この章では、Oracle SOA Suite for healthcare integrationのダッシュボードについて説明します。ダッシュボードには、インスタンス・データに関するエンドポイントレベルのステータスおよび量のメトリックが表示されます。これには、エンドポイントのステータス、メッセージ数、順序付け情報およびエラー・メッセージが含まれます。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle SOA Suite for healthcare integrationのダッシュボードには、healthcare integrationアプリケーション内のエンドポイントの現在の状態に関する情報が表示されます。必要に応じて複数のダッシュボードを作成および構成し、定義したエンドポイントのステータスおよび量のメトリックをモニターできます。
ランタイム・インスタンス・データのパージ、処理された新規メッセージ、新規エラー・メッセージなど、ランタイム・リポジトリ内で発生する変更が、「ダッシュボード」タブに反映されます。様々な時間間隔のデータを表示し、手動でリアルタイムにデータをリフレッシュすることや、設定した間隔で自動リフレッシュするようにダッシュボードを設定できます。利用可能な時間間隔は、「管理」タブのUI設定で構成可能です。
「表示モード」オプションの「圧縮」および「標準」に基づいて初めてダッシュボードを開くと、ダッシュボードに含まれるすべてのエンドポイントのサマリーが表示されます。エンドポイントごとに、ステータスおよびメッセージ量のみでなく、エンドポイントの構成に関する詳細な情報も表示できます。図8-1に、ダッシュボード・ページに標準モードで表示されるエンドポイントのサマリーを示します。
「圧縮」オプションをクリックして、ダッシュボードを圧縮モードで表示できます。圧縮モードでは、各エンドポイントのステータスと名前に対応する色で塗りつぶされた小さいボックスのみが表示されます。必要なだけ収まるように圧縮ボックスの幅を調整することもできます。スペースを節約するために時間範囲をアイコン化すると、時間範囲スライダ・アイコンの上にマウスを置いたときに自動的に再表示されます。「カスタマイザの表示」トグル・ボタンは、カスタマイザが開いているかどうかに関係なく、常にダッシュボードに表示されます。
図8-2に、圧縮モードでのダッシュボード・ページを示します。
システム・ダッシュボードを使用すると、デプロイされたhealthcareコンポジットを表示できます。内部デリバリ・チャネルとコンポジットはシステム概要の内側を表すため、これは重要です。システム・ダッシュボードを使用してエンドポイントとチャネルを有効または無効にすることもできます。メッセージ統計および全体的な最新エラー・リストについてのセクションで、システム・ダッシュボードは完成します。
システム・ダッシュボードを表示するには、まず「ダッシュボード」タブの右上のプラス・ボタンをクリックし、次に「システム・ダッシュボード」をクリックします。
「システム・ダッシュボード」のセクションでは、Oracle Healthcareインスタンスに関連する様々なタイプのシステム・データを表示できます。
表8-1に、システム・ダッシュボードの様々なセクションを一覧表示します。
表8-1 システム・ダッシュボードのセクション
セクション名 | 説明 |
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時間範囲スライダ |
システム・ダッシュボード・ページの上部にある時間範囲スライダを使用して、ダッシュボードのグラフと表のためにデータを収集する時間間隔を選択できます。 ポインタをスライドして、必要な時間間隔を選択します。 |
リフレッシュ |
ダッシュボードの右上にある「リフレッシュ」コンポーネントにより、ページを手動でリフレッシュしたり、自動リフレッシュ間隔を設定できます。 自動リフレッシュを有効にするには、「リフレッシュ」ボタンの隣にある下矢印をクリックし、「自動リフレッシュ」チェック・ボックスを選択して、自動リフレッシュ間隔を秒単位で指定します。 |
最もアクティブなドキュメント |
このグラフには、最もアクティブなドキュメント定義(一度に最大3つのドキュメント定義)および各ドキュメント定義に関連付けられているメッセージ数が表示されます。 |
最もアクティブなエンドポイント |
このグラフには、最もアクティブなドエンドポイント(一度に最大3つのエンドポイント)および各エンドポイントに関連付けられているメッセージ数が表示されます。 |
最新のエラー・トレンド |
このグラフには、エラー発生時刻に対してマップされた、特定のOracle Healthcareセットアップのエラー数が表示されます。 |
エンドポイント |
「エンドポイント」表には、Oracle Healthcareシステム内のすべてのエンドポイントのリストと、各エンドポイントに関連付けられているステータス、トランスポート・プロトコル、メッセージ数、キュー数が表示されます。 この表では、次のアクションを実行できます。
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「内部デリバリ・チャネル」表 |
「内部デリバリ・チャネル」表には、Oracle Healthcareシステム内のすべて内部デリバリ・チャネルのリストと、各チャネルに関連付けられているステータス、トランスポート・プロトコルおよびデリバリが表示されます。ここでは、チャネルは この表では、「エンドポイント」表で実行できるアクションと同様のアクションを実行できます。 |
「コンポジット」表 |
「コンポジット」表には、Oracle Weblogic ServerにデプロイされているOracle Healthcare関連コンポジットのリストが、コンポジットのステータスとともに表示されます。 「表示」ボタンをクリックして表に表示する列数を構成するか、コンポジット・ウィンドウを連結解除します。 |
ダッシュボードのツールを使用すると、定義したエンドポイントの任意の組合せのダッシュボードを作成できます。
ダッシュボード・ページのレイアウトの構成、リフレッシュ・レートの指定および既存のダッシュボードのエンドポイントの変更を行うことができます。
Oracle SOA Suite for healthcare integrationでは、単一のエンドポイントまたは複数のエンドポイントの組合せに対して、複数のダッシュボードを作成できます。
注意:
エンドポイントが定義されている場合、定義されたすべてのエンドポイントを含む「すべてのエンドポイント」と呼ばれる標準ダッシュボードを利用できます。この標準ダッシュボードを変更して変更内容を保存することはできません。
ダッシュボードを作成するには
ダッシュボードを作成した後、「ダッシュボード」タブをクリックしたときに自動的に表示されるダッシュボードを選択できます。これがデフォルト・ダッシュボードです。デフォルト・ダッシュボードを指定していない場合は、ダッシュボード・ページを開くときに既存ダッシュボードのリストから選択できます。デフォルト・ダッシュボードを選択した場合は、ダッシュボード・ページを開くたびにこのダッシュボードが表示されます。
デフォルト・ダッシュボードを選択するには
ダッシュボードを作成した後、情報を表示するエンドポイント、ダッシュボードでの情報の表示方法、および表示される情報のタイプを変更できます。
既存ダッシュボードを構成するには
ダッシュボードはいつでも手動でリフレッシュできますが、設定した間隔で自動的にダッシュボードが更新されるように指定することもできます。
ダッシュボードのリフレッシュおよび自動リフレッシュ・レートの設定を行うには
変更するダッシュボードがまだ表示されていない場合は、ダッシュボード・メイン・ページの右上隅にあるプラス・ボタンをクリックして、構成するダッシュボードを選択します。
ダッシュボードをリフレッシュするには、右上の「リフレッシュ」ボタンをクリックします。
自動リフレッシュ・オプションを有効にするには、次のようにします。
「リフレッシュ」ボタンの右にある下向き矢印をクリックします。
ダッシュボードを自動的にリフレッシュする時間間隔を秒単位で指定してから、「自動リフレッシュ」を選択します。
自動リフレッシュを無効にするには、「自動リフレッシュ」チェック・ボックスをクリアします。
また、メッセージの処理率、平均メッセージ・サイズ、送信メッセージ数または受信メッセージ数、エラー数、エラー・メッセージなど、各エンドポイントの詳細な情報を表示することもできます。さらに、ダッシュボードから直接エンドポイント・ページにアクセスして、必要に応じてエンドポイントの構成を変更することもできます。
ダッシュボードには複数のビューがあり、各ビューからナビゲートして、特定のエンドポイント、エラーまたはメッセージに関するより詳細な情報を表示できます。
エンドポイントのサマリー情報を表示するには
エンドポイントのサマリー表示から、メッセージ処理率、メッセージ・タイプ(送信済、受信済またはエラー)別のメッセージ量、平均メッセージ・サイズなど、特定のエンドポイントの詳細情報にナビゲートできます。エラーの追加情報も表示できます。
詳細なエンドポイント情報を表示するには
表示できるキューの情報には、キュー内のメッセージの数、メッセージが順序付けされた時間、メッセージの順序付けが開始されてからの経過時間、順序付けの状態、メッセージ処理の状態およびドキュメント・タイプがあります。また、全体的なキューの配信ステータスを示すインジケータも表示されます。表示されるステータスは、次のとおりです。
一時停止: 赤の信号で示され、キューの先頭にあるメッセージでトランスポート・エラーが発生したときに、順序付けが手動で一時停止またはブロックされたことを意味します。
遅い: 黄色い信号で示され、キューの先頭にあるメッセージの経過時間が、UI設定の「順序付けの遅さのしきい値(秒)」
プロパティを超えていることを意味します。
実行中: 緑色の信号で示され、順序付けされたメッセージが正常に処理されていることを意味します。
順序付けエラー、メッセージ・エラーまたはメッセージ処理の遅延が原因で、キュー内のメッセージがバックアップされる可能性があります。「順序メッセージ」セクションには、これらの問題の修正に必要な情報が表示されます。キュー内のメッセージに関する情報を確認して、停止の原因を特定できます。原因を特定した後、エラーが発生したメッセージを再処理したり、メッセージをキューから破棄したりできます。
順序付けされたメッセージを使用するには
特定のエンドポイントのメッセージでエラーが生成された場合、ダッシュボード・ページからエラーの情報にアクセスできます。
注意:
エンドポイントでトランスポート・エラーが発生すると、エンドポイントのステータス・バーが赤色に変化し、ステータスが「エラー」に変わります。ここでは次の手順で説明されているビジネス・メッセージ処理のエラーは示されませんが、メッセージ処理エラーにはトランスポート・エラーも含まれる可能性があります。メッセージ処理エラーは、エンドポイント・サマリーの「エラー」フィールドの数で示されます。
エンドポイント・エラー・メッセージを表示するには