Oracle® Database

リリース・ノート

12c リリース2 (12.2) for Microsoft Windows

E72895-06(原本部品番号:E85843-02)

2018年2月

このリリース・ノートには、今回のリリースのプラットフォーム固有または製品固有のマニュアルに記載されていない情報が含まれています。このドキュメントは、『Oracle Databaseプラットフォーム共通日本語README』の補足です。

このドキュメントは、リリース後に更新される場合があります。次の場所で、このドキュメントに更新があるかどうかをチェックし、その他のOracleドキュメントを参照することができます。

http://docs.oracle.com/en/database/database.html

このドキュメントは次のトピックで構成されています。

サポート対象外の製品

『Oracle Databaseプラットフォーム共通日本語README』のこのリリースの12cリリース2 (12.2.0.1)で使用できない機能または制限されている機能に関する項の使用できない製品または機能のリストに加えて、次の製品および機能がサポートされていません。

Oracle ADVMでのOracle Grid InfrastructureのNTFSサポート

NTFSは、このリリースの高可用性単一ファイル・システム・リソースとしてサポートされていません。 NTFSは、Oracle Grid InfrastructureのサポートなしでOracle ADVMで実行できます。

ASMLIBのサポート

ASMLIBはサポートされません。

ReFSのサポート

Resilient File Systemは、Windows 8およびWindows Server 2012で使用可能な新しいファイル・システムですが、このリリースではサポートされません。

SNAPSHOT COPY句のサポート

ソース・プラガブル・データベース(PDB)をクローニングするようデータベースに指示するSNAPSHOT COPY句は、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされていません。

IPv6ネットワークのサポート

このリリースでは、IPv6ネットワークは、Microsoft WindowsプラットフォームのOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)プライベート接続でサポートされていません。

製品サポート

Oracle Database 12c リリース2 (12.2)でサポートされている製品または機能のリストを、次に示します:

Microsoft Windows Server 2016のサポート

Oracle Database 12cリリース2(12.2)は、データベース・クライアント、サーバーおよびOracle Real Application Clustersのサポートを含むMicrosoft Windows Server 2016(Standard、DatacenterおよびEssentialsエディション)で動作保証されています。次のデータベース機能には、Microsoft Windows Server 2016の動作保証のパッチが必要です。

  • Oracle ASMクラスタ・ファイル・システム(ACFS)

    • Microsoft Windows Server 2016上のOracle ACFSでは、2つ目のバンドル・パッチ以上をOracle Database 12cリリース2(12.2)に適用する必要があります。

  • Oracle Server Management(SRVM)

    • ネットワーク・エラーが発生した場合、SRVMはMicrosoft Windows Server 2016上で失敗する可能性があります。Oracle Database 12cリリース2(12.2)の2つ目のバンドル・パッチ以上を適用して、この問題を解決します。

  • Oracle Cluster Health Monitor(CHM)

    • MicrosoftのWindows Management Instrumentationサービスの予期しない終了により、CHMがMicrosoft Windows Server 2016上で断続的に失敗する場合があります。Microsoft社で問題を前向きに調査中で、今後のバンドル・パッチで対応される予定です。

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュのサポート

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュはOracle SolarisおよびOracle Linuxでのみサポートされます。

Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)およびOracle Automatic Storage Management動的ボリューム・マネージャ(Oracle ADVM)のサポート

サポート対象のプラットフォームおよびリリースについての最新情報は、My Oracle Supportのノート1369107.1を参照してください。

https://support.oracle.com

Oracle ASM Filter Driverのサポート

Oracle Automatic Storage Management Filter Driver (Oracle ASMFD)はLinux x86-64でのみサポートされます。

共有ベースのインスタンス・ケージング

共有ベースのインスタンス・ケージングは、Oracle SolarisおよびOracle Linuxでのみサポートされています。

リリース12.2のインストールの事前要件

インストールの事前要件は、インストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Grid Infrastructureの削除エラー

Oracleホームのクローニング後に構成されたスタンドアロン・サーバー・ホームのOracle Grid Infrastructureを削除する場合、削除が失敗して次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

1つ以上のノードでrootスクリプトの実行が失敗しました。

回避策:

削除する前に、Oracle_Restart_Home\crs\config\gridconfig.batファイル内のHA_CONFIG=falseHA_CONFIG=trueに変更します。

この問題は、Oracle Bug#18749481によって追跡されます。

Oracle Real Application Clustersデータベース・インストールのエラー

Oracle Real Application Clusters Databaseホームを、Oracleホーム・ユーザーとしてgMSAアカウントを使用してインストールすると、gMSAアカウント名の長さが15文字を超えている(ドメイン名を含む)場合、失敗し、次のエラーが発生します:

[INS-32101] 指定されたOracleホーム・ユーザーは存在しません

回避策:

長さが15文字より短いgMSAアカウント名(ドメイン名を含む)を使用します。

この問題は、Oracle Bug#20918120によって追跡されます。

Oracleホームのインストールの削除でエラーが返される

Oracleホームから実行されているサービスおよびプロセスが、Oracleホームの削除前に完全に削除されていない場合、削除操作がOracleホームの削除に失敗し、file in use errorsを表示します。

回避策:

Oracleホームを手動で削除します。

この問題は、Oracle Bug#21325903によって追跡されます。

DBCAでORA-02024エラーが表示される

データベースの作成で、Database Configuration Assistant (DBCA)でORA-02024エラーが誤って表示される場合があります。

回避策:

警告メッセージを無視し、データベースの作成を続行します。

この問題は、Oracle Bug#21888659によって追跡されます。

Oracle ADVMボリュームとOracle ASMおよびWindows Fast FATファイルシステムとの非互換性

可用性の高いOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を使用して構成されているクラスタ・ノードでOracle ASM Dynamic Volume Manager (Oracle ADVM)ボリュームを使用する場合、Oracle ASMまたはOracle ADVMとWindows Fast FATファイルシステムの間でデッドロックが発生する可能性があります。デッドロックにより、acfsformat.exeacfsmount.exe、あるいはOracle ADVMボリュームをオープンしようとする他のツールまたはアプリケーションが一時停止される可能性があります。

回避策:

FATまたはFAT32ファイルシステムを使用している場合は、レガシーのOracle ASMを使用してWindowsクラスタ・ノードを構成します。

この問題は、Oracle Bug#19269068によって追跡されます。

削除ツールが応答しなくなる

12.2のインストール・メディアから削除ツールを実行して、既存の11.2.0.4のOracleホームからOracleソフトウェアを削除すると、削除ツールが応答しなくなります。

回避策:

Oracleソフトウェアを削除する場合は、必ず同じリリースの削除ツールを実行してください。以前のリリースからOracleソフトウェアを削除するとき、それより新しいリリースの削除ツールは実行しないでください。

この問題は、Oracle Bug#23630511によって追跡されます。

Oracle Database Client (32-bit)へのOracle Database Examplesソフトウェアのインストール時のエラー

Oracle Database Clientホーム(32-bit)にOracle Database Examplesソフトウェアをインストールする際に、次のエラーが発生する場合があります。

SEVERE: [FATAL] [INS-52001] Oracle Database Examples can only be installed into an existing Oracle Database Home of version 12.2.0.1.0.

回避策:

-skipOHCOmpatibilityCheckスイッチを指定してOracle Database Examplesインストーラを再起動して、インストールを続行します。

この問題は、Oracle Bug#22579138によって追跡されます。

Oracle RACインストール時のDatabase Configuration Assistantのエラー

Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC)をMicrosoft Windows Server 2012 R2にインストールすると、Database Configuration AssistantでINS-20802のエラーが発生します。他に次のエラーも発生する場合があります。

DIM-00019: create service error
O/S-Error: (OS 1305) The revision level is unknown.

回避策:

次の手順を実行します。

  1. 現在のセッションからログアウトして、同じユーザーでログインする必要があります。

  2. Oracle_home\binディレクトリからDatabase Configuration Assistantを起動します。

  3. Oracle RACデータベース作成プロセスを続行します。

この問題は、Oracle Bug#22571230によって追跡されます。

Oracle Grid InfrastructureのアップグレードがASMCMD-8102エラーで失敗する

Microsoft Windows Server 2012上のOracle Grid Infrastructureアップグレード中に、DLLパスが予期しない値に設定され、アップグレードがASMCMD-8102エラーで失敗します。

回避策:

次の手順を実行します。

  1. すべてのノードでgridSetup.bat -upgradeアップグレードを実行して、Oracle Grid Infrastructureを手動でアップグレードします。gridSetup.batを実行する前に、現在のインストーラ・セッションが終了していることを確認します。

  2. すべてのノードでgridSetup.bat -upgradeを実行した後、インストーラを起動し、次のコマンドを使用して構成ツールを実行します。

    gridSetup.bat -executeConfigTools

    この問題は、Oracle Bug#22637209によって追跡されます。

DBCAがデータベースの作成に失敗する

Oracle Database 12.2.0.1.0のインストール時にインストールのユーザー名に空白文字が含まれると、Database Configuration Assistant(DBCA)がデータベースの作成に失敗します。

回避策:

DBCAの失敗を防ぐには、Oracle Databaseインストール中にインストールのユーザー名に空白文字がないことを確認します。

そのかわり、ORA_DBAグループを手動で追加し、DBCAを再試行できます。

この問題は、Oracle Bug#25050422によって追跡されます。

Microsoft Windows 10におけるOracle Databaseのインストール時のPRVF-3919エラー

Microsoft Windows 10 (バージョン1703)でOracle Database 12c リリース2 (12.2)サーバーまたはクライアントをインストールする際に、次のエラーが発生する場合があります。

Environment variable: "PATH" - This test checks whether the length of the environment variable "PATH" does not exceed the recommended length.

詳細:  PRVF-3919 : Failed to retrieve value of environment variable "PATH" Cause:  Environment variable value could not be determined.

処置:  ユーザー等価と、ノード上でユーザーに管理権限があるかどうかを確認してください。

回避策

オペレーティング・システムをWindows 10 Fall Creators Update (バージョン1709)以降にアップグレードします。Microsoft社はこのバグを修正しました。

https://blogs.msdn.microsoft.com/winsdk/2017/08/24/openservice-fails-on-a-service-marked-for-deletion-on-windows-10-version-1703-os-build-15063/

この問題は、Oracle Bug#26438878によって追跡されます。

リリース12.2のその他の既知の問題

次の項には、Oracle Database 12cおよび関連製品に関する問題についての情報が含まれています。

create shardコマンドを実行するとORA-03707エラーが発生する

新しい12.2の分割機能を使用する場合、create shardコマンドをgdsctlユーティリティで実行すると、次のORA-03707エラーが表示されます:

ORA-03707: 宛先で必須の環境変数が設定されていません: ORACLE_HOME

回避策:

次の手順を実行します。

  1. エージェントのインストールの後、ORACLE_HOMEORACLE_BASEおよびORACLE_SID環境変数が設定されたcmdセッションを開始します

  2. -net stop OracleSchedulerExecutionAgentコマンドを実行します

  3. reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\OracleSchedulerExecutionAgent /v Environment /t REG_MULTI_SZ /d ORACLE_HOME=%ORACLE_HOME%\0ORACLE_BASE=%ORACLE_BASE%\0ORACLE_SID=%ORACLE_SID%コマンドを実行します

  4. 次に、- net start OracleSchedulerExecutionAgentコマンドを実行します

この問題は、Oracle Bug#22066161によって追跡されます。

Oracle ACFSを使用する際のMicrosoft Handleユーティリティのダウンロード

Microsoft Handleユーティリティは、Oracle Clusterwareで管理されるOracle ACFS高可用性リソースの適切な操作に必要です。Oracle Clusterwareリソースは、このコマンドが含まれていない場合、正しく停止しない可能性があります。

回避策:

次の場所からMicrosoft Handleユーティリティをダウンロードします。

http://technet.microsoft.com/en-us/sysinternals/bb896655.aspx

ダウンロードした後、HandleユーティリティはGridホームのBINディレクトリに置いてください。

注意:

Gridホームは、現在のセッションのPATH環境変数に必ず含めてください。

この問題は、Oracle Bug#9349433によって追跡されます。

正しくないacfsutilコマンドのためにレプリケーションが失敗する

既存のレプリケーション関係のアップグレードを自動化するコマンドは、12cリリース2(12.2.0.1)用のMicrosoft Windows x64(64ビット)で正しく動作しません。正しくないコマンドは、acfsutil repl upgrade prepareacfsutil repl upgrade standbyおよびacfsutil repl upgrade primaryです。

回避策:

使用を継続する既存のレプリケーション関係を使用するユーザーは、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』「レプリケーション用のOracle ACFSコマンドライン・ツール」の説明に従って、レプリケーションを終了および再開する必要があります。

この問題は、Oracle Bug#25066932によって追跡されます。

ドキュメントのアクセシビリティ

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

お客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info、聴覚に障害があるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。


Oracle Databaseリリース・ノート, 12cリリース2 (12.2) for Microsoft Windows

E72895-06

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原本著者: Tanaya Bhattacharjee

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