この章の構成は、次のとおりです。
この項では、チャージバック・ユーザー・インタフェース内で実行できるものと同じ操作を実行できるEMCLI動詞について説明します。
チャージバックでサポートされるすべてのエンティティ・タイプをリストします。オプションで、すべてのエンティティ・タイプとその個々の使用モードか、または特定のエンティティ・タイプでサポートされるすべての使用モードをリストできます。
構文
list_chargeback_entity_types -[usage_mode] -[entity_type="eType"]
パラメータ
usage_mode: (オプション)各エンティティ・タイプの適用可能なすべての使用モードを表示します。
entity_type: (オプション)指定されたエンティティ・タイプの適用可能なすべての使用モードを表示します。
例
list_chargeback_entity_types Entity Type Entity Type Display Name oracle_database Database Instance host Host
list_chargeback_entity_types -usage_mode Entity Type Entity Type Display Name Usage Mode oracle_database Database Instance dbMetered oracle_database Database Instance dbByService oracle_database Database Instance cdbBypdb host Host hostMetered
list_chargeback_entity_types -entity type="oracle database" Entity Type Entity Type Display Name Usage Mode oracle_database Database Instance dbMetered oracle_database Database Instance dbByService oracle_database Database Instance cdbBypdb
チャージバックに追加されたすべてのエンティティ(チャージとメータリングが計算される任意のタイプのすべてのエンティティ)をリストします。
構文
list_chargeback_entities
例
出力は表形式で、追加されたエンティティごとに次の情報が表示されます。
表54-1 出力の例
列名 | 列値 |
---|---|
エンティティ名 |
acme_db |
エンティティGUID |
xrdbyy |
エンティティ・タイプ |
oracle_database |
作成日 |
2014-01-01 00.00.00.0 |
親エンティティ名 |
親なし |
親エンティティ・タイプ |
該当なし |
コスト・センター名 |
cc1 |
チャージ・プラン名 |
cp1 |
特定のエンティティ・タイプのエンティティ・インスタンスを、指定された使用モードでチャージバックに追加します。
構文
add_chargeback_entity -entity_name="eName" -entity_type="eType" -usage_mode="uMode"
パラメータ
entity_name: チャージバックに追加する、Enterprise Managerによって現在モニターされているエンティティ・インスタンスを名前で指定します。
entity_type: 追加するインスタンスのエンティティ・タイプを指定します。
usage_mode: 使用モード(エンティティ・インスタンスを測定する方法)を指定します。使用可能な使用モードを表示するには、list_chargeback_entity_types
動詞と-entity typeオプションを組み合せて使用します。
例
add_chargeback_entity -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database" -usage_mode="dbMetered"
データベース・インスタンスによって測定されるエンティティdb1をチャージバックに追加します。
チャージバックから特定のエンティティ・タイプのエンティティ・インスタンスを削除します(指定された使用モードのエンティティに対するチャージバック・アクティビティを終了します)。
構文
remove_chargeback_entity -entity_name="eName" -entity_type="eType" -[entity_guid="entity guid"]
パラメータ
entity_name: チャージバックから削除するエンティティ・インスタンスを名前で指定します。
entity_type: 削除するインスタンスのエンティティ・タイプを指定します。
entity_guid: (オプション)エンティティを内部的に認識するグローバル一意識別子を指定します。同じ名前で同じタイプの複数のエンティティが存在する場合、コマンド出力によって、GUIDを含む追加の詳細付きでそれらすべてのエンティティがリストされます。今度は他のパラメータのかわりにentity_guidを使用してコマンドを再実行すると、目的のエンティティを正しく識別できます。
例
remove_chargeback_entity -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database"
チャージバックからOracle Databaseエンティティdb1を削除します。
チャージバックで現在使用中のすべてのチャージ・プランをリストします。オプションで、将来使用される予定のチャージ・プランをリストします。また、オプションで、エンティティ・タイプまたはチャージ・プランの詳細によって現在または将来のプランをリストできます。
構文
list_charge_plans [-[entity_type="entity type" -[ all]] -[charge_plan="charge plan name" -[all]] -[ all]]
パラメータ
entity_type: 指定されたエンティティ・タイプのすべてのアクティブなチャージ・プランをリストします。
charge_plan: 特定のチャージ・プランの詳細をリストします。
all: チャージバックのアクティブおよび将来のすべてのチャージ・プラン、指定されたエンティティ・タイプのチャージ・プラン、または指定されたチャージ・プランのアクティブおよび将来のすべてのバージョンの詳細をリストします。
例
出力は表形式で、指定したパラメータに応じて次の情報が表示されます。
表54-2 出力の例
列名 | 列値 |
---|---|
チャージ・プラン名 |
cp1 |
エンティティ・タイプ |
host |
説明 |
ホスト定額プラン |
開始日 |
2014-01-01 00.00.00.0 |
終了日 |
2014-02-01 00.00.00.0 |
指定されたチャージ・プランを特定のタイプのエンティティに割り当てます。
構文
assign_charge_plan -entity_name="eName" -entity_type="eType" -plan_name="pName" -[entity_guid="entity guid"]
パラメータ
entity_name: プランを割り当てるエンティティを指定します。
entity_type: 名前付きエンティティのエンティティ・タイプを指定します。チャージ・プランは、エンティティ・タイプ固有です。
plan_name: エンティティに割り当てる既存のチャージ・プランの名前を指定します。
entity_guid: (オプション)エンティティを内部的に認識するグローバル一意識別子を指定します。同じ名前で同じタイプの複数のエンティティが存在する場合、コマンド出力によって、GUIDを含む追加の詳細付きでそれらすべてのエンティティがリストされます。今度は他のパラメータのかわりにentity_guidを使用してコマンドを再実行すると、目的のエンティティを正しく識別できます。
例
assign_charge_plan -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database" -plan_name="plan1"
エンティティ・タイプがOracle Databaseのデータベース・インスタンスdb1にチャージ・プランplan1を割り当てます。
指定されたエンティティからチャージ・プランの割当てを削除します。
構文
unassign_charge_plan -entity_name="eName" -entity_type="eType" -[entity_guid="entity guid"]
パラメータ
entity_name: プランの割当てを削除するエンティティを指定します。
entity_type: 名前付きエンティティのエンティティ・タイプを指定します。
entity_guid: (オプション)エンティティを内部的に認識するグローバル一意識別子を指定します。同じ名前で同じタイプの複数のエンティティが存在する場合、コマンド出力によって、GUIDを含む追加の詳細付きでそれらすべてのエンティティがリストされます。今度は他のパラメータのかわりにentity_guidを使用してコマンドを再実行すると、目的のエンティティを正しく識別できます。
例
unassign_charge_plan -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database" -plan_name="plan1"
エンティティ・タイプがOracle Databaseのデータベース・インスタンスdb1からチャージ・プランの割当てを削除します。
チャージバックに認識されているすべてのコスト・センターまたは様々な階層表示のコスト・センターをリストします。
構文
list_cost_centers -[[cost_center_name="cName"] -[parent] -[children] -[top] -[leaf]]
パラメータ
cost_center_name: 他のオプションを指定できる特定のコスト・センターを指定します。
parent: 指定されたコスト・センターの親のコスト・センターを表示します。
children: 指定されたコスト・センターのすべての子のコスト・センターをリストします。
top: 指定されたコスト・センターの祖先のコスト・センターを表示します。
指定されたコスト・センターのリーフ・ノードのコスト・センターを表示します。
例
list_cost_centers Cost Center Name Parent Node Number cc1 [2,4,0,0] cc11 cc1 [2,2,0,0] cc12 cc1 [0,0,0,0] cc111 cc11 [0,0,0,0] cc112 cc11 [0,0,0,0]
数字列は、左から右に向かって、直近の子のコスト・センターの数、子のコスト・センター合計、直接ユーザーの数、ユーザー合計を表します。
前述の例を基本として、list_cost_centers
動詞のオプションでは次のように表示されます。
list_cost_centers -cost_center_name="cc11" -parent Parent Node cc1 list_cost_centers -cost_center_name="cc1" -children Children Nodes cc11 cc12 list_cost_centers -cost_center_name="cc111" -top Hierarchy [cc1]----->[cc11]----->[cc111] list_cost_centers -cost_center_name="cc1" -leaf Leaf Nodes cc111 cc112 cc12
指定されたコスト・センターを特定のタイプのエンティティに割り当てます。
構文
assign_cost_center -entity_name="eName" -entity_type="eType" -cost_center_name="cName" -[entity_guid="entity guid"]
パラメータ
entity_name: コスト・センターを割り当てるエンティティを指定します。
entity_type: 名前付きエンティティのエンティティ・タイプを指定します。
cost_center_name: エンティティに割り当てる既存のコスト・センターの名前を指定します。
entity_guid: (オプション)エンティティを内部的に認識するグローバル一意識別子を指定します。同じ名前で同じタイプの複数のエンティティが存在する場合、コマンド出力によって、GUIDを含む追加の詳細付きでそれらすべてのエンティティがリストされます。今度は他のパラメータのかわりにentity_guidを使用してコマンドを再実行すると、目的のエンティティを正しく識別できます。
例
assign_cost_center_plan -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database" -cost_center_name="cc1"
エンティティ・タイプがOracle Databaseのデータベース・インスタンスdb1にコスト・センターcc1を割り当てます。
指定されたエンティティからコスト・センターの割当てを削除します。
構文
unassign_cost_center -entity_name="eName" -entity_type="eType" -[entity_guid="entity guid"]
パラメータ
entity_name: コスト・センターの割当てを削除するエンティティを指定します。
entity_type: 名前付きエンティティのエンティティ・タイプを指定します。
entity_guid: (オプション)エンティティを内部的に認識するグローバル一意識別子を指定します。同じ名前で同じタイプの複数のエンティティが存在する場合、コマンド出力によって、GUIDを含む追加の詳細付きでそれらすべてのエンティティがリストされます。今度は他のパラメータのかわりにentity_guidを使用してコマンドを再実行すると、目的のエンティティを正しく識別できます。
例
unassign_cost_center -entity_name="db1" -entity_type="oracle_database" -plan_name="plan1"
エンティティ・タイプがOracle Databaseのデータベース・インスタンスdb1からコスト・センターの割当てを削除します。
次の各項では、サンプル・コマンドをその説明および例とともに示します。これらの動詞は、次の状況で使用されます。
測定/チャージは、定義したメトリック拡張/カスタム構成に基づいて行います。カスタム・チャージ・アイテムは、即時利用可能なメトリックおよびターゲット・プロパティにも使用できます。チャージバックは、キー列を持たないメトリック拡張のみをサポートすることに注意してください。
これらのカスタム・チャージ・アイテムをチャージバックで作成すると、プラグインとともに同梱されている既存のチャージ・アイテム(CPU使用率など)のように、カスタム・アイテムについて測定またはチャージできます。これらの動詞にアクセスするには、EM_CBA_ADMINロールが必要なことに注意してください。
チャージバックに登録できるアイテムをリストします。
構文
emcli list_charge_item_candidates -target_type=<target type> -source_data_type=<metric|config|property> -target_name=<target name> -config_name=<config name> -config_data_source=<target name> -all
パラメータ
target_type: (必須)ターゲット・タイプの名前。サポートされるターゲット・タイプには、oracle_database、oracle_vm_guest、host、oracle_pdbおよびweblogic_j2eeserverが含まれます。
source_data_type: 有効な値はmetric、configおよびpropertyです。
target_name: 指定すると、指定されたターゲットのみを対象にメータリングおよびチャージ・データが取得されます。有効なターゲット名を指定しなかった場合、または指定したターゲットが所定の日付範囲で有効になっていない場合、データは生成されません。このパラメータが指定されていない場合、指定したターゲット・タイプのすべてのターゲットが含められます。
config_name: source_data_type=configの場合に必須です。
config_data_source: 構成のデータソース。source_data_type=configの場合に必須です。
all: ターゲット・タイプの即時利用可能なメトリックを含め、すべてのアイテムを表示します。このオプションを指定しないと、ユーザー定義のメトリック拡張および構成拡張のみが表示されます。
例
emcli list_charge_item_candidates -target_type="oracle_database" -source_data_type="metric"
emcli list_charge_item_candidates -target_type="oracle_database" -source_data_type="config" -target_name="myDatabase" -config_name="myCustomCCS" -config_data_source="ccsfile"
チャージバックのチャージ・アイテムを作成します。
構文
emcli create_charge_item -input_file="property_file:<full path of property file>"
パラメータ
オプション[-input_file]は、アイテム・プロパティを含むファイルのフルパスです。ファイルには、次のプロパティを定義できます。
target_type: (必須)ターゲット・タイプを指定します。サポートされるターゲット・タイプには、oracle_database、oracle_vm_guest、host、oracle_pdbおよびweblogic_j2eeserverが含まれます。
source_data_type: (必須)ソースのデータ型を指定します。有効な値はmetric、configおよびpropertyです。
item_name: (必須)アイテムの名前を指定します。
metric_group: list_item_candidates
にリストされるメトリック・グループ名。source_data_type=metricの場合、必須プロパティです。
metric_column: list_item_candidates
にリストされるメトリック列名。source_data_type=metricの場合、必須プロパティ。
config_view: list_item_candidates
にリストされる構成ビュー名。source_data_type=configの場合、必須プロパティ。
config_key: list_item_candidates
にリストされる構成キー名。source_data_type=configの場合、必須プロパティ。
config_column: list_item_candidates
にリストされる構成列名。source_data_type=configの場合、必須プロパティ。
config_data_source: 構成メトリックのデータソース。source_data_type=configの場合、必須プロパティ。
property: list_item_candidates
にリストされるプロパティ名。source_data_type=propertyの場合、必須プロパティ。
item_displayname: (必須)アイテムの表示名。
unit: 単位の表示名。
aggregation_type: このアイテムに使用する集計のタイプ。data type=numberの場合にのみ適用されます。有効な値はsumおよびavgです。デフォルト値はavgです。
is_config_condition: アイテムがチャージ・プランで条件付きで使用されるかどうか。有効な値は0、1です。デフォルト値は0です。
item_category: アイテムのカテゴリ。デフォルト値はinstanceです。有効な値はcpu、memory、networkおよびinstanceです。
data_type: データ型。デフォルト値はnumberです。有効な値はstringおよびnumberです。
例
emcli create_charge_item -input_file="property_file:/home/user/property_file" Contents of /home/user/property_file: target_type=host source_data_type=metric item_name=total_proc metric_group=Load metric_column=noOfProcs item_displayname=Total Processes unit=process aggregation_type=avg item_category=instance data_type=number
emcli create_charge_item -input_file="property_file:/home/user/property_file" Contents of /home/user/property_file: target_type=oracle_database source_data_type=config item_name=custom_config config_view=myCustomCCS config_key=region config_column=country config_data_source=regionList.txt item_display_name=Region of Instance item_category=instance data_type=string
チャージバックからカスタム・チャージ・アイテムを削除します。
構文
emcli delete_charge_item -target_type=<target type> -item_name=<Item name>
パラメータ
target_type: (必須)カスタム・チャージ・アイテムに関連付けられているターゲット・タイプを指定します。このリリースでサポートされるターゲット・タイプには、oracle_database、oracle_vm_guest、host、oracle_pdbおよびweblogic_j2eeserverが含まれます。
item_name: (必須)削除するカスタム・チャージ・アイテムの名前。
例
emcli delete_charge_item -target_type="oracle_database" -item_name="SampleMetricExtension"
emcli delete_charge_item -target_type="host" -item_name="SampleCustomConfig"
次の各項では、カスタム構成用のカスタム・チャージ・アイテム動詞を正しく使用した場合のエンド・ツー・エンドの例を紹介しています。
この例では、PGA Memoryという名前のメトリック列を持つメトリック拡張のPGAが、PGAサイズを収集するデータベース・インスタンス・ターゲットに対して作成されます。
図54-1 PGAメモリー
Orders Processedというメトリック列を持つメトリック拡張Application A Ordersが、データベース・インスタンス・ターゲットに対して作成されます。このメトリックは、Application Aにより処理されたオーダー数を収集します。
図54-6 メトリック拡張
Enterprise Managerではほぼ無制限の数のターゲット・タイプがサポートされます。即時利用可能なチャージバック・サポートがあるのは比較的少数です。ただし、現在のチャージバック・サポートがないEnterprise Managerターゲット・タイプのカスタム・エンティティ・タイプを作成できます。Enterprise Managerターゲット・タイプに対して1対1対応のカスタム・エンティティ・タイプがあります。
EM CLI動詞emcli add_custom_cb_entity_type
を使用して、既存のターゲット・タイプに関してカスタム・エンティティ・タイプを識別します。
構文
add_custom_cb_entity_type -target_type=target_type
ここで、target_typeは、現在のチャージバック・サポートがない既知のEnterprise Managerターゲット・タイプです(Oracle Apacheなど)。
カスタム・エンティティ・タイプの作成後、「カスタム・チャージ・アイテムの使用」で説明されているプロセスに従って、新しいエンティティ・タイプに適切なチャージ・アイテムをカスタマイズします。
チャージ・アイテムのプロパティ
たとえば、次のようなプロパティが含まれるproperties_oracle_apache
という名前の入力プロパティ・ファイルに基づいてカスタム・チャージ・アイテムを作成できます。
target_type=oracle_apache source_data_type=metric item_name=active_sessions metric_group=ohs_server metric_column=sessions.active item_displayname=Active Sessions unit=sessions aggregation_type=avg item_category=instance data_type=number
カスタム・チャージ・アイテムは、アクティブ・セッションの平均数に基づきます。
実装
次の手順を実行します。
チャージバックREST APIを使用すると、Enterprise ManagerとBilling and Revenue Managementシステム(Oracle BRMを含む)を統合できます。また、柔軟なチャージバック・メカニズムも可能になります。次のような例があります。
小規模、中規模、大規模構成の様々なレート計画を持つ請求システムと統合する。
柔軟な期間に対してチャージバックを計算する。ある月の15日から翌月の15日までを計算する場合などです。
Enterprise Managerでキャプチャされないその他の属性に基づいてチャージバックを合理化する。
使用状況に基づいてチャージバックを調整または切り上げる。たとえば、1日未満の使用であっても、全日に対するチャージが計算されます。
指定されたパラメータに対する使用状況(およびオプションのチャージ)の情報を含む各行を持つカンマ区切り出力の形式でチャージバック・メータリング・データを取得します。
構文
emcli get_metering_data [-start_date=<start date in mmddyyyy> [-end_date=<end_date in mmddyyyy>]] [ -target_type=<target type> [-target_name= <target name> ] ] [ -cost_center=<cost center name> ] [ -charge]
パラメータ
この動詞のパラメータはすべてオプションです。
start_date: 真夜中に開始するデータ取得をフィルタするため、mmddyyy
という書式で開始日を指定します。デフォルトは、現在のレポート・サイクルの開始日です。
end_date: 真夜中に終了するデータ取得をフィルタするため、mmddyyy
という書式で終了日を指定します。デフォルトは、現在のレポート・サイクルの終了日です。
target_type: 指定された日付範囲内で指定されたタイプのターゲットがチャージバックで構成されている場合、データ取得をフィルタするためにターゲット・タイプを指定します。デフォルトでは、指定された日付範囲内でチャージバックで構成されているすべてのターゲット・タイプのすべてのターゲットを対象とするデータを取得します。
target_name: 指定されたターゲット・タイプの指定されたターゲットのみを対象にメータリングおよびチャージ・データを取得します。ターゲット名が無効であるか、指定された日付範囲で構成されていない場合、データ取得は発生しません。デフォルトでは、指定されたターゲット・タイプのすべてのターゲットを対象とするデータを取得します。
cost_center: チャージバックの「コスト・センター」タブに表示されるコスト・センター名を指定します。指定された日付範囲の時点でコスト・センター名が有効な場合、適切なメータリングおよびチャージ・データを取得します。デフォルト値はログイン・ユーザーです。すべてのコスト・センターのメータリングおよびチャージ・データを取得するには、(引用符で囲って) "All Users"と指定します。チャージバックでは各ユーザーはコンシューマ(コスト・センター)でもあります。ログイン・ユーザーの権限によって、異なるターゲットで取得されるメータリングおよびチャージ・データが決定されます。
charge_: メータリングおよびチャージ・データの両方を取得します。デフォルトでは、メータリング・データのみを取得します。
注意:
チャージバックでターゲット情報を表示するのに必要な権限は、次のとおりです。
VIEW_CAT_TARGET
: 特定のターゲット(アクティブまたは非アクティブ)の情報を表示できます。
VIEW_ANY_CAT_TARGET
: すべてのチャージバック・ターゲット(アクティブまたは非アクティブ)の情報を表示できます。
このget_metering_data
動詞によって生成される出力は、次のとおりです。
CONSUMER_NAME: コスト・センターの名前。
TARGET_TYPE: ターゲットのタイプ。
TARGET_NAME: ターゲットの名前。
ITEM_TYPE: アイテムまたはメトリックのタイプ。指定できる値: config、fixed、metric、propertyおよびusage。
CATEGORY_NAME: 指定できる値: cpu、memory、storage、activity、instance、network、serviceおよびsoftware。
ENTITY_NAME: 共有エンティティの名前(チャージバックにおいて、ターゲットが共有モードで使用可能になっている場合に有効です)。
ITEM_DISPLAY_NAME: アイテムまたはメトリックの表示名(英語)。注意: 翻訳サポートは現在利用できません。
VALUE_AVERAGE: 特定の日付のメトリックの平均値(数値メトリックで有効)。
STRING_VALUE: メトリック・データの値(文字列ベース・メトリックで有効)。
DATA_TYPE: メトリックのデータ型。stringまたはnumberを指定できます。
UNIT: メトリック・データの単位(reqやGBなど)。
COLLECTION_DATE: データがEnterprise Managerのメトリックまたは構成表から収集される日付。
PLAN_NAME: 特定のターゲットに関連付けられているチャージ・プラン名。
CHARGE: 特定日付におけるターゲットの特定メトリックのチャージ値。
DEFINED_RATE: ターゲットに関連付けられているチャージ・プランで定義されたチャージ・レート。
RATE_TYPE: レートのタイプ。指定できる値: 値なし(空白)、Flat、configおよびusage。
RATE_FACTOR: 関連する拡張チャージ・プランで定義されているユニバーサル・メトリックの調整レート。
CHARGE_RATE_UNIT: メトリックまたはアイテムに対応する単位。チャージ・プランで特定レートについて定義されています。たとえば、CPU使用率(%)またはサービス当たりのCPU使用率(%)というアイテムまたはメトリックの場合、値は"CPU"になります。基本チャージというメトリックまたはアイテムの場合、値は"インスタンス"、'ユーザー・リクエスト'というメトリックの場合、値は"req"になります。チャージプランで定義されたレートが1日当たり$1/MBの場合、この列の値は"MB"になります。
CHARGE_TIME_UNIT: 特定レートについてチャージ・プランで定義された時間単位(hourly(毎時)、daily(毎日)、weekly(毎週)、monthly(毎月)、yearly(毎年)など)。たとえば、チャージ・プランで定義されたレートが1日当たり$1/MBの場合、この列の値はdailyになります。
例: サンプル出力
"CONSUMER_NAME","TARGET_TYPE","TARGET_NAME","ITEM_TYPE","CATEGORY_NAME","ENTITY_NAME","ITEM_DISPLAY_NAME","STRING_VALUE","PLAN_NAME","COLLECTION_DATE","CHARGE","VALUE_AVERAGE","DEFINED_RATE","RATE_TYPE","RATE_FACTOR","CHARGE_RATE_UNIT","CHARGE_TIME_UNIT","NORMALIZE_RATE","ADJUST_RATE","DATA_TYPE","UNIT" "linbo","oracle_vm_guest","mySite/myWls/AdminServer:agent_push","fixed","instance"," ","Base Charge","","zone_plan",15-OCT-11 00:00:00,72,1,"3","flat",1,"instance","hourly",1,1,"number","" "linbo","oracle_vm_guest","mySite/myWls/AdminServer:agent_push","fixed","instance"," ","Base Charge","","zone_plan",16-OCT-11 00:00:00,72,1,"3","flat",1,"instance","hourly",1,1,"number","" "linbo","oracle_vm_guest","mySite/myWls/AdminServer:agent_push","fixed","instance"," ","Base Charge","","zone_plan",17-OCT-11 00:00:00,72,1,"3","flat",1,"instance","hourly",1,1,"number","" "linbo","oracle_vm_guest","mySite/myWls/AdminServer:agent_push","fixed","instance"," ","Base Charge","","zone_plan",18-OCT-11 00:00:00,72,1,"3","flat",1,"instance","hourly",1,1,"number","" "linbo","oracle_vm_guest","mySite/myWls/Cluster-0_vm0:assembly1","fixed","instance"," ","Base Charge","","zone_plan",15-OCT-11 00:00:00,72,1,"3","flat",1,"instance","hourly",1,1,"number","
動詞の使用方法の例は、次のとおりです。
emcli get_metering_data
: ログイン・ユーザーの現在のレポート・サイクルの、すべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリング情報を返します。
emcli get_metering_data -charge
: ログイン・ユーザーの現在のレポート・サイクルの、すべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリングおよびチャージ情報を返します。
emcli get_metering_data -start_date=01202011-cost_center=ORG1
: ORG1コスト・センターの2011年1月20日から月末までの、すべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリング情報を返します。
emcli get_metering_data -start_date=01152011 -end_date=02152011 -target_type=oracle_database
: 2011年1月15日から2011年2月15日までの、ログイン・ユーザーが所有するすべてのOracle DBターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリング情報を返します。
emcli get_metering_data -target_type=host target_name=my_host -cost_center=organization1
: organization1" cost-center
の現在のレポート・サイクルの、"my_host"ターゲット(タイプhost)のメータリングおよびチャージ情報を返します。
emcli get_metering_data -cost_center="All Users"
: すべてのコスト・センターの現在のレポート・サイクルの、すべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリングおよびチャージ情報を返します。
cba_admin_user
(チャージバック管理者)としてログインして、次のコマンドを入力します。
emcli get_metering_data
: cba_admin_user
の現在のレポート・サイクルの、すべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリング情報を返します。
emcli get_metering_data -cost_center=ssa_user1
: 現在のレポート・サイクルの、コスト・センターでssa_user1
が所有するすべてのターゲット(チャージバックでアクティブまたは有効な)のメータリング情報を返します。
コスト・センター、ターゲット・タイプ/ターゲット名に指定された値が間違っている場合、データは生成されません。たとえば、次のコマンドではデータは生成されません。
emcli get_metering_data -target_type=unknown
emcli get_metering_data -target_type=oracle_database -target_name=unknown_target
注意: Enterprise Managerでunknown_targetという名前のターゲットは構成されていません。