この章では、ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースの外観の構成方法とヘルスケア統合アプリケーションの実行時処理の構成方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
ランタイム設定は、Oracle SOA Suite for healthcare integrationが順序付け、機能確認、バッチ処理、Oracle BAMの有効化、デフォルトのキューなどの特定の機能を処理する方法を制御します。
ランタイム設定は、Oracle SOA Suite for healthcare integrationとOracle B2Bの間で共有されます。一方の設定を変更すると、もう一方の設定も変更されます。Oracle Enterprise ManagerのOracle B2Bの設定は、Oracle SOA Suite for healthcare integrationにも適用されます。Oracle Enterprise ManagerのOracle B2Bの設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイドのOracle B2Bの構成
を参照してください。
ランタイム設定を構成するには
表13-1 ランタイム構成設定
フィールド | 説明 |
---|---|
自動処理されるFA |
Oracle SOA Suite for healthcare integrationがインバウンドHL7メッセージの機能確認(FA)を自動的に生成するかどうかを示します。FAを自動的に生成するには、このオプションを選択します。このオプションが選択されている場合は、インバウンドFAメッセージが消費されます。 FAドキュメントを自動的に生成しない場合は、このプロパティをクリアします。バックエンド・アプリケーション(ミドルウェア)は、FAを生成し、Oracle SOA Suite for healthcare integrationにアウトバウンド・メッセージとして提供する必要があります。このプロパティが選択解除されている場合、インバウンドFAドキュメントはバックエンド・アプリケーションに戻されます。 (エンドポイント・レベルの設定が示すとおり)ドキュメントにFAが必要ない場合、このプロパティは無視されます。このプロパティはデフォルトで選択されます。 エンドポイントでFAが必要とマーク付けされている場合、メッセージはMSG_WAIT_FAの状態になり、バックエンド・アプリケーションはFAを生成し、パートナに返すアウトバウンド・メッセージとしてFAをOracle SOA Suite for healthcare integrationに送信する必要があります。 「自動処理される機能確認」が選択されていない場合、インバウンドFAをバックエンド・アプリケーションに送信するには「インバウンド機能確認の通知」も選択解除する必要があります。「インバウンド機能確認の通知」が選択され、「自動処理される機能確認」が選択解除されている場合、着信機能確認は通知のみ生成し、FAドキュメント自体はバックエンド・アプリケーションに返信されません。 バックエンド・アプリケーションからのFAの生成時に、次の制限が適用されます:
これらの制限は、FAがOracle SOA Suite for healthcare integrationで生成される場合(つまり、このプロパティが選択されている場合)には存在しません。 |
機能確認の内部プロパティ |
元のメッセージの内部プロパティを使用して機能確認の内部プロパティ構造を生成するかどうかを示します。 デフォルトでは、このプロパティは選択解除され、機能確認では元のメッセージ内部プロパティが使用されます。 |
インバウンド機能確認の通知 |
機能確認の受信時にOracle SOA Suite for healthcare integrationが確認通知をアプリケーションに送信するかどうかを示します。確認通知を送信するには、このプロパティを選択します。 「自動処理される機能確認」が選択されていない場合、インバウンドFAをバックエンド・アプリケーションに送信するには「インバウンド機能確認の通知」も選択解除する必要があります。「インバウンド機能確認の通知」が選択され、「自動処理される機能確認」が選択されていない場合、着信機能確認は通知のみ生成し、FAドキュメント自体はバックエンド・アプリケーションに返信されません。 |
ペイロードをログに記録 |
ペイロードを診断ログに記録するかどうかを示します。このプロパティが選択されている場合、ペイロードはログに記録されますが、ログ・レベル設定にも依存します。デフォルトでは、エラー・メッセージが記録されます。ペイロード・ロギングは診断目的では有用ですが、セキュリティの理由から望ましくない場合があります。デフォルトでは、このプロパティは選択されていません。 注意: ペイロードをログに記録するには、Enterprise Managementコンソールでログレベル設定を |
例外キュー |
ホストが例外キューとして使用するJMS内部デリバリ・チャネル。例外通知は、ここで指定した名前のキューに送信されます。このパラメータがnull値の場合、例外がデフォルトのJMSキュー( |
通知キュー |
通知キューとして使用するホストのJMS内部デリバリ・チャネル。このキューには、システム・レベルの通知が送信されます(エンドポイント・レベルで)。このパラメータがnull値の場合、例外がデフォルトのJMSキュー( 通知されるイベントは次のとおりです。
システム・イベントの通知を有効にするには、Oracle Fusion Middleware Enterprise Manager Controlコンソールで新しいサーバー・プロパティを追加する必要があります。プロパティ |
一般メッセージ・タイプ |
Oracle SOA Suite for healthcare integrationでHL7トリガー・イベントを無視する必要があるかどうかを示します。デフォルトで、このプロパティは選択済でtrueに設定されています。 |
アウトバウンド・ディスパッチャ数 |
アウトバウンド・メッセージの処理で使用するディスパッチャ数。これはメッセージ順序付けで使用します。 |
インバウンド・ディスパッチャ数 |
インバウンド・メッセージの処理で使用するディスパッチャ数。これはメッセージ順序付けで使用します。 |
部分バッチ・コミット・サイズ |
メッセージ交換用のビジネス・メッセージが多数ある場合にコミットするレコード数。 |
BAMの有効化 |
ランタイム情報をOracle BAMに送信するかどうかを示します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイドのOracle BAMでのインスタンス・メッセージ・データのモニタリングに関する項を参照してください。 |
BAMポーリング間隔 |
Oracle BAMのポーリング間隔(分単位)。Oracle BAMが有効になっていない場合は無視されます。 |
相関の無視 |
確認が受信され、相関が失敗した場合に、相関エラーを無視するかどうかを示します。確認は、送信元の実際のビジネス・メッセージと相関付けられます。相関付けに失敗すると、例外が生成されて確認処理が停止します。この場合に相関を無視して確認の処理を続行するには、このプロパティを選択します。デフォルトでは、このプロパティは選択されていません。 |
コールアウト・ディレクトリ |
コールアウトJARファイルの場所のディレクトリ(デフォルトのコールアウトを使用しない場合)。コールアウト・ディレクトリ・パスは、スラッシュまたはバック・スラッシュ( デフォルトのファイルの場所 |
SSL秘密鍵のパスワード |
SSL/TLSを使用して保護されたデータ交換を行う場合の、秘密鍵-公開鍵のペアの公開鍵を復号化する秘密鍵のパスワード。パスワードがキーストア・パスワードと同じである場合、このフィールドは空白のままにできます。この設定は、メタデータ・リポジトリのパージ後も維持されます。 |
大きなペイロード・サイズ |
大きなペイロード・サイズ(バイト単位)。デフォルト値は2,000,000 (2MG)です。 |
大きなペイロード・ディレクトリ |
大きなペイロードを格納するディレクトリ。デフォルトのディレクトリは 注意: JMSの大きなペイロードは、ファイル参照のかわりにJMS本体を介して送信されます。ファイル参照をバック・エンドに送信する場合、 |
場所 |
信頼できる証明書と秘密鍵-公開鍵のペアを管理するキーストアが格納されているパス。双方向認証の場合は、クライアント側でサーバー証明書とキーを格納するキーストアと、サーバー側でクライアント証明書とキーを格納するキーストアの、2つのキーストアを構成する必要があります。 |
パスワードおよびパスワードの確認 |
キー・ストアにアクセスするためのパスワード。 |
注意:
リリース12cでは、SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースから自動スタック・ハンドラ機能が削除されました。今後は、チャネルレベルの再試行機能を使用してメッセージを再試行します。スタック・ハンドラ機能のかわりに、"破棄"や"再処理"などの順序付けダッシュボード管理機能を使用します。
ユーザー・インタフェース設定は、ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースでのレポートとダッシュボードの外観を制御します。
レポートとダッシュボードの時間スライダの期間を構成するには
この手順では、レポートおよびダッシュボード・ページで使用される時間スライダにリストされた値を変更します。スライダに対して最大9種類の期間を選択できます。
Oracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。
「設定」を展開し、「UI」を選択します。
「時間スライダ期間の有効化」セクションで、スライダに表示する期間を選択します。
最大9個の期間を選択できるため、表示する期間用の領域を空けるには不要な期間をクリアしてください。選択を変更すると、ダッシュボード・サマリー・スライダに対する変更が右側に表示されます。
期間の選択をデフォルトにリストアするには、「デフォルトにリストア」をクリックします。
変更の終了後、「適用」をクリックして変更を保存します。
レポートを構成するには
表示するレコード数、自動リフレッシュの方法、ペイロードの表示など、レポート・ページの特定の表示属性を構成できます。
Oracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。
「設定」を展開し、「UI」を選択します。
表13-2で説明しているプロパティの値を変更します。
表13-2 レポートの構成プロパティ
プロパティ | 説明 |
---|---|
自動リフレッシュ間隔(秒) |
レポート内の情報の自動的なリフレッシュ間にブラウザが待機する必要のある時間の長さ(秒単位)。 |
ページ・サイズ |
レポートの各ページに表示するメッセージ数。 |
ペイロードの表示 |
ユーザー権限に関係なく、メッセージ・ペイロードを表示するかどうかを示します。ペイロードを表示するには「はい」を選択します。それ以外の場合は「いいえ」を選択します。 |
ペイロード表示サイズ(バイト) |
表示する各メッセージ・ペイロードの最大バイト数。ペイロードが指定したバイト数より大きい場合、ペイロードは表示されません。 |
変更の終了後、「適用」をクリックして変更を保存します。
ダッシュボード・サマリーのデフォルト期間を構成するには
この手順では、ダッシュボード・サマリー・ページに情報が表示されるデフォルトの期間を変更します。たとえば、「5日」を選択した場合は、ダッシュボードを開くと、選択したエンドポイントの過去5日間のサマリーが表示されます。「週」を選択した場合は、前週のサマリーが表示されます。
Oracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。
「設定」を展開し、「UI」を選択します。
「ダッシュボード・サマリー」セクションで、スライダのポインタをダッシュボード・サマリー・ページのデフォルトとして使用する期間に移動します。
変更の終了後、「適用」をクリックして変更を保存します。
ダッシュボードでエンドポイント詳細を構成するには
ダッシュボードのエンドポイントの詳細ページの外観を構成できます。これは、ダッシュボード・サマリー・ページのエンドポイントの「エンドポイントの詳細」ボタンをクリックすると表示されるページです。