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Oracle® OPatchユーザーズ・ガイド
13c リリース2
E49737-08
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B OPatchAutoの構文およびコマンド

この付録では、すべてのOPatchAutoコマンドの包括的なリストと説明を提供します。

注意:

OPatchAutoコマンドは、GIホームから実行する必要があります。

B.1 OPatchAutoのコマンド

OPatchautoコマンドは、標準的なOPatchディレクトリの外にある製品ホームから実行します。

例:

$PRODUCT_HOME/OPatch/opatchauto apply <PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>

ここで、<PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>は、パッチをダウンロードしたローカル・ステージング領域のフルパスです。

OPatchautoは4つの主なコマンドで構成されます。

さらに1つのグローバル引数があります。

B.1.1 apply

システム・パッチを製品ホームに適用します。ユーザーがパッチの場所を指定するか、そうでない場合は現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。

重要: OPatchAutoは、rootユーザーとして製品ホームから実行する必要があります。

構文

opatchauto apply  <patch-location> 
	[ -phBaseDir <patch.base.directory> ] 
	[ -oh <home> ] 
	[ -log <log> ] 
	[ -logLevel <log_priority> ] 
	[ -binary ] 
	[ -analyze ]                     
	[ -invPtrLoc <inventory.pointer.location> ]                     
	[ -host <host> ] 
	[ -wallet <wallet> ]                     
	[ -rolling ] 
	[ -database <database> ] 
	[ -generatesteps ] 
	[ -norestart ] 
	[ -ocmrf ocmrf> ] 
	[ -sdb ] 
       [ -shardgroup <shardgroup.name> ]       [ -shardspace <shardspace.name> ]       [ -dg <dataguard.name> ]
       	[ -remote ] 
	[ -nonrolling ]

パラメータ

patch-location: パッチの場所。

オプション

次の表では、applyコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表B-1 applyコマンドのオプション

オプション 説明

phBaseDir

ベース・パッチ・ディレクトリの場所。

oh

Oracleホームの場所。

log

ログの場所。

logLevel

ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。

サポートされる値: SEVERE、WARNING、INFO、CONFIG、FINE、FINER、FINEST、ALL、OFF

binary

-phases offline:binary-patchingの実行を強制します。

analyze

このオプションを選択すると、各ホームでのパッチの適合性について環境が分析されますが、ホームへの影響はありません。パッチの適用またはロールバックは実行されません。ターゲットが停止されることもありません。

invPtrLoc

中央インベントリ・ポインタ・ファイルの場所。

host

リモート・ホストまたはhost:port

wallet

ウォレット・ファイルの場所。

rolling

シャード・データベース(sdb)のローリング・モードを有効にして、データベースに順次的にパッチが適用されるようにします。

database

パッチ適用対象のデータベースのリスト。

generatesteps

ステップの生成を有効にします。

norestart

実行時の再起動なしオプション。

ocmrf

Oracle Configuration Managerレスポンス・ファイル(ocmrf)の場所。

sdb

シャード・データベースへのパッチ適用を指定する場合。

詳細は、opatchauto <apply|rollback> -sdb -helpを実行して、シャード・データベースへのパッチ適用に関する詳細なヘルプを表示してください。

shardgroup

選択したシャード・グループのデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。

shardspace

選択したシャード領域のデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。

dg

選択したDataGuardのデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。DataGuardのすべてのスタンバイ・データベースに最初にパッチが適用され、それに続けてプライマリ・データベースにパッチが適用されます。

remote

リモート・ノードのパッチ適用を有効にします。これはグリッド設定に対してのみサポートされ、グリッドが稼働している必要があります。

nonrolling

非ローリング・モードを有効にします。

force_conflict パッチの適用を妨げる競合が存在する場合、-force_conflictフラグを使用して強制的にパッチを適用できます。OPatchは、現在のパッチを適用する前に、競合するパッチをすべて削除します。適用操作にのみ適用されます。

注意:

opatchauto applyを実行した際に、インストールできない個別のパッチがパッチ・セット内に発生した場合、そのパッチは省略され、OPatchAutoは引き続き順序内の次のパッチをインストールします。

opatchauto applyを実行した際に、製品のホームにすでにインストールされているパッチと同じパッチ(同じパッチIDおよび一意のパッチ識別子(UPI))が発生した場合、OPatchAutoは特定のパッチ条件に基づいて次の処理を実行します。

  • 製品のホームのパッチより後に個別のパッチが作成されていた場合、OPatchAutoはその個別のパッチをインストールします。

  • 個別のパッチの作成日が製品のホームのパッチと同じ場合、OPatchAutoはその個別のパッチのインストールを省略します。

  • 製品のホームのパッチより前に個別のパッチが作成されていた場合、エラーが発生します。

analyzeオプションは、システム(ビットまたは構成のいずれか)を変更することなく、すべて(可能な場合)の前提条件チェックを実行することで、OPatchAuto applyセッションをシミュレートします。analyzeコマンドはシステムを変更せずに、次のチェックを実行します。

  • SQL同期を分析モードで実行します。

  • すべてのpreおよびpost処理ステップを検証し、コマンドが存在して実行可能であることを確認します。

B.1.2 resume

この操作では以前のパッチ適用セッションを再開します。

重要: OPatchAutoは、GIホームからrootユーザーとして実行する必要があります。

構文

opatchauto resume [ -log <log> ] [ -logLevel <log_priority> ]
     [ -password <password> ]
     [ -walletPassword <wallet.password> ]
     [ -session <session> ]

オプション

次の表では、resumeコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表B-2 resumeコマンドのオプション

オプション 説明

log

ログの場所。

logLevel

ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。

B.1.3 rollback

この操作ではパッチをロールバックします。

重要: OPatchAutoは、rootユーザーとして製品ホームから実行する必要があります。

構文

opatchauto rollback [ <patch-location> ] 
	[ -phBaseDir <patch.base.directory> ]                     
	[ -oh <home> ] 
	[ -log <log> ] 
	[ -logLevel <log_priority> ] 
	[ -binary ] 
	[ -analyze ]                        
	[ -invPtrLoc <inventory.pointer.location> ]                        
	[ -host <host> ] 
	[ -wallet <wallet> ]                       
	[ -rolling ] 
	[ -database <database> ]               
	[ -generatesteps ] 
	[ -norestart ] 
	[ -sdb ]        
	[ -remote ] 
	[ -nonrolling ]

パラメータ

patch-location: パッチの場所。

オプション

次の表では、rollbackコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表B-3 rollbackコマンドのオプション

オプション 説明

phBaseDir

ベース・パッチ・ディレクトリの場所。

oh

Oracleホームの場所。

log

ログの場所。

logLevel

ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。

サポートされる値: SEVERE、WARNING、INFO、CONFIG、FINE、FINER、FINEST、ALL、OFF

binary

-phases offline:binary-patchingの実行を強制します。

analyze

このオプションを選択すると、各ホームでのパッチの適合性について環境が分析されますが、ホームへの影響はありません。パッチの適用またはロールバックは実行されません。ターゲットが停止されることもありません。

invPtrLoc

中央インベントリ・ポインタ・ファイルの場所。

host

リモート・ホストまたはhost:port

wallet

ウォレット・ファイルの場所。

rolling

シャード・データベース(sdb)のローリング・モードを有効にして、データベースに順次的にパッチが適用されるようにします。

database

パッチ適用対象のデータベースのリスト。

generatesteps

ステップの生成を有効にします。

norestart

実行時の再起動なしオプション。

sdb

シャード・データベースへのパッチ適用を指定する場合。

詳細は、opatchauto <apply|rollback> -sdb -helpを実行して、シャード・データベースへのパッチ適用に関する詳細なヘルプを表示してください。

remote

リモート・ノードのパッチ適用を有効にします。これはグリッド設定に対してのみサポートされ、グリッドが稼働している必要があります。

nonrolling

非ローリング・モードを有効にします。

B.1.4 help

-helpまたは-hオプションを指定することにより、任意のコマンドのオンライン・ヘルプを表示できます。

次に例を示します。

opatchauto -help
opatchauto -version
opatchauto apply -help
opatchauto resume -help
opatchauto rollback -help
 

B.1.5 version

OPatchユーティリティのバージョン、依存するOPlanバージョンおよびosysmodelバージョンを出力します。

重要: OPatchAutoは、GIホームからrootユーザーとして実行する必要があります。

構文

<GI_HOME>OPatch/opatchauto version