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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
12c (12.2.1.2)
E82763-01
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23.5 Unicode

Unicodeは、1つのアプリケーションで多言語テキストを表示できるようにするグローバルな文字セットです。これによって多国籍企業では、1つの多言語アプリケーションを開発し、それを世界各国に配布できます。

グローバルな市場では、次のような文字セットが必要です。

この項では、Oracle ReportsにおけるUnicodeの次の側面について説明します。

23.5.1 Unicodeのサポート

Oracle Reports ServicesではUnicodeをサポートしています。UNIXプラットフォームでは、Unicodeのサポートにはいくつかの制限があります。例:

  • UNIXでは、PostScript出力フォーマットのUnicodeはサポートされていません。

  • PDFやRTFなどのビットマップ出力フォーマットでは、文字の不揃いなど、フォントに関する問題がUNIXで発生する場合があります。

このような問題を解決する方法の詳細は、第12.3.2項「フォントに関連する問題の解決」を参照してください。

Unicodeを使用すると、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中東(双方向表記)などで使用されているシングルバイト言語、および中国語、日本語、韓国語(CJK)などのアジア系マルチバイト言語の両方を、同じアプリケーションで表示できるようになります。

すべての言語を網羅する単一の文字セットを使用することにより、各種言語の様々な文字セットを用意する必要がなくなります。たとえば、日本語などのマルチバイト言語を表示するには、NLS_LANG環境変数を次のように設定する必要があります。

NLS_LANG=JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS

ドイツ語などのシングルバイト言語を表示するには、NLS_LANGを次のように設定する必要があります。

NLS_LANG=GERMAN_GERMANY.WE8ISO8859P1

この方式の明らかなデメリットは、アプリケーションで一度に1つの文字セットの文字しか表示できない点です。複数の文字セットを組み合せたデータは表示できません。

Unicode文字セットを使用する場合は、NLS_LANGの文字セット部分に、特定言語の文字セットではなくUTF8を設定します。これによって、異なる言語および文字セットの文字を同時に表示できます。たとえば、画面に日本語とドイツ語を同時に表示するには、language_territoryを適切に設定して、NLS_LANG環境変数の文字セット部分をUTF8に設定する必要があります。例:

NLS_LANG=JAPANESE_JAPAN.UTF8
NLS_LANG=GERMAN_GERMANY.UTF8
NLS_LANG=AMERICAN_AMERICA.UTF8

Unicode機能によって、アプリケーション開発者とエンド・ユーザーは、レポートに多言語テキストを表示できるようになります。これには、Unicode文字を含むデータベースのテキスト、多言語ボイラープレート・テキスト、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)オブジェクト内のテキスト、キーボード入力されたテキスト、およびクリップボードのテキストが含まれます。


注意:

Web用にアプリケーションを開発する場合は、Unicodeを使用できます。これは、Javaがブラウザを通じてUnicodeをサポートしているためです。

23.5.2 Unicodeフォントのサポート

特定の言語でテキストを入力するには、その言語をサポートするオペレーティング・システムのバージョンを実行している必要があります。また、第9章「Oracle Reportsでのフォントの管理」で説明しているように、Oracle Reports Servicesでは出力フォーマットのタイプに応じて、各国語のフォントについてオペレーティング・システムに依存しています。

WindowsにはTrue Type Big Fontが用意されています。これらのフォントには、複数の言語によるテキストの表示や印刷に必要な文字が含まれています。たとえば、西ヨーロッパ言語、中央ヨーロッパ言語およびアラビア語のテキストをフィールドに入力、表示または印刷したときに予期しない文字が出力された場合は、Big Fontを使用していない可能性があります。Microsoft Windowsでシングルバイト言語に用意されているBig Fontは、Arial、Courier NewおよびTimes New Romanです。詳細は、http://www.microsoft.com/typography/fonts/default.aspxを参照してください。

西ヨーロッパ言語、中央ヨーロッパ言語、キリル語、ギリシャ語、トルコ語、ヘブライ語、アラビア語、バルト語、ベトナム語、タイ語、簡体字中国語、日本語、韓国語、繁体字中国語に対して、オラクル社は次の2種類のUnicodeフォントを用意しています。

  • Albany WTフォント(プロポーショナル幅)は、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.2) MRUAのCDにあります。

  • Andale Duospace WTフォント(固定幅)は、My Oracle Support(http://support.oracle.com)からダウンロードできます。パッチIDは2638552です。

サード・パーティのUnicodeフォントも利用できます。

23.5.3 Unicodeサポートの有効化

Unicodeサポートを有効にするには、NLS_LANG環境変数を次のように設定します。

NLS_LANG=language_territory.UTF8

環境変数の詳細は、第23.2項「グローバリゼーション・サポートの環境変数」を参照してください。