J Oracle Multimedia SQL/MM Still Imageオブジェクト型(非推奨)
Oracle Multimediaには、ISO/IEC 13249-5:2001 SQL MM Part5:StillImage規格(通常、SQL/MM Still Image規格と呼ばれる)の第1版に準拠したオブジェクト型について次の情報が含まれます。
-
イメージの平均色特性を記述します。
-
デジタル・イメージの色値をカプセル化します。
-
イメージ・サンプルによって表示される色の相対頻度を記述します。
-
複合特性によって表現されるイメージを記述します。複合特性は、最大4つの基本イメージ特性(SI_AverageColor、SI_ColorHistogram、SI_PositionalColorおよびSI_Texture)と、それらに関連付けられた特性の重みに基づきます。
-
イメージの位置色特性を記述します。イメージがn×m個の四角形に分割されると想定すると、位置色特性は、その四角形の主要なn×m色によってイメージを特徴付けます。
-
高さ、幅、フォーマットなどの固有のイメージ特性でデジタル・イメージを表現します。
-
反復項目のサイズ(粗さ)、輝度のバリエーション(コントラスト)および主要な方向(方向性)によって特徴付けられるイメージのテクスチャ特性を記述します。
StillImageオブジェクト型は、ordisits.sql
ファイルで定義されています。インストール後、このファイルは次のOracleホーム・ディレクトリに格納されています。
<ORACLE_HOME>
/ord/im/admin
(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>
\ord\im\admin
(Windowsの場合)
対応するオブジェクト型名を持つパブリック・シノニムが、これらの各StillImageオブジェクト型に作成されます。したがって、StillImageオブジェクト型を指定する際、ORDSYSスキーマ名を指定する必要はありません。
後続の説明では、SQLファンクションおよびプロシージャの作成と使用の概要、VARRAY型の属性の構文、およびサポートされているイメージ・フォーマットと実装定義された値の情報を検出する際に使用できるSI_INFORMTN_SCHEMAのビューについて説明します。
関連項目:
SQL/MM Still Image規格で指定されていないためにStillImageオブジェクトに使用できないORDImage機能のリストは、『Oracle Multimediaユーザーズ・ガイド』を参照してください
J.1 SQLファンクションおよびプロシージャ
Still Imageの各コンストラクタまたはメソッドには、同等のSQLファンクションまたはプロシージャが存在します。各コンストラクタまたはメソッドの説明では、それと同等のファンクションまたはプロシージャを示しています。「説明」、「パラメータ」、「使用上の注意」および「例外」の項では主にメソッドについて説明していますが、これらの項の内容は、そのメソッドと同等のSQLファンクションまたはプロシージャにも適用できます。
すべてのSQLファンクションおよびプロシージャは、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマにスタンドアロン・ファンクションとして作成されます。対応するファンクション名またはプロシージャ名を持つパブリック・シノニムが、すべてのSQLファンクションおよびプロシージャに作成されます。そのため、ファンクションまたはプロシージャのコール時にスキーマ名を指定する必要はありません。たとえば、シノニムのないコールでは、ORDSYS.SI_MkAvgClr(averageColor)を使用します。シノニムのあるコールでは、SI_MkAvgClr(averageColor)を使用します。すべてのデータベース・ユーザーは、これらのファンクションおよびプロシージャをコールできます。
J.2 内部ヘルパー型
配列で構成される属性は、内部ヘルパー型として指定されます。内部ヘルパー型は、ORDSYSスキーマに作成され、パブリック・シノニムを持ちません。
内部ヘルパー型には次のものがあります。
-
この内部ヘルパー型の構文は、次のとおりです。
CREATE OR REPLACE TYPE colorsList AS VARRAY(100) OF SI_Color;
この内部ヘルパー型は、SI_ColorHistogramオブジェクト型のSI_ColorsList属性の指定に使用されます。
-
この内部ヘルパー型の構文は、次のとおりです。
CREATE OR REPLACE TYPE colorFrequenciesList AS VARRAY(100) OF DOUBLE PRECISION;
この内部ヘルパー型は、SI_ColorHistogramオブジェクト型のSI_FrequenciesList属性の指定に使用されます。
-
この内部ヘルパー型の構文は、次のとおりです。
CREATE OR REPLACE TYPE colorPositions AS VARRAY(9) OF SI_Color;
この内部ヘルパー型は、SI_PositionalColorオブジェクト型のSI_ColorPositions属性の指定に使用されます。
-
この内部ヘルパー型の構文は、次のとおりです。
CREATE OR REPLACE TYPE textureEncoding AS VARRAY(5) of DOUBLE PRECISION;
この内部ヘルパー型は、SI_Textureオブジェクト型のSI_TextureEncoding属性の指定に使用されます。
J.3 SI_AverageColorオブジェクト型
SI_AverageColorオブジェクト型は、イメージの平均色特性を記述します。これは、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_AverageColorオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_AverageColorオブジェクト型のコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- SI_AverageColorSpec SI_Color,
説明:
-
SI_AverageColorSpec: オブジェクトの平均色。
J.4 SI_AverageColorのコンストラクタ
SI_AverageColorオブジェクトのコンストラクタは2つあります。
J.4.1 SI_AverageColor(averageColorSpec)
構文
SI_AverageColor(averageColorSpec IN SI_Color) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkAvgClr(avgClr IN SI_Color) RETURN SI_AverageColor DETERMINISTIC;
説明
SI_AverageColorオブジェクトを構築します。SI_AverageColorSpec属性は、指定した色の値で初期化されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次の1つ以上の条件に該当する場合、エラー・メッセージが戻されます。
-
指定したaverageColorSpecの値がNULLである。
-
指定したaverageColorSpecの値が有効なSI_Color値でない。
例
なし。
J.4.2 SI_AverageColor(sourceImage)
構文
SI_AverageColor(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_FindAvgClr(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SI_AverageColor DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージからSI_AverageColor値を導出します。イメージは、n個のサンプルに分割されます。次に、すべてのサンプルの各構成要素(赤、緑、青)が個別に加算され、サンプル数で除算されます。これにより、指定したイメージの構成要素の値が取得されます。SI_AverageColorを決定する処理は、次の式でも説明できます(nはサンプル数です)。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次の1つ以上の条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
sourceImage.SI_Contentの値がNULLである。
-
指定したイメージのフォーマットで、平均色特性がサポートされていない。任意のイメージのフォーマットで、テクスチャ特性がサポートされているかどうかを確認するには、SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビューまたはSI_IMAGE_FRMT_FTRSビューを問い合せてください。
例
なし。
J.5 SI_AverageColorのメソッド
イメージ・マッチングに使用できるSI_AverageColorのメソッドが1つあります。
J.5.1 SI_AverageColorのSI_Score( )
構文
SI_Score(image in SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_ScoreByAvgClr(feature IN SI_AverageColor, image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージを、メソッドが適用されるSI_AverageColorオブジェクト・インスタンスと比較して、スコアを判断して戻します。このメソッドは、DOUBLE PRECISIONの値を0から100の数値で戻します。値が0の場合、指定されたイメージとSI_AverageColorオブジェクト・インスタンスの平均色は同一です。値が100の場合は、指定されたイメージとSI_AverageColorオブジェクト・インスタンスの平均色は完全に異なります。
パラメータ
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、NULL値が戻されます。
-
メソッドを適用するSI_AverageColorの値がNULLである。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
image.content_SIの値がNULLである。
-
指定したイメージ・フォーマットで、SI_AverageColor特性がサポートされていない。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.6 SI_Colorオブジェクト型
SI_Colorオブジェクト型は、デジタル・イメージの色値をRGB色値として表現します。これは、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_Colorオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_Colorのメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- redValue INTEGER, greenValue INTEGER, blueValue INTEGER,
説明:
-
redValue: RGB色値の赤の構成要素の整数値。
-
greenValue: RGB色値の緑の構成要素の整数値。
-
blueValue: RGB色値の青の構成要素の整数値。
J.8 SI_Colorのメソッド
SI_Colorのメソッドは、RGB色値を使用してSI_Colorオブジェクトを構築するために使用します。
J.8.1 SI_RGBColor( )
構文
SI_RGBColor(redValue IN INTEGER, greenValue IN INTEGER, blueValue IN INTEGER);
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkRGBClr(redValue IN INTEGER, greenValue IN INTEGER, blueValue IN INTEGER) RETURN SI_Color;
説明
指定された赤、青および緑の値を使用して、RGB色領域にSI_Colorオブジェクトを構築します。
使用上の注意
-
システムのデフォルト・コンストラクタをコールしてNULL値を指定し、SI_RGBColorメソッドをコールしてRGB値を設定する必要があります。この2段階の処理が必要な理由は、次のとおりです。
-
SQL/MM規格ではこの型用のオブジェクト・コンストラクタの仕様が規定されていないため、システムのデフォルト・コンストラクタを使用する必要があります。
-
デフォルト・コンストラクタは、引数の検証を行いません。SI_RGBColorメソッドをコールすることによって、色属性に割り当てる前に、指定した値を検証します。
-
-
指定したいずれかの値がNULLの場合、または値が0から255以外の場合は、エラーが戻されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.9 SI_ColorHistogramオブジェクト型
SI_ColorHistogramオブジェクト型は、イメージの色ヒストグラム特性を表現します。イメージのサンプルによって表示される色の相対頻度を記述します。これは、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。このオブジェクト型の定義は次のとおりです。(colorsListおよびcolorFrequenciesList属性の構文の詳細は、「内部ヘルパー型」を参照してください。)
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_ColorHistogramオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_ColorHistogramのコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- SI_ColorsList colorsList, SI_FrequenciesList colorFrequenciesList,
説明:
-
SI_ColorsList: イメージの色値を表現するSI_Colorオブジェクト型の配列。
-
SI_FrequenciesList: イメージの色頻度を表現するcolorFrequencies属性の配列。値の範囲は0から100です。各配列要素は、SI_ColorsList配列内での対応する色の頻度を表現します。
J.10 SI_ColorHistogramのコンストラクタ
SI_ColorHistogramオブジェクトのコンストラクタは複数あります。
J.10.1 SI_ColorHistogram(colors, frequencies)
構文
SI_ColorHistogram(SI_ColorsList IN colorsList, SI_FrequenciesList IN colorFrequenciesList) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
説明
SI_ColorHistogramオブジェクトを構築します。次の属性が初期化されます。
-
SI_ColorsList配列属性: 指定した色の値で初期化されます。
-
SI_FrequenciesList配列属性: 指定した頻度の値で初期化されます。
SI_ColorsListおよびcolorFrequenciesList属性の構文の詳細は、「内部ヘルパー型」を参照してください。
プラグマ
なし。
同等のSQLファンクションの構文
SI_ArrayClrHstgr(colors IN SI_ColorsList, frequencies IN colorFrequenciesList), RETURN SI_ColorHistogram DETERMINISTIC;
パラメータ
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したいずれかの値がNULLである。
-
指定したいずれかの頻度値が0から100以外である。
例
なし。
J.10.2 SI_ColorHistogram(firstColor, frequency)
構文
SI_ColorHistogram(firstColor IN SI_Color, frequency IN DOUBLE PRECISION) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkClrHstgr(firstColor IN SI_Color, frequency IN DOUBLE PRECISION) RETURN SI_ColorHistogram DETERMINISTIC;
説明
SI_ColorHistogramオブジェクトに単一の色/頻度ペアを作成します。次の属性が初期化されます。
-
SI_ColorsList配列属性: 指定したfirstColorの値で初期化されます。
-
SI_FrequenciesList配列属性: 指定したfrequencyの値で初期化されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したいずれかの値がNULLである。
-
指定した頻度が0から100以外である。
例
なし。
J.10.3 SI_ColorHistogram(sourceImage)
構文
SI_ColorHistogram(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_FindClrHstgr (sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SI_ColorHistogram DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージから色ヒストグラムを抽出します。次の属性が初期化されます。
-
SI_ColorsList属性: 指定したイメージから導出された色値で初期化されます。
-
SI_FrequenciesList属性: 指定したイメージから導出された頻度で初期化されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
sourceImage.SI_Contentの値がNULLである。
-
このイメージ・フォーマットで、色ヒストグラム特性がサポートされていない。
任意のイメージ・フォーマットで色ヒストグラム特性がサポートされているかどうかを確認するには、SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビューまたはSI_IMAGE_FRMT_FTRSビューを問い合せてください。
例
なし。
J.11 SI_ColorHistogramのメソッド
色ヒストグラム構成とイメージ・マッチングに使用されるSI_ColorHistogramのメソッドは、複数あります。
J.11.1 SI_Append( )
構文
SI_Append(color IN SI_Color, frequency IN DOUBLE PRECISION);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_AppendClrHstgr(feature IN OUT NOCOPY SI_ColorHistogram, color IN SI_Color, frequency IN DOUBLE PRECISION);
説明
色/頻度ペアによって、指定されたSI_ColorHistogram値を拡張します。
パラメータ
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したいずれかの値がNULLである。
-
頻度が0から100以外である。
-
SI_ColorsList属性にSI_MaxHistogramLength要素が指定されている。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.11.2 SI_ColorHistogramのSI_Score( )
構文
SI_Score(image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_ScoreByClrHstgr(feature IN SI_ColorHistogram, image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージの色ヒストグラムを、このメソッドが適用されるSI_ColorHistogramオブジェクト・インスタンスと比較して、スコアを判断して戻します。このメソッドは、DOUBLE PRECISIONの値を0から100の数値で戻します。値が0の場合、指定されたイメージとSI_ColorHistogramオブジェクト・インスタンスの色ヒストグラムは同一です。値が100の場合は、指定されたイメージとSI_ColorHistogramオブジェクト・インスタンスの色ヒストグラムは完全に異なります。次のいずれかの条件に該当する場合、NULL値が戻されます。
-
SI_ColorHistogramオブジェクト・インスタンスの値がNULLである。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
image.SI_Contentの値がNULLである。
-
指定したイメージのフォーマットで、色ヒストグラム特性の値がサポートされていない。
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.12 SI_FeatureListオブジェクト型
最大4つの基本特性と、それらに関連付けられた特性の重みが含まれる複合特性です。重み値によって、イメージ・マッチング時に特定の特性に割り当てられる重要度が指定されます。各重み値には、0.0から1.0の値を指定できます。特性の重み値が0.0の場合、特性はイメージ・マッチングで考慮されません。このオブジェクト型は、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_FeatureListオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_FeatureListのコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- AvgClrFtr_SI SI_AverageColor, AvgClrFtrWght_SI DOUBLE PRECISION, ClrHstgrFtr_SI SI_ColorHistogram, ClrHstgrFtrWght_SI DOUBLE PRECISION, PstnlClrFtr_SI SI_PositionalColor, PstnlClrFtrWght_SI DOUBLE PRECISION, TextureFtr_SI SI_Texture, TextureFtrWght_SI DOUBLE PRECISION,
説明:
-
AvgClrFtr_SI: 平均色。
-
AvgClrFtrWght_SI: 平均色特性の重み(デフォルト値は0.0)。
-
ClrHstgrFtr_SI: 色ヒストグラム。
-
ClrHstgrFtrWght_SI: 色ヒストグラムの重み(デフォルト値は0.0)。
-
PstnlClrFtr_SI: 位置色。
-
PstnlClrFtrWght_SI: 位置色の重み(デフォルト値は0.0)。
-
TextureFtr_SI: テクスチャ。
-
TextureFtrWght_SI: テクスチャの重み(デフォルト値は0.0)。
J.13 SI_FeatureListのコンストラクタ
SI_FeatureListのコンストラクタは1つあります。
J.13.1 SI_FeatureList( )
構文
SI_FeatureList((AvgClrFtr_SI IN SI_AverageColor, AvgClrFtrWght_SI IN DOUBLE PRECISION, ClrHstgrFtr_SI IN SI_ColorHistogram, ClrHstgrFtrWght_SI IN DOUBLE PRECISION, PstnlClrFtr_SI IN SI_PositionalColor, PstnlClrFtrWght_SI IN DOUBLE PRECISION, TextureFtr_SI IN SI_Texture, TextureFtrWght_SI IN DOUBLE PRECISION)
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkFtrList(averageColorFeature IN SI_AverageColor, averageColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION, colorHistogramFeature IN SI_ColorHistogram, colorHistogramFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION, positionalColorFeature IN SI_PositionalColor, positionalColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION, textureFeature IN SI_Texture, textureFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION) RETURN SI_FeatureList;
説明
SI_FeatureListオブジェクトを構築します。すべての特性および特性の重みの属性が、対応する入力パラメータの値に設定されます。
パラメータ
- AvgClrFtr_SI
- averageColorFeature
-
SI_FeatureListの平均色を指定します。
- AvgClrFtrWght_SI
- averageColorFeatureWeight
-
SI_FeatureListの平均色の重みを指定します。デフォルト値は0.0です。重み値の範囲は、0.0から1.0です。値が0.0の場合、特性はイメージ・マッチング時に考慮されません。
- ClrHstgrFtr_SI
- colorHistogramFeature
-
SI_FeatureListの色ヒストグラムを指定します。
- ClrHstgrFtrWght_SI
- colorHistogramFeatureWeight
-
SI_FeatureListの色ヒストグラムの重みを指定します。デフォルト値は0.0です。重み値の範囲は、0.0から1.0です。値が0.0の場合、特性はイメージ・マッチング時に考慮されません。
- PstnlClrFtr_SI
- positionalColorFeature
-
SI_FeatureListの位置色を指定します。
- PstnlClrFtrWght_SI
- positionalColorFeatureWeight
-
SI_FeatureListの位置色の重みを指定します。デフォルト値は0.0です。重み値の範囲は、0.0から1.0です。値が0.0の場合、特性はイメージ・マッチング時に考慮されません。
- TextureFtr_SI
- textureFeature
-
SI_FeatureListのテクスチャを指定します。
- TextureFtrWght_SI
- textureFeatureWeight
-
SI_FeatureListのテクスチャの重みを指定します。デフォルト値は0.0です。重み値の範囲は、0.0から1.0です。値が0.0の場合、特性はイメージ・マッチング時に考慮されません。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
AvgClrFtr_SI属性がNULL値でない場合に、AvgClrFtrWght_SI属性値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である。
-
ClrHstgrFtr_SI属性がNULL値でない場合に、ClrHstgrFtrWght_SI属性値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である。
-
PstnlClrFtr_SI属性がNULL値でない場合に、PstnlClrFtrWght_SI属性値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である。
-
TextureFtr_SI属性がNULL値でない場合に、TextureFtrWght_SI属性値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である。
例
なし。
J.14 SI_FeatureListのメソッド
イメージ・マッチングに使用されるSI_FeatureListのメソッドは、複数あります。
J.14.1 SI_AvgClrFtr( )
構文
SI_AvgClrFtr( ) RETURN SI_AverageColor DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetAvgClrFtr(featureList IN SI_FeatureList) RETURN SI_AverageColor DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのAvgClrFtr_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_AvgClrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetAvgClrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.2 SI_AvgClrFtrWght( )
構文
SI_AvgClrFtrWght( ) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetAvgClrFtrW(featureList IN SI_FeatureList) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのAvgClrFtrWght_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_AvgClrFtrWght, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetAvgClrFtrW, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.3 SI_ClrHstgrFtr( )
構文
SI_ClrHstgrFtr( ) RETURN SI_ColorHistogram DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetClrHstgrFtr(featureList IN SI_FeatureList) RETURN SI_ColorHistogram DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのClrHstgrFtr_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_ClrHstgrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetClrHstgrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.4 SI_ClrHstgrFtrWght( )
構文
SI_ClrHstgrFtrWght( ) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetClrHstgrFtrW(featureList IN SI_FeatureList) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのClrHstgrFtrWght_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_ClrHstgrFtrWght, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetClrHstgrFtrW, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.5 SI_PstnlClrFtr( )
構文
SI_PstnlClrFtr( ) RETURN SI_PositionalColor DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetPstnlClrFtr(featureList IN SI_FeatureList) RETURN SI_PositionalColor DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのPstnlClrFtr_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_PstnlClrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetPstnlClrFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.6 SI_PstnlClrFtrWght( )
構文
SI_PstnlClrFtrWght( ) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetPstnlClrFtrW(featureList IN SI_FeatureList) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのPstnlClrFtrWght_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_PstnlClrFtrWght, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetPstnlClrFtrW, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.7 SI_FeatureListのSI_Score( )
構文
SI_Score(image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_ScoreByFtrList(featureList IN SI_FeatureList, image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
任意のSI_FeatureList値に対する指定されたイメージのスコアを判断して戻します。戻されるスコア値が小さいほど、そのイメージは、スコアリングに使用したSI_FeatureListオブジェクトによって特徴付けられています。戻されるスコア値は次のように計算されます。
メソッドを適用するFeatureListオブジェクトで、NULL以外に指定されている特性の属性の数をnとします。iの範囲を1からnとして、特性の属性をfi、対応する特性の重み値をWiとします。fi.SI_Score(image)×Wiの合計をWiの合計で割った値が、スコア値です。スコア値を決定する処理は、次の式でも表すことができます。
このメソッドは、DOUBLE PRECISIONの値を0から100の数値で戻します。値が0の場合、イメージは特性リスト・オブジェクトと同一です。値が100の場合は、イメージは特性リスト・オブジェクトと完全に異なります。
パラメータ
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、NULL値が戻されます。
-
メソッドを適用する特性リストがNULL値である。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
AvgClrFtr_SI、ClrHstgrFtr_SI、PstnlClrFtr_SIおよびTextureFtr_SIの値がすべてNULLである。
-
すべての特性(AvgClrFtrWght_SI、ClrHstgrFtrWght_SI、PstnlClrFtrWght_SIおよびTextureFtrWght_SI)の重みの合計が0(ゼロ)である。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.14.8 SI_SetFeature(averageColorFeature, averageColorFeatureWeight)
構文
SI_SetFeature(averageColorFeature IN SI_AverageColor, averageColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_SetAvgClrFtr (featureList IN OUT NOCOPY SI_FeatureList, averageColorFeature IN SI_AverageColor, averageColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのSI_AvgClrFtrおよびSI_AvgClrFtrWght属性を変更します。
パラメータ
使用上の注意
-
averageColorFeatureパラメータの値がNULLの場合、AvgClrFtrWght_SI属性は0(ゼロ)に設定され、averageColorFeatureWeightパラメータの値は無視されます。
-
averageColorFeatureパラメータの値がNULL値でない場合に、対応するaverageColorFeatureWeightパラメータ値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である場合、エラーが戻されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.14.9 SI_SetFeature(colorHistogramFeature, colorHistogramFeatureWeight)
構文
SI_SetFeature(colorHistogramFeature IN SI_ColorHistogram, colorHistogramFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_SetClrHstgrFtr (featureList IN OUT NOCOPY SI_FeatureList, colorHistogramFeature IN SI_ColorHistogram, colorHistogramFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのClrHstgrFtr_SIおよびClrHstgrFtrWght_SI属性を変更します。
パラメータ
使用上の注意
-
colorHistogramFeatureパラメータの値がNULLの場合、ClrHstgrFtrWght_SI属性は0(ゼロ)に設定され、colorHistogramFeatureWeightパラメータの値は無視されます。
-
colorHistogramFeatureパラメータの値がNULL値でない場合に、対応するcolorHistogramFeatureWeightパラメータ値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である場合、エラーが戻されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.14.10 SI_SetFeature(positionalColorFeature, positionalColorFeatureWeight)
構文
SI_SetFeature(positionalColorFeature IN SI_PositionalColor, positionalColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_SetPstnlClrFtr(featureList IN OUT NOCOPY SI_FeatureList, positionalColorFeature IN SI_PositionalColor, positionalColorFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのPstnlClrFtr_SIおよびPstnlClrFtrWght_SI属性を変更します。
パラメータ
使用上の注意
-
positionalColorFeatureパラメータの値がNULLの場合、PstnlClrFtrWght_SI属性は0(ゼロ)に設定され、positionalColorFeatureWeightパラメータの値は無視されます。
-
positionalColorFeatureパラメータの値がNULL値でない場合に、positionalColorFeatureWeightパラメータ値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である場合、エラーが戻されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.14.11 SI_SetFeature(textureFeature, textureFeatureWeight)
構文
SI_SetFeature(textureFeature IN SI_Texture, textureFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_SetTextureFtr(featureList IN OUT NOCOPY SI_FeatureList, textureFeature IN SI_Texture, textureFeatureWeight IN DOUBLE PRECISION);
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのTextureFtr_SIおよびTextureFtrWght_SI属性を変更します。
パラメータ
使用上の注意
-
textureFeatureパラメータの値がNULL値で、TextureFtrWght_SI属性が0(ゼロ)に設定されている場合、textureFeatureWeightパラメータの値は無視されます。
-
textureFeatureパラメータの値がNULLの場合に、textureFeatureWeightパラメータ値がNULLまたは0(ゼロ)より小さい値である場合、エラーが戻されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.14.12 SI_TextureFtr( )
構文
SI_TextureFtr( ) RETURN SI_Texture DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetTextureFtr (featureList IN SI_FeatureList) RETURN SI_Texture DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのTextureFtr_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_TextureFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetTextureFtr, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.14.13 SI_TextureFtrWght( )
構文
SI_TextureFtrWght( ) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetTextureFtrW(featureList in SI_FeatureList) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_FeatureListオブジェクトのTextureFtrWght_SI属性の値を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_TextureFtrWght, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetTextureFtrW, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.15 SI_PositionalColorオブジェクト型
SI_PositionalColorオブジェクトは、イメージの主要な色の位置を表現します。イメージがn×m個の四角形に分割される場合、位置色特性は、その四角形の主要なn×m色によってイメージを特徴付けます。このオブジェクト型は、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。(colorPositions属性の構文の詳細は、「内部ヘルパー型」を参照してください。)
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_PositionalColorオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_PositionalColorオブジェクトのコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- SI_ColorPositions colorPositions,
説明:
-
SI_ColorPositions: イメージの主要な色の位置を表現するSI_Colorの配列。
J.16 SI_PositionalColorのコンストラクタ
SI_PositionalColorオブジェクトのコンストラクタは1つあります。
J.16.1 SI_PositionalColor( )
構文
SI_PositionalColor(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_FindPstnlClr(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SI_PositionalColor DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージからSI_PositionalColorオブジェクトを構築します。SI_ColorPositions配列属性は、指定したイメージから導出された主要な色値で初期化されます。
SI_PositionalColorオブジェクトを導出する場合、イメージは、n×m個の四角形に分割されると仮定され、n×mの積がSI_NumberSectionsの値と等しくなります。(SI_NumberSectionsの値は、SI_INFORMTN_SCHEMAのSI_VALUESビューを問い合せてください。)各四角形の主要な色が決定されます。このように計算された配列が、SI_ColorPositions配列属性の値です。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
sourceImageパラメータの値がNULLである。
-
sourceImage.SI_Contentの値がNULLである。
-
このイメージ・フォーマットで、位置色特性がサポートされていない。
任意のイメージ・フォーマットで位置色特性がサポートされているかどうかを確認するには、SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビューまたはSI_IMAGE_FRMT_FTRSビューを問い合せてください。
例
なし。
J.17 SI_PositionalColorのメソッド
イメージ・マッチングに使用できるSI_PositionalColorのメソッドが1つあります。
J.17.1 SI_PositionalColorのSI_Score( )
構文
SI_Score(image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_ScoreByPstnlClr(feature IN SI_PositionalColor, image IN SI_StillImage), RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージを、このメソッドが適用されるSI_PositionalColorオブジェクトと比較して、スコアを判断して戻します。イメージのスコアリングでは、そのイメージはn×m個の四角形に分割され、その積(m * n)がSI_NumberSectionsと等しくなります。(SI_NumberSectionsの値は、SI_INFORMTN_SCHEMAのSI_VALUESビューを問い合せてください。)戻される値が小さいほど、そのイメージのn×m個の主要な色は、このメソッドが適用されるSI_PositionalColorの主要な色によって特徴付けられています。
このメソッドは、DOUBLE PRECISIONの値を0から100の数値で戻します。ただし、次のいずれかの条件に該当する場合は、NULL値が戻されます。
-
このメソッドを適用するSI_PositionalColorオブジェクトの値がNULLである。
-
imageパラメータの値がNULLである。
-
image.content_SI属性の値がNULLである。
-
指定したイメージで、位置色特性がサポートされていない。
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.18 SI_StillImageオブジェクト型
SI_StillImageオブジェクト型は、高さ、幅、フォーマットなどの固有のイメージ特性でデジタル・イメージを表現します。これは、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成され、INSTANTIABLEおよびNOT FINALとして宣言されます。
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_StillImageオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_StillImageのコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- content_SI ORDSYS.ORDSOURCE, contentLength_SI INTEGER, format_SI VARCHAR2(4000), height_SI INTEGER, width_SI INTEGER, -- Oracle attribute extensions mimeType_ora VARCHAR2(4000), contentFormat_ora VARCHAR2(4000), compressionFormat_ora VARCHAR2(4000), -- Flag to retainFeatures_SI INTEGER, -- Oracle extension attributes to cache image features averageColorSpec_ora SI_Color, colorsList_ora colorsList, frequenciesList_ora colorFrequenciesList, colorPositions_ora colorPositions, textureEncoding_ora textureEncoding,
説明:
-
content_SI: バイナリ・イメージまたはBLOBを含むORDSourceオブジェクト。(SQL/MMはSI_Content属性をBLOBとして指定します。)
-
contentLength_SI: イメージのバイト単位のコンテンツ長。
-
format_SI: イメージ・フォーマット。
-
height_SI: イメージの行数。
-
width_SI: イメージの列数。
-
mimeType_ora: MIMEタイプについての情報。(これは、SQL/MM Still Image規格に対するOracleの拡張機能です。)
-
contentFormat_ora: イメージのタイプ(モノクロなど)。(これは、SQL/MM Still Image規格に対するOracleの拡張機能です。)
-
compressionFormat_ora: イメージ・データに使用される圧縮アルゴリズム。(これは、SQL/MM Still Image規格に対するOracleの拡張機能です。)
-
retainFeatures_SI: イメージ特性を抽出してキャッシュするかどうかを示すフラグ。
-
averageColorSpec_ora: キャッシュされたSI_Colorオブジェクト。
-
colorsList_ora: キャッシュされた色の配列。
-
frequenciesList_ora: キャッシュされた色頻度の配列。
-
colorPositions_ora: キャッシュされた色の位置の配列。
-
textureEncoding_ora: キャッシュされたテクスチャの配列。
J.19 SI_StillImageのコンストラクタ
SI_StillImageオブジェクトで使用できるコンストラクタは3つあります。
注意:
SI_StillImageオブジェクトを構築する場合は、SI_StillImageオブジェクトのデフォルト・コンストラクタではなく、前述のいずれかのコンストラクタを使用することをお薦めします。
J.19.1 SI_StillImage(content)
構文
SI_StillImage(content IN BLOB) RETURN SELF as RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkStillImage1(content in BLOB) RETURN SI_StillImage DETERMINISTIC;
説明
新しいSI_StillImageオブジェクトを戻します。このコンストラクタは、次のSI_StillImage属性を初期化します。
-
content_SI.localData: 指定したイメージで初期化されます。
-
contentLength_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの長さで初期化されます。
-
format_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージのフォーマットで初期化されます。
-
height_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの高さで初期化されます。
-
width_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの幅で初期化されます。
プラグマ
なし。
例外
ORDImageSIExceptions.NULL_CONTENT
この例外は、contentパラメータがNULLの場合に発生します。
この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。
使用上の注意
なし。
例
なし。
J.19.2 SI_StillImage(content, explicitFormat)
構文
SI_StillImage(content IN BLOB, explicitFormat IN VARCHAR2) RETURN SELF as RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_MkStillImage2(content in BLOB, explicitFormat in VARCHAR2) RETURN SI_StillImage DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージおよびフォーマットからSI_StillImageオブジェクトを構築します。このコンストラクタを使用すると、指定したイメージがサポートされていないイメージ・フォーマットである場合にも、イメージ・フォーマットを指定できます。サポートされているイメージ・フォーマットのリストを取得するには、SI_INFORMTN_SCHEMAのSI_IMAGE_FORMATSビューを問い合せてください。
このコンストラクタは、次のSI_StillImage属性を初期化します。
-
content_SI.localData: 指定したイメージで初期化されます。
-
contentLength_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの長さで初期化されます。
-
format_SI: 指定したイメージ・フォーマットで初期化されます。
-
height_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの高さで初期化されます。コンストラクタ・ファンクションが、指定されたイメージから高さの値を抽出できない場合、height_SI属性に高さの値を割り当てることができます(たとえば、
myImage.height_SI
:=
height
)。 -
width_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの幅で初期化されます。コンストラクタ・ファンクションが、指定したイメージから幅の値を抽出できない場合、width_SI属性に幅の値を割り当てることができます(たとえば、
myImage.width_SI
:=
width
)。
パラメータ
プラグマ
なし。
例外
ORDImageSIExceptions.NULL_CONTENT
この例外は、contentパラメータがNULLの場合に発生します。
この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。
使用上の注意
explicitFormatパラメータがNULL値の場合、または次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
explicitFormatパラメータの値はサポートされているフォーマットであるが、指定したイメージから抽出されたフォーマットと同一でない。
-
explicitFormatパラメータの値はサポートされていないフォーマットであるが、指定したイメージから抽出されたフォーマットがNULL値でない。
次の表に、explicitFormatパラメータと実際のイメージ・フォーマットの値、およびそれらの値の組合せでエラーが戻されるかどうかを示します。NULLのイメージ・フォーマットは、フォーマットをイメージから抽出できないことを示します。
表J-1 explicitFormatパラメータの値
explicitFormat | イメージ・フォーマット | エラーが戻されるか |
---|---|---|
GIF(サポートされているフォーマット) |
GIF |
いいえ |
GIF(サポートされているフォーマット) |
JPEG |
はい |
xyz(サポートされていないフォーマット) |
GIF |
はい |
xyz(サポートされていないフォーマット) |
NULL |
いいえ |
例
なし。
J.19.3 SI_StillImage(content, explicitFormat, height, width)
構文
SI_StillImage(content IN BLOB, explicitFormat IN VARCHAR2, height IN INTEGER, width IN INTEGER) RETURN SI_STILLIMAGE as RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
ora_SI_MkStillImage(content IN BLOB) explicitFormat IN VARCHAR2, height IN INTEGER, width IN INTEGER) RETURN SI_StillImage DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージからSI_StillImage値を構築します。このコンストラクタを使用すると、指定したイメージがサポートされていないイメージ・フォーマットである場合にも、イメージ・フォーマット、高さおよび幅を指定できます。サポートされているイメージ・フォーマットのリストを取得するには、SI_INFORMTN_SCHEMAのSI_IMAGE_FORMATSビューを問い合せてください。
このコンストラクタおよび同等のSQLファンクションは、SQL/MM Still Image規格に対するOracleの拡張機能です。
このコンストラクタは、次のSI_StillImage属性を初期化します。
-
content_SI.localData: 指定したイメージで初期化されます。
-
contentLength_SI: 指定したイメージから抽出されたイメージの長さで初期化されます。
-
format_SI: 指定したイメージ・フォーマットで初期化されます。
-
height_SI: 指定したイメージから高さを抽出できない場合、指定した高さで初期化されます。
-
width_SI: 指定したイメージから幅を抽出できない場合、指定した幅で初期化されます。
パラメータ
プラグマ
なし。
例外
ORDImageSIExceptions.ILLEGAL_HEIGHT_WIDTH_SPEC
この例外は、heightまたはwidthパラメータの値がNULLまたは負の値の場合に発生します。
ORDImageSIExceptions.NULL_CONTENT
この例外は、contentパラメータがNULLの場合に発生します。
これらの例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。
使用上の注意
explicitFormatパラメータ値がNULL値の場合、または次のいずれかの条件に該当する場合、エラー・メッセージが戻されます。
-
explicitFormatパラメータの値はサポートされているフォーマットであるが、イメージから抽出されたフォーマットと同一でない。
-
explicitFormatパラメータの値はサポートされていないフォーマットであるが、イメージから抽出されたフォーマットがNULL値でない。
次の表に、explicitFormatパラメータと実際のイメージ・フォーマットの値、およびそれらの値の組合せでエラーが戻されるかどうかを示します。NULLのイメージ・フォーマットは、フォーマットをイメージから抽出できないことを示します。
表J-2 explicitFormatパラメータの値
explicitFormat | イメージ・フォーマット | エラーが戻されるか |
---|---|---|
GIF(サポートされているフォーマット) |
GIF |
いいえ |
GIF(サポートされているフォーマット) |
JPEG |
はい |
xyz(サポートされていないフォーマット) |
GIF |
はい |
xyz(サポートされていないフォーマット) |
NULL |
いいえ |
例
なし。
J.20 SI_StillImageのメソッド
イメージ・データの操作に使用されるSI_StillImageのメソッドは、複数あります。
J.20.1 SI_ClearFeatures( )
構文
SI_ClearFeatures( );
説明
イメージ特性のキャッシュを無効にして、すべての内部イメージ特性の属性の値をNULLに設定します。イメージ・マッチングを実行していない場合、このメソッドをコールして、特性の同期化に関連する処理のオーバーヘッドを軽減できます。このメソッドは、サポートされていないイメージ・フォーマットには機能しません。
このメソッドは、SQL/MM Still Image規格の第1版には含まれていませんが、次の版に含まれることが認可されています。
パラメータ
なし。
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし
例外
なし。
例
なし。
J.20.2 SI_InitFeatures( )
構文
SI_InitFeatures( );
説明
イメージ特性を抽出して、それらの特性をSI_StillImageオブジェクトにキャッシュします。このメソッドを一度コールすると、イメージが処理されるたびに新しいイメージ特性が自動的に抽出されるように、SI_StillImageによってイメージ特性が管理されます。イメージ・マッチングを行うユーザーは、このメソッドを使用することをお薦めします。
このメソッドは、SQL/MM Still Image規格の第1版には含まれていませんが、次の版に含まれることが認可されています。
パラメータ
なし。
使用上の注意
-
イメージ特性のキャッシュに関連するパフォーマンスへの影響は、次のとおりです。
-
SI_SetContentやSI_ChangeFormatなどのイメージ処理メソッドの処理速度は低下します。
-
SI_Scoreなどのイメージ・マッチング・メソッドの処理速度は向上します。
-
-
イメージ特性の抽出およびキャッシュは、サポートされていないイメージ・フォーマットには実行できません。
プラグマ
なし。
例外
ORDImageSIExceptions.UNSUPPORTED_IMAGE_FORMAT
この例外は、サポートされていないイメージ・フォーマットでこのメソッドがコールされた場合に発生します。
この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。
例
なし。
J.20.3 SI_ChangeFormat( )
構文
SI_ChangeFormat(targetFormat IN VARCHAR2);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_ConvertFormat(image IN OUT NOCOPY SI_StillImage, targetFormat IN VARCHAR2);
説明
SI_StillImageオブジェクトのフォーマットを変換して、影響を受ける属性を次のように調整します。
-
content_SIを、targetFormatパラメータで指定された値に変換します。
-
contentLength_SIを、content_SI属性から抽出した新しいイメージの長さで更新します。
-
format_SIを、targetFormatパラメータ値と同じ値に設定します。
-
height_SIを、content_SI属性から抽出した新しい高さで更新します。
-
width_SIを、content_SI属性から抽出した新しい幅で更新します。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラー・メッセージが戻されます。
-
format_SI属性の値がNULLである。
-
targetFormatパラメータの値がNULLである。
-
format_SIからtargetFormatへの変換がサポートされていない。(任意のフォーマットの変換がOracle Multimediaでサポートされているかどうかを確認するには、SI_INFORMTN_SCHEMAのSI_IMAGE_FORMAT_CONVERSIONSまたはSI_FORMAT_CONVRSNSビューの値を問い合せてください。)
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.20.4 SI_Content( )
構文
SI_Content ( ) RETURN BLOB DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetContent(image IN SI_StillImage) RETURN BLOB DETERMINISTIC;
説明
このメソッドが適用されるSI_StillImageオブジェクトのcontent_SI属性に格納されたBLOBを戻します。
パラメータ
なし。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_Content, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetContent, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.20.5 SI_ContentLength( )
構文
SI_ContentLength ( ) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetContentLngth(image IN SI_StillImage) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
説明
指定されたSI_StillImageオブジェクトのcontentLength_SI属性の値(バイト単位)を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_ContentLength, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetContentLngth, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.20.6 SI_Format( )
構文
SI_Format ( ) RETURN VARCHAR2 DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetFormat(image IN SI_StillImage) RETURN VARCHAR2 DETERMINISTIC;
説明
このメソッドが適用されるSI_StillImageオブジェクトのformat_SI属性の値(TIFF、JFIFなど)を戻します。
パラメータ
なし。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_Format, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetFormat, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.20.7 SI_Height( )
構文
SI_Height ( ) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetHeight(image IN SI_StillImage) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
説明
このメソッドが適用されるSI_StillImageオブジェクトのheight_SI属性の値(ピクセル単位)を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_Height, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetHeight, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.20.8 SI_RetainFeatures( )
構文
SI_RetainFeatures( ); RETURN BOOLEAN DETERMINISTIC;
説明
イメージ特性を抽出してキャッシュするかどうかを示すブール値(TRUEまたはFALSE)を戻します。
このメソッドは、SQL/MM Still Image規格の第1版には含まれていませんが、次の版に含まれることが認可されています。
パラメータ
なし。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.20.9 SI_SetContent( )
構文
SI_SetContent(content IN BLOB);
同等のSQLプロシージャの構文
SI_ChgContent(image IN OUT NOCOPY SI_StillImage, content IN BLOB);
説明
SI_StillImageオブジェクトのコンテンツを更新します。次のように属性の値を設定します。
-
content_SIを、指定されたイメージに指定された値で更新します。
-
contentLength_SIを、指定されたイメージから抽出した新しいコンテンツ長で更新します。
-
height_SIを、指定されたイメージから抽出した新しい高さで更新します。
-
width_SIを、指定されたイメージから抽出した新しい幅で更新します。
パラメータ
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし。
例外
ORDImageSIExceptions.NULL_CONTENT
この例外は、contentパラメータがNULLの場合に発生します。
この例外の詳細は、「Oracle Multimediaオブジェクトの例外」を参照してください。
例
なし。
J.20.10 SI_Thumbnail( )
構文
SI_Thumbnail ( ) RETURN SI_StillImage;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetThmbnl (image IN SI_StillImage) RETURN SI_StillImage;
説明
指定されたSI_StillImageオブジェクトから縮小イメージを導出します。デフォルトの縮小サイズは80×80ピクセルです。このメソッドはイメージのアスペクト比を保持するため、導出される縮小サイズは80×80ピクセルに最も近いサイズになります。
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.20.11 SI_Thumbnail(height,width)
構文
SI_Thumbnail(height IN INTEGER, width IN INTEGER) RETURN SI_StillImage DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetSizedThmbnl(image IN SI_StillImage, height IN INTEGER, width IN INTEGER) RETURN SI_StillImage DETERMINISTIC;
説明
指定された高さおよび幅を使用して、指定されたSI_StillImageオブジェクトから新しい縮小イメージを導出します。このメソッドはアスペクト比を保持しません。
パラメータ
使用上の注意
アスペクト比を保持するには、適切な高さと幅の値を指定します。適切な高さと幅の値を取得するには、イメージの高さと幅の値に必要なスケール変更係数を掛けます。たとえば、イメージ・サイズが100×100ピクセルで、元のイメージの4分の1の縮小イメージを導出する必要がある場合、height引数は100を2で割った値、width引数も100を2で割った値にする必要があります。導出される縮小イメージは50×50ピクセルになり、アスペクト比は保持されます。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.20.12 SI_Width( )
構文
SI_Width ( ) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_GetWidth(image IN SI_StillImage) RETURN INTEGER DETERMINISTIC;
説明
このメソッドが適用されるSI_StillImageオブジェクトのwidth_SI属性の値(ピクセル単位)を戻します。
使用上の注意
なし。
メソッド・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_Width, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
ファンクション・プラグマ
PRAGMA RESTRICT_REFERENCES(SI_GetWidth, WNDS, WNPS, RNDS, RNPS)
例外
なし。
例
なし。
J.21 SI_Textureオブジェクト型
反復項目のサイズ(粗さ)、輝度のバリエーション(コントラスト)および主要な方向(方向性)によって、イメージのテクスチャ特性を記述します。このオブジェクト型は、実行者権限が設定されたORDSYSスキーマに作成されます。INSTANTIABLEおよびNOT FINAL型として宣言されます。(textureEncoding属性の構文の詳細は、「内部ヘルパー型」を参照してください。)
注意:
属性に直接アクセスすると、SI_Textureオブジェクトの内部表現を変更してしまう可能性があるため、それを避けるためにSI_Textureのコンストラクタおよびメソッドを使用してください。
このオブジェクト型の属性は、ordisits.sql
ファイルで次のように定義されています。
------------------- -- TYPE ATTRIBUTES ------------------- SI_TextureEncoding textureEncoding,
説明:
-
SI_TextureEncoding: 粗さ、コントラスト、方向性などのイメージのテクスチャ特性を表現するVARRAY。
J.22 SI_Textureのコンストラクタ
SI_Textureオブジェクトのコンストラクタは1つあります。
J.22.1 SI_Texture( )
構文
SI_Texture(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SELF AS RESULT DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_FindTexture(sourceImage IN SI_StillImage) RETURN SI_Texture DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージからSI_Textureオブジェクトを構築します。
プラグマ
なし。
例外
なし。
使用上の注意
次のいずれかの条件に該当する場合、エラーが戻されます。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
sourceImage.SI_Contentの値がNULLである。
-
指定したイメージのフォーマットで、テクスチャ特性がサポートされていない。任意のイメージのフォーマットで、テクスチャ特性がサポートされているかどうかを確認するには、SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビューまたはSI_IMAGE_FRMT_FTRSビューを問い合せてください。
例
なし。
J.23 SI_Textureのメソッド
イメージ・マッチングに使用できるSI_Textureのメソッドが1つあります
J.23.1 SI_TextureのSI_Score( )
構文
SI_Score(image IN SI_StillImage) RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
同等のSQLファンクションの構文
SI_ScoreByTexture(feature IN SI_Texture, image IN SI_StillImage), RETURN DOUBLE PRECISION DETERMINISTIC;
説明
指定されたイメージを、メソッドが適用されるSI_Textureオブジェクトと比較して、スコアを判断して戻します。戻される値が小さいほど、そのイメージのテクスチャは、スコアリングに使用したSI_Texture値によって特徴付けられています。このメソッドは、DOUBLE PRECISIONの値を0から100の数値で戻します。ただし、次のいずれかの条件に該当する場合は、NULL値が戻されます。
-
このメソッドを適用するSI_Textureオブジェクトの値がNULLである。
-
指定したイメージの値がNULLである。
-
image.SI_Contentsの値がNULLである。
-
指定したイメージで、テクスチャ特性がサポートされていない。
使用上の注意
なし。
プラグマ
なし。
例外
なし。
例
なし。
J.24 ビュー
SI_INFORMTN_SCHEMAスキーマには、サポートされているイメージ・フォーマットと実装定義された値を示すいくつかのビューが含まれています。これらのビューでは、SELECT権限がPUBLICに付与されます。ビューには次のものがあります。
-
SI_IMAGE_FORMATS
-
SI_IMAGE_FORMAT_CONVERSIONS
-
SI_IMAGE_FORMAT_FEATURES
-
SI_THUMBNAIL_FORMATS
-
SI_VALUES
この項に示す表では、これらの各ビューの列名、データ型および説明を示します。
表J-3では、SI_IMAGE_FORMATSビューについて説明します。このビューは、サポートされているイメージ・フォーマットを示します。
表J-3 SI_IMAGE_FORMATSビュー
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
SI_FORMAT |
VARCHAR2(SI_MaxFormatLength) |
サポートされているイメージ・フォーマットのリスト。 |
表J-4では、SI_IMAGE_FORMAT_CONVERSIONSビューについて説明します。このビューは、イメージ・フォーマット変換がサポートされているソースおよびターゲットのイメージ・フォーマットを示します。このビューの短縮名はSI_IMAGE_FORMAT_CONVRSNSです。
表J-4 SI_IMAGE_FORMAT_CONVERSIONSビュー
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
SI_SOURCE_FORMAT |
VARCHAR2(SI_MaxFormatLength) |
ソース・イメージのフォーマット。 |
SI_TARGET_FORMAT |
VARCHAR2(SI_MaxFormatLength) |
ターゲット・イメージのフォーマット。 |
表J-5では、SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビューについて説明します。このビューは、基本特性がサポートされているイメージ・フォーマットを示します。このビューの短縮名はSI_IMAGE_FRMT_FTRSです。
表J-5 SI_IMAGE_FORMAT_FEATURESビュー
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
SI_FORMAT |
VARCHAR2(SI_MaxFormatLength) |
フォーマット名。 |
SI_FEATURE_NAME |
VARCHAR2(100) |
特定のフォーマットでサポートされている基本特性名。値は次のいずれかです。
|
表J-6では、SI_THUMBNAIL_FORMATSビューについて説明します。このビューは、縮小イメージを導出可能なイメージ・フォーマットを示します。このビューの短縮名はSI_THUMBNAIL_FRMTSです。
表J-6 SI_THUMBNAIL_FORMATSビュー
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
SI_FORMAT |
VARCHAR2(SI_MaxFormatLength) |
縮小イメージを導出可能なフォーマット。 |
表J-7では、SI_VALUESビューについて説明します。このビューは、実装定義された値を示します。
表J-7 SI_VALUESビュー
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
SI_VALUE |
VARCHAR2( SI_MaxFormatLength) |
実装定義されたメタ変数。SI_VALUESビューには8行が含まれ、各行には次のいずれかのSI_VALUE列値が含まれます。
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SI_SUPPORTED_VALUE |
NUMBER(38) |
次の値を含む列。
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