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Oracle® Fusion Middleware Oracle ADF FacesによるWebユーザー・インタフェースの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82917-02
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18 出力コンポーネントの使用

この章では、ADF Faces outputTextoutputFormattedimageiconおよびstatusIndicatorの各コンポーネントを使用して出力テキスト、イメージ、およびアイコンを表示する方法と、mediaコンポーネントを使用してユーザーによるビデオや音声クリップの再生を可能にする方法を説明します。

この章の内容は次のとおりです。

18.1 出力テキスト、イメージ、アイコンおよびメディア・コンポーネントについて

ADF Facesには、テキスト、アイコン、イメージを表示するためのコンポーネント、およびJSFページで音声クリップやビデオ・クリップを再生するためのコンポーネントが用意されています。

図18-1 ADF Faces出力コンポーネント

この図は周囲のテキストで説明しています

18.1.1 出力コンポーネントのユースケースと例

outputTextコンポーネントは、読取り専用テキストを表示するために、他の多くのコンポーネントの子として使用できます。テキストを書式設定する必要がある場合は、outputFormattedコンポーネントを使用できます。たとえば、図18-2に示すように、説明テキストで太字書式のテキストを使用することが必要な場合があります。

図18-2 説明テキストでのoutputFormattedコンポーネントの使用

この図は周囲のテキストで説明しています

多くのADF Facesコンポーネントには、アイコンを関連付けできます。たとえば、メニューでは、各メニュー項目にアイコンを関連付けできます。それぞれのアイコンに使用するイメージは、そのメニュー項目コンポーネント自体のicon属性の値として識別します。アイコンがサポートされているコンポーネントへのアイコン追加の詳細と手順は、それぞれのコンポーネントの章で説明されています。コンポーネント内でアイコンを提供するだけでなく、ADF Facesにはメッセージを表示する際に使用されるアイコンもあります。これらのアイコンは、メッセージの外でも使用できます。

ページにイメージを表示するには、imageコンポーネントを使用します。イメージを使用して、リンク(イメージ・マップを含む)として使用することも、サーバーのステータスを表すために使用することもできます。

mediaコンポーネントは、オーディオ・ビジュアル・コンテンツ(通知やタスク実施の指示など)を表示するのに使用します。mediaコンポーネントのすべてのコントロールを表示するか、一般的なコントロールまたは最小限のコントロールのみを表示するか、表示可能なコントロールなし(たとえば、コントロールはポップアップ・メニューからのみ可能)にするかを構成できます。コントロールなしにすることもできます。通常は、クリップが非常に短くコントロールが不要な場合は、コントロールを表示しません。

mediaコンポーネントがページのプライマリ・コンポーネントのときは、一般的にすべてのコントロールが表示されます(図18-3を参照)。

図18-3 プレーヤの下部にすべてのコントロールを表示

この図は周囲のテキストで説明しています

18.1.2 出力コンポーネントの追加機能

出力コンポーネントを実装する前に、他のADF Faces機能を理解することが役立つ場合があります。また、ページにこれらのコンポーネントを追加した後で、ドラッグ・アンド・ドロップやアクセシビリティなどの機能を追加することが必要になる場合があります。出力コンポーネントで使用できる他の機能へのリンクを次に示します。

  • テキストでのパラメータの使用: コンポーネントに表示されるテキストに、実行時に解決されるパラメータを含める場合は、ADF Faces EL書式タグを使用できます。詳細は、「EL書式タグの使用方法」を参照してください。

  • 変換: 場合によっては、値を表示するために文字列に変換することが必要です。変換の詳細は、「入力の検証および変換」を参照してください。

  • ドラッグ・アンド・ドロップ: ユーザーが出力コンポーネントまたは出力コンポーネントの値をページ上の別の領域にドラッグ・アンド・ドロップできるようにページを構成できます。詳細は、「ドラッグ・アンド・ドロップ機能の追加」を参照してください。

  • ローカライゼーション: 文字列を値として受け取る属性に値を入力するかわりに、プロパティ・ファイルを使用できます。これらのファイルにより、これらの文字列の翻訳を管理できます。詳細は、「ページの国際化およびローカライズ」を参照してください。

  • スキン: スキンを変更することで、出力コンポーネントのルック・アンド・フィールを変更できます。詳細は、「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。

18.2 出力テキストおよび書式設定された出力テキストの表示

ページに出力テキストを表示するためのADF Facesコンポーネントは2つあります。outputTextは書式設定されていないテキストを表示し、outputFormattedはテキストを表示して限られた範囲の書式設定オプションを設定できます。

明示的に指定された、またはリソース・バンドルまたはBeanからの単純テキストを表示するには、outputTextコンポーネントを使用します。value属性の値として表示するテキストを定義します。次に例を示します。

<af:outputText value="The submitted value was: "/>

次の例に、2つのoutputTextコンポーネントを示します。1つ目では表示されるテキストが明示的に指定され、2つ目ではマネージドBeanからテキストが取得され、表示可能なテキスト値に値が変換されます(変換の詳細は、「変換の追加」を参照してください)。

<af:panelGroupLayout>
  <af:outputText value="The submitted value was: "/>
  <af:outputText value="#{demoInput.date}">
    <af:convertDateTime dateStyle="long"/>
  </af:outputText>
</af:panelGroupLayout>

escape属性を使用して、現在のマークアップ言語でHTMLおよびXMLの特殊文字をエスケープするかどうかを指定できます。デフォルトでは、特殊文字はエスケープされます。

次の例に、2つのoutputTextコンポーネントを示します。1つ目ではescape属性にデフォルト値trueが使用され、2つ目では属性がfalseに設定されています。

<af:outputText value="&lt;h3>output &amp; heading&lt;/h3>"/>
<af:outputText value="&lt;h3>output &amp; heading&lt;/h3>"
               escape="false"/>

注意:

絶対に必要な場合以外、escape属性はfalseに設定しないでください。outputTextコンポーネントの値がユーザー提供の値から構成される場合に、escapeをfalseに設定すると、Webサイトがクロス・サイト・スクリプティングの攻撃を受ける可能性があります。限られた数のHTMLタグを使用できるoutputFormattedコンポーネントを使用することをお薦めします。また、escape属性がfalseに設定されている場合、ほとんどすべての属性が無視されます(例: styleClassは出力されません)。

図18-4に、escape属性の2とおりの設定をブラウザで表示したときの結果の違いを示します。

図18-4 escape属性を使用した出力テキスト

この図は周囲のテキストで説明しています

outputTextコンポーネントのように、outputFormattedコンポーネントもvalue属性で指定されたテキストを表示しますが、その値にはHTMLタグを含めることができます。値の一部のみを特定の方法で書式設定する場合は、outputFormattedコンポーネントの書式設定機能を使用します。コンポーネント値全体に同じスタイル設定を使用する必要がある場合は、値にHTMLを使用するかわりに、コンポーネント全体にスタイルを適用します。コンポーネントのすべてのインスタンスを特定の方法で書式設定する場合は、カスタム・スキンを作成する必要があります。インライン・スタイルの使用方法およびスキンの作成方法の詳細は、「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。

次の例に、値の一部のみが太字で表示されるoutputFormattedコンポーネントを示します(JSPXページの&lt;などのエンティティを使用する必要があります)。

<af:outputFormatted value="&lt;b>This is in bold.&lt;/b> This is not bold"/>
<af:outputFormatted value="<b>This is in bold.</b> This is not bold"/>

図18-5に、コンポーネントによりテキストがどのように表示されるかを示します。

図18-5 outputFormattedコンポーネントを使用して書式設定されたテキスト

この図は周囲のテキストで説明しています

18.2.1 出力テキストの表示方法

出力テキストを表示する前に、値の一部を特別な方法で書式設定するかどうかを確認します。その場合は、outputFormattedコンポーネントを使用します。

始める前に:

属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、「出力テキストおよび書式設定された出力テキストの表示」を参照してください。

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

出力テキストを表示する手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「テキストおよび選択」パネルから、「出力テキスト」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。outputFormattedコンポーネントを作成するには、「コンポーネント」ウィンドウから「出力テキスト(フォーマット設定済)」をドラッグ・アンド・ドロップします。

    ヒント:

    値の一部に特別な書式設定を適用する場合は、outputFormattedコンポーネントを使用します。

    ヒント:

    アクティブ・データを使用したコンポーネントのテキストの変更をサポートする場合(たとえば、データソースからプッシュされているデータによって、表示されるテキストを決定する場合)、outputTextコンポーネントのかわりに、activeOutputTextコンポーネントを使用する必要があります。activeOutputTextコンポーネントを作成するには、「コンポーネント」ウィンドウから「出力テキスト(アクティブ)」をドラッグします。

  2. 「プロパティ」ウィンドウの「共通」セクションを開き、表示する値をvalue属性で設定します。outputFormattedコンポーネントを使用している場合は、表18-1および表18-2の説明に従い、HTML書式設定コードを使用して必要に応じてテキストを書式設定します。

    outputFormattedコンポーネントではstyleUsage属性もサポートされています。この属性値により、テキストに次に示す事前定義済のスタイルが適用されます。

    • inContextBranding

    • instruction

    • pageStamp

    図18-6に、styleUsage値によりコンポーネントにどのようなスタイルが適用されるかを示します。

    図18-6 styleUsage属性の値

    この図は周囲のテキストで説明しています

    注意:

    styleUsageおよびstyleClass属性の両方が設定されている場合は、styleClass属性が優先されます。

18.2.2 outputFormattedコンポーネントで使用可能な書式設定コードと文字コードに関する必知事項

特定の書式設定と文字コードのみ使用できます。表18-1に、outputFormattedコンポーネントの値の書式設定に使用可能な書式設定コードをリストします。


表18-1 af:outputFormatted値で使用するための書式設定コード

フォーマット・コード 効果

<br>

改行

<hr>

水平方向の罫線

<ol>...</ol><ul>...</ul><li>...</li>

リスト: 順序付けられたリスト、順序付けられていないリストおよびリスト項目

<h1>...</h1>から<h6>...</h6>

見出し: <h1>が最も重要な見出しで、以降、重要度が低くなり、<h6>が最も重要度が低い

<p>...</p>

段落

<b>...</b>

太字

<i>...</i>

イタリック

<tt>...</tt>

テレタイプまたは等幅

<big>...</big>

大きいフォント

<small>...</small>

小さいフォント

<pre>...</pre>

事前フォーマット済: 保存済の空白と改行文字で定義されたレイアウト

<span>...</span>

囲まれたテキスト全体に影響

<a>...</a>

アンカー


表18-2に、値の特殊文字を表示するための文字コードをリストします。


表18-2 af:outputFormatted値で使用するための文字コード

文字コード 文字

&lt;

より小さい

&gt;

より大きい

&amp;

アンパサンド

&reg;

登録商標

&copy;

コピーライト

&#160;

改行なしの空白

&quot;

二重引用符


属性classstyleおよびsizeは、href構成と同様に、outputFormattedコンポーネントのvalue属性でも使用できます。その他すべてのHTMLタグは無視されます。

注意:

セキュリティ上の理由から、出力値ではJavaScriptはサポートされていません。

注意:

他のコンポーネント(panelHeaderなど)も<h1>タグから<h6>タグを表示できるので、レンダリングされたHTMLをチェックして、outputFormattedコンポーネント内のハードコード化された見出しタグが、他のコンポーネントで追加されたタグに対して相対的な順序で表示されることを確認します。

18.3 アイコンの表示

ADF Facesには、図18-7に示されているように、メッセージ・コンポーネントで使用される一連のアイコンが用意されています。

図18-7 ADF Facesのアイコン

この図は周囲のテキストで説明しています

アイコンをmessageコンポーネントの外に表示する場合は、iconコンポーネントを使用し、表示するアイコン・タイプの名前を指定します。

注意:

アイコンに使用されるイメージは、アプリケーションで使用されているスキンによって決定されます。イメージを変更する場合は、カスタム・スキンを作成します。詳細は、「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。

18.3.1 アイコンの表示方法

ADF Facesアプリケーションでメッセージを使用すると、アイコンが自動的に追加されます。messageコンポーネントに追加する必要はありません。ただし、アイコンをmessageコンポーネントの外で使用することもできます。アプリケーションのスキンに定義されている標準アイコンのいずれかを表示するには、iconコンポーネントを使用します。

始める前に:

属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、「アイコンの表示」を参照してください。

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

標準アイコンを表示する手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「一般コントロール」パネルから、「アイコン」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
  2. 図18-7に示されているように、「共通」セクションを開き、Nameをアイコン機能の1つの名前に設定します。たとえば、中に白いXがある赤い丸を表示する場合は、Nameerrorに設定します。
  3. 「外観」セクションを開き、アイコンの代替テキストとして表示するテキストをShortDescで設定します。

18.4 イメージの表示

ページにイメージを表示するには、imageコンポーネントを使用し、source属性をファイルが存在するURIに設定します。imageコンポーネントでは、イメージの詳細な説明へのリンクを提供することで、アクセシビリティの説明テキストもサポートされています。

imageコンポーネントは、リンクとして使用することもでき、イメージ・マップを入れることができますが、その場合はlinkコンポーネント内に配置する必要があります。詳細は、「リンクとしてのイメージの使用」を参照してください。

18.4.1 イメージの表示方法

imageコンポーネントを使用してイメージを表示します。

始める前に:

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解しておくと役立つ可能性があります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

イメージを表示する手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「一般コントロール」パネルから、「イメージ」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。

    ヒント:

    アクティブ・データを使用したイメージのsource属性の変更をサポートする場合(たとえば、データソースからプッシュされているデータによって、表示されるイメージを決定する場合)、imageコンポーネントのかわりに、activeImageコンポーネントを使用する必要があります。activeImageコンポーネントを作成するには、「コンポーネント」ウィンドウから「イメージ(アクティブ)」をドラッグします。

  2. 「イメージの挿入」ダイアログで、次の設定を行います。
    • Source: イメージ・ファイルへのURIを入力します。

    • ShortDesc: イメージの代替テキストとして使用するテキストに設定します。

  3. イメージの長い説明を表示する場合は、「プロパティ」ウィンドウでLongDescURL属性を設定します。この属性では、表示したい情報が存在するURIを指定します。

18.5 リンクとしてのイメージの使用

ADF Facesのlinkコンポーネントを利用すると、イメージをリンクとしてレンダリングできます。必要に応じてテキストも表示できます。ユーザーがアイコンにマウスを置いた場合や、アイコンが押された場合または無効化された場合に、別々のアイコンを設定できます。linkコンポーネントの詳細は、「ボタンおよびリンクのナビゲーション目的での使用」を参照してください。

イメージをlinkコンポーネントとして使用して、1つ以上の移動先にリンクすることができます。イメージを単一の移動先への単純なリンクとして使用する場合は、linkコンポーネントを使用してその中にイメージを入れ、linkコンポーネントのdestination属性をリンクの移動先のURIに設定します。

イメージをグラフィカルなナビゲーション・メニューとして使用して、グラフィックの領域ごとに別のURIに移動するように設定するには、imageコンポーネントをlinkコンポーネントの中に入れて、イメージに対するサーバー側イメージ・マップを作成します。

18.5.1 イメージをリンクとして使用する方法

linkコンポーネントを使用して、イメージをリンクとしてレンダリングします。

始める前に:

属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、「リンクとしてのイメージの使用」を参照してください。

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

イメージを1つ以上のlinkコンポーネントとして使用する手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「一般コントロール」パネルから、「リンク」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
  2. 「イメージ」「リンク」コンポーネントに子としてドラッグ・アンド・ドロップします。
  3. 「イメージの挿入」ダイアログで、次の設定を行います。
    • Source: イメージ・ファイルへのURIを入力します。

    • ShortDesc: イメージの代替テキストとして使用するテキストに設定します。

  4. イメージの異なる領域を別々の移動先にリンクさせる場合は、次のようにします。
    • イメージのイメージ・マップを作成し、サーバーに保存します。

    • 「プロパティ」ウィンドウで、ImageMapType属性をserverに設定します。

    • 「リンク」コンポーネントを選択し、「プロパティ」ウィンドウで「宛先」をサーバー上のイメージ・マップのURIに設定します。

  5. イメージ全体を単一の移動先にリンクする場合は、「リンク」コンポーネントを選択し、リンク先のURIを「宛先」の値として入力します。

18.6 アイコンを使用したアプリケーション・ステータスの表示

ADF FacesにはstatusIndicatorコンポーネントがあり、サーバー・アクティビティを示すために使用できます。表示される内容は、アプリケーションが使用しているスキンおよびサーバーの構成方法によって異なります。デフォルトでは、次のものが表示されます。

  • アプリケーションが標準のデータ転送サービスを使用するように構成されている場合、データ転送中にアニメーション化されたスピニング・アイコンが表示されます。

    この図は周囲のテキストで説明しています

    サーバーがビジーではない場合、静的アイコンが表示されます。

    この図は周囲のテキストで説明しています
  • アプリケーションがアクティブ・データ・サービス(ADS)を使用するように構成されている場合、ステータス・インジケータに表示される内容は、ADSがどのように構成されているかによって異なります。

    注意:

    ADSを使用すると、アプリケーションをアクティブ・データ・ソースにバインドできます。ADSを使用するには、Fusionテクノロジ・スタックを使用する必要があります。詳細は、『Oracle Application Development FrameworkによるFusion Webアプリケーションの開発』の「アクティブ・データ・サービスの使用方法」の章を参照してください。

    ADSは、データをモデルにプッシュするように構成するか、アプリケーションが指定の間隔でデータをポーリングするように構成できます。表18-3に、プッシュおよびポーリング・モードのサーバー状態を表示するために使用されるアイコンを示します(アイコンは実際はアニメーション化されています)。


    表18-3 ADSのステータス・インジケータで使用されるアイコン

    アイコン プッシュ・モード プル・モード
    サーバーへの最初の接続試行時のアイコン

    サーバーへの最初の接続試行時。

    サーバーへの最初の接続試行時。

    最初の接続が正常に確立されたときのアイコン

    最初の接続が正常に確立されたとき。

    最初の接続が正常に確立されたときおよび接続が再確立されたとき。

    サーバーに再接続するための後続の試行が行われたときのアイコン

    サーバーに再接続するための後続の試行が行われたとき。

    すべてのポーリング・リクエスト前。

    接続を確立または再確立できないときのアイコン

    接続を確立または再確立できないとき。

    構成された数のポーリング試行が失敗したとき。


statusIndicatorコンポーネントをページにドロップした後で、コンポーネントで使用される実際のイメージ・ファイルを、スキンを使用して変更できます。スキンの使用の詳細は、「スタイルおよびスキンを使用した外観のカスタマイズ」を参照してください。

始める前に:

属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、「アイコンを使用したアプリケーション・ステータスの表示」を参照してください。

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

ステータス・インジケータ・アイコンを使用する手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「一般コントロール」パネルから、「ステータス・インジケータ」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。

  2. 「プロパティ」ウィンドウを使用して必要な属性を設定します。

    ヒント:

    属性の設定のヘルプとして、フィールドのドロップダウン・メニューを使用して属性の説明を表示します。

18.7 ビデオ・クリップおよび音声クリップの再生

ADF Facesのmediaコンポーネントを使用すると、アプリケーション・ページにビデオ・クリップや音声クリップを含めることができます。

メディア・コントロールでは、クロス・プラットフォームのメディア表示の複雑な2つの側面(メディアの表示に最適なプレーヤの決定、およびメディア・プレーヤのサイズ変更)を処理します。

ユーザーに表示するプレーヤのサイズとともに、各クリップに適したメディア・プレーヤを指定できます。デフォルトで、ADF Facesでは、メディア・リソースのMIMEタイプを使用して、最適なメディア・プレーヤおよび使用するデフォルトの内部プレーヤ・サイズが決定されますが、コンテンツ・タイプはcontentType属性を使用して指定できます。

ユーザーが使用できるコントロール、およびクリップを自動的に再生するかどうか、連続再生するか指定された回数再生するかなど、その他のプレーヤ機能を指定できます。

18.7.1 音声クリップおよびビデオ・クリップの再生を可能にする方法

mediaコンポーネントをページに追加した後で、デフォルトで使用するメディア・プレーヤ、プレーヤと画面のサイズ、およびコントロールを構成します。クリップを再生するかどうかも構成できます。

始める前に:

属性が機能に与える影響に関する知識が役立つ場合があります。詳細は、「ビデオ・クリップおよび音声クリップの再生」を参照してください。

他のADF Faces機能を使用して追加できる機能について理解することが役立つ場合もあります。詳細は、「出力コンポーネントの追加機能」を参照してください。

アプリケーション・ページに音声クリップまたはビデオ・クリップを含める手順:

  1. 「コンポーネント」ウィンドウの「一般コントロール」パネルから、「メディア」をページにドラッグ・アンド・ドロップします。
  2. 「メディアの挿入」ダイアログで、次の属性を設定します。
    • Source: 再生するメディアへのURIを入力します。

    • StandbyText: コンテンツのロード中に表示するメッセージを入力します。

  3. 「プロパティ」ウィンドウの「共通」セクションを開いて、次のとおりに設定します。
    • Player: クリップの再生にデフォルトで使用されるメディア・プレーヤを選択します。Real Player、Windows Media PlayerまたはApple QuickTime Playerから選択できます。

      または、ユーザー・エージェントの組込みのコンテンツ・タイプ・マッピングに基づいて、メディア・リソースの再生を開始するリンクをページに作成できます。メディア・コントロールにより、次の手順で、適切なメディア・プレーヤの選択が試行されます。

      • コンテンツのプライマリMIMEタイプがイメージの場合は、組込みのユーザー・エージェント・サポートが使用されます。

      • player属性でメディア・プレーヤが指定されていて、そのプレーヤをユーザー・エージェントで使用でき、メディア・リソースを表示できる場合は、そのプレーヤが使用されます。

      • あるプレーヤがメディア・リソースの再生に最適で、そのプレーヤをユーザー・エージェントで使用できる場合は、そのプレーヤが使用されます。

      • ユーザー・エージェントであるプレーヤが特に優先されており、そのプレーヤでメディア・リソースを再生できる場合は、そのプレーヤが使用されます。

      • ページに表示されているリンクに接続しているプレーヤが使用されます。

    • Autostart: ロード後すぐにクリップの再生を開始する場合はTrueに設定します。

    • ContentType: 再生するメディアのMIMEタイプを入力します。これは、使用するプレーヤ、コントロールの構成、および表示サイズの決定に使用されます。

  4. 「プロパティ」ウィンドウの「外観」セクションを開いて、次のとおりに設定します。
    • Controls: プレーヤに表示するコントロールの量とタイプを選択します。

      使用可能なコントロールのセットはプレーヤによって異なるため、実際のコントロールをリストするのではなく、一般的な方法で表示するコントロールのセットを定義します。たとえば、使用可能なすべてのコントロールや、最も一般的に使用されるコントロールをプレーヤに表示することも、コントロールを表示しないこともできます。

      次の例では、mediaコンポーネントにall設定を使用します。

      <af:media source="/images/myvideo.wmv" controls="all"/>
      

      図18-8に、プレーヤがユーザーに対してどのように表示されるかを示します。

      図18-8 すべてのコントロールが表示されたメディア・プレーヤ

      この図は周囲のテキストで説明しています

      有効な値は次のとおりです。

      • All: メディア・プレーヤでメディアを再生するための使用可能なすべてのコントロールが表示されます。

        この設定を使用すると、使用するメディア・プレーヤによっては、大量の追加領域が必要になります。

      • Minimal: メディア・プレーヤでメディアを再生するための最小限のコントロールのセットが表示されます。

        この値を使用すると、ユーザーが最も重要なメディア再生コントロールを制御できる一方で、ユーザー・エージェントにおける最低限の追加の領域が占有されます。

      • None: メディア・プレーヤにコントロールは表示されず、ポップアップ・メニューなど、その他の方法でコントロールにアクセスすることもできません。

        通常、この設定は、メディアの再生に対するユーザーの制御が許可されていないkioskタイプのアプリケーションにのみ使用します。この設定は、通常、再生が自動的に開始される設定、および連続して再生される設定とともに使用されます。

      • NoneVisible: メディア・プレーヤにコントロールは表示されませんが、ポップアップ・メニューなど、かわりの方法でコントロールにアクセスできます。

        通常、この値は、メディアの再生に対するユーザーの制御は許可されているが、推奨されていないアプリケーションにのみ使用します。none設定同様、この設定は、再生が自動的に開始される設定、および連続して再生される設定とともに使用されます。

      • Typical: メディア・プレーヤでメディアを再生するための一般的なコントロールのセットが表示されます。

        この値はデフォルトで、ユーザー・エージェントで過度に余分な領域を占有せずに、ユーザーは最も一般的なメディア再生コントロールを制御できるようになります。

    • WidthおよびHeight: ピクセル単位で完全な表示(メディアのコンテンツ領域も含むプレーヤ領域全体)のサイズを定義します。

      ヒント:

      widthおよびheight属性を使用すると、様々なプレーヤおよびプレーヤ・コントロール構成で使用する適切な幅と高さを定義するのが困難なため、予期しない結果が発生することがあります。完全な表示のサイズを定義するかわりに、innerWidthおよびinnerHeight属性を使用して、メディア・コンテンツ領域のサイズを定義できます。

    • InnerWidthおよびInnerHeight: メディア・コンテンツ領域のみのサイズをピクセル単位で定義します。クリップのプレーヤ領域に割り当てられた領域を制御するため、これが推奨のスキームです。

      ヒント:

      メディア・コントロールのサイズを指定しない場合は、メディア・リソースのコンテンツ・タイプで指定されたデフォルトの内部サイズが使用されます。これは音声コンテンツでは問題ありませんが、ビデオ・コンテンツでは、コンテンツの一部が表示されない原因や必要以上に領域を占有する原因になります。

      両方のスキームでheightinnerHeightなどの大きさを指定した場合は、height属性で定義された全体のサイズが使用されます。同様に、widthinnerWidthの両方を指定すると、width属性が使用されます。

  5. 「動作」セクションを開き、Autostartを設定します。デフォルトでは、表示されたコントロールを使用してユーザーが開始するまで、クリップの再生は開始されません。autostart属性をtrueに設定することで、クリップのロードと同時に再生を開始することを指定できます。

    PlayCountを、メディアを再生する回数に設定します。デフォルトでは、開始されたらクリップは一度のみ再生されます。コントロールが使用可能な場合には、ユーザーはクリップを再度再生できます。ただし、playCount属性に値を設定することで、クリップを固定回数再生することや、連続して繰り返すことを指定できます。playCount属性を0に設定すると、クリップは連続して再生されます。この属性をその他の数値に設定すると、クリップは指定された回数再生されます。

次の例に、ページのソースのaf:mediaコンポーネントを示します。このコンポーネントでは、ロードされるとすぐにビデオ・クリップの再生が開始され、ユーザーが停止するまでクリップの再生を継続します。プレーヤには、使用可能なコントロールがすべて表示されます。

<af:media source="/components/images/seattle.wmv" playCount="0"
          autostart="true" controls="all"
          innerHeight="112" innerWidth="260"
          shortDesc="My Video Clip" 
          standbyText="My video clip is loading"/>