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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
13c リリース2
E78887-03
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6.4 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。

6.4.1 「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順に従います。

注意:

保護されていない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、常にセキュアな管理エージェントのみを使用します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。そのためには、emctl reload agentコマンドを実行します

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. 「バージョンとドラフト」タブを選択し、「アクション」メニューから「作成」を選択します。
  5. 必要に応じて、イメージ・バージョン名およびイメージ・バージョンの説明を入力します。

    イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

  6. ソース管理エージェントを使用してゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合、「イメージの作成」では、「ソース・エージェントの選択」を選択してから、使用するソース管理エージェントを指定します。この場合、次の情報も指定できます。
    • 作業ディレクトリ: エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用する必要がある作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。この場所に750MB以上の領域を確保します。

    • 構成プロパティ: エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、セミコロン(;)で区切られた管理エージェントの構成プロパティ。これらのプロパティの名前は、$AGENT_INSTANCE_HOME/sysman/config/emd.propertiesファイルで確認できます。

    • 除外ファイル: ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要があるファイルのセミコロン(;)区切りのリスト。たとえば、agent_13.2.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy/*;agent_13.2.0.0.0/oui/*です。必ずファイルおよびディレクトリへの相対パスのみを指定し、絶対パスを指定しないでください。

    ただし、既存のゴールド・イメージ・バージョンをインポートしてゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合は、「イメージの作成」「イメージのインポート」を選択し、インポートするゴールド・イメージ・バージョンの場所を指定します。イメージのインポートを可能にするために、イメージをステージングしておく必要があります。そのためにイメージをまだステージングしていない場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の説明に従ってステージングします。

    注意:

    イメージは、テスト・システムから作成してステージングできます。また、ステージングの場所は、OMSからアクセス可能である必要があります。

  7. 「OK」をクリックします。

    エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するジョブが、Enterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。

6.4.2 EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次の手順に従います。

注意:

保護されていない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、常にセキュアな管理エージェントのみを使用します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件の章の説明に従って、ハードウェア要件を満たします。

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。これを行うには、次のコマンドを実行します。

emctl reload agent

  1. OMSのOracleホーム内にある/binディレクトリからEM CLIにログインします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. create_gold_agent_image動詞を実行して、指定したソース管理エージェントを使用するか、作成済のイメージを別のエンタープライズ管理システムからインポートすることによって、エージェント・ゴールド・イメージを作成します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image
            -image_name="gold_image_name"
            -version_name="gold_image_version_name"
            -source_agent|-import_location="source_agent|import_location"
            [-gold_image_description="gold_image_description"]
            [-working_directory="working_directory_location"]
            [-config_properties= " agent_configuration_properties"]
            [-exclude_files= "list_of_files_directories_to_exclude"]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    表6-4に、EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成でサポートされているパラメータとその説明をまとめます。

    表6-4 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成でサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -image_name

    作成されたエージェント・ゴールド・イメージの追加先とする必要があるエージェント・ゴールド・イメージ名。

    -version_name

    エージェント・ゴールド・イメージのバージョン名。

    イメージ・バージョンを作成して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlにより、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリにサブディレクトリが作成されます。

    たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirで、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.2.0.0.0の場合、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1と指定すると、そのイメージ・バージョンで管理エージェントを更新する際に、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.2.0.0.0が作成されます。イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

    -source_agent

    エージェント・ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用する管理エージェント。

    ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用できる管理エージェントのリストを表示するには、emcli get_targets -target="oracle_emd"を実行します。

    -import_location

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンを作成するためにエージェント・ゴールド・イメージがステージングされる場所。この場所は、すべてのOMSインスタンスからアクセスできます。

    -gold_image_description

    エージェント・ゴールド・イメージの説明。

    -working_directory

    エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用される作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。必要な最小空き領域は、1GBです。

    -config_properties

    エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、セミコロン(;)で区切られた管理エージェントの構成プロパティ。たとえば、MaxThread;GracefulShutdownです。

    -exclude_files

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要があるファイルまたはディレクトリのセミコロン(;)区切りのリスト。たとえば、agent_13.2.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy;agent_13.2.0.0.0/ouiです。必ずファイルおよびディレクトリへの相対パスのみを指定し、絶対パスを指定しないでください。

    例:

    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING 
      
    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を、作業ディレクトリとして/tmpを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING -working_directory=/tmp
      
    • 次の例では、インポート場所/abc/stageにステージングされているゴールド・イメージ・ソフトウェアを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -import_location=/abc/stage -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING