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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA Suiteヘルスケア統合ユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E82774-02
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12 リポジトリの管理

この章では、ヘルスケア統合メタデータ・リポジトリについて説明し、格納データの管理手順を示します。Oracle SOA Suite for healthcare integrationの設計時データとインスタンス・データはメタデータ・リポジトリに格納され、データのインポート、データのエクスポートおよびメタデータやインスタンス・データのパージを実行できます。

この章の内容は次のとおりです。

12.1 Oracle SOA Suite for Healthcare Integrationリポジトリの概要

Oracle SOA Suite for healthcare integrationインスタンス・データは、データベースのSOAINFRAスキーマ内で格納および管理されます。設計時および構成用のメタデータは、Oracle Fusion Middlewareで使用できるMetadata Services (MDS)を介して格納および管理されます。

MDSの詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイドを参照してください。

12.1.1 リポジトリのメンテナンス

healthcare integrationユーザー・インタフェースは、リポジトリ・データのインポート、リポジトリ全体のエクスポート、設計時メタデータのパージ、インスタンス・データのパージなど、リポジトリ・データの管理に役立つ機能を提供します。ドキュメント定義、マップ・ファイル、エンドポイント、エクスポートされたリポジトリなどのオブジェクトをインポートできます。

設計時メタデータには、エンドポイント、ドキュメント定義、内部デリバリ・チャネルおよびマップセットが含まれます。インスタンス・メタデータは、実行時にメッセージが処理される際に作成される情報です。リポジトリ管理ページでこの2つのタイプのデータをパージできることに加えて、レポート・ページでメッセージをパージすることもできます。

インポートおよびパージ機能を使用する場合は注意してください。インポート中に、既存のデータを上書きし、データをパージするとデータが永久に削除されることがあります。

12.1.2 インポートまたはエクスポート・プロセス中に行われる処理

ファイルをエクスポートすると、healthcare integrationメタデータ・リポジトリ全体がエクスポートされ、エクスポートしたデータを含むZIPファイルが作成されます。ファイルをインポートすると、ドキュメント、エンドポイント、コールアウト、マップセットなど、エクスポート・ファイル内のすべてのオブジェクトがコピーされます。インポート手順中に既存のメタデータの置換を選択した場合、エクスポート・ファイル内のメタデータと同じ名前の既存のメタデータは、インポートされる情報で上書きされます。

Javaコールアウトで使用されるライブラリJARファイルは、インポートまたはエクスポート手順中にコピーされません。

設計時リポジトリをエクスポートし、続いてそのリポジトリの内容をヘルスケア統合ユーザー・インタフェースで変更した場合およびエクスポートしたファイル(内容は古い)を後でインポートした場合は、次のように更新されます。

  • インポート時に「既存のメタデータの置換」が選択されていない場合、ファイルのエクスポート後にhealthcare integrationユーザー・インタフェースで作成または変更された新規データは変更されません。

  • インポート時に「既存のメタデータの置換」が選択されている場合は、既存のメタデータがZIPファイルのメタデータに置き換えられます。

インポートに失敗すると、変更内容がロール・バックされ、設計時リポジトリは変更前の状態に戻ります。インポートに失敗したことを示すメッセージが表示されます。

12.1.3 エクスポート済ファイルについて

ファイルにエクスポートされた設計時リポジトリの内容は、現行データのコピーを表します。このファイルは、Oracle SOA Suite for healthcare integrationにインポートし直して戻さないかぎり、healthcare integrationユーザー・インタフェースからアクセスして変更することはできません。エクスポートしたファイルを手動で編集しないでください。

12.1.4 パージ・プロセス中に行われる処理

設計時メタデータとインスタンス・データの両方をパージできます。設計時メタデータには、ドキュメント定義、エンドポイント、マップセットおよび内部デリバリ・チャネルが含まれます。このデータをパージした場合、インストールの一部である事前定義済のデータはパージされません。設計時メタデータのパージが正常に終了すると、ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースからログアウトされるため、再度ログインする必要があります。アクティブ・エンドポイントが存在する場合は設計時メタデータはパージできません。

インスタンス・データは、実行時にメッセージが処理される際に生成されます。インスタンス(実行時)データには、ビジネス・メッセージとメッセージ関連データが含まれています。特定のインスタンス・データは、レポート・ページからパージできます。詳細は、「レポートの作業」を参照してください。

パージは、次の目的のために役立ちます。

  • ディスク領域の管理およびパフォーマンスの向上

  • テスト・システム上のリポジトリの削除

12.1.5 管理番号のパージ

インスタンス・データをパージする場合、必要に応じて管理番号情報をパージできます。管理番号は、HL7メッセージ標準で使用されます。Oracle SOA Suite for healthcare integrationは、インバウンドおよびアウトバウンド・メッセージの管理番号を追跡します。アウトバウンド・メッセージの場合、管理番号は内部管理番号表から順番に生成されます。インスタンス・データと管理番号をパージすると、順序がリセット(管理番号表がリセット)されるため、パージ後のアウトバウンド・メッセージにはパージ前のメッセージと同じ管理番号が設定される場合があります。これが望ましくない場合は、管理番号をパージしないでください。

12.2 設計時リポジトリのインポートおよびエクスポート

Oracle SOA Suite for healthcare integrationの設計時データは、ZIPファイルにエクスポートおよび保存できます。データをヘルスケア統合ユーザー・インタフェースで使用できるように、ZIPファイルをOracle SOA Suite for healthcare integrationに再度インポートできます。これは、テスト環境から本番環境にデータを移行する際に役立ちます。

注意:

エクスポートしたファイルは手動で編集しないでください。これにより、再度インポートした後のデータが不安定になることがあります。

図12-1に、設計時データのインポートとエクスポートを行う「リポジトリ管理」タブを示します。

図12-1 リポジトリ管理ページ

図12-1の説明が続きます
「図12-1 リポジトリ管理ページ」の説明

メタデータのインポート時に、「既存のメタデータの置換」オプションを選択しないと、既存のリポジトリに対する更新内容が累積されます。メタデータをインポートする前に既存のデータをすべて削除するには、「設計メタデータのパージ」ボタンをクリックします。

注意:

エクスポート操作は、中断やアイドル時間なしで完了してください。エクスポート操作中にブラウザを数分以上アイドル状態にすると、ファイルが破損する場合があります。

リポジトリ・メタデータをインポートするには

  1. インポートするメタデータ・リポジトリZIPファイルがローカル・システムから使用可能であることを確認します。

  2. ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。

  3. 「リポジトリ管理」をクリックします。

  4. 「インポート」セクションで、「参照」をクリックしてメタデータ・リポジトリZIPファイルを探します。

    複数のZIPファイルが含まれているZIPファイルをインポートする場合は、そのZIPファイルを解凍し、中に含まれている各ZIPファイルを個別にインポートする必要があります。

  5. メタデータ・サービス(MDS)リポジトリ内の現在のメタデータを上書きするには、「既存のメタデータの置換」を選択します。

    このオプションを選択しないと、新規データのみがMDSリポジトリにコピーされます。

  6. 「インポート」をクリックします。

    インポート処理は、設計時リポジトリの内容のサイズに応じて時間がかかる場合があります。

リポジトリ・メタデータをエクスポートするには

注意:

エクスポートしたファイルは手動で編集しないでください

  1. ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。
  2. 「リポジトリ管理」をクリックします。
  3. 「エクスポート」をクリックします。

    エクスポート・ファイルの生成のステータスを示すダイアログが表示されます。

  4. 「続行」をクリックします。
  5. 表示されるダイアログで、「ファイルの保存」をクリックし、「OK」をクリックします。

    デフォルトのファイル名はMDS_EXPORT_DD_MM_YYYY.zipです。

  6. エクスポート・ファイルの名前を指定するかデフォルトの名前を受け入れ、ファイルのフォルダを参照して選択してから、「保存」をクリックします。

注意:

コマンド行ツールを使用して、設計時インポートおよびエクスポートを実行することも可能です。

12.3 リポジトリ・データのパージ

パージ機能を使用して、ディスク領域を管理してパフォーマンスを向上させ、リポジトリからテスト・データを削除します。

リポジトリ・データをパージするには

  1. ヘルスケア統合ユーザー・インタフェースで、「デザイナ」タブをクリックし、「管理」タブをクリックします。
  2. 「リポジトリ管理」をクリックします。
  3. 次のいずれかを行います:
    • エンドポイント、内部デリバリ・チャネル、マップセット、コールアウト、ドキュメント定義などの設計時メタデータをパージするには、「設計メタデータのパージ」をクリックします。

      注意:

      このボタンは、healthcare integrationリポジトリにアクティブなエンドポイントがある場合は無効になります。この場合は、アクティブなエンドポイントを無効にし、このページに戻って設計時データをパージする必要があります。

    • すべての実行時インスタンス・データ(すべてのメッセージ)をパージするには、「インスタンス・データのパージ」をクリックします。このデータの管理番号を削除する場合は、「インスタンス・データのパージ」をクリックする前に「管理番号のパージ」を選択します。

  4. 確認ダイアログで「OK」をクリックします。

注意:

コマンド行ツールを使用して、リポジトリ・データのパージを実行することも可能です。