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Oracle® Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド
リリース12.1.2.7.0 for Linux x86-64
E67089-01
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SUDOを使用したOAKCLI権限とセキュリティの管理

Oracle Appliance Managerコマンドライン・ユーティリティでは、ほとんどの管理アクションでrootシステム権限を必要とします。システムの監査とセキュリティ・ポリシーの一部として、SUDOを使用できます。

ほとんどのタスクで、rootとしてログインし、Oracle Database ApplianceでOracle Appliance Managerコマンドライン・インタフェースを使用することをお薦めします。rootとしてログインしていない場合は、アプライアンスでほとんどのアクションを実行できません。たとえば、rootとしてログインしていない場合は、ストレージの情報を確認できますが、ストレージを変更できません。

SUDOを使用したrootユーザー・アクセスの許可

システムの管理がデータベースの管理とは別のグループによって行われる環境であったり、セキュリティへの強い懸念がある環境では、rootユーザーのアカウントやパスワードへのアクセスを制限することがあります。SUDOにより、システム管理者は特定のユーザー(またはユーザー・グループ)にrootとしてコマンドを実行できる権限を与えられます。そして同時に、セキュリティとコンプライアンスの手順として、すべてのコマンドと引数をログに記録できます。

SUDOセキュリティ・ポリシーを構成するには、ファイル/etc/sudoersを使用します。sudoersファイルの中でユーザー・グループやコマンド・セットを構成すると、SUDOコマンドを使用したサーバーの管理を簡素化して監査できます。

注意:

SUDOの構成によって、任意の操作を実行できる権限をユーザーに与えることは、そのユーザーにroot権限を与えることと同じです。これがセキュリティのニーズに適しているかどうかを慎重に検討してください。

SUDO例1: あるユーザーに対して、任意のOAKCLI操作の実行を許可

次の例では、ユーザーがOAKCLI操作を実行できるようにSUDOを構成する方法を示します。これを行うには、/etc/sudoersファイルのコマンドのセクションに数行追加します。

## The commands section may have other options added to it.
##
Cmnd_Alias OAKCLI_CMDS=/opt/oracle/oak/bin/oakcli *
jdoe ALL = OAKCLI_CMDS

この例では、ユーザー名はjdoeです。ファイルのパラメータ設定ALL= OAKCLI_CMDSは、ユーザーjdoeに対して、コマンド別名エイリアスOAKCLI_CMDSによって定義されるすべてのoakcliコマンドを実行する権限を付与します。構成後、1つのsudoersファイルを複数のホストにコピーできます。また、ホストごとに異なるルールを作成することもできます。

注意:

データベース作成の前に、各サーバーのrootユーザーにSSHのユーザー等価性を設定する必要があります。ユーザーの等価性を設定せずサーバーごとにSSHを構成すると、データベースの作成中、各サーバーのrootパスワードを指定するよう求めるプロンプトが表示されます。

ユーザーのsudoerファイルを構成すると、ユーザーjdoeはコマンド別名OAKCLI_CMDSで構成されたoakcliコマンドのセットを実行できます。次に例を示します。

$ sudo oakcli create database -db newdb

INFO: 2015-08-05 14:40:55: Look at the logfile  '/opt/oracle/oak/log/scaoda1011/tools/12.1.2.4.0/createdb_newdb_91715.log' for more details

INFO: 2015-08-05 14:40:59: Database parameter file is not provided. Will be using default parameters for DB creation
Please enter the 'SYSASM'  password : (During deployment we set the SYSASM password to 'welcome1'):
Please re-enter the 'SYSASM' password:
 
INFO: 2015-08-05 14:41:10: Installing a new home: OraDb12102_home3 at /u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_3

Please select one of the following for Database type  [1 .. 3]:
1    => OLTP 
2    => DSS 
3    => In-Memory

SUDO例2: あるユーザーに対して、選択したOAKCLI操作のみの実行を許可

ユーザーが選択されたOAKCLI操作のみを実行できるようにSUDOを構成するには、/etc/sudoersファイルのコマンド・セクションに、次のように行を追加します。

[jdoe2@servernode1 ~]$ sudo /opt/oracle/oak/bin/oakcli create database -db test

INFO: 2015-09-30 15:49:07: Look at the logfile '/opt/oracle/oak/log/servernode1/tools/12.1.2.4.0/createdb_test_59955.log' for more details

INFO: 2015-09-30 15:49:12: Database parameter file is not provided. Will be using default parameters for DB creation
 
Please enter the 'SYSASM'  password : (During deployment we set the SYSASM password to 'welcome1'):
Please re-enter the 'SYSASM' password:
INFO: 2015-09-30 15:49:27: Installing a new home: OraDb12102_home2 at /u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_2
 
Please select one of the following for Database type  [1 .. 3]:
1    => OLTP
2    => DSS
3    => In-Memory

この例では、ユーザーjdoe2oakcli show databasesコマンドを実行しようとしていますが、これはこのユーザーに対して構成されているコマンドのセットの一部ではありません。Sudoにより、jdoe2はそのコマンドを実行できません。

[jdoe2@servernode1 ~]$ sudo /opt/oracle/oak/bin/oakcli show database

Sorry, user jdoe2 is not allowed to execute '/opt/oracle/oak/bin/oakcli show database' as root on servernode1.

関連項目:

SUDOの構成と使用の詳細は、次のSUDOのマニュアル・ページを参照してください。

http://www.sudo.ws/sudo.html