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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
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23.8 プラグインの高度な操作

この項の内容は次のとおりです。

23.8.1 Oracle Management Agentへのプラグインの再デプロイ

re-deployオプションを使用すると、Oracle Management Agentにプラグインを再デプロイできます。再デプロイのプラグイン・オプションは、管理エージェントで同じプラグインを再構成し、構成の詳細を変更することはありません。

$emcli redeploy_plugin_on_agent

{-agent_names="agent1[;agent2...]" | -group_name="group1"}

-plugin="plug-in_id:version"

[-redeploy_noprompt]

注意:

このオプションを使用する場合、既存のプラグイン・ホームは上書きされ、適用済のパッチはすべて失われることに注意してください。

再デプロイ・ウィザードに次の警告メッセージが表示されます。

プラグインを再デプロイすると、プラグインの既存のOracleHomeが上書きされ、プラグインOracleHomeに適用済のパッチはすべて失われます。

ただし、-redeploy_nopromtオプションを有効化すると、警告メッセージは表示されません。

続行するには「はい」をクリックします。

プラグインのカスタム・プラグイン更新がない場合は、複数の管理エージェントに再デプロイ・コマンドを使用できません。

注意:

メタデータ・プラグインが再デプロイされた後、次のコマンドを実行することをお薦めします。

$emcli metric_control -command=flush_metadata_cache

コマンドは、すべてのOMSインスタンスで実行する必要があります。

23.8.2 管理エージェントのデプロイまたはアップグレード中にプラグイン・パッチをデプロイ(カスタム・プラグイン更新の作成)

新しいプラグインがリリースされると、自己更新を使用してダウンロードできます。管理エージェント・プラグインに不具合がある場合、オラクル社はO-patch形式のパッチをリリースします。管理エージェントでのターゲットの検出中にプラグインが自動的にデプロイされると、そのプラグインのパッチは各プラグインに手動で適用する必要があります。

カスタム・プラグイン更新は、プラグインのユーザー・コピーおよびそのプラグインに適用されるパッチです。カスタム・プラグイン更新の作成コマンドを使用すると、自己更新で適用されるパッチとともにプラグインのカスタム・コピーを作成できます。一度パッチを適用すると、プラグインのカスタム・プラグイン更新をその管理エージェントで作成できます。カスタム・プラグイン更新は、ベース・プラグイン・バイナリとともに、そのOracleホームで適用されたすべてのパッチを持つそのプラグインのゴールド・イメージになります。

カスタム・プラグイン更新が作成された後は、UIまたはEMCLIを使用する、管理エージェント上のプラグインに対するプラグイン・デプロイメント操作で、オラクル社提供のバージョンのかわりに新しいカスタム・コピーがデプロイされます。このため、エージェントの各プラグイン・ホームでプラグイン・パッチを手動で再適用する必要はありません。このカスタム・プラグイン・イメージは、アップグレード・アクティビティのエージェント・デプロイによっても使用され、これらのエージェントにデプロイされるプラグインはパッチが含まれた状態になります。

カスタム・プラグイン更新の作成には2つの方法があります。次の項で2つの方法について説明します。

23.8.2.1 EMCLIを使用したカスタム・プラグイン更新の作成

カスタム・プラグイン更新を作成するには、次の手順に従います。

  1. 目的のプラグインがすでにデプロイされている稼働中のテスト管理エージェントを選択します。このプラグインに適用するパッチを適用します。
  2. 必要なテストを実行します。
  3. 次のコマンドを使用して、カスタム・プラグイン更新を作成します。

    $emcli create_custom_plugin_update

    -agent_name="agent_name"

    -plugin_id="plugin_id"

注意:

リポジトリに保存されている、現在のカスタム・プラグイン更新を上書きおよび更新するには、overwriteオプションを使用します。

$emcli create_custom_plugin_update

-agent_name="agent_name"

-plugin_id="plugin_id"

[-overwrite]

このコマンドは、選択したプラグインがデプロイされている既存の管理エージェントから、カスタム・プラグイン更新を作成およびインポートします。カスタム・プラグイン更新は、管理エージェントへの以降のすべてのプラグインのデプロイメントで、Oracle提供のバージョンのかわりに使用されます。

カスタム・プラグイン更新は、プラグイン・タイプに従って作成されます。カスタム・プラグイン更新が作成され、3日後にパッチが適用された場合、そのパッチを含めるためにカスタム・プラグイン更新を再作成する必要があります。

作成済のすべてのカスタム・プラグイン更新のリストを表示するには、次のコマンドを実行します。

$emcli list_custom_plugin_updates

特定のカスタム・プラグイン更新に含まれるパッチのリストを表示するには、次のコマンドを実行します。

$emcli list_patches_in_custom_plugin_update -plugin=<plugin_id>:<version> [-discovery]

プラグイン・マネージャ・コンソールでプラグインを選択すると、カスタム・プラグイン更新が存在する場合は、バージョン識別子の横にアイコンが表示され、その特定のプラグイン・バージョンがその環境でカスタマイズされていることがパッチのリストとともに示されます。図23-10に、「カスタム・プラグイン更新」アイコンを示します。カスタム・プラグイン更新が存在する場合、管理エージェントによってデプロイメントおよびアップグレードに自動的に使用されます。

図23-10 「カスタム・プラグイン更新」アイコン


「カスタム・プラグイン更新」アイコン

「カスタム・プラグイン更新」アイコンをクリックすると、カスタム・プラグイン更新の情報を表示するページが表示されます。図23-11に、カスタム・プラグイン更新の情報ページを示します。

図23-11 カスタム・プラグイン更新の情報ページ


カスタム・プラグイン更新の情報ページ

23.8.2.2 EDKを使用したカスタム・プラグイン更新の作成

EDKを使用してカスタム・プラグイン更新を作成するには、次の手順に従います。

  1. 管理エージェント・ホストで、UIまたはEMCLIを使用してEDKをダウンロードします。

    UIを使用してEDKをダウンロードするには、「設定」メニューから「拡張性」「開発キット」の順に選択します。

    EMCLIを使用してEDKをダウンロードするには、次のコマンドを実行します。

    $emcli get_ext_dev_kit

  2. 次のコマンドを実行します。

    $empdk create_custom_plugin_update -out_dir <output dir>

    -agent_state_dir <agent_state_dir>

    -agent_oracle_home <agent_oracle_home>

    -plug_id <plugin_id>

    empdkコマンドのヘルプについては、次のコマンドを実行します。

    $/empdk -help

プラグイン更新が.zipファイルとしてローカル・ディレクトリに保存されます。.zipファイルをOMSインスタンスにコピーする必要があります。一度.zipファイルを作成すると、OMSホームから次のコマンドを実行してカスタム・プラグイン更新をインポートします。

$emcli import_plugin_update -archive=<archive path>

プラグイン・マネージャ・コンソールでプラグインを選択すると、カスタム・プラグイン更新が存在する場合は、バージョン識別子の横にアイコンが表示され、その特定のプラグイン・バージョンがその環境でカスタマイズされていることがパッチのリストとともに示されます。