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Oracle® Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド
リリース12.1.2.7.0 for Linux x86-64
E67089-01
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仮想マシンとOracle Database Appliance仮想化プラットフォームについて

Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは、仮想マシンを実行、デプロイしてシステム・リソースを管理するように設計されています。

共有リポジトリのリソース(CPUプール、メモリーおよびその他の共有リソース)のアプリケーションによる使用を管理するようにOracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上の仮想マシンを構成します。

仮想マシン・テンプレート

仮想マシンは、事前に構成された仮想マシンを含むテンプレートまたはアセンブリから作成できます。テンプレートからの仮想マシンの作成は、クローニングに基づきます。テンプレートはアーカイブとしてインポートされ、解凍されて、ディスク・イメージを使用して仮想マシン構成ファイルとして格納されます。これらのディスク・イメージはクローニングされ、仮想マシンの形で新しいインスタンスを作成します。同様に、既存の仮想マシンは、クローニングされて新しい仮想マシンを作成するか、クローニングされて新しいテンプレートを作成できます。

仮想マシンのアセンブリ

アセンブリは、しばしば仮想マシンのグループのテンプレート(複数の仮想マシン・テンプレートの集まり)と説明されます。アセンブリは、単一の仮想マシンまたは仮想マシン・テンプレートの集まりを含むことができます。

ドメイン、ゲストおよび仮想マシン

ドメインゲスト,および仮想マシンは、ほぼ同じ意味に使用されていますが、若干の違いがあります。ドメインは、構成可能な一連のリソースで、メモリー、仮想CPU、仮想マシンを実行するネットワーク・デバイスおよびディスク・デバイスを含みます。ゲストは、ドメイン内で実行される仮想化されたオペレーティング・システムです。複数のゲストが、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームの同一インスタンス上、それぞれ自身のドメイン内で実行できます。仮想マシンには仮想リソースが割り当てられ、独立して起動、停止、再起動ができます。

仮想ディスク

仮想マシンのほかに、共有リポジトリでは仮想ディスクを作成できます。仮想マシンに追加のブロック記憶域をアタッチすることで、仮想ディスクは仮想マシンに追加の記憶域オプションを提供します。同様に、追加の領域が不要になった場合は、記憶域をデタッチできます。記憶域ボリュームを仮想ディスクに拡張するか、または新規ファイル・システムを仮想ディスクに作成することで、仮想ディスクを使用して、既存のファイル・システム記憶域を仮想マシン内に拡張できます。仮想ディスクは、同じ共有リポジトリ上で実行されている複数の仮想マシンの共有もできます。

ドライバー・ドメイン・オプションを新しく作成される仮想ディスクで使用でき、これにより仮想ディスクをゲスト仮想マシンに追加できるようになります。ドライバー・ドメイン・オプションを使用して、仮想ディスクがODA_BASEからゲストVMに直接マウントされます。ドライバー・ドメイン・オプションは、Oracle Linux、WindowsおよびOracle Solaris x86ゲスト・オペレーティング・システムでのみサポートされます。ライブ・マイグレーションは、ドライバー・ドメイン・オプションではサポートされていません。

共有リポジトリ

共有リポジトリは、仮想マシンの作成と管理にとって最重要のリソースを格納するための中心的な場所です。こういったリソースには、仮想マシン・テンプレートおよびアセンブリ、ISOファイル(仮想DVDイメージ)、仮想マシン構成ファイルおよび仮想ディスクがあります。共有リポジトリは、Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)で構成され、その後、それらのリソースへのアクセスが必要なOracle Database Applianceノードに提供されます。Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームは共有リポジトリを使用して、環境で使用可能なディスク・スペースの使用量を最適化し、物理サーバーで障害が発生したときに仮想マシンを簡単に再割当てできるようにします。仮想マシン・ファイルは共有ディスクに格納できるため、仮想マシンに共有ストレージを提供します。さらに、CPUプールおよびサイズ変更可能なOracle Databaseドメイン(ODA_BASE)を構成して、仮想マシンでは、互いのCPUコアからまたは割当て済のデータベースCPUコアからサイクルが消費されないようにできます。

  • Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム上の共有ディスクはODA_BASEに直接接続されています。

  • ODA_BASEには、fs1、fs2およびfs3という名前の3つの共有リポジトリがあります。

  • 各共有リポジトリは、共有リポジトリの作成時に選択されたOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループ(DATAまたはRECO)の最上位に作成されたODA_BASEのOracle ACFSです。

  • 共有リポジトリを作成するプロセスでは、プライベート・ネットワークを使用するそれぞれのDom0への共有リポジトリのネットワーク・ファイル・システム(NFS)エクスポートも実行します。

  • エクスポートは、仮想マシン・ファイル用の共有ストレージを有効化します。

図3-2 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム(共有リポジトリあり)のアーキテクチャの概要

図3-2の説明が続きます
「図3-2 Oracle Database Appliance仮想化プラットフォーム(共有リポジトリあり)のアーキテクチャの概要」の説明

図に示された構成を使用すると、次のことができます。

  • 複数のリポジトリを作成します。

  • これらのリポジトリを、仮想マシンの実行が必要なノード(図のfs2およびfs3など)または両方のノード(図のfs1など)にマウントします。

  • 共有リポジトリで、1つ以上の仮想マシンまたは仮想マシン・テンプレートを作成します。

  • OAKCLIコマンドを使用して、共有リポジトリ、仮想ディスクおよびそれらの仮想マシン、および図に示されている基礎アーキテクチャを作成および管理します。