この付録では、すべてのOPatchAutoコマンドの包括的なリストと説明を提供します。
注意:
OPatchAutoコマンドは、GIホームから実行する必要があります。
OPatchautoコマンドは、標準的なOPatch
ディレクトリの外にある製品ホームから実行します。
例:
$PRODUCT_HOME/OPatch/opatchauto apply <PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>
ここで、<PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>は、パッチをダウンロードしたローカル・ステージング領域のフルパスです。
OPatchautoは4つの主なコマンドで構成されます。
さらに1つのグローバル引数があります。
-help
システム・パッチを製品ホームに適用します。ユーザーがパッチの場所を指定するか、そうでない場合は現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。
重要: OPatchAutoは、rootユーザーとして製品ホームから実行する必要があります。
構文
opatchauto apply <patch-location> [ -phBaseDir <patch.base.directory> ] [ -oh <home> ] [ -log <log> ] [ -logLevel <log_priority> ] [ -binary ] [ -analyze ] [ -invPtrLoc <inventory.pointer.location> ] [ -host <host> ] [ -wallet <wallet> ] [ -rolling ] [ -database <database> ] [ -generatesteps ] [ -norestart ] [ -ocmrf ocmrf> ] [ -sdb ] [ -shardgroup <shardgroup.name> ] [ -shardspace <shardspace.name> ] [ -dg <dataguard.name> ] [ -remote ] [ -nonrolling ]
パラメータ
patch-location: パッチの場所。
オプション
次の表では、apply
コマンドで使用可能なオプションについて説明します。
表B-1 apply
コマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
phBaseDir |
ベース・パッチ・ディレクトリの場所。 |
oh |
Oracleホームの場所。 |
log |
ログの場所。 |
logLevel |
ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。 サポートされる値: SEVERE、WARNING、INFO、CONFIG、FINE、FINER、FINEST、ALL、OFF |
binary |
-phases offline:binary-patchingの実行を強制します。 |
analyze |
このオプションを選択すると、各ホームでのパッチの適合性について環境が分析されますが、ホームへの影響はありません。パッチの適用またはロールバックは実行されません。ターゲットが停止されることもありません。 |
invPtrLoc |
中央インベントリ・ポインタ・ファイルの場所。 |
host |
リモート・ホストまたはhost:port。 |
wallet |
ウォレット・ファイルの場所。 |
rolling |
シャード・データベース(sdb)のローリング・モードを有効にして、データベースに順次的にパッチが適用されるようにします。 |
database |
パッチ適用対象のデータベースのリスト。 |
generatesteps |
ステップの生成を有効にします。 |
norestart |
実行時の再起動なしオプション。 |
ocmrf |
Oracle Configuration Managerレスポンス・ファイル(ocmrf)の場所。 |
sdb |
シャード・データベースへのパッチ適用を指定する場合。 詳細は、 |
shardgroup |
選択したシャード・グループのデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。 |
shardspace |
選択したシャード領域のデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。 |
dg |
選択したDataGuardのデータベースへのパッチ適用を制限するために使用されます。DataGuardのすべてのスタンバイ・データベースに最初にパッチが適用され、それに続けてプライマリ・データベースにパッチが適用されます。 |
remote |
リモート・ノードのパッチ適用を有効にします。これはグリッド設定に対してのみサポートされ、グリッドが稼働している必要があります。 |
nonrolling |
非ローリング・モードを有効にします。 |
force_conflict | パッチの適用を妨げる競合が存在する場合、-force_conflictフラグを使用して強制的にパッチを適用できます。OPatchは、現在のパッチを適用する前に、競合するパッチをすべて削除します。適用操作にのみ適用されます。 |
注意:
opatchauto apply
を実行した際に、インストールできない個別のパッチがパッチ・セット内に発生した場合、そのパッチは省略され、OPatchAutoは引き続き順序内の次のパッチをインストールします。
opatchauto apply
を実行した際に、製品のホームにすでにインストールされているパッチと同じパッチ(同じパッチIDおよび一意のパッチ識別子(UPI))が発生した場合、OPatchAutoは特定のパッチ条件に基づいて次の処理を実行します。
製品のホームのパッチより後に個別のパッチが作成されていた場合、OPatchAutoはその個別のパッチをインストールします。
個別のパッチの作成日が製品のホームのパッチと同じ場合、OPatchAutoはその個別のパッチのインストールを省略します。
製品のホームのパッチより前に個別のパッチが作成されていた場合、エラーが発生します。
analyze
オプションは、システム(ビットまたは構成のいずれか)を変更することなく、すべて(可能な場合)の前提条件チェックを実行することで、OPatchAuto apply
セッションをシミュレートします。analyze
コマンドはシステムを変更せずに、次のチェックを実行します。
SQL同期を分析モードで実行します。
すべてのpreおよびpost処理ステップを検証し、コマンドが存在して実行可能であることを確認します。
この操作では以前のパッチ適用セッションを再開します。
重要: OPatchAutoは、GIホームからrootユーザーとして実行する必要があります。
構文
opatchauto resume [ -log <log> ] [ -logLevel <log_priority> ] [ -password <password> ] [ -walletPassword <wallet.password> ] [ -session <session> ]
オプション
次の表では、resume
コマンドで使用可能なオプションについて説明します。
表B-2 resume
コマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
log |
ログの場所。 |
logLevel |
ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。 |
この操作ではパッチをロールバックします。
重要: OPatchAutoは、rootユーザーとして製品ホームから実行する必要があります。
構文
opatchauto rollback [ <patch-location> ] [ -phBaseDir <patch.base.directory> ] [ -oh <home> ] [ -log <log> ] [ -logLevel <log_priority> ] [ -binary ] [ -analyze ] [ -invPtrLoc <inventory.pointer.location> ] [ -host <host> ] [ -wallet <wallet> ] [ -rolling ] [ -database <database> ] [ -generatesteps ] [ -norestart ] [ -sdb ] [ -remote ] [ -nonrolling ]
パラメータ
patch-location: パッチの場所。
オプション
次の表では、rollback
コマンドで使用可能なオプションについて説明します。
表B-3 rollback
コマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
phBaseDir |
ベース・パッチ・ディレクトリの場所。 |
oh |
Oracleホームの場所。 |
log |
ログの場所。 |
logLevel |
ログ・レベル(デフォルトは"INFO")。 サポートされる値: SEVERE、WARNING、INFO、CONFIG、FINE、FINER、FINEST、ALL、OFF |
binary |
-phases offline:binary-patchingの実行を強制します。 |
analyze |
このオプションを選択すると、各ホームでのパッチの適合性について環境が分析されますが、ホームへの影響はありません。パッチの適用またはロールバックは実行されません。ターゲットが停止されることもありません。 |
invPtrLoc |
中央インベントリ・ポインタ・ファイルの場所。 |
host |
リモート・ホストまたはhost:port。 |
wallet |
ウォレット・ファイルの場所。 |
rolling |
シャード・データベース(sdb)のローリング・モードを有効にして、データベースに順次的にパッチが適用されるようにします。 |
database |
パッチ適用対象のデータベースのリスト。 |
generatesteps |
ステップの生成を有効にします。 |
norestart |
実行時の再起動なしオプション。 |
sdb |
シャード・データベースへのパッチ適用を指定する場合。 詳細は、 |
remote |
リモート・ノードのパッチ適用を有効にします。これはグリッド設定に対してのみサポートされ、グリッドが稼働している必要があります。 |
nonrolling |
非ローリング・モードを有効にします。 |
-help
または-h
オプションを指定することにより、任意のコマンドのオンライン・ヘルプを表示できます。
次に例を示します。
opatchauto -help opatchauto -version opatchauto apply -help opatchauto resume -help opatchauto rollback -help