Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Management Studioでのビジネス・プロセスの開発 12c (12.2.1.2.0) E82789-01 |
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この章では、Oracle BPMを使用してビジネス組織をモデル化する方法について説明します。BPMNプロセス内でロールを定義する方法とBPMプロジェクトに組織を追加する方法を示します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle BPMを使用すると、人やロール、およびその他の実世界の組織の局面を表すモデルを作成できます。プロジェクトのデプロイメント時に、モデリングした組織のコンポーネントが実際の組織にマッピングされます。
Oracle BPMの組織には次の要素が含まれます。
ロール
組織図
ビジネス・パラメータ
休日
カレンダ
組織はプロジェクト・レベルで定義されます。組織情報は、他のプロジェクト内で使用するためにエクスポートできます。
注意:
Business Process Composerを使用して組織図、カレンダまたは休日を作成することはできません。ロールを定義して、スイムレーンに割り当てることができます。
組織内のコンポーネントを作成および編集するには、組織エディタを使用します。組織エディタには、これらの各コンポーネントのタブ付きペインが含まれます。図4-1は、「ロール」タブが選択された組織エディタの例を示しています。
組織には、組織単位、カレンダ、休日といった複数の種類のコンポーネントがあります。
次の各項では、組織のコンポーネントの作成方法および編集方法について説明します。
組織単位に割り当てることができるカレンダを作成できます。
カレンダを作成するには:
ロールによって、組織内の職務や職責を表す職責領域を定義できます。プロセスベースのアプリケーションでユーザーとの相互作用が必要となる場合、プロジェクト内に少なくとも1つのロールを定義する必要があります。
ロールは抽象的であり、企業内の個人の職責を定義および模倣するのに役立ちます。ロールは参加者にマッピングする必要があります。
受注デモ・サンプル・プロセスでは、承認者や営業担当者を含む複数のロールが定義されます。これらのロールは、組織内の特定の人物ではなく、プロセス内の作業の実行者のタイプを表しています。ロールは垂直のスイムレーンに割り当てられます。これは、プロセス内のアクティビティおよびタスクを完了する責任のあるロールをグラフィカルに表したものです。またロールには、実際のプロセスベース・ビジネス・アプリケーションを使用するエンド・ユーザーに対応するメンバーも含まれています。
ロールは、プロセス内のアクティビティおよびタスクの実行担当者を定義します。ロールにメンバーを追加することにより、アクティビティおよびタスクを担当する実際の組織のメンバーを指定します。
次の各項では、ロールの作成方法および編集方法について説明します。
ユーザー・タスクでは、ロールをプロセス・モデルに追加するには、まずロールを定義する必要があります。
新しいロールを作成するには:
このタスクを実行する前に、アプリケーション・サーバーへの接続が構成されていることを確認する必要があります。
注意:
このタスクを実行する前に、アイデンティティ・サービス接続が作成されていることを確認する必要があります。
ロールにメンバーを追加するには:
組織図とは、組織の構造をモデル化したものです。
プロジェクトごとに1つの組織図があります。この組織図は、組織の構造および階層を反映する複数の組織単位に分割できます。
組織単位は、組織の構造を定義したものです。組織図には1つの最上位レベルがあり、さらにネストされた複数レベルの組織単位が含まれることもあります。図4-2は、組織単位を使用した組織の構成例を示しています。
この例では、MyCompanyが最上位レベルの組織単位です。MyCompanyの下に、ネストされた各レベルの組織単位があります。
各組織単位に対して、組織内の人物を表すメンバーを割り当てることができます。メンバーはOracle WebLogic Serverで定義し、Oracle Identity Serviceを使用して割り当てます。
次のメンバーを定義できます。
ユーザー: 個々の参加者またはユーザー
グループ: 参加者のグループ。これらは定義されます
アプリケーション・ロール
カレンダは、組織内のリソースの稼働日や休日などを指定します。カレンダには次の要素が含まれます。
週の営業日。
毎日の始業時刻と終業時刻。
タイムゾーン。
オプションの休日ルール
組織単位ごとにカレンダ・ルールを指定できます。このため、異なるタイムゾーンおよび地域にわたる組織の構造をモデリングできます。
ビジネス・パラメータは、情報を指定するグローバル変数です。BPMプロジェクト内のプロセスはすべてグローバル変数を使用できます。
たとえば、週の勤務時間が40時間を超える従業員に対して承認を必要とするビジネス・プロセスが会社にあるとします。ビジネス・パラメータMAX_WORKED_HOURSが定義され、40に設定されています。このビジネス・パラメータが、プロセス・フローの駆動に使用されます。たとえば、1か月間の会社の作業量が大量に増加したとします。このため、すべての従業員が承認なしで週に45時間勤務できるようにします。プロセスを監視しているプロセス所有者が、MAX_WORKED_HOURSの値を45に変更して、変更を有効にします。プロセスの再デプロイも変更も必要ありません。
プロセスがデプロイされて実行されている間に、プロセスの設計を変更することなく、ビジネス・パラメータを変更できます。
ビジネス・パラメータの値を変更すると、プロセス定義の変更やプロセスの再デプロイを行わなくても、プロセスの動作に影響を与えることができます。
ビジネス・パラメータによって、プロセスの実行中に変更可能な、プロセス・フローを制御する変数を作成できます。
ビジネス・パラメータを追加する手順は次のとおりです。
次の方法で、ビジネス・パラメータに値を割り当てることができます。
データ・アソシエーションの使用
ビジネス・パラメータは、データ・アソシエーションの入力および出力引数セクションに表示されます。ビジネス・パラメータを表示するには、「ビジネス・パラメータ」表を開きます。データ・アソシエーションの使用方法の詳細は、「データ・アソシエーションの概要」を参照してください。
BPMスクリプトの使用
BPMスクリプトを使用して、ビジネス・パラメータに値を割り当てることができます。詳細は、「ビジネス・パラメータの使用方法」を参照してください。