Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
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双方向サポートは、中東圏および北アフリカ圏の言語など、通常の文字表記方向が右から左の言語でアプリケーションを設計できるようにする機能です。双方向サポートによって、次の制御が可能になります。
レイアウト方向。項目の右にラベルを配置し、チェック・ボックスおよびラジオ・ボタンを適切に配置して項目を表示することなど。
読む方向。テキストの方向(右から左または左から右)を含みます。
整列。原点の左上から右上への切替えを含みます。
双方向のアプリケーションを設計する際に、NLS_LANG
の設定を継承するかわりに、グローバリゼーション・サポートの環境変数DEVELOPER_NLS_LANG
およびUSER_NLS_LANG
を使用することができます。たとえば、Windows環境で英語のインタフェースを使用しながらアラビア語のアプリケーションを開発する場合は、これらの環境変数を次のように設定します。
DEVELOPER_NLS_LANG=AMERICAN_AMERICA.AR8MSWIN1256 USER_NLS_LANG=ARABIC_UNITED ARAB EMIRATES.AR8MSWIN1256
この例では、DEVELOPER_NLS_LANG
環境変数がアラビア語の文字セットを使用していることに注意してください。詳細は、第23.2項「グローバリゼーション・サポートの環境変数」を参照してください。
UNIX版では、右から左に記述する言語の場合、PDF出力の右揃えテキストにまだ不揃いが見られる場合があります。この問題を回避するには、可変幅フォントではなく、固定幅フォントを使用します。たとえば、Miriam Fixed True Typeフォント(ヘブライ語)はWindows 2000で使用可能な固定幅フォントであり、UNIXプラットフォームでフォント・サブセットに使用して、ヘブライ語のフォント位置合せに関する問題を修正できます。異なるプラットフォーム間におけるフォント関連問題を解決する方法の詳細は、第12章「フォント・モデルおよびクロス・プラットフォームの配布」を参照してください。
Oracle Reports 12c (12.2.1.2)には、XDO APIを使用する新しい拡張BIDI形状変更メカニズムが導入されています。この機能では、新しいBIDI形状変更メカニズムを使用するかどうかを指定する、新しい環境変数REPORTS_ENHANCED_BIDIHANDLING
を使用します。新しい拡張BIDIアルゴリズムを使用する場合には、この環境変数の値をYES
に設定する必要があります。この環境変数を設定しない場合や、この環境変数の値をNO
に設定する場合には、従来のメカニズムが使用されます。
REPORTS_ENHANCED_BIDIHANDLINGの値をYES
に設定した場合は、次のようになります。
従来のBIDI形状変更メカニズムでサポートされていたすべての値が、REPORTS_ARABIC_NUMERAL
環境変数に対してサポートされます。
REPORTS_BIDI_ALGORITHM
環境変数に対してサポートされている値は、次のとおりです。
UNICODE
ORACLE
UNICODE_VARIANT
デフォルト値はUNICODE
です。
この環境変数の使用方法の詳細は、第B.1.46項「REPORTS_ENHANCED_BIDIHANDLING」を参照してください。