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Oracle® Fusion Middleware Oracle BAMでのビジネス・アクティビティのモニタリング
12c (12.2.1.2.0)
E82842-02
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13 Oracle BAMデータ・オブジェクトの作成と管理

この章では、様々なデータ・オブジェクト・タイプの作成、様々な列タイプと階層の作成、行セキュリティと権限の割当て、データの管理などを含めて、Oracle Business Activity Monitoring (Oracle BAM)でデータ・オブジェクトを作成および管理する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

13.1 Oracle BAMデータ・オブジェクトの理解

BAMデータ・オブジェクトによって、BAM内で使用するデータをモデル化します。これには監視対象のデータが含まれます。データは、データベースまたは外部表にRAW形式で保存できます。データは、進行中のアクティビティからのストリームにすることもできます。

データ・オブジェクトをプロジェクトに追加する方法やデータ・オブジェクトの情報を表示する方法など、データ・オブジェクトの全般的な概要については、データ・オブジェクトの使用を参照してください。デザイナ・ロールのユーザーは、データ・オブジェクトの使用方法を理解してから、管理者ロールのユーザーとしてデータ・オブジェクトを作成するようにしてください。

BAMのプロセス・データ・オブジェクトは、プロセス・スター・スキーマに基づいています。これは、プロセス分析での使用に適したスター・スキーマ標準です。ファクト表にはプロセス実行時間などのメジャーが含まれており、ディメンション表にはプロセス名などのディメンションが含まれています。

データ・オブジェクトを作成する前に、次のことを決定してください。

  • 必要なデータ・オブジェクトのタイプ: 単純、導出、外部または論理

  • 単純なデータ・オブジェクトの場合は、ストリーム、アーカイブ済ストリームまたはアーカイブ済リレーションのどれが必要か

  • 必要な列、およびそれらがメジャー、ディメンションまたは属性のどれになるか

  • 必要な列のデータ型: VARCHAR (または文字列)、INTDECIMALFLOATまたはDATETIME

  • 結合のためのプライマリ列が必要かどうか

  • 索引列が必要かどうか

  • 階層が必要かどうか

    計算フィールドが必要かどうか

  • データをフィルタ処理するかどうか

  • データの保持期間

  • 他のユーザーに付与する行セキュリティと権限のタイプ

BAMに用意されているすぐに使用できるデータ・オブジェクトの詳細は、次を参照してください。

データ・オブジェクトを初めて作成したときには、そのデータ・オブジェクトにデータは含まれていません。データ・オブジェクトには、次の各章で説明するテクノロジを使用して、データをロードまたはストリームする必要があります。

次のWSILインタフェースを使用して、すべてのBAMデータ・オブジェクトの定義(メタデータ)を表示できます。

http://host:port/OracleBAMWS/WebServices/Wsil/inspection.wsil

注意:

BAMには、削除も変更も不可の次のシステム・データ・オブジェクトがあります。

  • AlertHistory: アラート・イベントの履歴が格納されます。

  • BAM_ENTITY: すべてのBAMデータ・オブジェクトのメタデータが格納されます。

  • PreseedingFileHistory: 事前シード・ファイル(データ・オブジェクトやプロジェクト作成のためのテンプレート)の使用が追跡されます。

  • EmsStatus: Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの起動および停止のステータスを追跡します。

また、oracleフォルダ内のデータ・オブジェクトは変更しないことを強くお薦めします。それを行うと、事前アセンブルされたBPMダッシュボードおよびその他のOracleサンプルなどの依存エンティティが破損する場合があります。また、Oracle BAMにはColorThemesデータ・オブジェクトが付属します。これは削除不可ですが、編集は可能です。先頭に数字またはハッシュ記号を付けた6桁のHEX色コード(#FF006Aなど)を入力できます。テーマごとに15色まで格納できます。色を空白にすることもできます(行の途中であっても)。つまり、色1から3を割り当て、4と5をスキップし、6から10を割り当てることができます。

13.2 データ・オブジェクトの作成

Oracle BAMを使用すると、異なるデータ・オブジェクト・タイプを作成して、BAM外で保持される外部データを含む様々な種類のデータを維持できます。

この項には次のトピックが含まれます:

各データ・オブジェクト・タイプの説明、ストリームとリレーションの違い、およびデータ・オブジェクトをアーカイブすることの意味の詳細は、データ・オブジェクト・タイプを参照してください。

注意:

Typeまたはtypeとう名前のデータ・オブジェクト列は作成できません。これは予約された単語です。作成時に警告が表示されなかったとしても、この列名で問合せを保存することはできません。

13.2.1 単純なデータ・オブジェクトの作成

単純なデータ・オブジェクトを作成するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 「データ・オブジェクト」をクリックするか、「データ・オブジェクト」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「データ・オブジェクト」ダイアログが表示されます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集します。

    「名前」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。データ・オブジェクトの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  4. タイプとして「単純なデータ・オブジェクト」を選択します。
  5. 「連続した問合せタイプ」として、STREAMまたはRELATIONを選択します。
  6. STREAMを選択した場合、「アーカイブ済」ボックスを選択または選択解除します。

    リレーションは、常にアーカイブされます。

  7. STREAMを選択し、「アーカイブ済」ボックスを選択解除した場合、リプレイ情報を指定します。
    • リプレイ単位 - 「行」、「ナノ秒」、「マイクロ秒」、「ミリ秒」、「秒」、「分」、「日」、「週」、「月」または「年」を選択します。

    • リプレイ量 - 単位数を指定します。たとえば、単位が行で100を入力した場合、最近の100行がアーカイブされます。

    リプレイ情報では、連続した問合せ、リアルタイムKPIおよびアラートの対象となる直近の過去の一部が指定されます。

  8. 必要に応じて、データ・オブジェクトのカテゴリを入力します。

    この値により、BPMデータ・オブジェクトなど、類似したデータ・オブジェクトにラベル付けしグループ分けできます。

  9. 様々なデータ型の列の最大数を指定します。
    • 文字列の列数 - デフォルトは25です。

    • 長い文字列の列数 - デフォルトは25です。

    • Integerの列数 - デフォルトは25です。

    • Floatの列数 - デフォルトは25です。

    • Decimalの列数 - デフォルトは25です。

    • Date/Timeの列数 - デフォルトは10です。

  10. 必要に応じて、データ・オブジェクトの説明を入力します。
  11. 「作成」をクリックします。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

13.2.2 導出されたデータ・オブジェクトの作成

導出されたデータ・オブジェクトを作成するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 「データ・オブジェクト」をクリックし、「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「データ・オブジェクト」ダイアログが表示されます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集します。

    「名前」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。データ・オブジェクトの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  4. タイプとして「導出されたデータ・オブジェクト」を選択します。
  5. このデータ・オブジェクトの導出元の「親」データ・オブジェクトを選択します。

    導出されたデータ・オブジェクトのSTREAMまたはRELATION、および「アーカイブ済」の設定は親と同じである必要があります。

  6. アーカイブ済STREAMの場合、リプレイ情報を指定します。
    • リプレイ単位 - 「行」、「ナノ秒」、「マイクロ秒」、「ミリ秒」、「秒」、「分」、「日」、「週」、「月」または「年」を選択します。

    • リプレイ量 - 単位数を指定します。たとえば、単位が行で100を入力した場合、最近の100行がアーカイブされます。

    リプレイ情報では、連続した問合せ、リアルタイムKPIおよびアラートの対象となる直近の過去の一部が指定されます。

    導出されたデータ・オブジェクトのリプレイ情報は、親データ・オブジェクトのリプレイ情報以下である必要があります。

  7. 必要に応じて、データ・オブジェクトのカテゴリを入力します。

    この値により、BPMデータ・オブジェクトなど、類似したデータ・オブジェクトにラベル付けしグループ分けできます。

  8. 必要に応じて、データ・オブジェクトの説明を入力します。
  9. 「作成」をクリックします。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

    注意:

    導出されたデータ・オブジェクトは、親データ・オブジェクトから継承された計算フィールドおよび階層を保持しますが、それらは編集できません。

13.2.3 外部データ・オブジェクトの作成

外部データ・オブジェクトは、外部データベース内の表への接続です。Oracle BAMを使用してそのデータを変更することはできません。

そのメタデータをエクスポートおよびインポートするには、BAMCommandを使用する必要があります。詳細は、BAMCommandの使用を参照してください。

外部データ・オブジェクトを作成するには:
  1. Oracle WebLogic Serverでデータ・ソースを構成します。

    Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理のJDBCデータ・ソースの構成に関する項を参照してください。

  2. 「管理者」ページに移動します。
  3. 「データ・オブジェクト」をクリックして「作成」アイコンをクリックするか、「データ・オブジェクト」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「データ・オブジェクト」ダイアログが表示されます。

  4. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集します。

    「名前」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。データ・オブジェクトの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  5. タイプとして「外部データ・オブジェクト」を選択します。
  6. 「スキーマ・タイプ」を選択します。外部ファクトDOまたは外部ディメンションDOの作成を選択できます。

    外部ファクト・データ・オブジェクトは、BAMでファクト・データ・オブジェクトとして使用される、外部データベースまたは別のスキーマの表を参照します。

    外部ディメンション・データ・オブジェクトは、BAMでディメンション・データ・オブジェクトとして使用される、外部データベースまたは別のスキーマの表を参照します。このデータ・オブジェクトは、ディメンション表として単純なデータ・オブジェクトを生成します。

    外部ディメンション・データ・オブジェクトのデータは、生成された単純なデータ・オブジェクトにコピーされます。外部データ・オブジェクトから単純なデータ・オブジェクトに移入する行数は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して変更できます。

  7. 必要に応じて、データ・オブジェクトのカテゴリを入力します。

    この値により、BPMデータ・オブジェクトなど、類似したデータ・オブジェクトにラベル付けしグループ分けできます。

  8. 必要に応じて、データ・オブジェクトの説明を入力します。
  9. 「作成」をクリックします。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  10. 「表」サブタブを選択します。

    このサブタブは外部データ・オブジェクトのみに適用されます。

  11. 手順1で構成したデータ・ソースを「データ・ソースを選択してください」ドロップダウン・リストから選択します。
  12. オプションで、「表名のフィルタ」フィールドにテキスト文字列を入力し、「表の選択」ドロップダウン・リスト内の選択肢をフィルタ処理します。ワイルドカードとしてパーセント文字(%)を使用できます。

    たとえば、%ACTIVITY%と入力すると、名前にACTIVITYを含むデータ・ソースに「表の選択」リストを制限できます。

  13. 「表の選択」ドロップダウン・リストから目的の表を選択します。

    選択した表の列が表示されます。

  14. 各列について、「選択した列」ボックスを選択または選択解除します。

    選択した列のみがBAMに表示されます。

  15. 各列について、必要に応じて「列名」を編集します。
  16. 各列について、列タイプとして「ATTRIBUTE」(デフォルト)、「DIMENSION」または「MEASURE」を選択します。
  17. 「保存」をクリックします。

13.2.4 論理データ・オブジェクトの作成

論理データ・オブジェクトを作成するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 「データ・オブジェクト」をクリックして「作成」アイコンをクリックするか、「データ・オブジェクト」を右クリックして「作成」メニュー・アイテムを選択します。

    「データ・オブジェクト」ダイアログが表示されます。

  3. 「名前」を入力し、オプションで「表示名」を編集します。

    「名前」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。データ・オブジェクトの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  4. タイプとして「論理データ・オブジェクト」を選択します。
  5. 必要に応じて、データ・オブジェクトのカテゴリを入力します。

    この値により、BPMデータ・オブジェクトなど、類似したデータ・オブジェクトにラベル付けしグループ分けできます。

  6. 必要に応じて、データ・オブジェクトの説明を入力します。
  7. 「作成」をクリックします。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  8. 「列」サブタブを選択します。
  9. 「データ・オブジェクト・マッピングの追加」をクリックします。

    データ・オブジェクト・マッピングでは、2つのデータ・オブジェクトを結合します。

  10. 次を選択します。
    • プライマリ・データ・オブジェクト - プライマリ・データ・オブジェクト名を選択します。これは論理データ・オブジェクト内のファクト・データ・オブジェクトを構成します。

    • プライマリ列 - 結合で使用されるプライマリ・データ・オブジェクト内のプライマリ列の内部名を選択します。

    • 外部データ・オブジェクト - 外部データ・オブジェクト名を選択します。

    • 外部列 - 結合で使用される外部データ・オブジェクト内のプライマリ列の内部名を選択します。

    注意:

    プライマリ・データ・オブジェクトと外部データ・オブジェクトの選択リストには、単純なデータ・オブジェクトと導出されたデータ・オブジェクトのみがリストされます。論理データ・オブジェクトと外部データ・オブジェクトはリストされません。
    論理データ・オブジェクトを1つのデータ・オブジェクトのみで構成する場合は、「スタンドアロン・モード」ボックスを選択します。この場合、「プライマリ・データ・オブジェクト」フィールドのみが保持されます。
  11. 必要に応じて、「左の外部結合」ボックスを選択します。選択しない場合、論理データ・オブジェクトの結合タイプは内部結合になります。
  12. その他のデータ・オブジェクトを結合するには、手順910を繰り返します。
  13. 「保存」をクリックします。

13.3 データ・オブジェクトへの列および階層の追加

この章では、列および階層に関する情報を示し、それらをデータ・オブジェクトに追加する方法について説明します。

この項には次のトピックが含まれます:

13.3.1 列のデータ型

データ型には、次のものがあります。

  • VARCHAR (または文字列)列には、一連のテキスト文字が格納されます。Oracle BAM 12cの最大長は2000文字をサポートしています。varcharフィールドの上限を下げると、データがパージされる可能性があります。

  • INT列には、-2^63 ~ 2^63 - 1の数字が格納されます。

    ブール列は、サイズが1、値がfalseの場合は0、trueの場合は1のINT列です。

  • FLOAT列は、倍精度の浮動小数点数です。

    Oracle BAMの浮動小数による数値データの切捨ては非常に高精度です。精度が失われないようにする場合は、Oracle BAMの小数型(OracleデータベースのNUMBER)を必要なスケールで使用してください。

    Oracle BAMのFLOATは、Oracleデータベースのデータ型BINARY_FLOATとして格納されます。精度がユーザーの入力と正確に同じになることは保証されず、また、2つのシステム間をデータが移動する場合、データ型は相互にマップされます(SQL浮動小数とJava浮動小数など)。データベースから送信されるデータに対する操作はOracle BAMによって実行されません。最後の数桁はOracle Java Database Connectivity (JDBC)ドライバによって切り捨てられます。

  • DECIMAL列には、小数点がスケール数の定義とともに格納されます。数値は文字列として格納され、値の各桁が1文字を表します。

    Oracle BAMの小数データ型は、OracleデータベースにNUMBER (38, X)として格納されます。最初の引数の38は精度であり、ハードコードされます。2番目の引数のXはスケールであり、この値は調整できます。スケール値は38より大きい値にできません。

  • DATETIME列は、ミリ秒単位まで生成されるタイムスタンプです。

    DATETIMEフィールドは、Oracleデータベースのデータ型TIMESTAMP(6)として格納されます。DATETIMEフィールドへのデータの移入方法によっては、Oracle BAMによってタイムスタンプ値が入力される場合があります。たとえば、Oracle BAMでは、行の追加時にDATETIMEの値は指定できませんが、DATETIMEの値がBAMCommandインポート・ファイルで指定されている場合は、その指定値が現在の時間のかわりにDATETIMEフィールドの値として追加されます。

    BAMのDATETIME値の形式は次のようになり、24時間表記で表示されます。

    yyyy-MM-dd'T'HH:mm:ss.SSSZ
    

    たとえば、次のDATETIME値は、GMT -8 (太平洋標準時)タイムゾーンにおける2013年11月12日午前12:15:52 103ミリ秒を表しています。

    2013-11-12T00:15:52.103-08:00

13.3.2 単純なデータ・オブジェクトまたは導出されたデータ・オブジェクトへの列の追加

この手順は、単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトに適用されます。Oracle BAM内から外部データ・オブジェクトに列を追加することはできません。論理データ・オブジェクトには別の手順が適用されます。論理データ・オブジェクトへの列の追加を参照してください。

注意:

単純なデータ・オブジェクトまたは導出されたデータ・オブジェクトの列を削除したり、非表示にすると、そのデータ・オブジェクトに依存する問合せ、ビューおよびその他のエントリが壊れるため、プロジェクトでの変更の管理の説明に従って編集することが必要となります。

単純なデータ・オブジェクトまたは導出されたデータ・オブジェクトに列を追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「列」サブタブを選択します。
  5. 「列の追加」をクリックします。

    column_1という新しい列が表の行として表示されます。

  6. 表の「列名」の下のセルをクリックし、名前を編集します。

    「列名」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。文字数上限は30文字です。列の作成後は変更できません。

  7. オプションで、表の「表示名」の下のセルをクリックし、名前を編集します。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。文字数上限は30文字です。いつでも変更できます。

  8. 「列タイプ」としてATTRIBUTE (デフォルト)、DIMENSIONまたはMEASUREを選択します。
  9. 「データ型」としてINT(デフォルト)、VARCHAR、DECIMAL、DATETIMEまたはFLOATを選択します。
  10. 選択したデータ型によって「サイズ」が編集可能になった場合は、オプションで「サイズ」にバイト数を入力します。
  11. 列でNull値を許容する場合は、「Null値可能」を選択します。デフォルトでは選択されています。
  12. デザイナ・ユーザーに対して列を非表示にする場合は、「非表示」を選択します。デフォルトでは選択されていません。
  13. 各列値を一意にする必要がある場合は、「一意」を選択します。デフォルトでは選択されていません。

    この設定は、導入されたデータ・オブジェクトの新しい列には使用できません。

  14. オプションで、「デフォルト値」セルをクリックして編集可能にします。列に継承された値がない場合、ここで指定したデフォルト値が使用されます。
  15. オプションで、「コメント」を入力します。
  16. その他の列を追加する場合は、手順5から14までを繰り返します。
  17. 「保存」をクリックします。

13.3.3 論理データ・オブジェクトへの列の追加

この手順は、論理データ・オブジェクトに適用されます。Oracle BAM内から外部データ・オブジェクトに列を追加することはできません。単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトには別の手順が適用されます。単純なデータ・オブジェクトまたは導出されたデータ・オブジェクトへの列の追加を参照してください。

注意:

論理データ・オブジェクトから列を削除した場合でも、その列を参照する問合せの実行は、その問合せを参照するダッシュボードを閉じるまで終了しません。

論理データ・オブジェクトに列を追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「列」サブタブを選択します。
  5. 「論理列の追加」をクリックします。

    「使用可能な列」リストと「選択した列」リストが含まれたダイアログが表示されます。

  6. 「選択した列」リストに1つの列を追加するには、列を選択し、一重の右矢印をクリックします。
  7. 「選択した列」リストにすべての列を追加するには、列を選択し、二重の右矢印をクリックします。
  8. 「選択した列」リストから列を削除するには、一重および二重の左矢印を使用します。
  9. 「選択した列」リストが完成したら、「終了」をクリックします。

    選択した列が表の行として表示されます。

  10. オプションで、表の論理データ・オブジェクト列名の下のセルをクリックし、名前を編集します。

    論理データ・オブジェクト列名は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。文字数上限は30文字です。列の作成後は変更できません。

  11. オプションで、表の論理データ・オブジェクト列表示名の下のセルをクリックし、名前を編集します。

    論理データ・オブジェクト列表示名は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。文字数上限は30文字です。いつでも変更できます。

  12. 「列タイプ」としてATTRIBUTE (デフォルト)、DIMENSIONまたはMEASUREを選択します。
  13. その他の列を追加する場合は、手順5から12までを繰り返します。
  14. 「保存」をクリックします。

13.3.4 索引列の追加

索引を使用すると、多数の行が含まれている大きなデータ・オブジェクトのパフォーマンスが向上します。索引を使用しないでデータにアクセスする場合は、データ・オブジェクト内のすべての行をスキャンする必要があります。スキャンは、非常に大きなデータ・オブジェクトに対しては非効率的です。索引は、指定した値で列内の行を検索する場合に役立ちます。

リクエストした列の索引がデータ・オブジェクトに存在する場合は、すべてのデータを検索せずに情報が検出されます。索引は、列内の値ごとの行の検索、データの集計およびデータのソートを行う場合に最も有効です。

単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトには索引列を追加できます。

索引列を追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「索引」サブタブを選択します。
  5. 「索引の追加」をクリックします。

    「索引の編集」ダイアログが表示されます。

  6. 「名前」に索引名を入力します。接頭辞としてINDEXが自動的に付加されます。

    「名前」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。文字数上限は30文字です。データ・オブジェクトの作成後は変更できません。

  7. 「選択した列」リストに列を追加するには、「使用可能な列」リストで列を選択し、一重の右矢印をクリックします。
  8. 「選択した列」リストにすべての列を追加するには、列を選択し、二重の右矢印をクリックします。
  9. 「選択した列」リストから列を削除するには、一重および二重の左矢印を使用します。
  10. 「選択した列」リストで列の位置を変更するには、列を選択し、「最上位に移動」、「1つ上に移動」、「1つ下に移動」、「最下位に移動」の各矢印を使用します。

    「選択した列」リストにおける位置は、索引における位置に対応します。

  11. 「選択した列」リストが完成したら、「終了」をクリックします。

    「索引の編集」ダイアログが閉じ、索引が表の行として表示されます。「アクション」列内のアイコンをクリックすると、索引を編集または削除できます。

  12. 「保存」をクリックします。

13.3.5 階層の追加

Oracle BAMでは、データ・オブジェクトに階層を追加して、ビジネス・ビューでドリル・パスを提供できます。デザイナ・ユーザーがビュー内でドリルダウン対象階層を選択すると、ビューア・ユーザーはそのデータ階層をドリルダウンおよびドリルアップして、様々な詳細レベルでデータを表示できるようになります。

任意のタイプのデータ・オブジェクトで、複数の独立した階層を作成および編集できます。階層タイプには、非日時と日時の2つがあります。

注意:

階層は計算フィールドで構成することはできません。

13.3.5.1 非日時階層の作成

非日時階層を作成するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「階層」サブタブを選択します。
  5. 「追加」アイコンをクリックします。

    「階層の作成」ダイアログが表示されます。

  6. 「名前」に階層名を入力します。
  7. タイプとして「非日時階層」を選択します。
  8. 「選択した列」リストに列を追加するには、「使用可能な列」リストで列を選択し、一重の右矢印をクリックします。
  9. 「選択した列」リストにすべての列を追加するには、列を選択し、二重の右矢印をクリックします。
  10. 「選択した列」リストから列を削除するには、一重および二重の左矢印を使用します。
  11. 「選択した列」リストで列の位置を変更するには、列を選択し、「最上位に移動」、「1つ上に移動」、「1つ下に移動」、「最下位に移動」の各矢印を使用します。

    「選択した列」リストにおける位置は、階層における位置に対応します。

  12. 「選択した列」リストが完成したら、「保存」をクリックします。

    「階層の作成」ダイアログが閉じ、階層が表の行として表示されます。「アクション」列内のアイコンをクリックすると、階層を編集または削除できます。

  13. 「保存」をクリックします。

13.3.5.2 日時階層の作成

日時階層を作成するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「階層」サブタブを選択します。
  5. 「追加」アイコンをクリックします。

    「階層の作成」ダイアログが表示されます。

  6. 「名前」に階層名を入力します。
  7. タイプとして「日時階層」を選択します。
  8. 「フィールド」ドロップダウン・リストからDATETIME列を選択します。
  9. 「グループ」リストで適用するすべてのボックス(YEAR、QUARTER、MONTH、WEEK、DAYOFYEAR、DAYOFMONTH、DAYOFWEEK、HOUR、MINUTEまたはSECOND)を選択します。
    注意: ビジネス・ビューでのドリルダウンは、YEAR、MONTH、DAYOFMONTH、HOUR、MINUTEおよびSECONDに対してのみサポートされています。
  10. 「グループ」リストが完成したら、「保存」をクリックします。

    「階層の作成」ダイアログが閉じ、階層が表の行として表示されます。「アクション」列内のアイコンをクリックすると、階層を編集または削除できます。

  11. 「保存」をクリックします。

13.3.6 計算フィールドの追加

データ・オブジェクトの他の列に基づく計算を含む列を作成できます。電卓には集計関数、文字列関数および日時関数が含まれており、計算フィールドを作成するときに、これらを既存の列データと組み合せることができます。また、他の計算フィールドに基づく計算フィールドを作成することもできます。

たとえば、「Activity Running Time」というフィールドがミリ秒単位である場合に、そのデータを分単位で表示するには、「Activity Running Time in Minutes」という計算フィールドを作成し、次の計算式を割り当てます。

Activity Running Time (millisecs)/60000

論理データ・オブジェクトには計算フィールドを追加できます。

注意:

論理データ・オブジェクトの計算フィールドを変更した場合でも、そのフィールドを参照する問合せの実行は、その問合せを参照するダッシュボードを閉じて問合せを再び保存するまで終了しません。

計算フィールドを追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「計算済フィールド」サブタブを選択します。
  5. 「追加」アイコンをクリックします。

    「式ビルダー」ダイアログが表示されます。

  6. 「フィールド名」「表示名」に入力します。

    「フィールド名」は、大/小文字が区別されず、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。フィールドの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  7. 「列タイプ」を選択します。Oracle BAMには、計算フィールドに対して次の「列タイプ」オプションが用意されています。
    • 属性

    • メジャー

    • ディメンション

    データ・オブジェクトの列およびそれらの用途の詳細は、データ・オブジェクトの列を参照してください。デフォルトで選択される値は「メジャー」です。

  8. 「式」を作成するのに、BAMでは次のコンポーネントが提供されます。
    • 「関数」がこれらのタイプの場合:

      • 計算関数には、日付と時刻への参照、比較、連結などのテキスト操作が含まれます。

      • 制御関数には、IF、THEN、ELSEなどのプログラミング・ディシジョン操作が含まれます。

      • 集計関数には、平均、合計、カウント、最大、最小などの、数値のグループの操作が含まれます。

    • 「変数」は列データを参照します。

    • 「演算子」は、加算および減算などの算術演算を実行します。

    選択した関数、変数または演算子を式に追加するには、「式に挿入」ボタンをクリックします。詳細は、計算フィールドの演算子と関数を参照してください。

    注意:

    データ・オブジェクト・パラメータを選択する場合、パラメータの表示名に特定の特殊文字が含まれていると、カッコ内の式ボックスに追加されます。これは、特殊文字が関数として扱われないためです。
  9. 計算フィールドの式が完成したら、「OK」をクリックします。

    基本構文チェックが実行され、エラーが見つかった場合は表示されます。

    計算が構文チェックに合格すると「式ビルダー」ダイアログが閉じ、新しいフィールドが表の行として表示されます。「編集」および「削除」列内のアイコンをクリックすると、計算フィールドを編集または削除できます。

  10. 「保存」をクリックします。

13.3.7 データ・オブジェクト・パラメータの追加

管理者は、計算済フィールド内のデータ・オブジェクト・レベルでパラメータを定義できます。これは、デザイナが指定できるプロジェクト・レベルのパラメータとは異なります。

DOレベルのパラメータを作成するには:
  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のパネルのナビゲータで、「データ・オブジェクト」ノードを展開します。
  3. パラメータを作成するデータ・オブジェクトを選択します。
  4. 「計算済フィールド」タブをクリックします。
  5. 「データ・オブジェクト・パラメータ」パネルで、「パラメータの追加」をクリックします。
    表に移入されている新しいパラメータは変更できます。
  6. このパラメータの名前を編集するには、「名前」フィールドをクリックします。

    「名前」は、大/小文字が区別され、文字で始まる必要があり、文字、数字およびアンダースコア文字のみを含めることができます。最大128文字を使用できます。パラメータの作成後は変更できません。

    「表示名」は、大/小文字が区別され、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

  7. 「必須」チェック・ボックスを選択して、このパラメータに対してユーザー指定の値を要求します。

    この値は、デフォルトまたはユーザーによって選択された値になります。

  8. 必要に応じて、「デフォルト値」を指定します。
  9. このパラメータの「データ型」を選択します。

    「データ型」には、「文字列」、「日時」、「整数」、「小数」または「浮動小数」の値を指定できます。

  10. オプションで、このパラメータの動作に関する「説明」を指定します。
  11. 「保存」をクリックします。

13.3.8 導出されたデータ・オブジェクトの最大列数の表示

単純なデータ・オブジェクトを作成するときには様々なデータ型の最大列数を指定します。これらの数は後で変更できません。単純なデータ・オブジェクトでデフォルト設定した以上の列を追加することはできません。たとえば、単純なデータ・オブジェクトにvarchar型が2列含まれる場合、派生データ・オブジェクトにもvarchar型が2列含まれます。この派生データ・オブジェクトでは、varchar型を2列を超えて追加することはできません。

導出されたデータ・オブジェクトについては、これらの数を「一般」サブタブに表示できます。

列数を表示するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「一般」タブには、様々なデータ型の最大列数が表示されます。
    • 文字列の列数 - デフォルトは25です。

    • Integerの列数 - デフォルトは25です。

    • Floatの列数 - デフォルトは25です。

    • Decimalの列数 - デフォルトは25です。

    • Date/Timeの列数 - デフォルトは10です。

13.4 データ・オブジェクトの保護

権限は、データ・オブジェクトのメタデータまたはデータ全体にアクセスできるユーザーを決定します。行セキュリティでは、データの特定タイプへのアクセスを許可するユーザーを決定します。権限と行セキュリティは、データ・オブジェクトのすべてのタイプに適用されます。

この項には次のトピックが含まれます:

13.4.1 データ・オブジェクトに対するセキュリティ権限の設定

データ・オブジェクトに対する権限を変更するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。

  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクトを右クリックし、「セキュリティ」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクト・セキュリティ設定が新しいタブに開きます。

  4. 明示的に権限を付与または拒否するロールまたはグループを追加するには、次の手順を実行します。

    1. 「権限の付与」表または「権限の拒否」表で「追加」アイコンをクリックします。

      「アプリケーション・ロール、グループおよびユーザーの追加」ダイアログが開きます。

      ユーザーをロールおよびグループに追加する方法の詳細は、Oracle BAMユーザーの管理を参照してください。

    2. 追加するロールまたはグループの名前を「名前」に入力します。

    3. ドロップダウン・リストから「アプリケーション・ロール」または「グループ」を選択します。

    4. 「検索」をクリックして、「選択可能メンバー」リストにデータを移入します。

    5. 「選択済メンバー」リストにメンバーを追加するには、メンバーを選択し、一重の右矢印をクリックします。

    6. 「選択済メンバー」リストにすべてのメンバーを追加するには、メンバーを選択し、二重の右矢印をクリックします。

    7. 「選択済メンバー」リストからメンバーを削除するには、一重および二重の左矢印を使用します。

    8. 「選択済メンバー」リストが完成したら、「OK」をクリックします。

      「アプリケーション・ロール、グループおよびユーザーの追加」ダイアログが閉じ、「名前」に指定した名前が表に表示されます。

  5. ロールまたはグループを削除するには、表の行を選択し、「削除」アイコンをクリックします。

  6. 権限を付与または拒否するには、「権限の付与」表および「権限の拒否」表に表示される次の権限を選択するか、選択を解除します。

    • 読取り: データ・オブジェクトのメタデータを表示する権限。

    • 書込み: データ・オブジェクトのメタデータを編集する権限。書込み権限には、読取り権限が自動的に含まれます。

    • 削除: データ・オブジェクトを削除する権限。

    • 選択: データ・オブジェクト内のデータを選択または読み取る権限。

      これは、ビジネス問合せ、ビジネス・ビュー、ダッシュボード、およびその他のDesignerエンティティのデータ・オブジェクトを使用するのに必要な最小限の権限です。

    • 削除: データ・オブジェクト行を削除する権限。

    • 更新: データ・オブジェクト行を更新または挿入する権限。

    • セキュリティ: このデータ・オブジェクトに関する他のユーザーに対してこれらの権限を設定する権限。

  7. 「保存」をクリックします。

13.4.2 データ・オブジェクトに対する行セキュリティの設定

特定のユーザーのみがデータ・オブジェクト内の特定の行を表示できるように、データ・オブジェクトにセキュリティ・フィルタを追加できます。これは、すべてのデザイナ・ユーザーまたはビューア・ユーザーを対象とはしていない機密情報が含まれているデータ・オブジェクトに対して作業を行う場合に有効です。

ユーザーがダッシュボードを開いているときにそのユーザーのセキュリティ・フィルタを変更した場合、現在開いているダッシュボードへの影響はありません。ユーザーがそのダッシュボードを再び開いた場合に、新しいセキュリティ・フィルタ設定が適用されます。セキュリティ・フィルタ設定は、ダッシュボード・ビューによって参照されるビジネス問合せに反映されます。

注意:

行セキュリティの変更がアラートに適用されるようにするには、アラートを再び保存するか、Oracle BAMサーバーを再起動します。

データ・オブジェクトに行セキュリティ・フィルタを追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「行セキュリティ」サブタブを選択します。
  5. 「デフォルトの追加」(矢印付きのプラス)アイコンをクリックして、フィルタが割り当てられていないすべてのロールを対象とするデフォルト・フィルタを作成します。

    BAMDefaultFilterが行セキュリティ表の「名前」列に表示されます。フィルタは、ロールの場合と同様に追加できます。

  6. 「追加」アイコンをクリックして、行セキュリティ表にロールを追加します。

    アプリケーション・ロールの追加ダイアログが表示されます。

    ユーザーをロールに追加する方法の詳細は、Oracle BAMユーザーの管理を参照してください。

  7. 「検索」ボタンをクリックして、「リスト」で選択した内容に従って「選択可能メンバー」リストにロールを表示します。

    「名前」テキスト・ボックスに名前の一部を入力して、検索をフィルタ処理できます。

  8. ロールを選択し、選択したアイテムの移動矢印アイコンをクリックして「選択済メンバー」リストに移動します。すべてのメンバーを移動するには、すべてのアイテムの移動二重矢印アイコンをクリックします。

    ロールを削除するには、「選択アイテムを削除」または「すべてのアイテムを削除」アイコンをクリックします。

  9. 「選択済メンバー」リストが完成したら、「OK」をクリックします。
  10. セキュリティ・フィルタを適用する名前の「編集」アイコンをクリックします。

    「セキュリティ・フィルタの編集」ダイアログが表示されます。問合せフィルタで使用可能なすべての機能を使用できます。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。

    行セキュリティ・フィルタが設定されていないすべてのユーザーを対象とするデフォルト行セキュリティ・フィルタを設定するには、初期フィルタが未設定のBAMDefaultFilterを編集します。

  11. 最後のフィルタの場合、「OK」をクリックします。

    「セキュリティ・フィルタの編集」ダイアログが閉じ、選択した名前のフィルタが表内の行に表示されます。「アクション」列内のアイコンをクリックすると、フィルタを編集または削除できます。

  12. 「保存」をクリックします。

13.5 データ・オブジェクトのデータの管理

この項では、データ・オブジェクトのデータを手動および自動で変更または削除する方法について説明します。

この項には次のトピックが含まれます:

13.5.1 データ・オブジェクトへの行の自動追加

データ・オブジェクトに行を自動的に追加するには、次のトピックで説明されているテクノロジを使用して、データをロードまたはストリームする必要があります。

13.5.2 データ・オブジェクトへの行の手動追加

単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトには行を手動で追加できます。

データ・オブジェクトに行を手動で追加するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「データ」サブタブを選択します。
  5. 「行の追加」をクリックします。

    行が表に追加されます。

  6. 行をクリックし、セルの値を編集します。

    DATETIME列の場合は、値を入力するか、「日付および時間の選択」アイコンをクリックできます。「日付および時間の選択」ダイアログでは12時間形式(1から12 AM/PM)が使用されます。12:00 AMは24時間形式の0:00、12:00 PMは12:00になります。

  7. 「保存」をクリックします。

13.5.3 データ・オブジェクトの行の編集

単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトでは行を編集できます。

データ・オブジェクトの行を編集するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「データ」サブタブを選択します。
  5. 表内の行を選択します。
  6. 「行の編集」をクリックします。

    行が編集可能になります。

  7. セルの値を編集します。

    DATETIME列の場合、値を入力するか、「日付および時間の選択」アイコンをクリックして日時を選択できます。

  8. 「保存」をクリックします。

13.5.4 データ・オブジェクトのデータのパージ

単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトではデータをパージできます。

定期パージを自動的に実行する場合は、データ・オブジェクトのデータ保持の設定を参照してください。

データ・オブジェクトをパージするには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「データ」サブタブを選択します。
  5. 「パージ」をクリックします。

    「データ・オブジェクト・コンテンツのパージ」ダイアログが表示されます。

  6. 「すべてパージ」または「次の前にパージ」を選択します。
  7. 「次の前にパージ」を選択した場合、日時を入力するか、「日付および時間の選択」アイコンをクリックして日時を選択します。
  8. 「パージ」をクリックします。

    警告メッセージが表示され、パージを確認するように求められます。

  9. 「はい」をクリックします。

13.5.5 データ・オブジェクトからのデータのエクスポート

すべてのデータ・オブジェクト・タイプから、データをエクスポートできます。

BAMCommandを使用してデータをエクスポートする方法の詳細は、exportを参照してください。

データ・オブジェクトからデータをエクスポートするには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「データ」サブタブを選択します。
  5. 一部のデータのみをエクスポートする場合は、エクスポートする行を選択します。
  6. 次のエクスポート・オプションのいずれかをクリックします。
    • 「すべての行をCSVにエクスポート」を使用すると、すべてのデータが.csvファイルにエクスポートされます。

      注意:

      エクスポートする行数は、プリファレンスウィンドウを使用してカスタマイズできます。詳細は、「データ」タブのプリファレンスの変更を参照してください。
    • 「選択した行をCSVにエクスポート」を使用すると、選択した行が.csvファイルにエクスポートされます。

    ファイルが作成されます。.csvファイルを開くことができるソフトウェアがコンピュータにインストールされている場合は、ファイルが開きます。カンマ区切りの値のエラーが出力に表示された場合、セルがテキスト・セルとしてフォーマットされ、ソフトウェアがそれ自体の数値フォーマットを適用しないようになっていることを確認してください。

  7. ファイルを保存します。

13.5.6 データ・オブジェクトのデータ保持の設定

単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトではデータ保持を設定できます。

データを手動でパージする場合は、データ・オブジェクトのデータのパージを参照してください。

データ・オブジェクトのデータ保持を設定するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「保持」サブタブを選択します。
  5. 「保持日数」フィールドに、データの保持日数を入力します。

    デフォルト値のゼロを使用すると、データは無期限に保持されます。

    注意: MBeanプロパティを使用して、Oracle Enterprise Managerのデータ保持スケジュールを必要な時間に変更できるようになりました。詳細は、データ・オブジェクトの自動データ・パージのスケジュールを参照してください。

  6. 「保存」をクリックします。

13.5.7 データ・オブジェクトの自動データ・パージのスケジュール

Oracle Fusion Middleware Enterprise ManagerのMBeanプロパティを使用して、データ・オブジェクトのデータ・パージをスケジュールできます。
自動データ・パージを毎日実行するようにスケジュールするには:
  1. Oracle Fusion Middleware Enterprise Managerコンソールにログインします。
  2. コンソールの左上隅にあるドメイン・ボタンをクリックします。
  3. コンテキスト・メニューから、「システムMBeanブラウザ」アイテムをクリックします。
  4. ナビゲーション・ツリーで、「アプリケーション定義のMBean」ノードの下にあるoracle.beam.serverノードを展開します。
  5. 「ドメイン:[DomainName]」ノードを展開してから、「構成」ノードを展開します
  6. BEAMServerConfigノードをクリックします。
  7. 結果の表で「DOデータ・パージ時刻」フィールドを探し、必要な時間の値をHH24:mm:ssの書式で入力します。
  8. 「適用」をクリックします。

13.5.8 データ・オブジェクトのデータのフィルタ処理

論理データ・オブジェクトの場合にのみデータをフィルタ処理できます。

データ・オブジェクトのデータをフィルタ処理するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「フィルタ」サブタブを選択します。
  5. フィルタを追加します。問合せフィルタで使用可能なすべての機能を使用できます。詳細は、データのフィルタリングを参照してください。
  6. 「保存」をクリックします。

13.5.9 データ・オブジェクトに対する、緩やかに変化するディメンションの指定

ディメンション表の変更頻度が低い場合は、「緩やかに変化するディメンション」オプションを選択して、連続した問合せのパフォーマンスを改善できます。

このオプションは、単純なデータ・オブジェクトおよび導出されたデータ・オブジェクトで設定できます。

緩やかに変化するディメンションを指定するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「一般」サブタブを選択します。
  5. 「緩やかに変化するディメンション」ボックスを選択します。
  6. 「保存」をクリックします。

注意:

「緩やかに変化するディメンション」が設定されたデータ・オブジェクトとそうでない別のデータ・オブジェクトを論理データ・オブジェクトで結合し、かつ論理データ・オブジェクトに行が挿入されたときにアラートを起動するように構成している場合は、「緩やかに変化するディメンション」が設定されたデータ・オブジェクトに最初に行が挿入されるようにするか、アラートが起動しないようにしてください。

13.6 データ・オブジェクト・フォルダの使用

データ・オブジェクトは、左側のナビゲーション・ペインでフォルダとサブフォルダを作成して分類できます。フォルダは、「表示名」でデータ・オブジェクトをグループ化するための規則です。

次のフォルダ操作を実行できます。

  • データ・オブジェクトの作成時または名前変更時に「表示名」に1つ以上のスラッシュ(/)を追加することによって、1つ以上のフォルダを作成します。名前変更は、「表示名」の変更を意味します。スラッシュ間のテキストがフォルダとサブフォルダの名前になります。

  • 「表示名」に既存のフォルダを追加することによって、そのフォルダに新しいデータ・オブジェクトを作成します。

  • 既存のフォルダを右クリックし、「作成」を選択することによって、そのフォルダに新しいデータ・オブジェクトを作成します。「表示名」には、デフォルトでフォルダが含まれています。

  • 名前を変更(つまり、「表示名」の値を変更)することによって、フォルダ内またはフォルダ外にデータ・オブジェクトを移動します。

    1回の手順でフォルダの名前を変更することはできません。フォルダの名前を変更するには、フォルダ内の各データ・オブジェクトの「表示名」を編集します。

  • フォルダを右クリックし、「削除」を選択することによって、そのフォルダ内のすべてのデータ・オブジェクトを削除します。

フォルダには他の機能はありません。たとえば、ユーザー権限は、フォルダに対してではなく、個々のデータ・オブジェクトに対してのみ設定できます。

13.7 データ・オブジェクトの編集、名前変更および削除

この項では、データ・オブジェクトを変更する様々な方法について説明します。

他のOracle BAMエンティティの場合と同様に、データ・オブジェクトを編集、名前変更および削除できます。

13.7.1 データ・オブジェクトの編集

データ・オブジェクトを開き、編集および保存するには、次の手順を使用します。データ・オブジェクトを編集すると、そのデータ・オブジェクトを使用するすべてのエンティティに、変更内容が伝播します。

データ・オブジェクトを編集するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 対象となるサブタブを選択します。
  5. 必要な変更を加え、「保存」をクリックします。
  6. データ・オブジェクト・タブの「X」をクリックしてタブを閉じます。

13.7.2 データ・オブジェクトの名前変更または移動

データ・オブジェクトの名前を変更すると、「表示名」が変わります。

データ・オブジェクトの名前を変更したり、データ・オブジェクトを移動するには:

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    現在のプロジェクトのすべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト名をクリックするか、データ・オブジェクトを右クリックして「編集」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトが新しいタブで開きます。

  4. 「一般」サブタブを選択します。
  5. 「表示名」を編集します。

    「表示名」は、大/小文字が区別されず、フォルダ・パスを示すスラッシュ(/)を除く任意の文字を含めることができます。最大128文字を使用できます。いつでも変更できます。

    データ・オブジェクトをフォルダに移動するには、フォルダ名を含めます。データ・オブジェクト・フォルダの使用を参照してください。

  6. 「保存」をクリックします。
  7. データ・オブジェクト・タブの「X」をクリックしてタブを閉じます。

13.7.3 データ・オブジェクトの削除

データ・オブジェクトを削除する場合は、そのデータ・オブジェクトを使用しているダッシュボード、アラートおよびその他のBAMエンティティからデータ・オブジェクト参照を削除する必要があります。

データ・オブジェクトを削除するには、次の手順を使用します。

データ・オブジェクトを削除する手順は、次のとおりです。

  1. 「管理者」ページに移動します。
  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「データ・オブジェクト」の左側にある矢印をクリックします。

    すべてのデータ・オブジェクトがリストに表示されます。

  3. データ・オブジェクト・アイコンをクリックして「削除」アイコンをクリックするか、データ・オブジェクト名を右クリックして「削除」メニュー・アイテムを選択します。

    データ・オブジェクトの削除を確認するダイアログが表示されます。

  4. 「OK」をクリックします。

    リストにデータ・オブジェクトが表示されなくなります。

13.8 計算フィールドの演算子と関数

この項では、データ・オブジェクトに計算フィールドを作成する場合に計算内で使用可能な演算子と関数の構文および例を紹介します。

注意:

計算フィールドで平均などの集計関数を使用すると、最初のデータ・ポイントはnullになります。これは、データがない場合の集計はnullになるためです。

Sum関数は整数データ型でのみサポートされています。小数または浮動小数データ型の場合、小数点以下の値の正確な精度が保証されません。

この項では、次の項目について説明します。

13.8.1 演算子

表13-1に、計算列の作成に使用可能な演算子を示します。

表13-1 計算フィールドで使用する演算子

演算子 機能

+ (プラス記号)

加算

- (マイナス記号)

減算

* (アスタリスク)

乗算

/ (スラッシュ)

除算

% (パーセント記号)

( ) (カッコ)

操作順序の決定

!=(感嘆符と等価符号)

論理否定(NOT)

&& (二重アンパサンド)

論理積(AND)

|| (二重パイプ)

論理和(OR)

例:

if ((CallbackClientTime == NULL) ||
(ReceiveInputTime == NULL)) then (-1) else
(CallbackClientTime-ReceiveInputTime)

== (二重等号)

等価

= (等号記号)

割当て

特殊文字(表13-1に示す演算子や二重引用符、空白など)を含んだフィールド名は、中カッコ{}で囲む必要があります。数字、英字またはアンダースコアのみが含まれ、1文字目が英字またはアンダースコアで始まるフィールド名は、中カッコで囲む必要はありません。たとえば、フィールド名がSalesの場合、この名前を計算に正しく入力するにはSalesと入力します。一方、フィールド名がSales+Costsの場合、この名前を計算に正しく入力するには{Sales+Costs}と入力します。

二重引用符を他の二重引用符内で使用する場合は、二重引用符を追加してエスケープします。たとえば、Length("""Hello World, "" I said")のように記述します。

13.8.2 Ago

現在の時間から過去の指定の時間までの集計値が戻されます。時間単位は、YEARQUARTERMONTHDAYまたはHOURです。

Oracle Structured Query Language (SQL)は、この関数をサポートしています。Oracle Continuous Query Language (CQL)は、この関数をサポートしていません。

構文:

AGO(expr,time_unit,offset)

例:

AGO(SUM(SALES),YEAR,1)

13.8.3 Avg

指定したフィールドのすべての値の平均が戻されます。Avgには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Avg(Number)

例:

Avg(Revenue)

13.8.4 Case

Switch文のCase句を作成します。Switchのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

Switch(w)
  Case(x):(y)
  Default(z)

例:

SWITCH(TypeOfChange)
   CASE("Loss"):(OldNum - NewNum)
   CASE("Gain"):(OldNum + NewNum)
   CASE("Revert"):(OldNum)
    DEFAULT(NewNum)

13.8.5 Ceiling

指定した値以上で最も小さい整数が戻されます。Ceiling(2.9)では3が戻され、 Ceiling(-2.3)では-2が戻されます。Ceilingには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定するか、あるいは数値を入力できます。

構文:

Ceiling(Number)

例:

Ceiling(Total)
Ceiling(3.7)

13.8.6 Concat

複数の文字列が1つに結合されます。Concatには、String型のフィールド・パラメータを複数指定するか、あるいは文字列値を入力できます。

構文:

Concat(String1,String2, ... ,StringN)

例:

Concat("Hello ","World")

13.8.7 Count

NULL以外のすべての値の数が戻されます。Countには、任意の型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Count(Field)

例:

Count(SaleComplete)

13.8.8 CountDistinct

同じフィールド内の異なる値の数が戻されます。CountDistinctには、任意の型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

CountDistinct(Field)

例:

CountDistinct(Salesperson)

13.8.9 DateAdd

フィールド値に補正値が加算されます。DateAddの最初のパラメータは、DateTime型のフィールドである必要があります。最後の7つのパラメータは、Integer型のフィールドまたは整数値にできます。補正値が不要な場合は、0(ゼロ)を指定できます。

CQLではこの関数はサポートされていません。この関数では、日時値のミリ秒部分は追加されません。

構文:

DateAdd(DateTime, Years, Months, Days, Hours, Minutes, Seconds, Milliseconds)

例:

DateAdd({Last Modified}, 0, 0, 7, 0, 0, 0, 0)
//adds 7 days to the Last Modified value

DateAdd({Last Modified}, 0, 0, DaysToFollowup, 0, 0, 0, 0)
//adds DaysToFolowup number of days to the Last Modified value

13.8.10 DateDiff

2つの日付または時刻の間隔が戻されます。時間単位は、SQL_TSI_YEARSQL_TSI_QUARTERSQL_TSI_MONTHSQL_TSI_WEEKSQL_TSI_DAYSQL_TSI_HOURSQL_TSI_MINUTEまたはSQL_TSI_SECONDです。

CQLではこの関数はサポートされていません。

構文:

DATEDIFF(time_unit,time1,time2)

例:

DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process Start Time,NOW())

13.8.11 DayName

ある日付の曜日が戻されます。DayNameには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

注意:

すべての戻り値が最長の曜日名の長さになります。曜日名が短い場合は、末尾に空白が付加されます。これらの余分な空白を削除するには、TrimEnd関数を使用します。

構文:

DayName(DateTime)

例:

DayName({Last Modified})

13.8.12 DayOfMonth

ある日付のその月の日が1から31の範囲で戻されます。DayOfMonthには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfMonth(DateTime)

例:

DayOfMonth({Last Modified})

13.8.13 DayOfWeek

ある日付の曜日が1から7の範囲で戻されます。DayOfWeekには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfWeek(DateTime)

例:

DayOfWeek({Last Modified})

13.8.14 DayOfYear

ある日付のその年の日が1から366の範囲で戻されます。DayOfYearには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

DayOfYear(DateTime)

例:

DayOfYear({Last Modified})

13.8.15 Default

Switch文のDefault句を作成します。Switchのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

Switch(w)
  Case(x):(y)
  Default(z)

例:


13.8.16 Else

If-Then-Else文の3つ目の句を指定します。Elseのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

If(x)
  Then(y)
  Else(z)

例:

IF(Process Instance Status=="ACTIVE")
  THEN(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process Start Time,NOW()))
  ELSE(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process End Time,NOW()))

13.8.17 Floor

指定したフィールドの値以下で最も大きな整数が戻されます。Floor(2.9)では2が戻され、Floor(-2.3)では-3が戻されます。Floorには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定するか、あるいは数値を入力できます。

構文:

Floor(Number)

例:

Floor(Sales)
Floor(46.75)

13.8.18 Hour

時間の値が0から23の範囲で戻されます。Hourには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Hour(DateTime)

例:

Hour({Last Modified})

13.8.19 If

If-Then-Else文の1つ目の句を指定します。Ifのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

If(x)
  Then(y)
  Else(z)

例:

IF(Process Instance Status=="ACTIVE")
  THEN(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process Start Time,NOW()))
  ELSE(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process End Time,NOW()))

13.8.20 IfNull

テスト値xがNULLの場合、指定値yが戻されます。IfNullには、2つのパラメータを指定できます。指定できるのは、任意の型のフィールドまたは値です。ただし、2つのパラメータのデータ型は同じである必要があります。

構文:

IfNull(x,y)

例:

IfNull(Quantity, 0)

13.8.21 Length

文字列の長さが戻されます。Lengthには、パラメータを1つ指定できます。指定できるのは、String型のフィールド、引用符で囲んだ文字列値、文字列が含まれている式またはString型のフィールドが含まれている式です。

構文:

Length(String)

例:

Length(Description)
Length("string")
Length(Concat(Description,"Description"))

13.8.22 Lower

文字列が小文字に変換されます。Lowerには、パラメータを1つ指定できます。指定できるのは、String型のフィールド、引用符で囲んだ文字列値、文字列が含まれている式またはString型のフィールドが含まれている式です。

構文:

Lower(String)

例:

Lower(Description)
Lower("Description")
Lower(Concat(Description,"Description"))

13.8.23 Max

指定したフィールドまたは式の最大値が戻されます。Maxには、任意の型の1つのフィールド・パラメータまたは別の有効な式を指定できます。

構文:

Max(x)

例:

Max(Quantity)
Max(Concat(Description," overstock"))

13.8.24 Median

指定したフィールドのすべての値の中央値が戻されます。Medianには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Median(Number)

例:

Median(Revenue)

13.8.25 Min

指定したフィールドまたは式の最小値が戻されます。Minには、任意の型の1つのフィールド・パラメータまたは別の有効な式を指定できます。

構文:

Min(x)

例:

Min(Quantity)
Min(Concat(Description," overstock"))

13.8.26 Minute

分の値が0から59の範囲で戻されます。Minuteには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Minute(DateTime)

例:

Minute({Last Modified})

13.8.27 Month

ある日付の月の値が1から12の範囲で戻されます。Monthには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Month(DateTime)

例:

Month({Last Modified})

13.8.28 MonthName

ある日付の月の名前が戻されます。MonthNameには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

MonthName(DateTime)

例:

MonthName({Last Modified})

13.8.29 Noop

何も実行されません。何も実行しないという選択肢が必要な場合に制御関数で使用します。

構文:

NOOP(Param)

例:

IF("Process Running Time (millisecs)"/3600000 > 48)
  THEN("Overdue")
  ELSE(NOOP(1))

13.8.30 Now

現在の日付と時刻が戻されます。Nowには、パラメータを指定できません。

構文:

Now()

例:

DateAdd(Now(), 0, 0, 7, 0, 0, 0, 0)

13.8.31 PercentOfTotal

指定したフィールドの合計値に対する値の割合が戻されます。PercentOfTotalには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

CQLではこの関数はサポートされていません。

構文:

PercentOfTotal(Number)

例:

PercentOfTotal(Quantity)

13.8.32 Quarter

四半期の値が1から4の範囲で戻されます。Quarterには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Quarter(DateTime)

例:

Quarter({Last Modified})

13.8.33 Rank

列内の値を比較して各値のランクが戻されます。ランクが同じになる場合、値は連続しません。たとえば、2つの値のランクが3の場合、次のランクは5になります。

CQLではこの関数はサポートされていません。

構文:

RANK(column)

例:

RANK(SALES)

13.8.34 Repeat

文字列が指定した回数繰り返されます。Repeatには、パラメータを2つ指定できます。最初のパラメータには文字列値またはString型のフィールド、2番目のパラメータには整数値またはInteger型のフィールドを指定できます。いずれのパラメータにも、最初のパラメータに文字列が戻され、2番目のパラメータに整数が戻される式を使用できます。

構文:

Repeat(String,Integer)

例:

Repeat("string", 5)
Repeat(Description, 2)
Repeat(Description, Quantity)
Repeat(Concat(Description," overstock"),Quantity+2)

13.8.35 Replace

すべての文字列yが文字列zに置換されて、文字列xが戻されます。Replaceには、String型のフィールド・パラメータまたは文字列値を3つ指定できます。

構文:

Replace(String,String,String)

例:

Replace(Description, "ing", "tion")

13.8.36 Round

最初のパラメータで指定した値が、2番目のパラメータで指定した小数点以下の桁数で四捨五入されます(小数点以下N+1位の数が5以上の場合は切り上げられ、そうでない場合は切り捨てられます)。Roundには、パラメータを2つ指定できます。指定できるのは、IntegerFloatDecimal型のフィールドまたは数値です。

構文:

Round(Number,N)

例:

Round(Sales,2)

この例では、Sales値が12.345の場合、12.35に四捨五入されます。

13.8.37 Second

秒の値が0から59の範囲で戻されます。Secondには、DateTime型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Second(DateTime)

例:

Second({Last Modified})

13.8.38 StdDev

列内の値の標準偏差が戻されます。

構文:

STDDEV(column))

例:

STDDEV(PROCESS_OPEN_HOURS))

13.8.39 StdDevsFromMean

特定の値の平均からの標準偏差の数が戻されます。

CQLではこの関数はサポートされていません。

構文:

STDDEVSFROMMEAN(column))

例:

STDDEVSFROMMEAN(PROCESS_OPEN_HOURS))

13.8.40 Substring

文字列xの位置yからzの文字数の部分文字列が戻されます。Substringには、3つのパラメータが必要です。最初のパラメータには文字列値またはString型のフィールド、2番目および3番目のパラメータには整数値またはInteger型のフィールドを指定する必要があります。

構文:

Substring("source_string", start_position, substring_length)

例:

Substring("some string", 6, 3)
// returns "str"

13.8.41 Sum

指定したフィールドのすべての値の合計が戻されます。Sumには、IntegerFloatまたはDecimal型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。

構文:

Sum(Number)

例:

Sum(Total)

13.8.42 Switch

Switch文が作成されます。Switchのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

Switch(w)
  Case(x):(y)
  Default(z)

例:


13.8.43 Then

If-Then-Else文の2つ目の句を指定します。Thenのパラメータには、任意の型のフィールド、式および値を指定できます。

構文:

If(x)
  Then(y)
  Else(z)

例:

IF(Process Instance Status=="ACTIVE")
  THEN(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process Start Time,NOW()))
  ELSE(DATEDIFF(SQL_TSI_DAY,Process End Time,NOW()))

13.8.44 TrimEnd

文字列の末尾にある空白文字(空白、タブ、改行、ライン・フィード、ページ・フィード、フォーム・フィードなど)を削除します。TrimEndには、String型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

TrimEnd(String)

例:

TrimEnd(Description)
TrimEnd(Concat(Description,Subcategory))

13.8.45 TrimStart

文字列の先頭にある空白文字(空白、タブ、改行、ライン・フィード、ページ・フィード、フォーム・フィードなど)を削除します。TrimStartには、String型のフィールド・パラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

TrimStart(String)

例:

TrimStart(Description)
TrimStart(Concat(Description,Subcategory))

13.8.46 Upper

文字列が大文字に変換されます。Upperには、String型のパラメータを1つ指定できます。文字列値を戻す式を入力することもできます。

構文:

Upper(String)

例:

Upper({License Plate Number})

13.8.47 Variance

列内の値の分散が戻されます。

構文:

VARIANCE(column))

例:

VARIANCE(PROCESS_OPEN_HOURS))

13.8.48 VariancesFromMean

特定の値の平均からの分散が戻されます。

CQLではこの関数はサポートされていません。

構文:

VARIANCESFROMMEAN(column))

例:

VARIANCESFROMMEAN(PROCESS_OPEN_HOURS))

13.8.49 Week

DateTime値の週が0から53の範囲で戻されます。これは、53週目に週の開始日が存在する可能性があるためです。日曜日が、その週の開始日になります。日曜日があるこの年の最初の週が、1週目となります。

たとえば、2006年1月1日は日曜日であるため、0週目は存在しませんこの年は、1週目から開始し、53週目まで続きます。2006年の53週目には、1日のみが含まれます。それは12月31日で、日曜日でもあります。これに続く月曜日から土曜日(2007年1月1日から6日)は、2007年の0週目です。

構文:

Week(DateTime)

例:

Week({Last Modified})

13.8.50 Year

年の値が1000から9999の範囲で戻されますYearには、DateTime型のパラメータを1つ指定できます。

構文:

Year(DateTime)

例:

Year({Last Modified})