この項の内容は次のとおりです。
Enterprise Managerは、OracleおよびOracle以外のテクノロジを実行するシステムを含むITインフラストラクチャ全体に対して、集中化されたモニタリング機能、管理機能およびライフ・サイクル管理機能を提供するシステム管理ソフトウェアです。
Enterprise Managerは何年にもわたり、サイズと規模を拡大し、強力なIT管理とモニタリング・ソリューションを提供してきました。この拡大が、新しい機能、拡張機能およびバグ修正のサポートの管理に変化をもたらしました。
このような開発を考慮して、オラクル社では、製品が動作するフレームワークまたはコア・ベースを、機能を使用してITソリューションを提供するレイヤーから明確に分離するという方法で、Enterprise Managerのアーキテクチャを注意深く再設計しました。このEnterprise Manager 12cと将来のリリースに実装される新しいアーキテクチャにより、新しい機能や拡張機能をサポートするために適宜、自己をシームレスに拡張する機能を含む、より強力なフレームワークが提供されます。
リリース済の製品用の最新のモニタリング機能にアクセスするために、Enterprise Managerの次のリリースを待つ必要はもうありません。Enterprise Manager 12cと将来のリリースのプラガブル・フレームワークでは、新しいバージョンのターゲットが出荷されるとすぐに、ターゲットのサポートを含めることが可能になります。Enterprise ManagerのリリースがOracleにより使用可能になるとすぐに、新しいEnterprise Managerシステムをインストールまたは既存のシステムをアップグレードできます。
新しい設計に基づき、Enterprise Manager 12cと将来のリリースのアーキテクチャは次の論理部分から構成されます。
EMプラットフォーム: Enterprise Managerのほとんどのモニタリングおよび管理機能が依存する、密接に統合されたUIとバックエンド・サービスから構成されます。プラットフォーム・サブシステムの例には、Enterprise Managerターゲットおよびメトリック・モデル、ジョブ、イベントおよびプロビジョニング・フレームワークがあります。このプラットフォームには、Oracle Management Agent (管理エージェント)も、データ・ローダー、ジョブ・ディスパッチャ、通知マネージャなどのコア・バックグラウンド・サービスとともに含まれています。プラットフォームはEnterprise Managerのリリースの一部として提供され、Enterprise Managerの新しいバージョンへのアップグレードによってのみアップグレードできます。
EMプラグイン: 既存のEnterprise Managerプラットフォームにプラグインされて、Enterprise Managerのターゲット管理またはその他の垂直方向の機能を提供できるモジュール。プラグインは特別なソリューションや新しい機能を提供します。たとえば、My Oracle Supportへの接続、ホスト上の特定のターゲットをモニターできるEnterprise Managerへの拡張モニタリングおよび管理機能。プラグインはOMSおよび管理エージェントと連携して動作し、モニタリング・サービスを提供するので、OMSおよび管理エージェントにデプロイされます。
プラグインのリリースは、Enterprise Managerのコア・プラットフォームのリリースよりも頻繁に発生します。プラグインを使用すれば、プラットフォームの次回リリースを待たなくても、Oracle製品の最新リリースに対応した新機能および管理サポートがEnterprise Manager 12cと将来のリリースで利用できるようになります。
プラグインは、既存のEnterprise Manager Cloud Controlデプロイにプラグインされて、Enterprise Managerのターゲット管理またはその他の垂直方向の機能を拡張できるモジュールです。
上位レベルで、プラグインにはOMSインスタンスおよび管理エージェントのモニタリングおよび検出のアーカイブが含まれます。アーカイブには、JavaおよびSQLコード、そしてメタデータが含まれます。
Enterprise Manager Cloud Controlのインストールの一部として、基本のプラグインのセットがデフォルトでデプロイされます。その他のプラグインをデプロイして、Enterprise Manager Cloud Controlの基本機能を拡張できます。
デフォルトでデプロイされるプラグイン、または即時利用可能なプラグインは、次のとおりです。
Oracle Database: oracle.sysman.db
Oracle Fusion Middleware: oracle.sysman.emas
Oracle Systems Infrastructure: oracle.sysman.si
Oracle Exadata: oracle.sysman.xa
Oracle Cloud Framework: oracle.sysman.cfw
プラグインのリリースは、Enterprise Managerのコア・プラットフォームのリリースよりも頻繁に発生します。この新しいプラガブル・フレームワークを使用すれば、プラットフォームの次回リリースを待たなくても、Oracle製品の最新リリースに対応した管理機能がEnterprise Manager Cloud Controlで利用できるようになります。
たとえば、Oracle Databaseの新規バージョンがリリースされた場合は、Oracle Databaseの最新リリースの管理サポートが含まれる最新のOracle Databaseプラグインをダウンロードしてデプロイするのみです。オフライン・モードでプラグインを使用して作業することもできます。
廃止されたプラグインは、Enterprise Manager 13cリリース1と将来のリリースでサポートされないプラグインです。これらのプラグインは、Enterprise Manager 13cリリース1以上にアップグレードする前に、管理エージェントおよびOracle Management Serviceからアンデプロイする必要があります。
非推奨のプラグインは、Enterprise Managerの将来のリリースでサポートされなくなるプラグインです。非推奨のプラグインのデプロイは制限することをお薦めします。
廃止および非推奨のプラグインをEnterprise Managerからアンデプロイするには、まず管理エージェントから(「Oracle Management Agentからのプラグインのアンデプロイ」を参照)、次にOMSから(「Oracle Management Serviceからのプラグインのアンデプロイ」を参照)、プラグインをアンデプロイします。
アンデプロイされたプラグインのプラグイン・バイナリを自己更新から削除することをお薦めします。