスとして、アップロードする前に現在のアップロードファイルのバックアップコピーを保存します。

アップロードの前に構成またはポリシーファイルを変更するには、組み込みのエディタかリモート FTP または PuTTY セッションを使用してファイルを表示および変更できます。詳細は、ファイルの編集を参照してください。

選択された TapePlex の各ファイルの名前とパスは、該当するパネルボックスに一覧表示されます。すべての変更を行なったら、上で説明したようにそれをアップロードできます。ファイル名は変更できません。パネルに一覧表示されているファイル名のみが TapePlex にアップロードされます。

サーバーアドレスの選択を使用してどちらのホスト経由でもファイルをアップロードできますが、選択された TapePlex で使用できるのは 1 つの構成ファイルと 1 つのポリシーファイルだけです。

ファイルのダウンロード

いずれかのファイルパネルボックスの「Download」ボタンを選択すると、この操作によりユーザーが VSM GUI サーバー上の既存の構成またはポリシーファイルに対して行なった変更がすべて上書きされる可能性があるため、ユーザーはファイルをダウンロードすることを確認するよう求められます。適用されるアクションの確認のために、ダウンロードされる TapePlex とファイル名も表示されます。

警告を受け入れ、確認ダイアログの「OK」ボタンをクリックすると、選択されたファイルのダウンロードが試みられます。ダウンロードプロセスが開始されると、ユーザーがデータベース更新ログを表示したり、「Refresh File Content」ボタンを使用してダウンロードの完了を確認したりできることを示すポップアップメッセージが表示されます。ファイルがダウンロードされたあとに「Configuration/Policy」ページをリフレッシュすると、「File Last Downloaded」日付フィールドが更新され、正常にダウンロードされた最後の日付と時間が表示されます。ダウンロードされたファイルは、VM 上の該当するパネルボックスに示されているディレクトリおよびファイル名で使用できます。

ファイルをダウンロードする要求は、サーバーアドレスの選択を使用してどちらのホストに対しても行うことができますが、どちらのホストサーバーアドレスでもダウンロードされるファイルは同じです。選択された TapePlex で使用できるのは 1 つの構成ファイルと 1 つのポリシーファイルだけです。