Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
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グローバリゼーション・サポートの環境変数は、Oracle Fusion Middlewareをインストールする際に、自動的にデフォルト値に設定されます。
注意: 環境切替え機能を使用すると、インストール時に設定されるデフォルトの環境に限定されることがありません。また、1つのReports Serverに対して、言語設定など複数の環境を構成できます。詳細は、第7.2.2項「動的な環境切替え」を参照してください。 |
表23-1では、Oracle Reports Servicesに関係するグローバリゼーション・サポート関連環境変数を説明します。
表23-1 Oracle Reports Servicesのグローバリゼーション・サポートの環境変数
変数 | 説明 |
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Oracle Reports Servicesに関係します。Oracle Reports Servicesで使用する言語設定。第23.2.1項「NLS_LANG環境変数」を参照してください。 |
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Oracle Reports Builderで使用される言語。設定されない場合は、 |
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Reports Runtimeで使用される言語。設定されない場合は、 |
NLS_LANG
環境変数により、Oracle Reports Servicesで使用される言語、地域および文字セットの設定を指定します。具体的には次のとおりです。
ユーザーに表示されるメッセージの言語
ソート基準
文字セット
注意: この環境変数は、Oracle Fusion Middlewareをインストールする際に自動的に設定されます。Oracle Fusion Middlewareのインストール後に環境変数を変更する方法の詳細は、第23.2.1.1項「NLS_LANG環境変数の定義」を参照してください。 |
NLS_LANG
の構文は、次のとおりです。
NLS_LANG=language_territory.charset
各値は次のように定義されます。
language
メッセージ(エラー・メッセージを含む)および月と曜日の名前を表示する言語とその表記規則を指定します。言語を指定しない場合は、その値がデフォルトで米語に設定されます。第23.2.1.2項「言語および地域の定義」を参照してください。
territory
地域を指定し、デフォルトの日付書式、数値に使用される小数点記号、通貨記号、および週番号と曜日番号の計算に使用される表記規則も指定します。地域を指定しない場合は、その値がデフォルトでアメリカに設定されます。第23.2.1.2項「言語および地域の定義」を参照してください。
charset
データを表示するキャラクタ・セットを指定します。これは、使用する言語とプラットフォームに適合するキャラクタ・セットにする必要があります。このオプションは、メッセージの表示に使用するキャラクタ・セットも指定します。第23.2.1.3項「キャラクタ・セットの定義」を参照してください。
注意: Oracle Portal Security、Portal Destination、Job Status Repositoryなどの機能を使用すると、Oracle Reports Servicesによって確立されたJDBCデータベース接続がNLS_LANG の初期設定よりも優先されることがあります。これにより、PDF出力のアジア言語でのエイリアシングなどの、実行中のレポートの動作に影響が及ぶ場合があります。第7.2.2項「動的な環境切替え」で説明しているように、UNIXプラットフォームでは、環境切替え機能を使用してレポートの環境を動的に設定することで、この問題を回避できます。 |
NLS_LANG
の設定では、(基本的に)同じ言語を使用する各国間の地域的な違いを考慮する必要があります。たとえば、フランスで使用されているフランス語で実行する場合は、NLS_LANG
環境変数を次のように設定します。
NLS_LANG=FRENCH_FRANCE.WE8ISO8859P1
一方、スイスで使用されているフランス語で実行する場合は、NLS_LANG
環境変数を次のように設定します。
NLS_LANG=FRENCH_SWITZERLAND.WE8ISO8859P1
注意: showjobs、showenv などのrwservlet ページ、オンライン・ヘルプおよびエラー・メッセージの言語は、NLS_LANG ではなく、中間層マシンのロケール(UNIXの場合はLANG )によって決まります。たとえば、中間層のロケールがフランス語に設定されており、NLS_LANG=JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS の場合、showjobs またはエラー・メッセージは、日本語ではなくフランス語で表示されます。 |
WindowsまたはUNIXのオペレーティング・システムでは、NLS_LANG
環境変数を他の環境変数と同じ方法で定義します。
WindowsでNLS_LANG
環境変数を定義する手順は、次のとおりです。
UNIXプラットフォームでNLS_LANG
環境変数を定義するには、ORACLE_INSTANCE/config/reports/bin
ディレクトリにあるシェル・スクリプトreports.sh
でその環境変数を設定します。
文字セットによって各言語に必要な個別の文字が使用可能になると同時に、各国の表記規則がサポートされることで、データ項目が正しくローカライズされて表示されます。
指定の言語では、次の要素についてデフォルトの表記規則が決まります。
たとえば、言語をフランス語に設定すると、英語による次のメッセージがフランス語に変換されます。
English: ORA-00942: table or view does not exist REP-0110: Unable to open file. French: ORA-00942: table ou vue inexistante REP-0110: Impossible d'ouvrir le fichier
指定された地域によって、次のような日付および数値のデフォルトの書式特性に関する表記規則が決まります。
日付書式
小数点記号および桁グループ・セパレータ
各国通貨記号
ISO通貨記号
週を開始する曜日
貸方と借方の記号
ISO週フラグ
リスト・セパレータ
たとえば、地域をフランスに設定すると、カンマを小数点記号として数値が書式設定されます。
グローバリゼーション・サポート環境変数の文字セット・コンポーネントでは、各自の環境でデータを表す際に使用される文字セットを指定します。ある文字セットを使用するシステムから別の文字セットを使用するシステムにデータが転送されると、転送先のシステムでそのデータが処理され、正しく表示されます。ただし、一部の文字が文字セットの別のバイナリ値で表される場合があります。
多言語対応アプリケーション、または単一言語対応であっても複数の文字セットを使用するアプリケーションを設計する場合は、実行時に最も広く使用される文字セットを決定し、NLS_LANG
環境変数をその文字セットに設定する必要があります。
ある文字セットで設計されたアプリケーションを別の文字セットで実行すると、パフォーマンスに問題が生じる可能性があります。さらに、設計時の文字セットの文字の一部が実行時の文字セットに含まれていない場合は、認識されない文字の部分に疑問符が表示されます。
特定のフォントを使用して多言語アプリケーションを作成しても、実行してみると別のフォントが使用されている場合があります。この問題は、多くの場合、西ヨーロッパ圏以外の言語環境で英語フォント(MS Sans SerifやArialなど)を使用すると発生します。この問題が起こる理由は、フォントに関連付けられている文字セットと言語環境変数によって指定された文字セットとが一致しているかを、Oracle Reports Servicesがチェックするためです。2つの文字セットが一致しないと、Oracle Reports Servicesによって、言語環境変数で指定された文字セットが関連付けられている別のフォントに自動的に置換されます。この自動置換によって、データベースから返されるデータがアプリケーション内で正しく表示されます。
注意: 英語フォントを使用して各国語の文字を入力すると、Windowsでは暗黙的に別のフォントへの関連付けが行われます。 |
ただし、このような自動置換が行われないようにする場合もあります。自動置換が行われないようにするには、希望するすべてのフォントを、フォント・エイリアス・ファイル(uifont.ali
)内のWE8ISO8859P1
文字セットにマッピングします。たとえば、アプリケーションでArialフォントを使用できないときは、フォント・エイリアス・ファイルに次の行を追加します。
ARIAL.....=ARIAL.....WE8ISO8859P1
この例では、すべてのArialフォントを、WE8ISO8859P1
文字セットでの同じ値にマップするように指定しています。
フォント・エイリアシングおよびuifont.ali
の詳細は、第11.2.2.1項「フォント・エイリアシング」を参照してください。
2か国語のリソース・ファイルとメッセージ・ファイルを同時に使用する必要がある場合は、次の2つの言語環境変数を使用します。これらの環境変数は、Oracle Fusion Middlewareのインストールが完了した後に使用可能となります。
DEVELOPER_NLS_LANG
USER_NLS_LANG
DEVELOPER_NLS_LANG
とUSER_NLS_LANG
の構文は、NLS_LANG
環境変数と同じです。つまり、次のようになります。
DEVELOPER_NLS_LANG=language_territory.charset USER_NLS_LANG=language_territory.charset
これらの環境変数が設定されない場合は、NLS_LANG
のデフォルト値が使用されます。環境変数のDEVELOPER_NLS_LANG
およびUSER_NLS_LANG
は、次のような状況のときに、NLS_LANG
環境変数のかわりに使用します。