5 Workspace Managerの静的データ・ディクショナリ・ビュー

Workspace Managerは、バージョン対応表、作業領域、セーブポイント、ユーザー、権限、ロック、競合などに関する情報を保持する静的データ・ディクショナリ・ビューを作成およびメンテナンスします。

メタデータ・ビューは読込み専用です。メタデータ・ビューの情報は、Workspace Manager環境の管理および問題の診断に有効です。

また、各バージョン対応表には、次のビューも作成されます。

  • 競合ビューのぞれぞれの名前は<table_name>_CONF形式になります。(「xxx_CONFビュー」を参照してください。)

  • 差異ビューのそれぞれの名前は、<table_name>_DIFF形式になります。(「xxx_DIFFビュー」を参照してください。)

  • (履歴の追跡が有効になっている場合)履歴ビューのそれぞれの名前は、<table_name>_HIST形式になります。(「xxx_HISTビュー」を参照してください。)

  • ロック・ビューのぞれぞれの名前は<table_name>_LOCK形式になります。(「xxx_LOCKビュー」を参照してください。)

  • 複数作業領域ビューのそれぞれの名前は、<table_name>_MW形式になります。(「xxx_MWビュー」を参照してください。)

注意:

ALL_xxxまたはUSER_xxxビューがプロシージャから問合せされた場合、返される結果は、プロシージャが定義者の権限を備えているのか、権限が現在アクティブになっているデータベース・ユーザーの権限を備えているのかによって異なります。

CDB_xxxビュー

DBA_xxxビューごとにCDB_xxxビューが定義されます。マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)のルートで、CDB_xxxビューを使用して、ルートおよびプラガブル・データベース(PDB)に含まれている表、表領域、ユーザー、権限、パラメータなどに関する情報を取得できます。

CDB_xxxビューは、コンテナ・データ・オブジェクトです。ルートに接続したユーザーがCDB_xxxビューを問い合せる場合、問合せ結果はそのビューに対するユーザーのCONTAINER_DATA属性によって異なります。ユーザーのCONTAINER_DATA属性を設定および変更するには、SQL文のALTER USERのCONTAINER_DATA句を使用します。

基礎となるDBA_xxxビューの所有者に関係なく、CDB_xxxビューの所有者はSYSです。

デフォルトでは、ルートに接続したユーザーにはルートに関連するデータのみが表示されます。

PDBでは、CDB_xxxビューに、対応するDBA_xxxビューを介して表示可能なオブジェクトのみが表示されます。

特定のDBA_xxxビューで見つかったすべての列に加えて、対応するCDB_xxxビューにはCON_ID列も含まれ、これにより、特定のCDB_*行が表しているデータがどのコンテナのものであるかが識別されます。CDB以外のコンテナにある場合、CON_ID列の値は0になります。

CDBビューは、ルート・コンテナからの問合せに対し、CDB内の別のコンテナからデータを返すことができます。これらのオブジェクトでは、暗黙的にルート・コンテナ(AL32UTF8)の文字セットにデータが変換され、ユーザーに結果が返されます。一部の文字セットには文字拡張(文字を表すためにより多くのバイト数を必要とする)があるため、AL32UTF8への変換時、特定のPDBからのデータがそのビューの列幅で格納できない場合、データが切り捨てられる可能性があります。

これらのビューで返されるデータは、問合せの発行時に特定のPDBがオープンされているかどうかによって異なります。特に、Oracle RAC環境では、これらのビューで返されるデータはセッションの接続先であるインスタンスによって異なる場合があります。

トピック:

5.1 ALL_MP_GRAPH_WORKSPACES

ALL_MP_GRAPH_WORKSPACESには、現行のユーザーがリーフ作業領域にアクセスできる、複数の親を持つグラフ作業領域(「複数の親を持つ作業領域」を参照)に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_MP_GRAPH_WORKSPACESには、現行のユーザーがリーフ作業領域の所有者である、複数の親を持つグラフ作業領域に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

MP_LEAF_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

複数の親を持つリーフ作業領域の名前。

GRAPH_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

複数の親を持つグラフ作業領域の名前。

GRAPH_FLAG

VARCHAR2(22)

複数の親を持つグラフ内で、複数の親を持つグラフ作業領域がリーフ作業領域である場合はL、中間作業領域である場合はI、ルート作業領域である場合はR

5.2 ALL_MP_PARENT_WORKSPACES

ALL_MP_PARENT_WORKSPACESには、現行のユーザーがアクセスできる、複数の親を持つ作業領域(「複数の親を持つ作業領域」)の親作業領域に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_MP_PARENT_WORKSPACESには、現行のユーザーが所有者である、複数の親を持つ作業領域の親作業領域に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

MP_LEAF_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

複数の親を持つリーフ作業領域の名前。

PARENT_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

親作業領域の名前。

CREATOR

VARCHAR2(128)

PARENT_WORKSPACEMP_LEAF_WORKSPACEの親作業領域にしたユーザーの名前。

CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

PARENT_WORKSPACEMP_LEAF_WORKSPACEの親作業領域になった日時。

ISREFRESHED

VARCHAR2(3)

複数の親を持つリーフ作業領域が、連続的にリフレッシュされる作業領域の場合はYES、連続的にリフレッシュされない作業領域の場合はNO

PARENT_FLAG

VARCHAR2(17)

PARENT_WORKSPACEMP_LEAF_WORKSPACEのデフォルトの親である場合はDPPARENT_WORKSPACEMP_LEAF_WORKSPACEの親として追加された場合はMP

5.3 ALL_REMOVED_WORKSPACES

ALL_REMOVED_WORKSPACESには、RemoveWorkspace操作中、またはremove_workspaceパラメータの値をtrueに指定し、Workspace Managerシステム・パラメータKEEP_REMOVED_WORKSPACES_INFOの値をONに設定してMergeWorkspace操作中に削除された、現行ユーザーがアクセスできる作業領域に関する情報が含まれています。(このシステム・パラメータの詳細は、「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照。)

関連ビュー

  • USER_REMOVED_WORKSPACESには、RemoveWorkspace操作中、またはremove_workspaceパラメータの値をtrueに指定し、Workspace Managerシステム・パラメータKEEP_REMOVED_WORKSPACES_INFOの値をONに設定してMergeWorkspace操作中に削除された、現行ユーザーが所有している作業領域に関する情報が含まれています。

  • DBA_REMOVED_WORKSPACESには、RemoveWorkspace操作中、またはremove_workspaceパラメータの値をtrueに指定し、Workspace Managerシステム・パラメータKEEP_REMOVED_WORKSPACES_INFOの値をONに設定してMergeWorkspace操作中に削除された作業領域に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

削除された作業領域を所有するユーザーの名前。

WORKSPACE_NAME

VARCHAR2(128)

削除された作業領域の名前。

WORKSPACE_ID

NUMBER(38)

NOT NULL

削除された作業領域のID。

PARENT_WORKSPACE_NAME

VARCHAR2(128)

削除された作業領域の親作業領域の名前。

PARENT_WORKSPACE_ID

NUMBER(38)

削除された作業領域の親作業領域のID。

CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

削除された作業領域が作成された日時。

RETIRETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

削除された作業領域が削除された日時。

DESCRIPTION

VARCHAR2(1000)

削除された作業領域に関する説明。

MP_ROOT_WORKSPACE_ID

NUMBER(38)

複数の親を持つグラフのルート作業領域のID。作業領域が複数の親を持つグラフの一部でない場合はNULL。(複数の親を持つグラフは、「複数の親を持つ作業領域」を参照してください。)

CONTINUALLY_REFRESHED

VARCHAR2(3)

YES: 作業領域が連続的にリフレッシュされる場合(CreateWorkspaceisrefreshedパラメータの説明を参照)。NO: 作業領域が連続的にリフレッシュされない場合。

5.4 ALL_VERSION_HVIEW

ALL_VERSION_HVIEWには、バージョン階層に関する情報が含まれています。このビューを使用して、Workspace Managerはxxx_HISTビュー(「xxx_HISTビュー」を参照)に対する問合せを実行します。

データ型 NULLかどうか 説明

VERSION

NUMBER(38)

NOT NULL

WORKSPACE列で識別される作業領域のバージョン番号。

PARENT_VERSION

NUMBER(38)

VERSION列で識別されるバージョンの親バージョンのバージョン番号。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

VERSION列のバージョン番号に対応付けられた作業領域の名前。

WORKSPACE_ID

NUMBER

VERSION列のバージョン番号に関連付けられた作業領域のID。

5.5 ALL_WM_CONS_COLUMNS

ALL_WM_CONS_COLUMNSには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、UPDATE権限またはDELETE権限のうち1つ以上を持つバージョン対応表の、一意制約の列に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_CONS_COLUMNSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意制約の列に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

制約を所有するユーザーの名前。

CONSTRAINT_NAME

VARCHAR2(128)

制約の名前。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

制約が定義されているバージョン対応表の名前。

COLUMN_NAME

VARCHAR2(4000)

制約定義の列。

POSITION

NUMBER

制約の列の位置。

5.6 ALL_WM_CONSTRAINTS

ALL_WM_CONSTRAINTSには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、UPDATE権限またはDELETE権限のうち1つ以上を持つバージョン対応表の制約に関する情報が含まれています。UNIQUE制約、PRIMARY KEY制約およびCHECK制約に関する情報が表示されます。

関連ビュー

  • USER_WM_CONSTRAINTSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の制約に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

制約を所有するユーザーの名前。(TABLE_NAMEの所有者と同じ。)

CONSTRAINT_NAME

VARCHAR2(128)

制約の名前。

CONSTRAINT_TYPE

VARCHAR2(2)

次のいずれかの値: P = 主制約、PU = 一意索引を使用して規定される主制約、PN = 非一意索引を使用して規定される主制約、U = 一意制約、UU = 一意索引を使用して規定される一意制約、UN = 非一意索引を使用して規定される一意制約、UI = 一意索引。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

制約が定義されている表の名前。

SEARCH_CONDITION

CLOB

制約をチェックする条件。

STATUS

VARCHAR2(8)

ENABLED: 制約が使用可能にされている場合。DISABLED: 制約が使用禁止にされている場合。

INDEX_OWNER

VARCHAR2(128)

制約の規定に使用される索引の所有者。

INDEX_NAME

VARCHAR2(128)

制約の規定に使用される索引の名前。

INDEX_TYPE

VARCHAR2(26)

NORMAL: 索引がファンクション索引でない場合。FUNCTION-BASED NORMAL: ファンクション索引の場合。

5.7 ALL_WM_IND_COLUMNS

ALL_WM_IND_COLUMNSには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、UPDATE権限またはDELETE権限のうち1つ以上を持つバージョン対応表の、一意制約の規定に使用される索引に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_IND_COLUMNSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意制約の規定に使用される索引に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

INDEX_OWNER

VARCHAR2(128)

索引を所有するユーザーの名前。

INDEX_NAME

VARCHAR2(128)

索引の名前。

OWNER

VARCHAR2(128)

索引が定義されているバージョン対応表の所有者のユーザー名。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

索引が定義されているバージョン対応表の名前。

COLUMN_NAME

VARCHAR2(4000)

索引が定義されている列。

COLUMN_POSITION

NUMBER

索引の列の位置。

COLUMN_LENGTH

NUMBER

列の長さ。

DESCEND

VARCHAR2(4)

ASC: 索引の列データが昇順の場合。DESC: 索引の列データが降順の場合。

5.8 ALL_WM_IND_EXPRESSIONS

ALL_WM_IND_EXPRESSIONSには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、UPDATE権限またはDELETE権限のうち1つ以上を持つバージョン対応表の、一意ファンクション索引のファンクション式に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_IND_EXPRESSIONSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意ファンクション索引のファンクション式に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

INDEX_OWNER

VARCHAR2(128)

索引を所有するユーザーの名前。

INDEX_NAME

VARCHAR2(128)

索引の名前。

OWNER

VARCHAR2(128)

索引が定義されているバージョン対応表の所有者のユーザー名。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

索引が定義されているバージョン対応表の名前。

COLUMN_EXPRESSION

LONG

索引が定義されているファンクション式のテスト。

COLUMN_POSITION

NUMBER

索引の式の位置。

5.9 ALL_WM_LOCKED_TABLES

ALL_WM_LOCKED_TABLESには、現行のユーザーがアクセスできるバージョン対応表の行に対するWorkspace Managerのロックに関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_LOCKED_TABLESには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の行に対するWorkspace Managerのロックに関する情報が含まれています。

    データ型 NULLかどうか 説明

    TABLE_OWNER

    VARCHAR2(128)

    表を所有するユーザーの名前。

    TABLE_NAME

    VARCHAR2(128)

    表の名前。

    LOCK_MODE

    VARCHAR2(19)

    ロックの種類。EXCLUSIVEまたはSHAREDになります。

    LOCK_OWNER

    VARCHAR2(4000)

    ロックを所有するユーザーの名前。

    LOCKING_STATE

    VARCHAR2(4000)

    ロックが適用された作業領域。

5.10 ALL_WM_MODIFIED_TABLES

ALL_WM_MODIFIED_TABLESには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、DELETE権限またはUPDATE権限の1つ以上を持つバージョン対応表のうち、変更されたすべてのバージョン対応表に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_MODIFIED_TABLESには、現行のユーザーが所有する、変更されたバージョン対応表に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

TABLE_NAME

VARCHAR2(257)

バージョン対応表の名前。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

変更された作業領域。

SAVEPOINT

VARCHAR2(128)

最新の変更に対応付けられたセーブポイントの名前。作業領域にセーブポイントが存在しない場合、LATESTになります。

5.11 ALL_WM_POLICIES

ALL_WM_POLICIESには、現行ユーザーがアクセスできるすべてのバージョン対応表または関連ビューで定義されているOracle Virtual Private Database(VPD)セキュリティ・ポリシーについての情報が含まれています。その列は、ALL_POLICIESビューの列と同じです(『Oracle Databaseリファレンス』の説明を参照)。

Workspace Managerではこの情報を使用して、VPDサポート(「Virtual Private Databaseの考慮事項」の説明を参照)を提供します。

関連ビュー

  • USER_WM_POLICIESには、現行ユーザーが所有しているすべてのバージョン対応表または関連ビューで定義されているOracle Virtual Private Database(VPD)セキュリティ・ポリシーについての情報が含まれています。

5.12 ALL_WM_RIC_INFO

ALL_WM_RIC_INFOには、現行のユーザーがアクセスできるバージョン対応表の参照整合性制約に関する情報が含まれています。Workspace Managerは、「参照整合性のサポート」で説明するとおり、この情報を使用して参照整合性をサポートします。

関連ビュー

  • USER_WM_RIC_INFOには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の参照整合性制約に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

CT_OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

参照整合性制約が設定されている子表の所有者。

CT_NAME

VARCHAR2(128)

参照整合性制約が設定されている子表の名前。

PT_OWNER

VARCHAR2(128)

参照整合性制約が設定されている親表の所有者。

PT_NAME

VARCHAR2(128)

参照整合性制約が設定されている親表の名前。

RIC_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

参照整合性制約の名前。

CT_COLS

VARCHAR2(4000)

参照整合性制約が設定されている子表の外部キー列のリスト。

PT_COLS

VARCHAR2(4000)

参照整合性制約が設定されている親表の外部キー列のリスト。

R_CONSTRAINT_NAME

VARCHAR2(128)

参照整合性制約が設定されている親表に対して定義されている一意制約の名前。

DELETE_RULE

VARCHAR2(1)

親表での削除時に適用するルール。C (カスケード)の場合、関連する子表の行が削除されます。N (NULL設定)の場合、関連する子表の行の外部キーがNULLに設定されます。R (制限)の場合、関連する子表に行が存在する場合は削除されません。

STATUS

VARCHAR2(8)

ENABLED: 参照整合性制約が使用可能にされている場合。DISABLED: 参照整合性制約が使用禁止にされている場合。

5.13 ALL_WM_TAB_TRIGGERS

ALL_WM_TAB_TRIGGERSには、現行のユーザーが作成して所有するバージョン対応表に対して定義されたトリガーに関する情報が含まれています。現行のユーザーがCREATE ANY TRIGGER権限を持つ場合、すべてのバージョン対応表に対するトリガーの情報が表示されます。

関連ビュー

  • USER_WM_TAB_TRIGGERSには、現行のユーザーが所有する、バージョン対応表に対して設定されたトリガーに関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

TRIGGER_OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

トリガーの所有者(スキーマ)。

TRIGGER_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

トリガーの名前。

TABLE_OWNER

VARCHAR2(128)

トリガーが定義されている表の所有者(スキーマ)。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

トリガーが定義されている表の名前。

TRIGGER_TYPE

VARCHAR2(4000)

トリガーの種類。この表の後に示すコードのいずれかです。

STATUS

VARCHAR2(8)

ENABLED: トリガーが使用可能にされている場合。DISABLED: トリガーが使用禁止にされている場合。

WHEN_CLAUSE

VARCHAR2(4000)

トリガーを実行するには、この句がトリガー本体(TRIGGER_BODY)に対してTRUEと評価される必要があります。

DESCRIPTION

VARCHAR2(4000)

トリガーに関する説明。トリガーを再作成する必要がある場合に有効です。

TRIGGER_BODY

CLOB

トリガーで実行される文。

TAB_MERGE_WO_REMOVE

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.TABLE_MERGE_WO_REMOVE_DATAが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.TABLE_MERGE_WO_REMOVE_DATAが設定されていない場合。

TAB_MERGE_W_REMOVE

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.TABLE_MERGE_W_REMOVE_DATAが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.TABLE_MERGE_W_REMOVE_DATAが設定されていない場合。

WSPC_MERGE_WO_REMOVE

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.WORKSPACE_MERGE_WO_REMOVE_DATAが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.WORKSPACE_MERGE_WO_REMOVE_DATAが設定されていない場合。

WSPC_MERGE_W_REMOVE

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.WORKSPACE_MERGE_W_REMOVE_DATAが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.WORKSPACE_MERGE_W_REMOVE_DATAが設定されていない場合。

DML

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.DMLが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.DMLが設定されていない場合。

TABLE_IMPORT

VARCHAR2(3)

ON: DBMS_WM.TABLE_IMPORTが設定されている場合(SetTriggerEventsプロシージャを参照)。OFF: DBMS_WM.TABLE_IMPORTが設定されていない場合。

TRIGGER_TYPEは次のいずれかの値を取ります。

  • BIR: 各行への挿入の前

  • AIR: 各行への挿入の後

  • BUR: 各行の更新の前

  • AUR: 各行の更新の後

  • BDR: 各行の削除の前

  • ADR: 各行の削除の後

  • BIS: 各文への挿入の前

  • AIS: 各文への挿入の後

  • BUS: 各文の更新の前

  • AUS: 各文の更新の後

  • BDS: 各文の削除の前

  • ADS: 各文の削除の後

5.14 ALL_WM_VERSIONED_TABLES

ALL_WM_VERSIONED_TABLESには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、DELETE権限またはUPDATE権限を1つ以上持つ、すべてのバージョン対応表に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_VERSIONED_TABLESには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表に関する情報が含まれています。

  • DBA_WM_VERSIONED_TABLESには、現行のユーザーが所有するすべてに関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

バージョン対応表の名前。

OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

表の所有者(スキーマ)。

STATE

VARCHAR2(11)

表の状態。この表の後に示す値のいずれかです。

HISTORY

VARCHAR2(22)

表の履歴オプション:NONEVIEW_W_OVERWRITEVIEW_WO_OVERWRITE。(履歴オプション値の説明は、「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」EnableVersioningプロシージャの説明を参照してください。)

NOTIFICATION

VARCHAR2(3)

(今回のリリースでは使用しません。)

CONFLICT

VARCHAR2(4000)

YES: 表においてSetConflictWorkspace操作を実行した作業領域とその親作業領域の間に競合がある場合。NO: 競合がない場合。

DIFF

VARCHAR2(4000)

YES: SetDiffVersions操作の結果この表に差異が生じた場合。NO: 差異がない場合。

VALIDTIME

VARCHAR2(3)

表で有効期間が有効になっている場合はYES、そうでない場合は、NO

STATEは次のいずれかの値を取ります。

  • ADD_VT: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'ADD_VALID_TIME'に設定)が、この表で実行されています。

  • AVTDDL: AlterVersionedTableプロシージャが、この表で実行されています。

  • BDDL: 表に対してBeginDDLプロシージャが実行中である。

  • BL_F_BEGIN: CommitBulkLoadingプロシージャが、この表で実行されています。

  • BL_P_BEGIN: BeginBulkLoadingプロシージャが、この表で実行されています。

  • BL_P_END: 表は、バルク・ロード・セッションでアクティブです。

  • BL_R_BEGIN: RollbackBulkLoadingプロシージャが、この表で実行されています。

  • CDDL: 表に対してCommitDDLプロシージャが実行中である。

  • D_HIST_COLS: バージョン対応表の列がダウングレードされています。

  • DDL: 表がDDLセッションでアクティブである。

  • DV: 表がバージョン非対応処理中である。

  • EV: 表がバージョン対応処理中である。

  • IDDL: Initialize_After_Importプロシージャが、表で実行されています。

  • LW_DISABLED: 表が軽量バージョン非対応処理済である(内部操作)。

  • LWDV:表が軽量バージョン非対応処理中である(内部操作)。

  • LWEV:表が軽量バージョン対応処理中である(内部操作)。

  • ODDL: GetOriginalDDLプロシージャが、この表で実行されています。

  • RB_IND: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'REBUILD_INDEX'に設定)が、この表で実行されています。

  • RN_CONS: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'RENAME_CONSTRAINT'に設定)が、この表で実行されています。

  • RN_IND: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'RENAME_INDEX'に設定)が、この表で実行されています。

  • SYNCVTV1: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'USE_WM_PERIOD_FOR_VALIDTIME'に設定)が、この表で実行されています。

  • SYNCVTV2: AlterVersionedTableプロシージャ(alter_optionパラメータを'USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIME'に設定)が、この表で実行されています。

  • TDDL: Add_Topo_Geometry_LayerまたはAdd_Topo_Geometry_Layerプロシージャが、この表で実行されています。

  • U_HIST_COLS: バージョン対応表の列がアップグレードされています。

  • VERSIONED: 表がバージョン対応済である。

5.15 ALL_WM_VT_ERRORS

ALL_WM_VT_ERRORSには、現行のユーザーがSELECT権限、INSERT権限、DELETE権限、UPDATE権限を1つ以上持つ表を指定したDisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャに対する最後のコール中に発生したエラーに関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_VT_ERRORSには、現行のユーザーが所有し、現行のユーザーがSELECTINSERT権限、DELETE権限、UPDATE権限を1つ以上持つ表を指定したDisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャに対する最後のコール中に発生したエラーに関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

表の所有者(スキーマ)。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

バージョン対応表の名前。

STATE

VARCHAR2(11)

表の状態。たとえば、EVは表がバージョン対応処理中で、DVは表がバージョン非対応処理中であることを示します。

SQL_STR

VARCHAR2(4000)

DisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャの処理中に正常に実行されなかったSQL文。

STATUS

VARCHAR2(49)

DisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャの処理中に正常に実行されなかったSQL文の状態に関する情報。

ERROR_MSG

VARCHAR2(200)

DisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャの処理中にSQL文が正常に実行されなかったために発生したエラー・メッセージ。

5.16 ALL_WORKSPACE_PRIVS

ALL_WORKSPACE_PRIVSには、現行のユーザーがアクセスできるすべての作業領域でのWorkspace Managerの権限に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WORKSPACE_PRIVSには、現行のユーザーが作成した作業領域内でのWorkspace Managerの権限に関する情報が含まれています。

  • DBA_WORKSPACE_PRIVSには、すべての作業領域でのWorkspace Managerの権限に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

GRANTEE

VARCHAR2(128)

権限が付与されたユーザーまたはロール。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の名前。

PRIVILEGE

VARCHAR2(23)

Workspace Managerの権限の名前。

GRANTOR

VARCHAR2(128)

権限を付与したユーザーまたはロール。

GRANTABLE

VARCHAR2(3)

YES: granteeにGrant Optionが与えられている(他のユーザーに権限を付与できる)場合。NO: granteeにGrant Optionが与えられていない場合。

5.17 ALL_WORKSPACE_SAVEPOINTS

ALL_WORKSPACE_SAVEPOINTSには、現行のユーザーがアクセスできるすべての作業領域内のセーブポイントに関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WORKSPACE_SAVEPOINTSには、現行のユーザーが作成した作業領域内のセーブポイントに関する情報が含まれています。

  • DBA_WORKSPACE_SAVEPOINTSには、すべての作業領域でのセーブポイントに関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

SAVEPOINT

VARCHAR2(128)

NOT NULL

セーブポイントの名前。明示的セーブポイントはユーザーによって指定されます。暗黙的セーブポイントは、Workspace Managerによって指定されます。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

セーブポイントが作成された作業領域。

IMPLICIT

VARCHAR2(3)

YES: 暗黙的セーブポイントの場合(Workspace Managerが自動的に作成する場合)。NO: 明示的なセーブポイントの場合(ユーザーが作成する場合)。

POSITION

NUMBER(38)

セーブポイントの作成順序における位置。

OWNER

VARCHAR2(128)

セーブポイントを作成したユーザーの名前。

CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

セーブポイントが作成された日時。

DESCRIPTION

VARCHAR2(1000)

セーブポイントに関する説明。

CANROLLBACKTO

VARCHAR2(3)

セーブポイントをロールバックできる場合はYES、セーブポイントをロールバックできない場合はNORollbackToSP操作で、暗黙的セーブポイントのPOSITION値が、ロールバックされるセーブポイントの位置より大きい場合は、まず該当する暗黙的セーブポイントが作成される原因となった作業領域をマージまたは削除する必要があります。

REMOVABLE

VARCHAR2(3)

セーブポイントを削除できる場合はYES、セーブポイントを削除できない場合はNO。暗黙的セーブポイントは、子依存関係がある場合、削除できません。他のすべての暗黙的セーブポイントおよびすべての明示的セーブポイントは削除できます。

VERSION

NUMBER

作業領域内の指定したセーブポイントのバージョン番号。

5.18 ALL_WORKSPACES

ALL_WORKSPACESには、現行のユーザーがアクセスできるすべての作業領域に関する情報が含まれています。

このビューの列は、次の列を除いてDBA_WORKSPACESビューの列と同じです。

  • ALL_WORKSPACESにはDBA_WORKSPACESにない次の列が含まれています。CONTINUALLY_REFRESHED、WORKSPACE_LOCKMODEおよびWORKSPACE_LOCKMODE_OVERRIDE。

  • DBA_WORKSPACESには、ALL_WORKSPACESにない次の列が含まれています。SIDおよびSERIAL#。

関連ビュー

  • DBA_WORKSPACESには、すべての作業領域に関する情報が含まれています。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

  • USER_WORKSPACESには、現行のユーザーが作成した作業領域に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の名前。

WORKSPACE_ID

NUMBER(38)

作業領域のID。

PARENT_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の親作業領域。

PARENT_SAVEPOINT

VARCHAR2(128)

作業領域の作成時に親作業領域に作成された暗黙的セーブポイント。

OWNER

VARCHAR2(128)

作業領域を作成したユーザーの名前。

CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

作業領域が作成された日時。

DESCRIPTION

VARCHAR2(1000)

作業領域に関する説明。

FREEZE_STATUS

VARCHAR2(8)

FROZEN: (FreezeWorkspace操作によって)作業領域へのアクセスが制限されている場合。UNFROZEN: 作業領域へのアクセスが制限されていない場合。

FREEZE_MODE

VARCHAR2(16)

NO_ACCESSREAD_ONLY1WRITERまたは1WRITER_SESSION「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」FreezeWorkspaceプロシージャのfreezemodeパラメータの説明を参照してください。

FREEZE_WRITER

VARCHAR2(128)

作業領域で変更を加えることができるユーザー、またはNULL(作業領域がアクセス制限されていない場合、あるいはNO_ACCESSまたはREAD_ONLYモードでアクセス制限されている場合)。「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」FreezeWorkspaceプロシージャのfreezewriterパラメータの説明を参照してください。

FREEZE_OWNER

VARCHAR2(128)

作業領域へのアクセスを制限したユーザーの名前。

SESSION_DURATION

VARCHAR2(3)

YES: 現行セッション中のみ作業領域へのアクセスが制限される場合。NO: UnfreezeWorkspaceプロシージャが明示的にコールされるまで作業領域へのアクセスが制限される場合。作業領域へのアクセスが制限されていない場合は、NULLになります。

CURRENT_SESSION

VARCHAR2(3)

YES: 作業領域の変更が現行セッションで許可される場合。NO: 作業領域の変更が現行セッションで許可されない場合。作業領域へのアクセスがsession_durationモードで制限されていない場合は、NULLになります。

RESOLVE_STATUS

VARCHAR2(8)

ACTIVE: 競合解消セッションが処理中の場合。INACTIVE: 競合解消セッションが処理中でない場合。

RESOLVE_USER

VARCHAR2(128)

resolve_statusACTIVEの場合、競合解消セッションを開始したユーザーの名前。そうでない場合、NULLになります。

CONTINUALLY_REFRESHED

VARCHAR2(3)

YES: 作業領域が連続的にリフレッシュされる場合(CreateWorkspaceisrefreshedパラメータの説明を参照)。NO: 作業領域が連続的にリフレッシュされない場合。

WORKSPACE_LOCKMODE

VARCHAR2(19)

ロック・モードの排他的である場合はEXCLUSIVE、ロック・モードが共有である場合はSHARED、ロック・モードが引継ぎである場合はCARRY「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」SetWorkspaceLockModeONプロシージャのlockmodeパラメータの説明を参照してください。

WORKSPACE_LOCKMODE_OVERRIDE

VARCHAR2(3)

オーバーライド・オプションがTRUEの場合はYES、オーバーライド・オプションがFALSEの場合はNO、作業領域のロック・モードが設定されていない場合はNULL。「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」SetWorkspaceLockModeONプロシージャのoverrideパラメータの説明を参照してください。

MP_ROOT_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

複数の親を持つグラフのルート作業領域の名前。作業領域が複数の親を持つグラフの一部でない場合はNULL。(複数の親を持つグラフは、「複数の親を持つ作業領域」を参照してください。)

5.19 DBA_REMOVED_WORKSPACES

DBA_REMOVED_WORKSPACESには、RemoveWorkspace操作中、またはremove_workspaceパラメータの値をtrueに指定し、Workspace Managerシステム・パラメータKEEP_REMOVED_WORKSPACES_INFOの値をONに設定してMergeWorkspace操作中に削除された作業領域に関する情報が含まれています。(このシステム・パラメータの詳細は、「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照。)その列は、ALL_REMOVED_WORKSPACESの列と同じです。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

5.20 DBA_WM_SYS_PRIVS

DBA_WM_SYS_PRIVSには、Workspace Managerシステム・レベルの権限(つまり、名前に_ANY_WORKSPACEが含まれている権限、「Workspace Managerでの権限管理」の説明を参照)を持つすべてのユーザーに関する情報が含まれます。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

データ型 NULLかどうか 説明

GRANTEE

VARCHAR2(128)

システム・レベルの権限が付与されたユーザーまたはロール。

PRIVILEGE

VARCHAR2(23)

Workspace Managerのシステム・レベルの権限の名前。

GRANTOR

VARCHAR2(128)

システム・レベルの権限を付与したユーザーまたはロール。

GRANTABLE

VARCHAR2(3)

YES: granteeにGrant Optionが与えられている(他のユーザーに権限を付与できる)場合。NO: granteeにGrant Optionが与えられていない場合。

5.21 DBA_WM_VERSIONED_TABLES

DBA_WM_VERSIONED_TABLESには、すべてのバージョン対応表に関する情報が含まれます。その列は、ALL_WM_VERSIONED_TABLESの列と同じです。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

5.22 DBA_WM_VT_ERRORS

DBA_WM_VT_ERRORSには、DisableVersioningCommitDDLまたはRecoverFromDroppedUserプロシージャを最後にコールした間に発生したエラーに関する情報が含まれます。その列は、ALL_WM_VT_ERRORSの列と同じです。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

5.23 DBA_WORKSPACE_PRIVS

DBA_WORKSPACE_PRIVSには、すべての作業領域でのWorkspace Managerの権限に関する情報が含まれています。その列は、ALL_WORKSPACE_PRIVSの列と同じです。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

5.24 DBA_WORKSPACE_SAVEPOINTS

DBA_WORKSPACE_SAVEPOINTSには、すべての作業領域でのセーブポイントに関する情報が含まれています。その列は、ALL_WORKSPACE_SAVEPOINTSの列と同じです。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

5.25 DBA_WORKSPACE_SESSIONS

DBA_WORKSPACE_SESSIONSには、すべてのユーザーおよび作業領域(LIVE作業領域以外)に関する情報が含まれています。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。異なる作業領域内のユーザーの監視に有効です。

データ型 NULLかどうか 説明

USERNAME

VARCHAR2(128)

ユーザー名。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

NOT NULL

ユーザーが現在入っている作業領域。

SID

NUMBER

セッションID。

STATUS

VARCHAR2(8)

ACTIVE: オープン状態のトランザクション(データベース・トランザクション)をユーザーが現在所有している場合。INACTIVE: オープン状態のトランザクションをユーザーが所有していない場合。

ISIMPLICIT

VARCHAR2(3)

セッションでGotoWorkspaceが実行されるか、バージョン対応表に対してDML操作が実行された場合、NO。それ以外の場合、LIVE作業領域(データベースに接続するすべてのセッションのデフォルト)ないのすべてのセッションに対してYES

5.26 DBA_WORKSPACES

DBA_WORKSPACESには、削除が延期されている作業領域も含め、すべての作業領域に関する情報が含まれています。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

このビューの列は、次の列を除いてALL_WORKSPACESビューの列と同じです。

  • ALL_WORKSPACESにはDBA_WORKSPACESにない次の列が含まれています。CONTINUALLY_REFRESHED、WORKSPACE_LOCKMODEおよびWORKSPACE_LOCKMODE_OVERRIDE。

  • DBA_WORKSPACESには、ALL_WORKSPACESにない列であるSID、SERIAL#およびINST_IDが含まれています。

関連ビュー

  • ALL_WORKSPACESには、すべての作業領域に関する情報が含まれています。

  • USER_WORKSPACESには、現行のユーザーが作成した作業領域に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の名前。

WORKSPACE_ID

NUMBER(38)

作業領域のID。

PARENT_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の親作業領域。

PARENT_SAVEPOINT

VARCHAR2(128)

作業領域の作成時に親作業領域に作成された暗黙的セーブポイント。

OWNER

VARCHAR2(128)

作業領域を作成したユーザーの名前。

CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

作業領域が作成された日時。

DESCRIPTION

VARCHAR2(1000)

作業領域に関する説明。

FREEZE_STATUS

VARCHAR2(8)

FROZEN: (FreezeWorkspace操作によって)作業領域へのアクセスが制限されている場合。UNFROZEN: 作業領域へのアクセスが制限されていない場合。

FREEZE_MODE

VARCHAR2(16)

NO_ACCESSREAD_ONLY1WRITER1WRITER_SESSIONまたはDEFERRED_REMOVAL「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」FreezeWorkspaceプロシージャのfreezemodeパラメータの説明を参照してください。

値が1WRITER_SESSIONの場合、SIDSERIAL#およびINST_ID列値を確認してどのセッションが作業領域に対するロックを持っているのかを確認できます。

FREEZE_WRITER

VARCHAR2(128)

作業領域で変更を加えることができるユーザー、またはNULL(作業領域がアクセス制限されていない場合、あるいはNO_ACCESSREAD_ONLYまたはDEFERRED_REMOVALモードでアクセス制限されている場合)。「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」FreezeWorkspaceプロシージャのfreezewriterパラメータの説明を参照してください。

SID

NUMBER

関連付けられたセッションのOracleセッション識別子(SID)。

SERIAL#

NUMBER

セッションに関連付けられたシリアル・ナンバー。

INST_ID

NUMBER

セッションに関連付けられているインスタンスID。

FREEZE_OWNER

VARCHAR2(128)

作業領域へのアクセスを制限したユーザーの名前。

SESSION_DURATION

VARCHAR2(3)

YES: 現行セッション中のみ作業領域へのアクセスが制限される場合。NO: UnfreezeWorkspaceプロシージャが明示的にコールされるまで作業領域へのアクセスが制限される場合。作業領域へのアクセスが制限されていない場合は、NULLになります。

CURRENT_SESSION

VARCHAR2(3)

YES: 作業領域の変更が現行セッションで許可される場合。NO: 作業領域の変更が現行セッションで許可されない場合。作業領域へのアクセスがsession_durationモードで制限されていない場合は、NULLになります。

RESOLVE_STATUS

VARCHAR2(8)

ACTIVE: 競合解消セッションが処理中の場合。INACTIVE: 競合解消セッションが処理中でない場合。

RESOLVE_USER

VARCHAR2(128)

resolve_statusACTIVEの場合、競合解消セッションを開始したユーザーの名前。そうでない場合、NULLになります。

MP_ROOT_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

複数の親を持つグラフのルート作業領域の名前。作業領域が複数の親を持つグラフの一部でない場合はNULL。(複数の親を持つグラフは、「複数の親を持つ作業領域」を参照してください。)

5.27 ROLE_WM_PRIVS

ROLE_WM_PRIVSには、現行のユーザーに付与されているすべてのロールの各作業領域での権限に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • USER_WM_PRIVSには、各作業領域での現行のユーザーの権限に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

ROLE

VARCHAR2(128)

ロールの名前。

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の名前。

PRIVILEGE

VARCHAR2(23)

Workspace Managerの権限の名前。

GRANTABLE

VARCHAR2(3)

YES: ロールにGrant Optionが与えられている(他のユーザーに権限を付与できる)場合。NO: ロールにGrant Optionが与えられていない場合。

5.28 USER_MP_GRAPH_WORKSPACES

USER_MP_GRAPH_WORKSPACESには、現行のユーザーがリーフ作業領域の所有者である、複数の親を持つグラフ作業領域(「複数の親を持つ作業領域」を参照)に関する情報が含まれています。その列は、ALL_MP_GRAPH_WORKSPACESの列と同じです。

5.29 USER_MP_PARENT_WORKSPACES

USER_MP_PARENT_WORKSPACESには、現行のユーザーが所有する、複数の親を持つ作業領域(「複数の親を持つ作業領域」を参照)の親作業領域に関する情報が含まれています。その列は、ALL_MP_PARENT_WORKSPACESの列と同じです。

5.30 USER_REMOVED_WORKSPACES

USER_REMOVED_WORKSPACESには、RemoveWorkspace操作中、またはremove_workspaceパラメータの値をtrueに指定し、Workspace Managerシステム・パラメータKEEP_REMOVED_WORKSPACES_INFOの値をONに設定してMergeWorkspace操作中に削除された、現行ユーザーが所有している作業領域に関する情報が含まれています。(このシステム・パラメータの詳細は、「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照。)その列は、ALL_REMOVED_WORKSPACESの列と同じです。

5.31 USER_WM_CONS_COLUMNS

USER_WM_CONS_COLUMNSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意制約の列に関する情報が含まれています。その列は、OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_CONS_COLUMNSの列と同じです。

5.32 USER_WM_CONSTRAINTS

USER_WM_CONSTRAINTSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の制約に関する情報が含まれています。UNIQUE制約、PRIMARY KEY制約およびCHECK制約に関する情報が表示されます。その列は、OWNER列およびINDEX_OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_CONSTRAINTSの列と同じです。

5.33 USER_WM_IND_COLUMNS

USER_WM_IND_COLUMNSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意制約の規定に使用される索引に関する情報が含まれています。その列は、OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_IND_COLUMNSの列と同じです。

5.34 USER_WM_IND_EXPRESSIONS

USER_WM_IND_EXPRESSIONSには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の一意制約の規定に使用される索引に関する情報が含まれています。その列は、OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_IND_EXPRESSIONSの列と同じです。

5.35 USER_WM_LOCKED_TABLES

USER_WM_LOCKED_TABLESには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の行に対するWorkspace Managerのロックに関する情報が含まれています。その列は、ALL_WM_LOCKED_TABLESの列と同じです。

5.36 USER_WM_MODIFIED_TABLES

USER_WM_MODIFIED_TABLESには、現行のユーザーが所有する、変更されたバージョン対応表に関する情報が含まれています。その列はALL_WM_MODIFIED_TABLESの列と同じです。

5.37 USER_WM_POLICIES

USER_WM_POLICIESには、現行ユーザーが所有しているすべてのバージョン対応表または関連ビューで定義されているOracle Virtual Private Database(VPD)セキュリティ・ポリシーについての情報が含まれています。その列は、OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_POLICIESビューの列と同じです。

Workspace Managerではこの情報を使用して、VPDサポート(「Virtual Private Databaseの考慮事項」の説明を参照)を提供します。

5.38 USER_WM_PRIVS

USER_WM_PRIVSには、各作業領域での現行のユーザーの権限に関する情報が含まれています。

関連ビュー

  • ROLE_WM_PRIVSには、現行のユーザーに付与されているすべてのロールの各作業領域での権限に関する情報が含まれています。

データ型 NULLかどうか 説明

WORKSPACE

VARCHAR2(128)

作業領域の名前。

PRIVILEGE

VARCHAR2(23)

Workspace Managerの権限の名前。

GRANTOR

VARCHAR2(128)

現行のユーザーに権限を付与したユーザーの名前。

GRANTABLE

VARCHAR2(3)

YES: ユーザーにGrant Optionが与えられている(他のユーザーに権限を付与できる)場合。NO: ユーザーにGrant Optionが与えられていない場合。

5.39 USER_WM_RIC_INFO

USER_WM_RIC_INFOには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表の参照整合性制約に関する情報が含まれています。その列は、ALL_WM_RIC_INFOの列と同じです。

Workspace Managerは、「参照整合性のサポート」で説明するとおり、この情報を使用して参照整合性をサポートします。

5.40 USER_WM_TAB_TRIGGERS

USER_WM_TAB_TRIGGERSには、現行のユーザーが所有する、バージョン対応表に対して設定されたトリガーに関する情報が含まれています。その列は、TRIGGER_OWNER列が含まれないことを除き、ALL_WM_TAB_TRIGGERSの列と同じです。

5.41 USER_WM_VERSIONED_TABLES

USER_WM_VERSIONED_TABLESには、現行のユーザーが所有するバージョン対応表に関する情報が含まれています。その列は、ALL_WM_VERSIONED_TABLESの列と同じです。

5.42 USER_WM_VT_ERRORS

USER_WM_VT_ERRORSには、現行のユーザーが所有し、現行のユーザーがSELECTINSERT権限、DELETE権限、UPDATE権限を1つ以上持つ表を指定したDisableVersioningプロシージャまたはCommitDDLプロシージャに対する最後のコール中に発生したエラーに関する情報が含まれています。その列は、ALL_WM_VT_ERRORSの列と同じです。

5.43 USER_WORKSPACE_PRIVS

USER_WORKSPACE_PRIVSには、現行のユーザーが作成した作業領域内でのWorkspace Managerの権限に関する情報が含まれています。その列は、ALL_WORKSPACE_PRIVSの列と同じです。

5.44 USER_WORKSPACE_SAVEPOINTS

USER_WORKSPACE_SAVEPOINTSには、現行のユーザーが作成した作業領域内のセーブポイントに関する情報が含まれています。その列は、ALL_WORKSPACE_SAVEPOINTSの列と同じです。

5.45 USER_WORKSPACES

USER_WORKSPACESには、現行のユーザーが作成した作業領域に関する情報が含まれています。その列は、ALL_WORKSPACESの列と同じです。

5.46 WM_COMPRESS_BATCH_SIZES

WM_COMPRESS_BATCH_SIZESには、バージョン対応表の圧縮機能に関する情報が含まれています。このビューは、WM_ADMIN_ROLEまたはSELECT_CATALOG_ROLEロールを持つユーザーのみ使用できます。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

表を所有するユーザーの名前。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

バージョン対応表の名前。

BATCH_SIZE

VARCHAR2(23)

TABLE: 表を1バッチでのみ圧縮できる場合。TABLE/PRIMARY_KEY_RANGE: 表を1バッチまたは複数バッチで圧縮できる場合。

NUM_BATCHES

NUMBER

1: BATCH_SIZETABLEの場合。PRIMARY_KEY_RANGEのバッチ・サイズが使用される場合に圧縮操作に使用されるバッチ数を指定する数字。

5.47 WM_COMPRESSIBLE_TABLES

WM_COMPRESSIBLE_TABLESには、作業領域内の2つのセーブポイント間で圧縮する必要のある(圧縮を実行する場合)バージョン対応表に関する情報が含まれています。このビューに行を作成するには、SetCompressWorkspaceプロシージャを使用します。

データ型 NULLかどうか 説明

OWNER

VARCHAR2(128)

NOT NULL

表を所有するユーザーの名前。

TABLE_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

バージョン対応表の名前。

WORKSPACE

VARCHAR2(256)

SetCompressWorkspaceプロシージャをコールした結果として設定された作業領域の名前。

BEGIN_SAVEPOINT

VARCHAR2(256)

圧縮範囲の最初のバージョンのセーブポイント。SetCompressWorkspaceプロシージャのコール時にfirstSPパラメータがNULLだった場合、この列にはBEGINNINGが含まれます。

END_SAVEPOINT

VARCHAR2(256)

圧縮範囲の最後のバージョンのセーブポイント。SetCompressWorkspaceプロシージャのコール時にfirstSPパラメータとsecondSPパラメータがNULLだった場合、この列にはLATESTが含まれます。

5.48 WM_EVENTS_INFO

WM_EVENTS_INFOには、Workspace Managerイベントの取得に関する情報が含まれています。Workspace Managerイベントの詳細は、Workspace Managerイベントを参照してください。

データ型 NULLかどうか 説明

EVENT_NAME

VARCHAR2(128)

NOT NULL

イベントの型名。

CAPTURE

VARCHAR2(3)

ON: この型のイベントが取得されている場合。OFF: この型のイベントが取得されていない場合。

5.49 WM_INSTALLATION

WM_INSTALLATIONには、インストールされているWorkspace Managerのリリースに関する情報が含まれています。これには、Workspace Managerのバージョン番号(OWM_VERSION)とWorkspace Managerシステム・パラメータが含まれます。

データ型 NULLかどうか 説明

NAME

VARCHAR2(128)

システム上のWorkspace Managerの現行リリースに関する情報項目またはシステム・パラメータの名前。(システム・パラメータの詳細は、「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照してください。)

VALUE

VARCHAR2(4000)

NAME列で識別される情報項目またはシステム・パラメータに対応付けられた値。

5.50 xxx_CONFビュー

各バージョン対応表には1つの競合ビューがあります。各競合ビューの名前は<table_name>_CONF形式になります。たとえば、EMPLOYEE表がバージョン対応表である場合、EMPLOYEE_CONFという名前のメタデータ・ビューが存在します。

表5-1に、各競合ビューに含まれる列を示します。

表5-1 xxx_CONFビューの列

データ型 説明

WM_WORKSPACE

VARCHAR2(256)

競合が存在する作業領域。

(元の表の各列に対する1つの列)

(元の表の各列と同じ)

この作業領域の列の値。

WM_VALID

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、行の有効期間。

USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIMEシステム・パラメータ(「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照)をONに設定した場合、この列はTIMEZONE WITH TIMESTAMP型のWM_VALIDFROMおよびWM_VALIDTILLに置き換えられます。

WM_DELETED

VARCHAR2(3)

YES: 行が削除されている場合。NO: 行が削除されていない場合。NE: 行が存在しない場合。

WM_CONFLICTPERIOD

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、競合が検出された行のオーバーラップしている期間。

競合ビューからのSELECT操作では、SetConflictWorkspaceプロシージャを使用してセッションに作業領域競合のコンテキストを指定しないかぎり、GotoWorkspaceプロシージャで確立した作業領域競合のコンテキストを使用します。競合ビューから選択すると、表内で現行の作業領域コンテキストで変更された行を検索し、その値を親作業領域の対応する行と比較し、競合を識別します。現行作業領域の競合コンテキストがLIVE作業領域の場合、表のすべての表が選択され競合は検出されません。

次の例では、現行の作業領域と親作業領域のEMPLOYEE表で競合が発生している行のキー値およびすべての列値を示します。競合ビューは、以前のコールで確立されたGetWorkspaceプロシージャまたはSetConflictWorkspaceプロシージャへのコールを反映して、作業領域競合のコンテキスト(ここでは現行作業領域)を設定します。

SELECT * FROM EMPLOYEE_CONF;

EMPLOYEE表の列がIDNAMEおよびCITYで、次の値があるとします。

WM_WORKSPACE  ID   NAME    CITY     WM_DELETED
NEWWORKSPACE  12   SMITH   NASHUA   NO
DiffBase      12   SMITH   NY       NO
LIVE          12   SMITH   BOSTON   NO

ID = 12であるデータベースの行が、NEWWORKSPACE作業領域およびLIVE作業領域で変更されています。CITYの値が、NEWWORKSPACE作業領域ではNASHUALIVE作業領域ではBOSTONに変更されています。NEWWORKSPACE作業領域をLIVE作業領域にマージすると、この行に競合が発生します。アプリケーションは、適切な値を持つ作業領域を選択し、競合を解消する必要があります。

DiffBaseは、共通親作業領域(またはbase)を参照することに注意してください。SetDiffVersionsプロシージャの「使用上の注意」を参照してください。

次の例では、競合解消セッションを開始し、ResolveConflictsプロシージャをコールしてNEWWORKSPACE作業領域から競合している行を削除し、親作業領域(LIVE)の値を両方の作業領域に挿入します。その後、トランザクションをコミットして競合解消セッションを終了します。

DBMS_WM.BeginResolve ('NEWWORKSPACE');
DBMS_WM.ResolveConflicts ('NEWWORKSPACE', 'EMPLOYEE', 'ID = 12', 'PARENT');
COMMIT;
DBMS_WM.CommitResolve ('NEWWORKSPACE');

競合解決の詳細は、「マージまたはリフレッシュ操作前に行う競合の解消」を参照してください。

5.51 xxx_DIFFビュー

各バージョン対応表には1つの差異ビューがあります。各差異ビューの名前は、<table_name>_DIFF形式になります。たとえば、EMPLOYEE表がバージョン対応表である場合、EMPLOYEE_DIFFというメタデータ・ビューが存在します。SetDiffVersionsプロシージャを実行するたびに、1つ以上のxxx_DIFFビューに行が追加されます。

表5-2に、各差異ビューに含まれる列を示します。

表5-2 xxx_DIFFビューの列

データ型 説明

(元の表の各列に対する1つの列)

(元の表の各列と同じ)

この作業領域の列の値。

WM_VALID

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、行の有効期間。

USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIMEシステム・パラメータ(「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照)をONに設定した場合、この列はTIMEZONE WITH TIMESTAMP型のWM_VALIDFROMおよびWM_VALIDTILLに置き換えられます。

WM_DIFFVER

VARCHAR2(256)

先行する列の値を取るブランチ。(この表の後の説明を参照)。

WM_CODE

VARCHAR2(2)

変更を記述するコード。U(更新)、D(削除)、I(挿入)、NC(変更なし)、NE(存在しない)のいずれかになります。

WM_DIFFPERIOD

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、差異が検出された行のオーバーラップしている期間。

WM_DIFFVERの値の形式は、次のいずれかです。

  • 「<workspace1>, <savepoint1>」

  • 「<workspace2>, <savepoint1>」

  • 「DiffBase」

パラメータが2つあるSetDiffVersionsプロシージャを使用すると、savepoint1またはsavepoint2の値がLATESTになります。

WM_CODEに使用可能な値については、次のことに注意してください。

  • ある作業領域で値が変更されると、値が変更されていない作業領域の行に「NC」が表示されます。たとえば、「<workspace2>, <savepoint2>」を指定して行を更新した場合、その行のコードは「U」になりますが、「<workspace1>, <savepoint1>」および「DiffBase」がそれぞれで行を変更していない場合、これらの行のコードは「NC」になります。

  • 複数のブランチに行が挿入された場合、「DiffBase」に「NE」が表示され、1つのブランチのみに行が挿入された場合、「DiffBase」および1つのブランチに「NE」が表示されます。

差異ビューに追加された行を示す例などの詳細は、「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」SetDiffVersionsプロシージャの説明を参照してください。

5.52 xxx_HISTビュー

EnableVersioningプロシージャに対するコールでhistパラメータに指定されている値に関係なく、各バージョン対応表には1つの履歴ビューがあります。各履歴ビューの名前は、<table_name>_HIST形式になります。たとえば、EMPLOYEE表がバージョン対応表である場合、EMPLOYEE_HISTというメタデータ・ビューが存在します。

履歴ビューを使用すると、バージョン対応表に対する変更を記録および監査できます。

表5-3に、各履歴ビューに含まれる列を示します。ただし、WM_CREATETIMEおよびWM_RETIRETIME列が含まれるのは、EnableVersioningプロシージャのコールでhistパラメータがVIEW_W_OVERWRITEまたはVIEW_WO_OVERWRITEに設定されている場合のみです。

表5-3 xxx_HISTビューの列

データ型 説明

(元の表の各列に対する1つの列)

(元の表の各列と同じ)

この作業領域の列の値。

WM_VALID

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、行の有効期間。

USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIMEシステム・パラメータ(「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照)をONに設定した場合、この列はTIMEZONE WITH TIMESTAMP型のWM_VALIDFROMおよびWM_VALIDTILLに置き換えられます。

WM_WORKSPACE

VARCHAR2(128)

行を含む作業領域の名前。

WM_VERSION

NUMBER(38)

データが対応付けられている行のバージョン番号。

WM_USERNAME

VARCHAR2(128)

行を作成したユーザーの名前。

WM_OPTYPE

VARCHAR2(1)

行に対して実行された変更操作のタイプ。D(削除)、I(挿入)、Uのいずれかになります。

WM_CREATETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

行が作成または更新された時刻。(この列が存在するのは、EnableVersioningプロシージャのコールでhistパラメータにVIEW_W_OVERWRITEまたはVIEW_WO_OVERWRITEが指定されている場合のみです。)

WM_RETIRETIME

TIMESTAMPWITHTIMEZONE

行が削除または変更された時刻。(この列が存在するのは、EnableVersioningプロシージャのコールでhistパラメータにVIEW_W_OVERWRITEまたはVIEW_WO_OVERWRITEが指定されている場合のみです。)

5.53 xxx_LOCKビュー

各バージョン対応表には1つのロック・ビューがあります。各競合ビューの名前は<table_name>_LOCK形式になります。たとえば、EMPLOYEE表がバージョン対応表である場合、EMPLOYEE_LOCKというメタデータ・ビューが存在します。(Workspace Managerのロック操作の詳細は、「Workspace Managerでのロック管理」を参照してください。)

表5-4に、各ロック・ビューに含まれる列を示します。

表5-4 xxx_LOCKビューの列

データ型 説明

(元の表の各列に対する1つの列)

(元の表の各列と同じ)

この作業領域の列の値。

WM_VALID

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、行の有効期間。

USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIMEシステム・パラメータ(「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照)をONに設定した場合、この列はTIMEZONE WITH TIMESTAMP型のWM_VALIDFROMおよびWM_VALIDTILLに置き換えられます。

WM_LOCKMODE

VARCHAR2(19)

ロックの種類。EXCLUSIVEWORKSPACE EXCLUSIVEVERSION EXCLUSIVEまたはSHAREDになります。

WM_USERNAME

VARCHAR2(128)

ロックを所有するユーザーの名前。

WM_LOCKINGWORKSPACE

VARCHAR2(128)

ロックされた作業領域の名前。

WM_INCURWORKSPACE

VARCHAR2(3)

YES: 現行の作業領域に行が含まれる場合。NO: 現行の作業領域に行が含まれない場合。

5.54 xxx_MWビュー

各バージョン対応表には1つの複数作業領域ビューがあります。各複数作業領域ビューの名前は、<table_name>_MW形式になります。たとえば、EMPLOYEE表がバージョン対応表である場合、EMPLOYEE_MWというメタデータ・ビューが存在します。SetMultiWorkspacesプロシージャ(「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」を参照)を実行するたびに、1つ以上のxxx_MWビューに行が追加されます。

表5-5に、各複数作業領域ビューに含まれる列を示します。

表5-5 xxx_MWビューの列

データ型 説明

(元の表の各列に対する1つの列)

(元の表の各列と同じ)

この作業領域の列の値。

WM_VALID

WM_PERIOD

表で有効期間がサポートされる場合(「Workspace Managerの有効期間のサポート」を参照)は、行の有効期間。

USE_SCALAR_TYPES_FOR_VALIDTIMEシステム・パラメータ(「Workspace Managerのシステム・パラメータ」を参照)をONに設定した場合、この列はTIMEZONE WITH TIMESTAMP型のWM_VALIDFROMおよびWM_VALIDTILLに置き換えられます。

WM_MODIFIED_BY

VARCHAR2(128)

変更された行を含む作業領域。

WM_SEEN_BY

CLOB

行を参照できる作業領域のカンマ区切りのリスト。

WM_OPTYPE

VARCHAR2(1)

変更を記述するコード。U(更新)、I(挿入)のいずれかになります。

<table_name>_MWビューを使用すると、(たとえば、他の作業領域との競合があるかどうかを確認するために)現行の作業領域を離れることなく他の作業領域の変更を参照できます。このビューの各行に表示されるデータは、ビューに行が挿入されて作業領域がマージされたような状態で表示されます。

また、<table_name>_DIFFビュー(「xxx_DIFFビュー」を参照)を使用して、現行の作業領域を開いた状態で別の作業領域の変更内容を確認できます。ただし、<table_name>_DIFFビューは2つの作業領域に対してのみ使用できますが、<table_name>_MWビューは任意の数の作業領域に対して使用できます。また、<table_name>_DIFFビューでは削除された行が表示されますが、<table_name>_MWビューでは削除された行は表示されません。

詳細と例については、「DBMS_WMパッケージ: リファレンス」SetMultiWorkspacesプロシージャを参照してください。