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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
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31.1 Enterprise Managerシステム・インフラストラクチャの概要

ホストとは、管理対象のデータベースやその他のサービスが常駐するコンピュータです。ホストは、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlでモニタリングされる数多くのコンポーネントやターゲットの1つです。Oracle Enterprise Manager Cloud Controlは、図31-1に示すアプリケーションからストレージ・ディスクまでのOracle製品スタックにおける、エンタープライズ・レベルのデータ・センター管理ソリューションです。

図31-1 Oracle製品スタック

図31-1の説明が続きます
「図31-1 Oracle製品スタック」の説明

Enterprise Managerシステム・インフラストラクチャ(EMSI)プラグインは、完全に統合されたソフトウェア・プラグインとしてモニタリング機能を提供し、Oracle SolarisおよびLinuxオペレーティング・システム、仮想化されたオペレーティング・システム(ゾーン)や仮想マシン(論理ドメイン)、サーバー、記憶域アプライアンス、ホストの記憶域、ネットワーク・リソースなどのスタックの下半分について、エンタープライズ全体のビューを提供します。

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのインタフェースは、管理対象コンポーネントに関する詳細情報を提供し、コンポーネント間の関係を示します。ドリルダウンして、特定のコンポーネントやメトリックに関するより詳細な情報を表示できます。

サーバー・ターゲットについては、電力使用量、ネットワーク情報、サービス・プロセッサ構成、ファンや温度の情報などのサーバーの詳細を表示できます。その他のハードウェア・ターゲットには、シャーシ、ラック、電力配分装置、ネットワーク機器などがあります。ホストまたは記憶域アプライアンスの記憶域リソースとそのコンポーネント(記憶域プール、ストレージ・ハードウェア、ファイルシステム、論理ボリューム、論理ユニット(LUN)など)を表示できます。

Oracle SolarisおよびLinuxオペレーティング・システム・ターゲットについては、リソースとプロセスの情報、上位コンシューマ、パフォーマンスおよびオープン・インシデントの詳細を表示できます。さらに、Oracle Solarisの代替ブート環境やゾーンに関する詳細を表示できます。

Oracle VM Server for SPARCを使用してハードウェアを仮想化したり、Oracle Solarisを使用してオペレーティング・システムを仮想化すると、詳細が仮想化プラットフォーム・ページに表示されます。仮想化プラットフォーム・ページには、全体のゲスト、CPUとメモリー、インシデント、構成情報などの高レベルの詳細が表示されます。個々の仮想サーバーのページにドリルダウンして、選択した論理ドメインまたはゾーンに固有のメトリックを表示できます。

Enterprise Managerシステム・インフラストラクチャは、Oracle SuperClusterエンジニアド・システムのビューも提供します。Oracle SuperClusterは、SPARCコンピュート・ノード、Oracle ZFS Storage Appliance、インフィニバンド・スイッチ、PDUおよびExadata Storage Serverをマルチラック・システムに統合します。コンピュート・ノード、Exadata Storage Server、インフィニバンド・スイッチ、電力配分装置、ZFS記憶域サーバーなど、Oracle SuperClusterのすべてのコンポーネントを表示できます。「コンピュート・ノード」を展開すると、論理ドメインおよびゾーンを表示できます。

31.1.1 システム・インフラストラクチャ・ターゲットのモニタリングについて

一連のモニタリング・ルールおよびパラメータが、管理対象ターゲットをモニタリングします。予期したとおりに実行されていないリソースについては、アラートとインシデントが発行されます。

各ターゲットに対するダッシュボードには、ターゲット・タイプに基づいて詳細が表示されます。すべてのダッシュボードに、警告インシデント、クリティカル・インシデントおよび致命的なオープン・インシデントの数がリンクとともに表示され、リンクを使用して特定のインシデントのインシデント・マネージャにドリルダウンできます。

ホストにデプロイされた管理エージェントによって、ターゲットのアクティビティ、ステータス、パフォーマンスおよび状態についての情報が収集され、追跡されます。次の検出されたターゲット・タイプのメトリックを表示できます。

  • サーバー

  • 記憶域サーバー

  • ネットワーク

  • ラックおよび電力配分装置(PDU)

  • Oracle SolarisおよびLinuxオペレーティング・システム

  • Oracle Solarisゾーン

  • Oracle VM Server for SPARCおよび論理ドメイン

  • Oracle SuperClusterエンジニアド・システム

31.1.2 システム・インフラストラクチャ・ターゲットの動的ビューについて

ターゲットのタイプに応じて、ターゲット・ホームページにグラフ、チャートおよび表が表示され、より詳細な情報が一目でわかります。より複雑なターゲットのホームページには、動的なフォトリアリスティック・ビューと関係チャートが表示されます。場合によっては、イメージと対話することで、ハードウェアのデプロイ方法およびリソースの利用方法について理解を深めることができます。

次のチャートとビューを使用すると、ターゲットを迅速に評価でき、関係が一目でわかります。

  • 関係チャート: ゲストへのリソースの割当て方法が表示されます。たとえば、Oracle VM Server for SPARCの「システム・インフラストラクチャ仮想化プラットフォーム」ページには、vCPUとコアの割当てが表示される「コアの分散」タブがあります。チャートには同心円が表示され、そのセグメントには、どのCPUとコアがどのゲストに割り当てられ、どれが割り当てられていないかが示されます。外側の輪の中のゲストをクリックして、そのゲストのリソース使用に関する詳細な情報を表示できます。

  • フォトリアリスティック・ビュー: ハードウェア・ターゲットのコンポーネントとポート、およびオープン・インシデントがあるかどうかが表示されます。たとえば、Oracle SuperClusterエンジニアド・システムのモニタリング・ページには、ラック内でのシステムのレイアウト方法がわかるフォトリアリスティック・ビューがあります。システム内のすべてのアクティブなターゲットがイメージで表示されます。イメージ内のターゲットにマウス・ポインタを重ねると、より詳細な情報を表示できます。エンジニアド・システムのコンポーネントにオープン・インシデントがある場合は、コンポーネントが赤枠のイメージで表示されます。

  • 構成図ビュー: エンジニアド・システムのコンポーネントのラベルが表示されたシンボリック・ビューが表示されます。エンジニアド・システム内のサーバー、ZFS Storage Applianceサーバー、InfiniBandスイッチおよびPDUのLEDステータス(稼働中、停止中またはブラックアウト)と温度が一目でわかります。