使用するデータベース・ツールの選択

データベース・ツールとは、データベース管理タスクに使用できるツール、ユーティリティおよび補助ツールの総称です。

類似するタスクを実行できるデータベース・ツールもありますが、1つのデータベース・ツールですべてのデータベース管理タスクを実行することはできません。

データベース・ツールとオペレーティング・システムの互換性

ほぼすべてのデータベース・ツールは、サポートされているすべてのWindowsバージョンで使用できます。

例外は、Oracle SQL DeveloperがOracle Technology Network(OTN)でのみ入手可能である点です。次を参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/sql-developer/overview/index.html

推奨データベース・ツール

一般的なデータベース管理タスクの実行に使用できる様々なデータベース・ツールを示します。

この表の「推奨ツール」欄にあるツールを使用することをお薦めします。タスクを実行するツールを選択した後、そのツールを起動するには、「スタート」メニューから推奨データベース・ツールに移動します。

注意:

エクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティのVOLSIZEパラメータは、Windowsではサポートされていません。VOLSIZEパラメータを使用してユーティリティを実行しようとすると、エラーLRM-00101が発生します。次に例を示します。

D:\> exp system full=y volsize=100m;
Password: password
LRM-00101: unknown parameter name 'volsize'
EXP-00019: failed to process parameters, type 'EXP HELP=Y' for help
EXP-00000: Export terminated unsuccessfully

表2-1 推奨データベース・ツール

管理タスク 推奨ツール その他のツール

データベース・サービスの作成

Database Configuration Assistant

ORADIM

データベース・サービスの削除

Database Configuration Assistant

ORADIM

データベース・パスワード・ファイルのパスワードの変更

ORAPWD

ORADIM

Oracleホーム・ユーザーのパスワードの更新

Oracleホーム・ユーザー・コントロール

なし

データベース・ユーザーのディレクトリへの移行

ユーザー移行ユーティリティ

なし

データベースの移行

Database Upgrade Assistant

情報アップグレード・ツール

データのエクスポート

データ・ポンプ・エクスポート(EXPDP)

エクスポート(EXP)

データのインポート

データ・ポンプ・インポート(IMPDP)

インポート(IMP)

データのロード

Oracle Enterprise Managerロード・ウィザード

SQL*Loader (SQLLDR)

データベースのバックアップ

Oracle Enterprise Managerバックアップ・ウィザード

Recovery Manager (RMAN)

OCOPY

データベースのリカバリ

Oracle Enterprise Managerリカバリ・ウィザード

Recovery Manager (RMAN)

OCOPY

暗号化および復号化されたOracle Walletの格納(Oracle Advanced SecurityおよびセキュリティPKI統合)

Oracle Wallet Manager

なし

データベース・ロールの付与

Oracle Enterprise Manager Database Express。

ローカル ユーザーとグループ

SQL*Plus

データベース・オブジェクトの作成

Oracle Enterprise Manager Cloud Control。

SQL*Plus

  • ORADIMでパスワードを設定できるのは、前にパスワードが設定されなかった場合のみです。パスワードがすでに設定されていた場合は、Oracle Databaseサービスを削除し、再作成した場合のみORADIMを使用してパスワードを変更できます。Oracle Database 12cリリース1 (12.1)から、ORADIMはOracleホーム・ユーザー・アカウントで実行する、Oracle Databaseサービス、Oracle VSSライター・サービスおよびOracleスケジューラ・サービスを作成します。このアカウントがローカルまたはドメイン・ユーザー・アカウントである場合、ORADIMはそのアカウントのパスワードを要求し、stdinを介して同じものを受け入れます。

    -RUNAS osusr[/ospass]オプションを使用して、Oracleホーム・ユーザーおよびそのパスワードの両方をoradimに指定できます。指定したosusrがOracleホーム・ユーザーとは異なる場合、Oracleホーム・ユーザーがosusrの代わりに、指定したospassとともに使用されます。

  • User Migration Utilityでは、ローカル・ユーザーまたは外部ユーザーをエンタープライズ・ユーザーに移行できます。

    詳細は、『Oracle Databaseエンタープライズ・ユーザー・セキュリティ管理者ガイド』の「ユーザー移行ユーティリティの使用」を参照してください。

  • Oracle Database Upgrade Assistantでは、Oracle9iリリース2 (9.2)、Oracle Database 10gリリース1 (10.1)、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)、Oracle Database 11gリリース1 (11.1)およびOracle Database 11gリリース2 (11.2)の各データベースを現行リリースにアップグレードできます。Oracle Database Upgrade Assistantは、パッチ・セットの適用にも使用できます。

  • データ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポートは、Oracle Database 10gリリース1 (10.1)以上のデータに推奨されます。エクスポートおよびインポートは、それより前のデータに推奨されます。

  • データベースの停止中にファイルをバックアップした場合、バックアップは無効です。無効なバックアップを使用して、後でファイルをリストアすることはできません。

  • Oracle Wallet Managerの旧バージョンを使用して、Oracle Internet Directoryへの認証に対するパスワードベースの資格証明が含まれるOracle Database 10gリリース1(10.1)以上のウォレットを管理することはできません。これらの資格証明は、Oracle DatabaseサーバーがOracle Internet Directoryに登録されるときにウォレットに格納されます。

    データベースの登録時にOracle Database Configuration Assistantによって自動的に生成されるデータベース・ウォレットは、Oracle Database 10gリリース1 (10.1)以上のサーバーでのみ使用できます。それより前のバージョンのデータベース、およびOracle Internet Directoryリリース9.0.4以前では、このデータベース・ウォレットを使用することはできません。