Oracle BAMのロールの1つは、ビューアとしてのロールです。Oracle Business Activity Monitoring (Oracle BAM)のホーム・ページ(BAMビューア)を使用してダッシュボードおよびアラートを表示する方法を学びます。
この章の内容は次のとおりです。
ダッシュボードは、ビジネス・ビューと呼ばれる、関連するグラフ、表およびゲージの集合です。ダッシュボードには、特定の時点やリアルタイムの情報(アクティブ・データ)を表示できます。タブ付きダッシュボードには、他の完全なダッシュボードが含まれ、これらのダッシュボードはタブをクリックして表示できます。サムネイルはダッシュボード全体が縮小表示されるイメージであり、クリックしてダッシュボードを開くことができます。
アラートは、イベントにより起動され、かつ1つ以上の条件でフィルタ処理された場合に、1つ以上のアクションを実行します。イベントは、日付や時間、データの変更、または手動によるトリガーに基づきます。条件によって、日付や時間の範囲、または特定の曜日にアラートが制限されます。アクションは、通知を送信したり、データ操作を実行したり、外部アプリケーションを起動できます。たとえば、アラートが、売上の合計を表示するダッシュボードへのリンクが含まれた電子メールを毎週送信します。
ダッシュボードでは、次のタイプのビジネス・ビューを表示できます。
面ビューには、値の描画線と、視覚的に比較できるように塗りつぶされた面が表示されます。
棒ビューには、集計値を表す縦棒が表示されます。
横棒ビューには、集計値を表す横棒が表示されます。
折れ線ビューには、値または比較値の描画線が表示されます。
円ビューには、円のセグメントで値が表示されます。
コンボ・ビューには、値の組合せが、面、棒および線として同じビューに表示されます。
散布図ビューには、長方形のグラフ上に、X、Y座標が表示されます。
バブル・ビューは散布図ビューに似ていますが、X、Y座標が様々なサイズのバブルとして表示されることが異なります。
ツリーマップ・ビューには、長方形内に長方形が配置される階層的データ・グループ化が表示されます。たとえば、階層が国、州または都道府県、および市区町村で構成される場合があります。売上数によって長方形のサイズが決定され、売上の合計によって色が決定されるようにできます。
点テーマ・ジオマップは、市区町村をマップ上の点で表します。
色テーマ・ジオマップは、地域をマップ上の色で表します。
「GPSテーマ」ジオマップは、GPSによって追跡される移動中の場所をマップ上の点で表します。
「リスト」には、ソートできる表が表示されます。
「アクション・リスト」には、編集可能な、一部またはすべての表の列の値が含まれます。また、リフレッシュしなくてもデータの変更内容が表示されます。
「縮小リスト」には、1つ以上のディメンションでグループ化された集計データ値の表の行が表示されます。データ値の色分けされたしきい値が含まれる場合もあります。
「ピボット表」には、行と列を組み合せて、集計データ値の多次元ビューが表示されます。ピボット表は、列と行で縦方向および横方向に集計されます。
「KPIウォッチリスト」には、1つ以上のキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)に関する次の情報を含む表が表示されます。
「KPI」には、KPI名がリストされます。
「リスク」には、各KPIに関連付けられているリスク・インディケータの色分けされたステータスがリストされます。
実際には、最新のKPI値が表示されます。
「今日」には、過去10個のKPI値の折れ線グラフが表示されます。古いKPI値は左に、新しい値は右にあります。
「ターゲット」には、現在のKPI値をターゲット値と比較した横棒が表示されます。
ダイアル・ゲージは、曲線的な数値が付いたゲージで現在値を示します。
ステータス・メーター・ゲージは、色分けされた低、中、高の範囲を使用して、直線的な数値が付いたゲージで現在値を示します。
矢印のゲージは、値が低、中または高であるかどうかに応じて色分けされた矢印形です。矢印の方向は、現在値が前の値より高い(上向き)、同じ(右向き)または低い(下向き)のいずれであるかを示します。
Oracle BAMのホーム・ページ(BAMビューアとも呼ばれる)では、アクセス権を持つダッシュボードおよびアラート履歴を表示できます。
この項では、次の項目について説明します。
プロジェクトには、関連するダッシュボードのグループが含まれます。現在のプロジェクトにより、開くことができるダッシュボードが決まります。
プロジェクト名は、ホームページの右側にある「ダッシュボード」タブの左上隅に表示されます。BPM Analyticsは、BAMの初期のデフォルト・プロジェクトです。
プロジェクトを開くには:
プロジェクト名の右側にある下向き矢印をクリックします。
ポップアップ・メニューから「プロジェクトを開く」を選択します。
「プロジェクトを開く」ダイアログが表示されます。
開くプロジェクトの名前をクリックします。
プロジェクトが開き、プロジェクト名が「ダッシュボード」タブの左上隅に表示されます。
「最新」および「お気に入り」のリストの表示方法を変更するには、次のいずれかを選択します。
カルーセル・ビュー: 各リストが、水平に並んだサムネイルとして、リスト内の位置を選択するための水平スライダが付いて、別々に表示されます。最新のダッシュボードでリストを更新するには、「リフレッシュ」をクリックします。ダッシュボードを開くには、そのサムネイルをダブルクリックします。
注意:
アクティブ・データ・サービスで数値の書式、通貨の書式、パーセンテージの書式、日付の書式など、値の書式を構成した場合、表のデータをリフレッシュすると、行レベルの更新ではなく、表のデータ全体がリフレッシュされます。表のデータが多く、リフレッシュ間隔が1秒の場合、リフレッシュにより読みやすさに影響が生じ、表示が遅くなります。リストを展開するには、「追加アイテムのロード」をクリックします。ダッシュボードを開くには、そのサムネイルをクリックします。
ダッシュボードは、「ダッシュボード」タブ、「最新」リストまたは「お気に入り」リストから開くことができます。
「ダッシュボード」タブで、ドロップダウンリストのダッシュボード名をクリックして「開く」アイコンをクリックするか、ダッシュボード名を右クリックして「開く」メニュー・アイテムを選択します。ダッシュボードが新しいブラウザ・ウィンドウで開きます。
「最新」または「お気に入り」のリストで、「カルーセル・ビュー」のダッシュボード・サムネイルを1回クリックすると、それが中央に移動して再びダッシュボードが開きます。「リスト・ビュー」のサムネイルをクリックするとダッシュボードが開きます。
ダッシュボードが新しいブラウザ・ウィンドウで開きます。
すばやく見つける必要があるダッシュボードを「お気に入り」リストに追加できます。
「ダッシュボード」タブで、ダッシュボード・アイコンをクリックして「お気に入り」(星形)アイコンをクリックするか、ダッシュボード・アイコンを右クリックして「お気に入り」メニュー・アイテムを選択します。
「お気に入り」リストのダッシュボードを「カルーセル・ビュー」ですぐに表示するには、「お気に入り」リストの「リフレッシュ」アイコンをクリックします。
「リスト・ビュー」で、ダッシュボードの「お気に入り」(星形)アイコンをクリックします。アイコンは、グレー表示から金色に変化します。
BAMの起動時に自動的に開くダッシュボードを選択できます。
「ダッシュボード」タブで、ダッシュボード・アイコンをクリックして「起動時に開始」アイコンをクリックするか、ダッシュボード・アイコンを右クリックして「起動時に開始」メニュー・アイテムを選択します。
「カルーセル・ビュー」の「最新」または「お気に入り」リストで、ダッシュボードのサムネイルをクリックし、「最新」または「お気に入り」ヘッダーをクリックし、「起動時に開始」メニュー・アイテムを選択します。
「リスト・ビュー」で、「起動時に開始」アイコンをクリックします。アイコンは、緑色からグレー表示に変化します。
Oracle BAMにログインしてホームページに移動すると、ダッシュボードが別のブラウザ・ウィンドウで自動的に起動します。
「アラート」タブでアラート・アクティビティの最近の履歴を表示できます。「アラート履歴」リストは、「今日」、「今週」、「旧」の3つのセクションに分割されています。
各アラート・インスタンスに対し、「アラート履歴」リストには、アラート名、関連付けられたメッセージおよびアラートがトリガーされた日付と時刻が表示されます。
すべてのユーザーのアラートを表示できます。「アラート履歴」リストのフィルタリングを参照してください。
成功したアラートは、メッセージの横に緑色のチェックマークが表示されます。失敗したアラートには赤色の「x」アイコンが表示され、ロード時または処理時のアラートの失敗内容がメッセージで示されます。エラーに関するその他の情報を確認するには、「x」アイコンをクリックします。
特定のアラートについて確認する場合は、アラート名または日付範囲で「アラート履歴」リストをフィルタリングできます。
「アラート履歴」リストをフィルタリングするには:
ダッシュボードが別のブラウザ・ウィンドウに開きます。ダッシュボード・ウィンドウには、ホームページとは別の、独自の一連の表示オプションがあります。
この項では、次の項目について説明します。
パラメータは、データ・フィールドの値を表す変数です。プロンプトは、ユーザーにパラメータの値の指定を求めるリクエストです。たとえば、ダッシュボードで国別の製品売上を表示し、ユーザーに国のパラメータ値を選択することを要求できます。
値を変更できるパラメータを表示するには、ダッシュボードの右端の中央にある矢印をクリックします。「パラメータ」リストが表示されます。ダッシュボードのビューは、指定したパラメータの値に応じて変化します。
パラメータ・タイプは次のとおりです。
非日時のフィールドの値パラメータは、値を1つのみ指定できるテキスト・ボックスとなります。
日時フィールドの値パラメータには、年、月、日、時間、分、秒のドロップダウン・リスト、および「リフレッシュ」ボタンがあります。
リスト・パラメータでは、ドロップダウン・リストに複数の値を表示したり、場合によっては、それに伴うチェック・ボックスで複数の値を指定できます。
HTMLファイルとして保存できる静的バージョンのダッシュボードを表示するには、ダッシュボードの右上隅にある「新規タブにオフラインで保存」アイコンをクリックします。
HTMLファイル・バージョンが新しいブラウザ・ウィンドウで開きます。ブラウザの「ページに名前を付けて保存」コマンドを使用して保存できます。
ビューに表示されるデータに条件を適用できます。たとえば、優先順位が2以上のプロセスのみを表示できます。
アクティブ・データが有効な場合、実行時データをフィルタ処理できません。
ビューのランタイム・データをフィルタするには:
アクティブ・データは、データの連続的な集計、または定義された時間ウィンドウ内のデータ・セグメントの表示を行います。時間ウィンドウ内での時間の経過に伴い、古いデータがビューから削除され新しいデータが追加されます。
アクティブ・データは、基本的な、面、棒、折れ線、コンボ、円、散布図およびバブルのビューでのみサポートされています。これらのビュー・タイプの他のバリエーションでは、アクティブ・データはサポートされていません。ただし、アクティブ・データは、ゲージ・ビューと、点テーマおよびGPSテーマ・ジオマップのビューのすべてのバリエーションでサポートされています。
アクティブ・データは、横棒、KPIウォッチリスト、ツリーマップおよび色テーマ・ジオマップの各ビューではサポートされていません。
アクティブ・データは外部データ・オブジェクトではサポートされていません。
アクティブ・データのタイム・スライスは、「プリファレンス」のタイムゾーンによって制御されません。アクティブ・データの時間はUTCに基づいています。
アクティブ・データを構成するには:
注意:
アクティブ・データ・プロパティは、設計時にランタイム変更を有効にした場合にかぎり、実行時に変更できます。詳細は、アクティブ・データの使用を参照してください。ディメンションは、数値データ・フィールド値が平均または合計などの集計用にグループ化するカテゴリです。たとえば、売上の合計は地域によってまたは営業担当によってグループ化できます。
「アクティブ・データ」が有効な場合、ディメンションは変更できません。
時系列を使用する問合せに基づくビュー内のディメンションは変更できません。詳細は、時間グループまたは時系列の使用を参照してください。
ビューのディメンションを変更するには:
Oracle BAMビューには次の4つのタイプのドリルがあります。
ドリルダウン: 1つ下のレベルの階層データを表示します。たとえば、国の売上の合計をドリルダウンして、州または都道府県ごとの売上の合計を表示できます。ドリルダウンするには:
データ・ポイント、棒、ノード、円グラフの区分、または「縮小リスト」行を右クリックし、メニューからドリル・レベルを選択します。
ドリルアップ: 1つ上のレベルの階層データを表示します。ドリルダウンした後、ドリルアップして戻ることができます。ドリルアップする手順は、次のとおりです。
データ・ポイント、棒、ノード、円グラフの区分、または「縮小リスト」行を右クリックし、メニューからドリル・レベルを選択します。
データ・ポイント、棒、ノード、円グラフの区分、または「縮小リスト」行を右クリックし、「ホーム」を選択して、ビューの最初のドリル・レベルに戻ります。
ドリル・スルー: 階層の最下位レベルの実際のデータを表示します。たとえば、売上の合計をドリル・スルーすると、個々の売上を表示できます。ドリル・スルーする手順は、次のとおりです。
データ・ポイント、棒、円グラフの区分、「縮小リスト」行またはゲージを右クリックして、メニューから「詳細の表示」を選択します。
ドリル・アクロス: ターゲット・ダッシュボードまたはURLを新しいブラウザ・ウィンドウで表示します。すべてのビューにドリル・アクロス・ターゲットがあるわけではありません。ドリル・アクロスするには、ビューを右クリックし、ターゲット名を選択します。左クリックのドリルはグラフ・ビューでサポートされています(設計時に有効にした場合)。詳細は、「ターゲット全体のドリルの構成」を参照してください。
ドリル時にはアクティブ・データは停止され、その後再開されます。
注意:
面、折れ線またはコンボ・ビューで、1つのデータ・ポイントのみが含まれるレベルにドリルダウンすると、線は描画されず、ドリルアップは実行できません。ビューをリストアするには、ドリルを適用するフィルタを削除します。詳細は、「ビューのランタイム・データのフィルタリング」を参照してください。
1つ以上のカスタム・アクションがビューに構成されている場合、緑色の三角形が含まれる正方形アイコンが右上隅に表示されます。このアイコンをクリックしてアクションの名前を表示し、アクションを選択します。
すべてのビューには次のアクション・タイプがあります。
「ダッシュボードを開く」は、新規ブラウザ・ウィンドウで、指定されたダッシュボードを開きます。
「URLを開く」は、新規ブラウザ・ウィンドウで、指定されたURLを開きます。
「ビューのリフレッシュ」で、最新のデータおよびプロパティを使用してビューを再表示します。
「確認メッセージの表示」で、アクションを実行する前に、確認メッセージ・ダイアログを表示します。
アクション・リスト・ビューには次の追加アクション・タイプがあります。
「挿入」はデータを挿入します。
「更新」はデータを更新します。
「保存」は、「アクション・リスト」に対して行われたすべての変更を保存します。
「削除」は、選択した行を「アクション・リスト」から削除します。