2 Oracle Connection Manager制御ユーティリティ

この章では、Oracle Connection Manager制御ユーティリティのコマンドと構文を説明します。

この章のトピックは、次のとおりです:

2.1 Oracle Connection Manager制御ユーティリティの概要

Oracle Connection Manager制御ユーティリティを使用すると、Oracle Connection Managerを管理できます。このユーティリティのコマンドによって、1つ以上のOracle Connection Managerで基本的な管理機能を実行できます。さらに、パラメータの設定を表示および変更できます。

2.2 コマンド・モードと構文

Oracle Connection Manager制御ユーティリティの基本的な構文は、次のとおりです。

cmctl command [argument]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次のタイプのコマンドをサポートしています。

ノート:

SETコマンドを使用して、構成パラメータを動的に変更できます。変更は、Oracle Connection Managerが終了するまでの間のみ有効です。これらの変更はcman.oraファイルに保存できません。ただし、例外として、Oracle Connection Managerのパスワードは、SAVE_PASSWD コマンドを使用することで保存できます。

Oracle Connection Manager制御ユーティリティは、コマンド・モードまたはバッチ・モードで使用できます。

  • コマンド・モードの使用方法:

    • Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

      次のように、コマンドラインでcmctlと入力し、プログラム・プロンプトが表示されたらコマンドを発行します。

      cmctl
      CMCTL> command
      
    • オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

      次のように、オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトからコマンド全体を入力します。

      cmctl [command] [argument1 . . . argumentN] [-c instance_name]
      

      この方法で発行する各コマンドには、引数としてOracle Connection Managerインスタンス名を指定できます。Oracle Connection Managerのインスタンス名を指定しない場合は、デフォルトのインスタンス名が使用されます。デフォルト名はcman_hostnameです。以前のCMCTLセッションでパスワードが設定されていた場合は、パスワードが要求されます。Oracle Connection ManagerのOracle Connection Manager制御ユーティリティ・セッションからコマンドを発行する際、パスワードが設定されている場合は、セッションの開始時にパスワードを1度入力する必要があります。

      注意:

      コマンドラインでパスワードを指定するオプションがあります。ただし、これにより画面上にパスワードが表示されるため、潜在的なセキュリティ上のリスクとなります。コマンドラインでパスワード・オプション(-p)を使用しないことをお薦めします。

  • バッチ・モードの使用方法:

    複数のコマンドを標準的なテキスト・ファイルにまとめると、一連のコマンドとして実行できます。バッチ・モードで実行するには、次の構文を使用します。

    cmctl @input_file
    

関連項目:

Oracle Connection Managerプロセスの概要は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

2.3 Oracle Connection Manager制御ユーティリティのコマンド

この項では、Oracle Connection Manager制御ユーティリティの次のコマンドをリストして説明します。

2.3.1 ADMINISTER

用途

Oracle Connection Managerのインスタンスを選択します。

前提条件

なし

構文

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> ADMINISTER [-c] instance_name

引数

instance_name: 管理するOracle Connection Managerのインスタンス名。インスタンスはcman.oraファイルに定義されます。

使用上のノート

ADMINISTERコマンドはユーティリティ内でのみ発行できます。このコマンドをオペレーティング・システムから発行することはできません。

ADMINISTERを使用すると、管理するOracle Connection Managerインスタンスを選択できます。Oracle Connection Managerインスタンスを起動するには、STARTUPコマンドを発行する必要があります。

コマンドにインスタンス名を指定しない場合、管理対象のインスタンスはローカル・インスタンスにデフォルト設定されます。

ローカル・インスタンスでないインスタンスを管理する場合は、-cオプションを使用します。

パスワードは、Oracle Connection Managerのインストール時または以前のセッション中に設定されていた場合のみ指定する必要があります。

CMCTL> ADMINISTER cman_indl040ad
Enter CMAN password: password
Current instance cman_indl040ad is already started
Connections refer to (address=(protocol=TCP)(host=indl040ad)(port=1560)).
The command completed successfully

2.3.2 CLOSE CONNECTIONS

用途

接続を終了します。特定の修飾子を使用して終了する接続を選択します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl CLOSE CONNECTIONS [in state] [gt time] [from source] [to destination]
[for service] [using gateway_process_id] [connect_identifier_list]
[-c cman_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> CLOSE CONNECTIONS [in state] [gt time] [from source] [to destination] 
[for service] [using gateway_process_id] [connect_identifier_list]

引数

state: 次のいずれかの値を使用して、選択する接続の状態を指定します。

  • idle: 接続が確立しているが非アクティブな接続。

  • connecting: 接続試行中の接続。

  • established: 接続が確立し、データを転送している接続。

  • terminating: 切断されている接続。

接続の状態を指定しない場合、CLOSE CONNECTIONSでは、デフォルトで可能性のあるすべての状態の接続が選択されます。これらの条件下で時間修飾子を指定すると、その時間の長さはクライアントが接続を開始した後の経過時間を示します。

time: 時間形式。次のフォーマットを使用して時間を入力し、その時間より長い接続を指定します。

gt[hh:mm:]ss

source: 接続元アドレス。次のいずれかのフォーマットを使用して、接続元アドレスを指定します。

  • from IP

  • from hostname

  • from subnet

destination: 接続先アドレス。次のいずれかのフォーマットを使用して、接続先アドレスを指定します。

  • to IP

  • to hostname

  • to subnet

service: サービス名。service_nameパラメータを使用して、sales.us.example.comなどのサービスを指定します。

gateway_process_id: ゲートウェイ・プロセス識別子は数値です。この数値を使用してゲートウェイ・プロセスを識別し、そのゲートウェイ・プロセスによって委任される接続を指定します。ゲートウェイ・プロセス識別子を調べるには、Oracle Connection Manager制御ユーティリティのshow gatewaysコマンドを使用します。

connect_identifier_list: 接続識別子。複数の接続識別子を指定する場合は、スペースで区切ります。

使用上のノート

CLOSE CONNECTIONSコマンドを使用すると接続が終了されるため、クライアントとサーバーの両方でエラー・メッセージが生成される可能性があります。

IDLE状態修飾子には、常に時間修飾子を指定する必要があります。

引数を指定せずにCLOSE CONNECTIONSを発行すると、すべての接続がクローズします。

次の例では、すべての状態の接続がシャットダウンの対象となります。接続後の経過時間は1時間30分を超えている必要があります。接続元は指定されているサブネット、接続先は指定されているホスト名です。

CMCTL> CLOSE CONNECTIONS gt 1:30:00 from 192.0.2.32/24 to host1

次の例では、ゲートウェイ・プロセス0によって委任されており、アイドル時間が30分を超えている接続がシャットダウンされます。

CMCTL> CLOSE idle CONNECTIONS gt 30:00 using 0

次の例では、サービスsales.us.example.comに接続している接続がシャットダウンされます。

CMCTL> CLOSE established CONNECTIONS for sales.us.example.com

2.3.3 EXIT

用途

Oracle Connection Manager制御ユーティリティを終了します。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl EXIT [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> EXIT

使用上のノート

このコマンドは、QUITコマンドと同じです。

CMCTL> EXIT

2.3.4 HELP

用途

Oracle Connection Manager制御ユーティリティの全コマンドを表示したり、コマンド構文など、特定のコマンドに関するヘルプを表示したりする場合に使用します。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl HELP [command] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> HELP [command]

引数

command: HELPコマンドを指定します。次の出力例にコマンドを示します。

HELPへの引数としてコマンドを入力すると、そのコマンドの使用方法に関する情報が表示されます。引数なしでHELPを入力すると、全コマンドのリストが表示されます。

CMCTL> HELP
The following operations are available
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:

administer      close*          exit            reload
resume*         save_passwd     set*            show*
shutdown        sleep           startup         suspend*
show_version    quit

2.3.5 QUIT

用途

Oracle Connection Manager制御ユーティリティを終了し、オペレーティング・システムのプロンプトに戻ります。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl QUIT

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> QUIT

使用上のノート

このコマンドは、EXITコマンドと同じです。

CMCTL> QUIT

2.3.6 RELOAD

用途

パラメータとルールを動的に再度読み込みます。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl RELOAD [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> RELOAD

使用上のノート

RELOADコマンドで修正された構成情報は、新しい接続にのみ適用されます。既存の接続には影響しません。SET RELOADコマンドでは、cman.oraに設定されている構成がリストアされるため、SETコマンドより優先されます。

RELOADを使用すると、Oracle Connection Managerのリスナーにゲートウェイが登録されます。その間、登録プロセスが完了するまで、新しい接続が拒否される可能性があります。

CMCTL> RELOAD
The command completed successfully

2.3.7 RESUME GATEWAYS

用途

一時停止しているゲートウェイ・プロセスを再開します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl RESUME GATEWAYS [gateway_process_id] [cman_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> RESUME GATEWAYS [gateway_process_id]

引数

gateway_process_id: 再オープンする1つ以上のゲートウェイ・プロセス。複数のゲートウェイ・プロセスを指定する場合は、プロセス識別子をスペースで区切ります。

使用上のノート

引数を指定せずにRESUME GATEWAYSを発行すると、クローズしているすべてのゲートウェイ・プロセスが再オープンされます。

CMCTL> RESUME GATEWAYS 1
The command completed successfully

2.3.8 SAVE_PASSWD

用途

cman.oraファイル(Oracle Connection Managerの構成ファイル)に現行のパスワードを保存します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SAVE_PASSWD [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SAVE_PASSWD

使用上のノート

このコマンドを実行すると、Oracle Connection Managerの次のセッションで、パスワードが使用されます。このパスワードは暗号化されたフォーマットでcman.oraファイルに保存されます。

CMCTL> SAVE_PASSWD

2.3.9 SET

用途

このコマンドで変更できるパラメータを一覧表示します。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET

CMCTL> SET
The following operations are available after set
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:

aso_authentication_filter     outbound_connect_timeout
connection_statistics         password
event                         session_timeout
idle_timeout                  trace_directory
inbound_connect_timeout        trace_level                                                    
log_directory
log_level

2.3.10 SET ASO_AUTHENTICATION_FILTER

用途

クライアントが認証時にOracle Databaseセキュリティを使用する必要があるかどうかを指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET ASO_AUTHENTICATION_FILTER {on | off}[-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET ASO_AUTHENTICATION_FILTER {on | off}

引数

on: クライアントの認証でSecure Network Service(SNS)を使用していない接続を拒否します。SNSはOracle Databaseセキュリティの一部です。

off: クライアント接続に認証が不要かどうかを指定します。これはデフォルトです。

CMCTL> set aso_authentication_filter ON
CMAN_user.us.example.com parameter aso_authentication_filter set to ON
The command completed successfully

2.3.11 SET CONNECTION_STATISTICS

用途

ゲートウェイ・プロセスで接続統計を集計するかどうかを指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET CONNECTION_STATISTICS {yes | no}[-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET CONNECTION_STATISTICS {yes | no}

引数

yes: ゲートウェイ・プロセスで接続統計を収集します。

no: ゲートウェイ・プロセスで接続統計を収集しません。これはデフォルトです。

使用上のノート

SET CONNECTION_STATISTICSyesに設定した場合は、SHOW CONNECTIONSコマンドを発行すると統計を表示できます。

CMCTL> set connection_statistics ON
CMAN_user.us.example.com parameter connection_statistics set to ON
The command completed successfully

2.3.12 SET EVENT

用途

特定のイベントに関する情報をログに記録します。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET EVENT event_group [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET EVENT event_group {on | off}

引数

event_group: 次のいずれかのイベント・グループを指定します。

  • init_and_term: 初期化と終了に関するイベントのグループ。

  • memory_ops: メモリー操作に関するイベントのグループ。

  • conn_hdlg: 接続処理に関するイベントのグループ。

  • proc_mgmt: プロセス管理に関するイベントのグループ。

  • reg_and_load: 登録およびロード更新に関するイベントのグループ。

  • wake_up: Connection Manager Administration (CMADMIN)起動キューに関連するイベントのグループ。

  • timer: ゲートウェイ・タイムアウトに関するイベントのグループ。

  • cmd_proc: コマンド処理に関するイベントのグループ。

  • relay: 接続制御ブロックに関連するイベントのグループ。

on: イベント・グループをオンにします。

off: イベント・グループをオフにします。

使用上のノート

SET EVENTコマンドに使用できる引数は1つのみです。複数のイベントをログに記録する場合は、各イベントについて、このコマンドを発行する必要があります。

CMCTL> set event memory_ops off 
cman11 event memory_ops set to OFF.
The command completed successfully

2.3.13 SET IDLE_TIMEOUT

用途

クライアントがデータを転送せずにアイドル状態を維持できる時間を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET IDLE_TIMEOUT [time] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET IDLE_TIMEOUT [time]

引数

time: アイドル状態がタイムアウトになるまでの秒数を指定します。デフォルトは0(ゼロ)で、この機能を無効にします。

CMCTL> SET IDLE_TIMEOUT 30
CMAN_user.us.example.com parameter idle_timeout set to 30
The command completed successfully

2.3.14 SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT

用途

Oracle Connection Managerのリスナーがタイムアウトになるまでに、クライアントからの有効な接続リクエストを待機する最大時間を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT [time] [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT [time]

引数

time: 着信接続がタイムアウトになるまでの秒数を指定します。デフォルトは0(ゼロ)で、この機能を無効にします。

CMCTL> SET INBOUND_CONNECT_TIMEOUT 30
CMAN_user.us.example.com parameter inbound_connect_timeout set to 30
The command completed successfully

2.3.15 SET LOG_DIRECTORY

ノート:

このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が有効でない場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRは有効であり、ログ・ディレクトリORACLE_HOME/logを使用します。

用途

Oracle Connection Managerのログ・ファイルが書き込まれる場所を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET LOG_DIRECTORY [directory_path] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET LOG_DIRECTORY [directory_path]

引数

directory_path: ログ・ディレクトリの位置。デフォルトのパスは次のとおりです。

  • LinuxおよびUNIX:

    ORACLE_HOME/network/log directory
    
  • Microsoft Windows:

    ORACLE_HOME\network\log directory

使用上のノート

ログ・ファイルの位置を調べるには、SHOW PARAMETERSコマンドを使用します。

CMCTL>
SET LOG_DIRECTORY /disk1/user_cman_test/oracle/network/admin

CMAN_user.us.example.com parameter log_directory set to 
/disk1/user_cman_test/oracle/network/admin

The command completed successfully

2.3.16 SET LOG_LEVEL

用途

Oracle Connection Managerのログ・レベルを設定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET LOG_LEVEL [level] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET LOG_LEVEL [level]

引数

level: 次のログ・レベルのいずれかを指定します。

  • off: ロギングなし。

  • user: ユーザー・ログ情報。

  • admin: 管理ログ情報。

  • support: Oracleサポート・サービス用のログ情報。これはデフォルトです。

使用上のノート

最小限のログ情報を記録する場合は、offを指定します。最大限のログ情報を記録する場合は、supportを指定します。

CMCTL> SET LOG_LEVEL SUPPORT
CMAN_user.us.example.com parameter log_level set to SUPPORT
The command completed successfully

2.3.17 SET OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT

用途

Oracle Connection Managerのインスタンスがタイムアウトになるまでに、サーバーとの有効な接続を待機する最大時間を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT [time] [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT [time]

引数

time: 発信接続がタイムアウトになるまでの秒数を指定します。デフォルトは0です。

CMCTL> SET OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUT 30
CMAN_user.us.example.com parameter outbound_connect_timeout set to 30
The command completed successfully

2.3.18 SET PASSWORD

用途

Oracle Connection Managerインスタンスにパスワードを割り当てます。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET PASSWORD

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET PASSWORD

引数

なし。

使用上のノート

このコマンドは、初めてパスワードを設定する場合、または既存のパスワードを変更する場合に使用されます。

このコマンドを実行しても、パスワードはcman.oraに保存されません。つまり、設定したパスワードは現行セッションでのみ有効です。設定したパスワードを保存するには、SAVE_PASSWD コマンドを実行します。

CMCTL> SET PASSWORD

Enter Old password: old_password
Enter New password: new_password
Reenter New password: new_password

The command completed successfully

2.3.19 SET SESSION_TIMEOUT

用途

Oracle Connection Managerのセッションの最大時間を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET SESSION_TIMEOUT [time] [-c  instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET SESSION_TIMEOUT [time]

引数

time: セッションがタイムアウトになるまでの秒数。デフォルトは0(ゼロ)で、この機能を無効にします。

CMCTL> SET SESSION_TIMEOUT 60
CMAN_user.us.example.com parameter session_timeout set to 60
The command completed successfully

2.3.20 SET TRACE_DIRECTORY

ノート:

このコマンドは、自動診断リポジトリ(ADR)が有効でない場合にのみ使用できます。デフォルトでは、ADRは有効です。

用途

Oracle Connection Managerインスタンスのトレース・ファイルが書き込まれる場所を指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET TRACE_DIRECTORY [directory_path] [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET TRACE_DIRECTORY [directory_path]

引数

directory_path: トレース・ディレクトリの位置。デフォルト・パスはORACLE_HOME/network/traceです。

使用上のノート

トレース・ファイルの位置を調べるには、SHOW PARAMETERSコマンドを使用します。

CMCTL> SET TRACE_DIRECTORY /disk1/mpurayat_newtest/oracle/network/trace
cman1 parameter trace_directory set to /disk1/mpurayat_newtest/oracle/network
/trace
The command completed successfully

2.3.21 SET TRACE_LEVEL

用途

Oracle Connection Managerインスタンスのトレース・レベルを設定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SET TRACE_LEVEL [level] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SET TRACE_LEVEL [level]

引数

level: 次のログ・レベルのいずれかを指定します。

  • off: トレースなし。これはデフォルトです。

  • user: ユーザー用のトレース情報。

  • admin: 管理用のトレース情報。

  • support: Oracleサポート・サービス用のトレース情報。

使用上のノート

最小限のトレース情報を記録する場合は、offを指定します。最大限のログ情報を記録する場合は、supportを指定します。

現行のトレース・レベルを調べるには、SHOW PARAMETERSコマンドを使用します。

CMCTL> SET TRACE_LEVEL USER
CMAN_user.us.example.com parameter trace_level set to USER
The command completed successfully

2.3.22 SHOW

用途

このコマンドの引数として使用できるパラメータを一覧表示します。このコマンドをパラメータとともに入力すると、そのパラメータの値が表示されます。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW

CMCTL> SHOW
The following operations are available after show
An asterisk (*) denotes a modifier or extended command:

all             gateways        status
connections     parameters      version
defaults        rules
events          services

2.3.23 SHOW ALL

用途

SHOW PARAMETERSコマンドとSHOW RULESコマンドの結果を結合して表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW ALL [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW ALL

CMCTL> SHOW ALL
listener_address          |
(address=(protocol=tcp)(host=users.us.example.com)(port=1630))
aso_authentication_filter |   OFF
connection_statistics     |   OFF
event_group               |   OFF
log_directory             | /disk1/user_cman_test/oracle/network/log/
log_level                 | SUPPORT
max_connections           |   256
idle_timeout              |     0
inbound_connect_timeout   |     0
session_timeout           |     0
outbound_connect_timeout  |     0
max_gateway_processes     |    16
min_gateway_processes     |     2
max_cmctl_sessions        |     4
password                  |   OFF
trace_directory           | /disk1/user_cman_test/oracle/network/trace/
trace_level               |   OFF
trace_timestamp           |   OFF
trace_filelen             |     0
trace_fileno              |     0
(rule_list=
 (rule=
  (src=*)
  (dst=*)
  (srv=*)
  (act=accept)
 )
)
The command completed successfully

2.3.24 SHOW CONNECTIONS

用途

特定の接続またはすべての接続に関する情報を表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW CONNECTIONS [information] [in state] [gt time] [from source]
[to destination] [for service] [using gateway_process_id] 
[connect_identifier_list] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW CONNECTIONS [information][in state] [gt time] [from source]
[to destination] [for service] [using gateway_process_id] 
[connect_identifier_list]

引数

information: 次のいずれかの値を指定して、接続の情報を表示します。情報カテゴリには、接続識別子、接続元、接続先、サービス、現行の状態、合計アイドル時間および合計経過時間が含まれます。

  • count: 他の修飾子で指定した条件を満たしている接続の合計数。これはデフォルトです。

  • detail: 他の修飾子で指定した接続に関するすべての情報。

state: 次のいずれかの値を指定して、選択する接続の状態を指定します。

  • idle: 接続が確立しているが非アクティブな接続。

  • connecting: 接続試行中の接続。

  • established: 接続が確立し、データを転送している接続。

  • terminating: 切断されている接続。

接続の状態を指定しない場合、SHOW CONNECTIONSでは、デフォルトで、可能性のあるすべての状態の接続が選択されます。これらの条件下で時間修飾子を指定すると、その時間の長さはクライアントが接続を開始した後の経過時間を示します。

time: 次のフォーマットを使用して時間を入力し、その時間より長い接続を指定します。

gt[hh:mm:]ss

source: 次のいずれかのフォーマットを指定して、接続元アドレスを指定します。

  • from IP

  • from hostname

  • from subnet

destination: 次のいずれかのフォーマットを指定して、接続先アドレスを指定します。

  • to IP

  • to hostname

  • to subnet

service: service_nameのフォーマットを使用してサービスをリクエストします。

gateway_process_id: 次のフォーマットを使用してゲートウェイ・プロセスを識別し、そのゲートウェイ・プロセスによって委任される接続を指定します。

using gateway_process_id

connect_identifier_list: 複数の接続識別子を指定する場合は、スペースで区切ります。

使用上のノート

接続は、ゲートウェイ・プロセス識別子と接続識別子によって昇順にソートされます。

引数を指定せずにSHOW CONNECTIONSを発行すると、すべての接続が表示されます。

次のコマンドでは、すべての状態の接続の詳細情報が表示されます。接続後の経過時間は1時間30分を超えている必要があります。接続元は指定されているサブネット、接続先は指定されているホスト名です。

CMCTL> SHOW CONNECTIONS gt 1:30:00 from 192.0.2.32/24 to host1

次のコマンドでは、ゲートウェイ・プロセス識別子0を使用してOracle Connection Managerによって接続され、アイドル状態が30分を超えている接続の数が表示されます。

CMCTL> SHOW idle CONNECTIONS count gt 30:00 using 0

次のコマンドでは、サービスsales.us.example.comに接続されている接続の詳細情報が表示されます。

CMCTL> SHOW established CONNECTIONS detail for sales.us.example.com

2.3.25 SHOW DEFAULTS

用途

デフォルトのパラメータ設定を表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW DEFAULTS [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW DEFAULTS

CMCTL> SHOW DEFAULTS
listener_address          |
(address=(protocol=tcp)(host=users.us.example.com)(port=1521))
aso_authentication_filter |   OFF
connection_statistics     |   OFF
event_group               |   OFF
log_directory             | /disk1/user_cman_test/oracle/network/log/
log_level                 | SUPPORT
max_connections           |   256
idle_timeout              |     0
inbound_connect_timeout   |     0
session_timeout           |     0
outbound_connect_timeout  |     0
max_gateway_processes     |    16
min_gateway_processes     |     2
max_cmctl_sessions        |     4
password                  |   OFF
trace_directory           | /disk1/user_cman_test/oracle/network/trace/
trace_level               |   OFF
trace_timestamp           |   OFF
trace_filelen             |     0
trace_fileno              |     0
The command completed successfully

2.3.26 SHOW EVENTS

用途

操作中のイベントを表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW EVENTS [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW EVENTS

CMCTL> SHOW EVENTS
Event Groups:
memory_ops
The command completed successfully

2.3.27 SHOW GATEWAYS

用途

特定のゲートウェイ・プロセスの現行の状態を表示します。表示される統計には、アクティブな接続の数、ピーク時のアクティブな接続の数、処理された接続の合計数、拒否された接続の数などがあります。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW GATEWAYS [gateway] [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW GATEWAYS [gateway]

引数

gateway: 状態を表示するゲートウェイの識別子。

引数を指定せずにSHOW GATEWAYSを発行すると、すべてのゲートウェイ・プロセスの状態が表示されます。

使用上のノート

複数のゲートウェイを表示する場合は、コマンドを入力するときに識別子をスペースで区切ります。

CMCTL> SHOW GATEWAYS 1
Gateway ID                     1
Gateway state                  READY
Number of active connections   0
Peak active connections        0
Total connections              0
Total connections refused      0
The command completed successfully

2.3.28 SHOW PARAMETERS

用途

インスタンスの現行のパラメータ設定を表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW PARAMETERS [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW PARAMETERS

使用上のノート

構成パラメータには、SETコマンドで動的に変更できるものがあります。したがって、SHOW PARAMETERSコマンドで表示される情報はcman.oraファイル内の情報と異なる場合があります。

CMCTL> SHOW PARAMETERS
listener_address          |
(address=(protocol=tcp)(host=users.us.example.com)(port=1630))
aso_authentication_filter |    ON
connection_statistics     |    ON
event_group               | (memory_ops)
log_directory             | /disk1/user_cman_test/oracle/network/log/
log_level                 | SUPPORT
max_connections           |   256
idle_timeout              |     0
inbound_connect_timeout   |     0
session_timeout           |     0
outbound_connect_timeout  |     0
max_gateway_processes     |    16
min_gateway_processes     |     2
max_cmctl_sessions        |     4
password                  |   OFF
trace_directory           | /disk1/user_cman_test/oracle/network/trace/
trace_level               | SUPPORT
trace_timestamp           |   OFF
trace_filelen             |     0
trace_fileno              |     0
The command completed successfully

2.3.29 SHOW RULES

用途

インスタンスが現在使用しているアクセス制御リストを表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW RULES [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW RULES

使用上のノート

ルール・リストは、RELOAD コマンドを発行することによって更新できます。

CMCTL> SHOW RULES
Number of filtering rules currently in effect: 5
(rule_list=
  (rule=
    (src=usunnae12)
    (dst=usunnae13)
    (srv=*)
    (act=accept)
    (action_list=(mit=120)(mct=1800)(conn_stats=on)(aut=off))
  )
  (rule=
    (src=usunnae12)
    (dst=usunnae14)
    (srv=service2)
    (act=accept)
  )
  (rule=
    (src=*)
    (dst=usunnae15)
    (srv=*)
    (act=accept)
    (action_list=(mit=120)(mct=3000)(moct=200)(aut=on))
  )

  (rule=
    (src=*)
    (dst=usunnae16)
    (srv=*)
    (act=reject)
    (action_list=(moct=20)(aut=on))
  )

  (rule=
    (src=users.us.example.com)
    (dst=users.us.example.com)
    (srv=cmon)
    (act=accept)
    (action_list=(mit=100)(mct=1130)(moct=200)(aut=on))
  )
)

2.3.30 SHOW SERVICES

用途

Oracle Connection Managerのインスタンスに関する包括的な情報を表示します。表示される情報には、ゲートウェイ・プロセスおよびCMADMINプロセスのハンドラ数、ハンドラのリスニング・ポート、拒否された接続数、現行の接続数が含まれます。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW SERVICES [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW SERVICES

CMCTL> SHOW SERVICES
Services Summary...
Proxy service "cmgw" has 1 instance(s).
  Instance "cman", status READY, has 2 handler(s) for this service...
    Handler(s):
      "cmgw001" established:0 refused:0 current:0 max:256 state:ready
         <machine: user-sun, pid: 29190>
         (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=user-sun)(PORT=33175))
      "cmgw000" established:0 refused:0 current:0 max:256 state:ready
         <machine: user-sun, pid: 29188>
         (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=user-sun)(PORT=33174))
Service "cmon" has 1 instance(s).
  Instance "cman", status READY, has 1 handler(s) for this service...
    Handler(s):
      "cmon" established:0 refused:0 current:0 max:4 state:ready
         <machine: user-sun, pid: 29184>
         (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=users)(PORT=33168))
The command completed successfully

2.3.31 SHOW STATUS

用途

バージョン、開始時刻、現行の統計情報など、インスタンスの基本的な情報を表示します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW STATUS

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW STATUS

CMCTL> SHOW STATUS
Status of the Instance
----------------------
Instance name             CMAN_user.us.example.com
Version                   CMAN for Linux: Version 12.1.0.1.0
Start date                12-DEC-2012 14:50:35
Uptime                    0 days 1 hr. 25 min. 24 sec
Num of gateways started   2
Average Load level        0
Log Level                 SUPPORT
Trace Level               OFF
Instance Config file      /disk1/user_cman_test/oracle/network/admin/cman.ora
Instance Log directory    /disk1/user_cman_test/oracle/network/log/
Instance Trace directory  /disk1/user_cman_test/oracle/network/trace/
The command completed successfully

2.3.32 SHOW VERSION

用途

Oracle Connection Manager制御ユーティリティの現行のバージョンと名前を表示します。

前提条件

なし

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHOW VERSION [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHOW VERSION

CMCTL> SHOW VERSION
CMAN for Linux: Version 12.1.0.1.0
The command completed successfully

2.3.33 SHUTDOWN

用途

特定のゲートウェイ・プロセスまたはOracle Connection Managerのインスタンス全体をシャットダウンします。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SHUTDOWN [gateways gateway] [normal | abort] [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SHUTDOWN [gateways gateway] {normal | abort}

引数

gateways: 特定のゲートウェイをシャットダウンします。

normal: 新しい接続を拒否し、既存の接続をクローズした後で終了します。これはデフォルトです。

abort: Oracle Connection Managerをただちにシャットダウンし、オープン状態の接続をすべてクローズします。

複数のゲートウェイを指定する場合は、各ゲートウェイをスペースで区切ります。

使用上のノート

引数を指定せずにSHUTDOWNを発行すると、すべてのゲートウェイがシャットダウンされます。

CMCTL> SHUTDOWN GATEWAYS 0
The command completed successfully

2.3.34 STARTUP

用途

Oracle Connection Managerを開始します。

前提条件

同じプロトコル・アドレスで構成されている他のOracle Connection Managerインスタンスが実行されていないことが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl STARTUP [-c instance_name]

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> STARTUP 

使用上のノート

このコマンドを発行する前に、ADMINISTER コマンドを使用して、開始するインスタンスを選択する必要があります。

このコマンドを発行すると、すべてのインスタンス・コンポーネント(リスナー、CMADMINおよびゲートウェイ・プロセス)が開始されます。いずれかのコンポーネントがすでに実行されている場合、コマンドは失敗します。

セキュア・インストール・オプションでOracle Connection Managerをインストールした場合は、ユーティリティによってパスワードが求められることがあります。

CMCTL> STARTUP
Starting Oracle Connection Manager instance cman_1. Please wait...
CMAN for Linux: Version 12.2.0.1.0
Status of the Instance
----------------------
Instance name             cman_1
Version                   CMAN for Linux: Version 12.2.0.1.0
Start date                22-JUL-2016 01:16:55
Uptime                    0 days 0 hr. 0 min. 9 sec
Num of gateways started   8
Average Load level        0
Log Level                 SUPPORT
Trace Level               OFF
Instance Config file      $ORACLE_HOME/network/admin/cman.ora
Instance Log directory    $ORACLE_BASE/diag/netcman/node_name/cman_1/alert
Instance Trace directory  $ORACLE_BASE/diag/netcman/node_name/cman_1/trace
The command completed successfully

2.3.35 SUSPEND GATEWAY

用途

新規のクライアント接続をこれ以上受け入れないようにするゲートウェイ・プロセスを指定します。

前提条件

Oracle Connection Managerが実行されていることが必要です。

構文

オペレーティング・システムでは、次の構文に従って入力します。

cmctl SUSPEND GATEWAY [gateway_process_id] [-c instance_name] 

Oracle Connection Manager制御ユーティリティでは、次の構文に従って入力します。

CMCTL> SUSPEND GATEWAY [gateway_process_id]

引数

gateway_process_id: 新規接続をこれ以上受け入れないようにするゲートウェイ・プロセス。複数のゲートウェイ・プロセスを指定する場合は、間をスペースで区切ります。

引数を指定せずにSUSPEND GATEWAYを発行すると、すべてのゲートウェイ・プロセスが一時停止されます。

使用上のノート

ゲートウェイ・プロセスで新規接続を受け入れるようにするには、RESUME GATEWAYSコマンドを使用します。

CMCTL> SUSPEND GATEWAY 1
The command completed successfully