プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Composerによるビジネス・プロセスの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82843-01
目次へ移動
目次

前
前へ
次
次へ

12 ヒューマン・タスクの使用

この章では、ヒューマン・タスクを使用してエンド・ユーザーとプロセスベースのアプリケーションとの相互作用を定義する方法について説明します。Oracle Business Process Composerを使用してヒューマン・タスクを作成および編集する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

12.1 ヒューマン・タスクの概要

ヒューマン・タスクは、Oracle Human Workflowのコンポーネントの1つです。Oracle Human Workflowは、ユーザーとプロセスベースのアプリケーションとの相互作用を管理するためのランタイム環境を提供する、Oracle Service-Oriented Architecture (Oracle SOA) SuiteおよびOracle Business Process Management (Oracle BPM) Suiteのコンポーネントです。ヒューマン・タスクは、ユーザー・インタフェースとワークフローを含む、ユーザー相互作用を定義します。

Oracle Business Process Composerを使用して、新しいヒューマン・タスクを作成し、その基本プロパティを構成できます。ただし、ヒューマン・タスクのより詳細な構成を行う場合は、Oracle BPM Studioを使用する必要があります。

Oracle BPM Studioを使用したヒューマン・タスクの構成の詳細は、Oracle Business Process Management Studioによるビジネス・プロセスの開発のヒューマン・ワークフローのスタート・ガイドを参照してください。

ヒューマン・タスクは、BPMプロジェクト内のサービスとして定義され、ビジネス・カタログに格納されます。

ヒューマン・タスクでは次が定義されます。

  • 参加者: ヒューマン・タスクの作業を実行するユーザーまたはユーザー・グループを指定します。

  • 承認パターン: ヒューマン・タスクで実行される作業の順序を指定します。

  • アクセス権限: タスクにアクセスできるユーザーを決定します。

  • ペイロード: ヒューマン・タスクで使用されるデータ構造を定義します。

    ペイロード・データは、Business Process Model and Notation (BPMN)プロセスのユーザー・タスクからヒューマン・タスクに渡されます。

  • 有効期限: ヒューマン・タスクの期間を定義します。

  • プレゼンテーション: 参加者がBPMNプロセスとの相互作用に使用するユーザー・インタフェースを定義します。プレゼンテーションはフォームによって定義されます。

    Oracle BPMは、WebフォームとOracle Application Development Framework (ADF)タスク・フォームの2つのタイプのフォームをサポートしています。

    Oracle Business Process Composerを使用したWebフォームの作成と使用の詳細は、「Webフォームの使用」を参照してください。Oracle BPM Studioを使用したADFタスク・フォームの作成の詳細は、Oracle Business Process Management Studioによるビジネス・プロセスの開発のヒューマン・ワークフローのスタート・ガイドを参照してください。

12.1.1 参加者とルーティング・タイプの概要

ヒューマン・タスクでは、ユーザーがアプリケーションで様々なタスクを実行する順序を決定できます。この順序はヒューマン・タスクのルーティングによって定義されます。参加者とは各タスクの実行を担当するユーザーまたはグループです。ヒューマン・タスク・エディタの「ルーティング・スリップ」セクションを使用して、ヒューマン・タスクのルーティング・フローおよび参加者を指定できます。

12.1.1.1 参加者のタイプ

ヒューマン・タスクでは、次の一般的なルーティング・シナリオのパターンがサポートされます。

  • 単一の承認者

    これは、1人の参加者を単一のユーザー、グループまたはロールにマップする単純なケースです。詳細は、参加者割当ての概要を参照してください。

    たとえば、休暇申請がマネージャに割り当てられているとします。マネージャは、休暇が始まる3日前までに申請タスクを操作する必要があります。マネージャが申請を正式に承認または却下すると、その決定が従業員に通知されます。マネージャがタスクを操作しない場合、申請は却下として処理されます。正式な拒否と同様の通知アクションが実行されます。

  • パラレル

    この参加者タイプは、一連のユーザーがパラレルで作業する必要があることを示します。このパターンは通常、投票で使用されます。

    たとえば、雇用担当の複数のユーザーが応募者の採否を投票する必要があるとします。結果を有効にするために必要な得票率(多数決や全員一致など)を指定します。

  • FYI

    この参加者も、単一の承認者と同様に、単一のユーザー、グループまたはロールにマップされます。ただし、このパターンは、参加者が通知タスクを単に受信し、ビジネス・プロセスではこの参加者のレスポンスを待機しないことを示します。FYIの参加者は、タスクの結果に直接影響を与えることはできませんが、場合によっては、コメントを提供したり、添付ファイルを追加できます。

    たとえば、採用候補者の採用について地域マネージャが承認し、その候補が承認または却下のために州全体の統括マネージャに渡されたことが、地域の営業所に通知される場合です。

  • シリアル

    この参加者タイプは、一連のユーザーが順番に作業する必要があることを示します。ルーティング・ポリシーには、複数の参加者を順番に使用した順番による作業を指定できますが、このパターンは一連のユーザーが動的である場合に有用です。このシリアル・タイプの一般的なシナリオは、管理チェーン・エスカレーションです。このエスカレーションは、このパターンの指定内にある管理チェーンに基づいてリストを指定することで実行されます。

ヒューマン・タスクを作成すると、デフォルトの単純参加者が含まれます。ヒューマン・タスク・エディタを使用して、参加者タイプを変更したり、参加者を追加できます。詳細は、「デフォルト参加者の変更方法」を参照してください。

12.1.1.2 ルーティングのタイプ

図12-1は、単一の参加者のみが含まれている基本的なルーティングを示しています。

図12-1 単一の参加者の基本的なルーティング

図12-1の説明が続きます
「図12-1 単一の参加者の基本的なルーティング」の説明

参加者タイプに加えて、ヒューマン・タスクでは、より制御機能が高い複雑なルーティング・タイプもサポートされています。これらのルーティング・タイプには、次のものがあります。

  • 順次

    順次ルーティングでは、様々な参加者が、タスクを順番に処理します。図12-2は、順次ルーティングの例を示しています。この例では、Participant_1はルーティング・フローの最初の参加者です。Participant_1がタスクの処理を終了した後、タスクはParticpant_2に渡されます。Participant_2がタスクの処理を終了した後、ヒューマン・タスクは完了となります。

    図12-2 タスクの順次ルーティングの例

    図12-2の説明が続きます
    「図12-2 タスクの順次ルーティングの例」の説明
  • パラレル

    パラレル・ルーティングでは、複数の参加者がタスクを同時に処理します。図12-3は、パラレル・ルーティングの例を示しています。この例では、Participant_1とParticipant_2がタスクを同時に処理します。

    パラレル・ルーティングでは、パラレル・ブロックの後、タスク・フローが次の参加者にどのように続くかを決定するルーティングの結果を定義できます。詳細は、結果を参照してください。

    図12-3 タスクのパラレル・ルーティングの例

    図12-3の説明が続きます
    「図12-3 タスクのパラレル・ルーティングの例」の説明

12.1.1.3 結果

結果には、ヒューマン・タスクについて可能性がある結果引数を指定します。Oracle BPM Worklistとプロセス・ワークスペースには、実行時に実行できるタスクとして選択した結果が表示されます。

「デフォルトの結果」リストで選択されたデフォルトの結果をオーバーライドする投票時結果を指定できます。この結果は、必要なパーセンテージに達した場合に有効になります。結果は特定の順序で評価されます。

ヒューマン・タスクに対して次の結果を定義できます。

  • 遅延

  • はい

  • 承認

  • 承認

  • 却下

  • いいえ

ヒューマン・タスクの結果を構成する方法の詳細は、「基本タスク・プロパティの構成方法」を参照してください。パラレル・ルーティングの結果を構成する方法の詳細は、「パラレル・ルーティングの結果の構成方法」を参照してください。

Oracle BPM Studioを使用してカスタム結果を定義することもできます。カスタム結果を定義する方法の詳細は、Oracle Business Process Management Studioによるビジネス・プロセスの開発Oracle BPMでのヒューマン・タスクの設計を参照してください。

12.1.2 参加者割当ての概要

参加者割当ては、アプリケーションを使用する組織内のユーザーにヒューマン・タスク参加者をマップするプロセスです。各参加者を次のいずれかにマップして割り当てます。

  • ユーザー

    タスクの操作に個別のユーザーを割り当てることができます。たとえば、特定のタスクに対してユーザーjlondonjsteinを割り当てることができます。ユーザーは、SOAインフラストラクチャで構成されたアイデンティティ・ストアに定義されます。これらのユーザーは、Oracle WebLogic Serverの組込みLDAP、Oracle Internet Directoryまたはサード・パーティのLDAPディレクトリで定義できます。

    ユーザーと同様に、グループはSOAインフラストラクチャのアイデンティティ・ストアに定義されます。

  • グループ

    タスクの操作にグループを割り当てることができます。グループには、タスクを要求して操作できる個別のユーザーが含まれています。たとえば、ユーザーjcooperfkafkaは、タスクの操作を割り当てたグループLoanAgentGroupのメンバーである可能性があります。

  • アプリケーション・ロール

    タスクの要求と操作に、アプリケーション・ロールのメンバーであるユーザーを割り当てることができます。

ユーザー、グループまたはロールをヒューマン・タスク参加者に割り当てる手順は、「参加者へのユーザー、グループおよびロールの割当て方法」を参照してください。

12.1.3 期間の概要

期間は、別のアクションが実行されるまでヒューマン・タスクがアイドル状態でいる期間を定義します。期間は、ヒューマン・タスク全体または各ヒューマン・タスク参加者に対して定義できます。

ヒューマン・タスク全体に対して期間を定義する方法は、「ヒューマン・タスクに対する期限(期間)の定義方法」を参照してください。

12.2 ヒューマン・タスク・エディタの概要

Oracle Business Process Composerには、ヒューマン・タスクを作成および編集できるヒューマン・タスク・エディタがあります。

ヒューマン・タスク・エディタは、図12-4に示すようなタブ付きペインで構成されています。

図12-4 ヒューマン・タスク・エディタ

図12-4の説明が続きます
「図12-4 ヒューマン・タスク・エディタ」の説明

ヒューマン・タスク・エディタには次のタブが含まれています。

12.3 ヒューマン・タスクの使用

Oracle Business Process Composerでは、プロジェクトのようこそページから直接、新しいヒューマン・タスクを作成できます。ヒューマン・タスクは、サービスとして定義され、BPMプロジェクトのビジネス・カタログに格納されます。

次の項では、ヒューマン・タスクの作成、構成および編集の方法について説明します。

12.3.1 ウォークスルー: ヒューマン・タスクの作成と構成

次の手順では、ヒューマン・タスクの作成と構成に必要な一般的なステップを示します。

  1. 新しいヒューマン・タスクを作成します。

    新規ヒューマン・タスクはプロジェクトのようこそページから直接作成できます。詳細は、「新しいヒューマン・タスクの作成方法」を参照してください。

  2. ヒューマン・タスクを開きます。

    詳細は、「ヒューマン・タスクを開く方法」を参照してください。

  3. ヒューマン・タスクの基本プロパティと期限を構成します。
  4. ヒューマン・タスクのペイロード・データを定義します。
  5. ヒューマン・タスクにフォームを割り当てます。
  6. ヒューマン・タスクをユーザー・タスクに割り当てます。

12.3.2 新しいヒューマン・タスクの作成方法

新しいヒューマン・タスクを作成する手順は、次のとおりです:

  1. 新しいヒューマン・タスクを作成するプロジェクトを開きます。
  2. プロジェクトが編集モードであることを確認します。
  3. プロジェクトのようこそページから、「ヒューマン・タスク」タブを選択します。
  4. 「新規」アイコンをクリックします。
  5. 新規ヒューマン・タスクの名前を入力し、「作成」をクリックします。

図12-5に示すように、新しいヒューマン・タスクがヒューマン・タスクのリストに表示されます。

図12-5 プロジェクトのようこそページ - 「ヒューマン・タスク」

図12-5の説明が続きます
「図12-5 プロジェクトのようこそページ - 「ヒューマン・タスク」」の説明

12.3.3 ヒューマン・タスクを開く方法

既存のヒューマン・タスクは、開いて表示または編集できます。

既存のヒューマン・タスクを開く手順は、次のとおりです。

  1. 表示または編集するヒューマン・タスクがあるプロジェクトを開きます。
  2. 図12-5に示すように、プロジェクトのようこそページから、「ヒューマン・タスク」を選択します。
  3. 開くヒューマン・タスクの名前をクリックします。

ヒューマン・タスクがヒューマン・タスク・エディタで開きます。詳細は、ヒューマン・タスク・エディタの概要を参照してください。

12.3.4 基本タスク・プロパティの構成方法

ヒューマン・タスク・エディタの「基本」領域を使用して、ヒューマン・タスクの基本プロパティ(タスクのタイトル、タスクの優先度、結果など)を構成します。

基本タスク・プロパティを構成するには:

  1. ヒューマン・タスクを開きます。

  2. ヒューマン・タスク・エディタで、「基本」を選択します。

  3. 「タスクのタイトル」の隣のドロップダウン・リストから、次のいずれかを選択します。

    • プレーン・テキスト: テキスト・ボックスを使用してタスクのタイトルを定義します。

      このオプションを選択した後、テキスト・ボックスにタスク・タイトルを入力します。

    • XPath: XPath機能に基づいてタスクのタイトルを定義します。

    • 変換: タスクのタイトルの翻訳バージョンを定義します。

    タスクのタイトルは、プロセス・ワークスペースに表示されるヒューマン・タスクのタイトルを定義します。

  4. 「優先度」の隣のドロップダウン・リストから、ヒューマン・タスクの優先度を選択します。

    有効値は1(優先度最高)から5(優先度最低)です。この値はプロセス・ワークスペースに表示されます。

  5. ヒューマン・タスクの結果を定義します。

    1. 「結果」フィールドの隣の虫眼鏡アイコンをクリックします。

    2. 構成する結果を選択します。

      少なくとも1つの結果を選択する必要があります。詳細は、結果を参照してください。

    3. 「OK」をクリックします。

  6. プロジェクトを保存して、変更を保存します。

12.3.5 ヒューマン・タスクの期限(期間)の構成方法

タスク・エディタを使用して、ヒューマン・タスクの期間を定義します。

ヒューマン・タスクの期限(期間)を構成するには:

  1. ヒューマン・タスクを開きます。
  2. ヒューマン・タスク・エディタから、「基本」タブを選択します。
  3. 「期限」の下のドロップダウン・リストから、次のいずれかを選択します。
    • 有効期限なし: ヒューマン・タスクに期限や有効期限がないことを示します。

    • 有効期限切れまでの時間: 指定の期間後にヒューマン・タスクの有効期限が切れることを示します。

      オプションを選択したら、次を構成できます。

      • 固定期間: ヒューマン・タスクの期間を定義します。

        このオプションを指定したら、特定の日数、時間数および分数を定義できます。

      • 式別: 式を使用してヒューマン・タスクの期間を定義できます。

      • ビジネス・カレンダのベース有効期限: ビジネス・カレンダに基づいてヒューマン・タスクの期間を定義する場合、このオプションを選択します。

    • 更新までの期間: ヒューマン・タスクの有効期限を延長します。

      このオプションを選択したら、次を構成できます。

      • 固定期間: ヒューマン・タスクの有効期限を延長する期間を定義します。

        このオプションを指定したら、特定の日数、時間数および分数を定義できます。

      • 式別: 式を使用して、ヒューマン・タスクの有効期限を延長する期間を定義できます。

      • 更新の最大回数: 有効期限を更新できる回数を定義します。

      • ビジネス・カレンダのベース有効期限: このオプションを選択すると、ビジネス・カレンダに基づいてヒューマン・タスクの期間が定義されます。

    • エスカレートまでの時間: 有効期限が切れたら、タスクをマネージャにエスカレートします。

      このオプションを選択したら、次を構成できます。

      • 固定期間: ヒューマン・タスクの期間を定義します。

        このオプションを指定したら、特定の日数、時間数および分数を定義できます。

      • 式別: 式を使用してヒューマン・タスクの期間を定義できます。

      • エスカレーション・レベルの最大数: 有効期限後にタスクをエスカレートできるレベルの数を定義します。

      • 承認の最高役職: エスカレーションが到達する管理チェーン内の最高レベルの役職を定義します。

      • ビジネス・カレンダのベース有効期限: このオプションを選択すると、ビジネス・カレンダに基づいてヒューマン・タスクの期間が定義されます。

  4. プロジェクトを保存して、変更を保存します。

12.3.6 ヒューマン・タスクのプレゼンテーションの指定方法

ヒューマン・タスクのプレゼンテーションは、アプリケーションのユーザー・インタフェースを定義します。プレゼンテーションは、ヒューマン・タスク用のユーザー・インタフェース、データ構造および接続情報を定義するフォームに関連付けられます。Oracle BPMは、WebフォームとADFタスク・フォームの2つのタイプのフォームをサポートしています。

フォームの作成、編集および使用の詳細は、「Oracle BPMでのフォームの概要」を参照してください。

12.3.6.1 ADFタスク・フォームを使用したヒューマン・タスクのプレゼンテーションの指定

ADFタスク・フォームを使用してヒューマン・タスクのプレゼンテーションを指定するには:

  1. ヒューマン・タスクを開きます。
  2. 「Basic」タブを選択します。
  3. 「プレゼンテーション」で、「ADFフォーム」を選択します。
  4. ADFフォームに対して次の接続情報を入力します。
    • ホスト名: プレゼンテーションのデプロイ先サーバーのホスト名を指定します。

    • HTTPポート: プレゼンテーションのデプロイ先サーバーのポートを指定します。

    • HTTPSポート: プレゼンテーションのデプロイ先サーバーのセキュアなポートを指定します。

    • URI: プレゼンテーションのURIを指定します。

  5. 「OK」をクリックします。

12.3.6.2 Webフォームを使用したヒューマン・タスクのプレゼンテーションの指定

Webフォームを使用してヒューマン・タスクのプレゼンテーションを指定するには:

  1. ヒューマン・タスクを開きます。
  2. 「Basic」タブを選択します。
  3. 「プレゼンテーション」で、「Webフォーム」を選択します。
  4. 「参照」ボタンをクリックします。

    Webフォーム・ブラウザが表示されます。

  5. 選択するWebフォームの名前をクリックします。

12.3.7 デフォルト参加者の変更方法

新規ヒューマン・タスクを作成すると、デフォルトの単純参加者が含まれます。ヒューマン・タスク・エディタを使用して、デフォルト参加者のタイプを変更できます。

ヒューマン・タスクのデフォルト参加者を変更するには:

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。
  3. 図12-6に示されているように、参加者をクリックして、「削除」(X)アイコンをクリックし、参加者を削除します。

    図12-6 参加者の追加/削除アイコン

    図12-6の説明が続きます
    「図12-6 参加者の追加/削除アイコン」の説明
  4. ルーティング・スリップ・ボックスをクリックします。
  5. 「追加」(+)アイコンをクリックし、参加者タイプを選択します。

    各参加者タイプについては、「参加者とルーティング・タイプの概要」を参照してください。

新しい参加者がルーティング・スリップ・ボックスに表示されます。ヒューマン・タスクへの参加者の追加については、次の手順を参照してください。

12.3.8 ヒューマン・タスクへの参加者とルーティングの追加方法

ヒューマン・タスク・エディタを使用して、ヒューマン・タスクに参加者またはルーティング・タイプを追加します。

参加者をヒューマン・タスクに追加する手順は、次のとおりです。

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。
  3. ルーティング・スリップ・ブロックをクリックします。
  4. 「+」アイコンをクリックし、参加者タイプを選択します。

    各参加者タイプについては、「参加者とルーティング・タイプの概要」を参照してください。

新しい参加者がルーティング・スリップの一番右に追加されます。

12.3.9 参加者へのユーザー、グループおよびロールの割当て方法

ヒューマン・タスク内において、参加者は、抽象的に、ヒューマン・タスクとそのワークフローに参加する責任を持つユーザーを定義します。ヒューマン・タスクで定義されている参加者とルーティングが、実際の組織内の参加者にどのようにマップされるかは、参加者の選択を構成することにより定義できます。

参加者の選択方法は次のとおりです。

  • 名前および式

  • レーン参加者

  • パラメータ・ロール

注意:

パラメータ・ロールを使用するようにヒューマン・タスクを構成できますが、Oracle Business Process Composerを使用してパラメータ・ロールを作成または構成することはできません。パラメータ・ロールは、プロセス・ワークスペースまたはOracle BPM Studioを使用して作成し、ヒューマン・タスクに割り当てる必要があります。

各方法については、次の手順で説明します。

12.3.9.1 名前と式を使用した参加者の選択

名前と式を使用して参加者を選択するには:

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。

  2. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。

  3. 参加者をダブルクリックします。

  4. 「参加者のリストの作成で使用」の隣のドロップダウン・リストから「名前および式」を選択します。

  5. 「参加者名」の下の「追加」アイコンをクリックして、次のいずれかを選択します。

    • ユーザーの追加:

    • グループの追加:

    • アプリケーション・ロールの追加:

    これらのオプションの1つを選択したら、表内に表示されます。必要に応じて、表内のドロップダウン・リストを使用して、値を変更できます。

  6. 「データ型」列で、ドロップダウン・リストから「名前別」または「式別」のいずれかを選択します。

  7. 参加者に対して値を選択します。

    1. 「値」列の「検索」アイコンをクリックします。

    2. ドロップダウン・リストから、「ユーザー」「グループ」または「アプリケーション・ロール」のいずれかを選択します。

    3. 検索する名前を入力し、「検索」をクリックします。

      すべての名前、グループまたはロールのリストを表示するには、テキスト・フィールドを空白のままにして、「検索」をクリックします。

    4. 追加するユーザー、グループまたはロールの隣のチェック・ボックスを選択します。

    5. 「OK」をクリックします。

名前が「値」列に表示されます。

12.3.9.2 レーン参加者を使用した参加者の選択

レーン参加者を使用して参加者を選択するには:

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。
  3. 参加者をダブルクリックします。
  4. 「参加者のリストの作成で使用」の横のドロップダウン・リストから「レーン参加者」を選択します。
  5. 次のいずれかを選択します。
    • 前のレーン参加者

    • 現在のレーン参加者

12.3.9.3 パラメータ・ロールを使用した参加者の選択

パラメータ・ロールを使用して参加者を選択するには:

  1. Oracle BPM Studioを使用してプロジェクトに対してパラメータ・ロールを作成していることを確認します。

  2. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。

  3. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。

  4. 参加者をダブルクリックします。

  5. 「参加者のリストの作成で使用」の隣のドロップダウン・リストから「パラメータ・ロール」を選択します。

  6. 「データ型」列で、ドロップダウン・リストから「名前別」または「式別」のいずれかを選択します。

  7. 参加者に対して値を選択します。

    1. 「値」列の「検索」アイコンをクリックします。

    2. ドロップダウン・リストから、「ユーザー」「グループ」または「アプリケーション・ロール」のいずれかを選択します。

    3. 検索する名前を入力し、「検索」をクリックします。

      すべての名前、グループまたはロールのリストを表示するには、テキスト・フィールドを空白のままにして、「検索」をクリックします。

    4. 追加するユーザー、グループまたはロールの隣のチェック・ボックスを選択します。

    5. 「OK」をクリックします。

12.3.10 パラレル・ルーティングの結果の構成方法

パラレル・ブロックのルーティング結果を構成できます。

パラレル・ルーティングの結果を構成する手順は、次のとおりです。

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ヒューマン・タスクを開いて、「ルーティング・スリップ」を選択します。
  3. 「参加者」エディタで、パラレル・ブロックのいずれかの交点をダブルクリックします。

    図12-7に示すような投票結果エディタが表示されます。

    図12-7 投票結果エディタ

    図12-7の説明が続きます
    「図12-7 投票結果エディタ」の説明
  4. 「追加」アイコンをクリックし、次のいずれかの結果を選択します。
    • 承認

    • 却下

  5. 表に、結果の値を入力します。
  6. デフォルトの結果に対応する値をドロップダウン・リストから選択します。
  7. 「OK」をクリックします。

12.3.11 ヒューマン・タスクに対するデータ・ペイロードの作成および構成方法

ヒューマン・タスク・エディタを使用して、ヒューマン・タスク内で使用するデータ型を定義できます。このデータは、ユーザー相互作用で入力される情報を保存する際に使用されます。

ヒューマン・タスクのタスク・データを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ヒューマン・タスクを開きます。
  3. 「データ」タブを選択します。
  4. 「追加」ボタンをクリックします。
  5. 図12-8に示すように、「プリミティブ」および「コンポーネント」のリストから要素またはタイプを選択します。

    図12-8 ヒューマン・タスク: 「データ」 - 「要素またはタイプの追加」ダイアログ

    図12-8の説明が続きます
    「図12-8 ヒューマン・タスク: 「データ」 - 「要素またはタイプの追加」ダイアログ」の説明

    「タスク・データ」表に、タスク・データが表示されます。

  6. 新しいタスク・データの名前を表に入力し、新しいタスク・データが編集可能であるかどうかを選択します。

12.4 ユーザー・タスクへのヒューマン・タスクの割当て

ヒューマン・タスクを作成すると、BPMプロジェクトのビジネス・カタログの一部になります。ヒューマン・タスクをBPMNプロセスに組み込むには、そのプロセス内のユーザー・タスクに割り当てる必要があります。

ヒューマン・タスクをユーザー・タスクに割り当てるには:

  1. 共有プロジェクトの場合は、編集モード中であることを確認します。
  2. ビジネス・プロセスを開きます。
  3. プロセスにユーザー・タスクを追加します。
  4. ユーザー・タスクを右クリックして、「実装」を選択します。
  5. 「ヒューマン・タスク」テキスト・ボックスの隣の「参照」アイコンをクリックします。

    ヒューマン・タスク・ブラウザが表示されます。

  6. 選択するヒューマン・タスクの名前をクリックします。

    名前をクリックしたら、ヒューマン・タスクがヒューマン・タスク・テキスト・ボックスに表示されます。

  7. 実装エディタで「変更の適用」をクリックします。