Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での初期化パラメータの変更

参照して、このリリースでの新規、非推奨およびサポート終了の初期化パラメータのリストを確認してください。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)で非推奨となった初期化パラメータ

このリリースで非推奨となった初期化パラメータを参照して、パラメータ設定の変更および代替機能を理解してください。

O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY初期化パラメータ

初期化パラメータO7_DICTIONARY_ACCESSIBILITYは、SYSTEM権限の制限を制御します。このパラメータがTRUEに設定されている場合、SYSスキーマ内のオブジェクトに対するアクセスが許可されます。デフォルト設定はFALSEです。このデフォルト設定の場合、すべてのスキーマ内のオブジェクトにアクセスできるシステム権限は、SYSスキーマ内のオブジェクトにアクセスできません。O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITYパラメータは非推奨になりました。

ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータ

ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータはOracle Automatic Storage Management 12cリリース2 (12.2.0.1)では非推奨になりました。Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM) 12cリリース2 (12.2.0.1)から、優先読取り失敗グループの指定が自動的に行われるようになったため、ASM_PREFERRED_READ_FAILURE_GROUPS初期化パラメータは不要になりました。優先読取り機能を制御するには、PREFERRED_READ.ENABLEDディスク・グループ属性を使用します。

PARALLEL_ADAPTIVE_MULTI_USER初期化パラメータ

初期化パラメータPARALLEL_ADAPTIVE_MULTI_USERは、パラレル実行を使用するマルチユーザー環境で、パフォーマンスを改善するための適応アルゴリズムを使用するかどうかを指定します。このパラメータは非推奨となり、デフォルト値はFALSEになりました。このパラメータの代替機能はありません。Oracle Database機能のパラレル文キューイングを使用して、パラレル実行のパフォーマンスを向上することをお薦めします。

UTL_FILE_DIR初期化パラメータ

初期化パラメータUTL_FILE_DIRは、PL/SQLファイルのI/O用にアクセス可能なディレクトリを指定します。このパラメータは非推奨となったため、UTL_FILE_DIRのアクセスは指定しないことをお薦めします。かわりにディレクトリ・オブジェクト機能を使用することをお薦めします。この機能によって、UTL_FILE_DIRが置き換えられます。ディレクトリ・オブジェクトには次のメリットがあります。

  • UTL_FILEアプリケーション管理者に対してより高い柔軟性と詳細な制御を提供します

  • データベースを停止せずに動的に管理できます

  • 他のOracleツールと一貫性があります。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)でサポートが終了した初期化パラメータ

パラメータ設定の変更および代替機能については、サポートが終了した初期化パラメータのこのリストを参照してください。

GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZE初期化パラメータ

GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZE初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。

GLOBAL_CONTEXT_POOL_SIZEは、グローバル・アプリケーション・コンテキストの格納および管理用に、SGAに割り当てるメモリー量を指定していました。このパラメータのデフォルト値はNULLでした。このパラメータはOracle Database 10gリリース2 (10.2)で非推奨となっていました。

MAX_ENABLED_ROLES初期化パラメータ

MAX_ENABLED_ROLES初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。

このパラメータの代替機能はありません。Oracle Databaseは、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)以降、このパラメータを使用していません。

OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURES初期化パラメータ

OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURES初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。

このパラメータの機能は2つの新しいパラメータに置き換わっています。OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANSのデフォルト値はTRUEです。TRUEに設定された場合、このパラメータは問合せ実行時に収集された統計に基づいて代替の実行計画を指定します。OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICSはデフォルトでFALSEに設定されています。TRUEに設定された場合、オプティマイザはSQL実行計画を改善するためにSQL文の解析時に収集された適応統計を補充して、データベースで収集された統計を増やします。

PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING初期化パラメータ

PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。

PARALLEL_AUTOMATIC_TUNING初期化パラメータは、パラレル処理を制御するパラメータのデフォルト値を決定していました。これは、Oracle Database 10gリリース2 (10.2)で非推奨となっていました。

PARALLEL_IO_CAP_ENABLED初期化パラメータ

PARALLEL_IO_CAP_ENABLED初期化パラメータは、Oracle Databaseによるデフォルトの並列度の制限を、サポートされるI/Oシステム以下のレベルに設定するかどうかを決定していました。このパラメータは、Oracle Databaseリリース11.2で非推奨となっていました。このパラメータの機能は、PARALLEL_DEGREE_LIMITパラメータによって置き換えられました(このパラメータがIOに設定されている場合)。

PARALLEL_SERVER初期化パラメータ

PARALLEL_SERVER初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました。

PARALLEL_SERVER初期化パラメータは、Oracle Parallel Serverモードでデータベースを起動するために使用されていました。このパラメータは、Oracle Databaseリリース9.0.1で非推奨となっていました。Oracle Parallel Serverは、CLUSTER_DATABASE初期化パラメータを使用するOracle Real Application Clustersで置き換えられました。

PARALLEL_SERVER_INSTANCES初期化パラメータ

PARALLEL_SERVER_INSTANCES初期化パラメータは削除され、このリリースでサポートが終了しました

PARALLEL_SERVER_INSTANCES初期化パラメータは、Oracle Parallel Serverモードの構成済インスタンスの数を指定していました。このパラメータは、Oracle Databaseリリース9.0.1で非推奨となっていました。Oracle Parallel Serverは、CLUSTER_DATABASE_INSTANCES初期化パラメータを使用するOracle Real Application Clustersで置き換えられました。

USE_INDIRECT_DATA_BUFFERS初期化パラメータ

初期化パラメータUSE_INDIRECT_DATA_BUFFERSは、このリリースで削除され、サポートが終了しました。

このパラメータは32ビット・プラットフォームのVery Large Memory機能を有効にするために使用されていました。これらのプラットフォームはサポートされなくなりました。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)での初期化パラメータのデフォルトの変更

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)の、初期化パラメータのデフォルト設定のこの変更リストを参照してください。

OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANSおよびOPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICS

OPTIMIZER_ADAPTIVE_FEATURE関数は、次の2つの新しいパラメータで置き換えられました: OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANS、OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICS。

OPTIMIZER_ADAPTIVE_PLANSは適応計画を制御します。デフォルトではTRUEに設定されます。TRUEに設定された場合、このパラメータは問合せ実行時に収集された統計に基づいて、代替選択肢で構築される実行計画を指定します。

OPTIMIZER_ADAPTIVE_STATISTICSは適応統計を制御します。デフォルトではFALSEに設定されます。TRUEに設定された場合、オプティマイザはSQL実行計画を改善するためにSQL文の解析時に収集された適応統計を補充して、データベースで収集された統計を増やします。一部の問合せは、ベース表統計だけを使用するには複雑すぎます。オプティマイザは最適なSQL実行計画をより正確に決定するために、適応統計を補充してそれらを増やします。

SQL92_SECURITY初期化パラメータのデフォルトはTRUE

SQL標準では、セキュリティ管理者には次の権限が必要であると定めています: WHERE句またはSET句により表列値を参照するUPDATE文またはDELETE文の実行において、表に対するSELECT権限の所持を実行ユーザーに要求する権限。SQL92_SECURITYには、ユーザーが、UPDATEまたはDELETE文などを実行するために、SELECTオブジェクト権限が付与されるべきかどうかを指定します。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、このパラメータのデフォルト設定はFALSEからTRUEに変更されます。

このパラメータをTRUEに設定した場合、ユーザーは削除または更新するオブジェクトに対するSELECT権限が必要です。