4.4 connectStringSpec
目的
connectStringSpec
副次句を使用すると、ユーザー名、パスワードおよびネット・サービス名を指定してターゲット・データベース、リカバリ・カタログ・データベースまたは補助データベースに接続できます。この接続は、ユーザーの認証とデータベースの識別のために必要です。
前提条件
ターゲット・データベースおよび補助データベースに対してCONNECT
を実行するには、SYSBACKUP
権限またはSYSDBA
権限が必要です。
リカバリ・カタログ・データベースには、SYS
ユーザー、SYSDBA
権限またはSYSBACKUP
権限を持つユーザーとして接続しないでください。
使用上の注意
RMANによるデータベースへの接続は、SQL*Plusによるデータベースへの接続と同じ方法で指定および認証します。唯一異なるのは、ターゲット・データベースまたは補助データベースへのRMAN接続では、SYSBACKUP
権限またはSYSDBA
権限が必要なことです。
SYSBACKUP
によって、バックアップおよびリカバリに必要な最小限の権限が付与されます。データベース・カタログ・ビューと動的パフォーマンス・ビューでのSELECT
権限は付与されますが、SELECT ANY TABLE
のような、ユーザー表およびビューでの権限は付与されません。特権ユーザー(SYSBACKUP
権限を持つOE
など)としてRMANに接続しても、そのセッションのユーザー名はSYSBACKUP
です。つまり、OE
または他のユーザーが所有する表およびビューでの権限はありません。
接続文字列にAS SYSBACKUP
を指定して接続する場合、使用されるデフォルト・モードはSYSBACKUP
、セッション・ユーザー名はSYSBACKUP
、デフォルト・スキーマはSYS
です。それ以外のすべての場合、デフォルト・モードはSYSDBA
、セッション・ユーザー名はSYS
、デフォルト・スキーマはSYS
です。
関連項目:
-
SQL*Plusを使用する場合のデータベース接続オプションについては、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください
-
SYSBACKUP
またはSYSDBA
管理権限の使用については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
注意:
適切なセキュリティ・プラクティスとして、コマンドラインにパスワードを入力するときは、プレーン・テキストで入力しないでください。RMANでは、RMANプロンプトで要求された場合にのみパスワードを入力してください。パスワード保護については、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。
セマンティクス
構文要素 | 説明 |
---|---|
|
ターゲット・データベースへの接続で、ユーザーIDまたはパスワードを指定しない場合は、オペレーティング・システム認証機能を使用して、スラッシュ(/)で、 マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)では、 注意: スラッシュ(/)は、プラットフォーム固有の環境変数に依存します。 |
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指定したユーザーに対してデータベース接続を確立します。 CDBのrootに接続するには、共通の プラガブル・データベース(PDB)に接続するには、次のいずれかのユーザーである必要があります。
CDBおよびPDBへの接続例については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。 リカバリ・カタログへの接続には、 注意: 接続文字列に空白を含めることはできませんが、スラッシュ( |
|
パスワードを使用して指定したユーザーに対して接続を確立します。ターゲット・データベースがオープンされていない場合は、パスワード・ファイルの存在が必要です。 注意: コマンドラインにプレーン・テキストで入力したパスワードは、セキュリティ上脆弱です。かわりに、コマンドラインでのパスワードを省略し、プロンプトに応じてパスワードを入力します(例4-11を参照)。 |
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オプションのOracle Netネット・サービス名を使用してデータベースへの接続を確立します(例4-10を参照)。 |
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リカバリ・カタログに接続する際は、この句を使用しないでください。 |
例
例4-10 リカバリ・カタログを使用しないターゲット・データベースへの接続
この例では、データベース接続を指定せずにRMANを起動します。CONNECT
コマンドでは、Oracle Netサービス名PROD
を使用して、デフォルトのNOCATALOG
モードでターゲット・データベースに接続します。sbu
は、SYSBACKUP
権限を付与されたユーザーです。プロンプトに対してsbu
パスワードを入力します。
% rman
RMAN> CONNECT TARGET "sbu@prod AS SYSBACKUP"
target database Password: password
connected to target database: PROD (DBID=39525561)
例4-11 オペレーティング・システムのコマンドラインでのターゲット・データベースへの接続
この例では、パスワードを指定せずに、オペレーティング・システムのコマンドラインでユーザーSBU
としてターゲット・データベースに接続します。RMANによってパスワードの入力を求められます。
% rman TARGET SBU
Recovery Manager: Release 12.1.0.1.0 - Production on Fri Jan 11 09:15:53 2013
Copyright (c) 1982, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
target database Password: password
例4-12 オペレーティング・システム認証を使用したターゲット・データベースへの接続
この例では、RMANを起動してから、オペレーティング・システム認証を使用してターゲット・データベースPROD
に接続します。また、ネット・サービス名を使用して、リカバリ・カタログ・データベースCATDB
にも接続します。
% rman
RMAN> CONNECT TARGET /
connected to target database: PROD (DBID=39525561)
RMAN> CONNECT CATALOG rco@catdb
recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database