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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング
12c (12.2.1.2)
E82839-02
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A アウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードの実行

デフォルトでは、Fusion Middlewareのアップグレードはインプレースで実行されます。つまり、既存のドメイン・ディレクトリが上書きされるということです。ただし、12c12c (12.2.1.2)へのアップグレードには、別のドメイン・ディレクトリを使用するオプションもあります。このオプションは、アウトオブプレース・アップグレードと呼ばれ、既存のドメイン・ディレクトリをそのまま維持できます。

アウトオブプレース・アップグレードを完了するには、次のタスクを実行します。

A.1 アウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードについて

ドメイン・ディレクトリ・アップグレードをインプレースとアウトオブプレースのどちらで実行するかについて理解することが重要です。

Oracle Fusion Middleware 11gまたは以前の12cから12c (12.2.1.2)にアップグレードすると、アップグレード時に、スキーマおよびドメイン・ディレクトリのアップグレードが既存の11gまたは12cファイルを更新する「インプレース」で実行されます。

既存のドメイン・ディレクトリを変更しないようにするには、この章で説明する手順を使用して、同一または別のホスト上の新しいドメイン・ディレクトリを使用する、アウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードを実行できます。

注意:

アウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードを実行すると、既存の11gまたは12c (12.1.3.0.0, 12.2.1.0.0, 12.2.1.1.0および12.2.1.2.0)スキーマはインプレースでアップグレードされる点に注意することが重要です。アウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレード・プロセス中は、アップグレード前の環境を停止させる必要があります。

A.2 同じホストでのアウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードの実行

同じホストでのアウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードの実行手順について説明します。

同じホスト上の既存のドメインでアウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードを完了するには、次のタスクを実行します。

注意:

別のホストにあるドメインをアップグレードしている場合は、「別のホストでのアウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードの実行」を参照してください。

注意:

Fusion Middleware 12c動作保証マトリックスには、12.1データベースのみが含まれています。そのため、これらの手順で「11」と説明する場合、それはFusion Middleware 11gスキーマを指し、Oracle 11gデータベース・バージョンではありません。

A.2.1 タスク1: 管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャも含めて、すべてのプロセスを停止する。

管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを含め、すべてのプロセスを停止する必要があります。

アップグレードの開始前に、データベースを停止しないでください。

A.2.1.1 サーバーとプロセスの停止

Upgrade Assistantを実行してスキーマと構成をアップグレードする前に、管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを含め、すべてのプロセスとサーバーを停止する必要があります。

Oracle Fusion Middleware環境は、1つのOracle WebLogic Serverドメイン、1つの管理サーバー、複数の管理対象サーバー、Javaコンポーネント、システム・コンポーネント(Identity Managementのコンポーネントなど)およびメタデータのリポジトリとして使用する1つのデータベースで構成できます。コンポーネントは相互に依存していることがあるため、適切な順序で停止する必要があります。

注意:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用してサーバーとプロセスを停止する方法について説明します。また、Oracle Fusion Middleware ControlとOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。『Oracle Fusion Middlewareの管理』の管理サーバーと管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止に関する項を参照してください。

Fusion Middleware環境を停止するには、次に示す手順を実行します。

ステップ1: システム・コンポーネントを停止する

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを停止するには、stopComponentスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で停止できます。

ステップ2: 管理対象サーバーを停止する

WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、stopManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントを停止する

環境を形成するOracle Identity Managementのコンポーネント(Oracle Internet Directoryなど)をすべて停止します。
  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

ステップ4: 管理サーバーを停止する

管理サーバーを停止するときに、管理サーバーで稼働しているプロセス(WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど)も停止します。

管理サーバーを停止するには、stopWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd

プロンプトが表示されたら、管理サーバーのユーザー名とパスワード、およびURLを入力します。

ステップ5: ノード・マネージャを停止する

ノード・マネージャを停止するには、それが実行されているコマンド・シェルを閉じます。

またはnodemanager.propertiesQuitEnabledの属性をtrueに設定した後(デフォルトはfalseです)、WLSTを使用して、ノード・マネージャに接続して停止できます。詳細は、『WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』のstopNodeManagerに関する項を参照してください。

A.2.2 タスク2: 既存のドメインのすべてのファイルをバックアップする。

アップグレード前のデプロイメント全体の完全バックアップを作成したことを確認してから、アップグレード・プロセスを開始する必要があります。移行中に問題が発生した場合、これらのファイルを使用してプロセスを再度開始する必要があります。

ファイルのバックアップの詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』環境のバックアップに関する項を参照してください。

アップグレード時には、バックアップ記憶域のファイルに対する読取りアクセス権が必要です。

  • 11gまたは以前の12cドメイン・ホーム

  • MW_HOME/wlserver_10.3/common/ にある/nodemanagerディレクトリ

詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』の環境のバックアップに関する項を参照してください。完全バックアップを作成するまでアップグレードを続行しないでください。

A.2.3 タスク3: 11gドメインのバックアップ・ファイルを新しい場所にリストアする。

既存の環境に使用していたものと同じディレクトリ構造を使用して、「タスク2: 既存のドメインからすべてのファイルをバックアップする。」でバックアップしたファイルを新しい場所にコピーします。アップグレード用に作成するディレクトリ構造は、元の環境で使用していた構造と同じにする必要があります。

この場所は、「タスク5: 標準的なアップグレード手順を使用してクローン環境をアップグレードする。」で使用します。

A.2.4 タスク4: 新しいOracleホームに12c (12.2.1.2)ディストリビューションをインストールする。

アップグレードするコンポーネント用の12c (12.2.1.2)製品ディストリビューションを取得し、インストールして構成する必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』およびインストールするコンポーネントのコンポーネント固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

A.2.5 タスク5: 標準的なアップグレード手順を使用してクローン環境をアップグレードする。

「タスク3: 11gドメインのバックアップ・ファイルを新しい場所にリストアする。」で作成したドメインでアップグレードを実行します。

各コンポーネントには、Oracle Fusion Middleware 11gまたは以前の12cインフラストラクチャ・トポロジから新しい12c (12.2.1.2)トポロジへのアップグレードに必要な手順を記載した、アップグレード・ガイドが用意されています。ガイドは、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1)オンライン・ライブラリのアップグレード・タブにあります。

A.2.5.1 Upgrade Assistantを実行するための非SYSDBAユーザーの作成

Upgrade Assistantを実行するために、FMWという非SYSDBAユーザーを作成することをお薦めします。このユーザーには、スキーマを変更するために必要な権限を付与しますが、完全な管理者権限は付与しません。

SYSDBAはデータベースの作成、起動、停止、バックアップまたはリカバリなどの高度な管理操作を実行するために必要な管理権限です。SYSDBAシステム権限は、完全な権限を持つデータベース管理者が使用します。SYSDBA権限で接続すると、通常はユーザー名に関連付けられているスキーマではなく、デフォルトのスキーマで接続が確立されます。SYSDBAの場合、このスキーマはSYSです。デフォルト・スキーマへのアクセスは非常に強力な権限となる場合があります。たとえば、ユーザーSYSとして接続する場合、データ・ディクショナリの表における権限は無制限となります。このため、SYSDBA以外のユーザーを作成してスキーマをアップグレードすることをお薦めします。Upgrade Assistantの起動前に、この項にリストした権限をユーザーFMWに付与する必要があります。

注意

以前のリリースで非SYSDBAユーザーのFMWを作成していた場合は、アップグレードの開始前に、このユーザーを削除してから再作成する必要があります。古いFMWユーザーでUpgrade Assistantを実行することは、アップグレードの失敗につながる可能性があります(新しい権限が追加されているため)。既存のFMWユーザーを変更するのではなく、このユーザーを削除してから再作成することをお薦めします。
デフォルトでは、v$xatrans$表は存在しません。ユーザーを作成する前に、XAVIEW.SQLスクリプトを実行して、この表を作成する必要があります。さらに、v$xatrans$表に対するgrant select権限は、Oracle Identity Managerにのみ必要な権限です。構成にOracle Identity Managerが必要ない場合、またはv$xatrans$表が存在しない場合は、次の行をスクリプトから削除してください。
   grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
次の例では、welcome1がパスワードです。権限を付与する際に、実際のパスワードを指定していることを確認します。
create user FMW identified by welcome1;
grant dba to FMW;
grant execute on DBMS_LOB to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_OUTPUT to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_STATS to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqadm to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqin to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aqjms to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_aq to FMW with grant option;
grant execute on utl_file to FMW with grant option;
grant execute on dbms_lock to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$INSTANCE to FMW with grant option;
grant select on sys.V_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on sys.GV_$SESSION to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_run_details to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_running_jobs to FMW with grant option;
grant select on dba_aq_agents to FMW with grant option;
grant execute on sys.DBMS_SHARED_POOL to FMW with grant option;
grant select on dba_2pc_pending to FMW with grant option;
grant select on dba_pending_transactions to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_FLASHBACK to FMW with grant option;
grant execute on dbms_crypto to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_REPUTIL to FMW with grant option;
grant execute on dbms_job to FMW with grant option;
grant select on pending_trans$ to FMW with grant option;
grant select on dba_scheduler_job_classes to fmw with grant option;
grant select on SYS.DBA_DATA_FILES to FMW with grant option;
grant select on SYS.V_$ASM_DISKGROUP to FMW with grant option;
grant select on v$xatrans$ to FMW with grant option;
grant execute on sys.dbms_system to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SCHEDULER to FMW with grant option;
grant select on dba_data_files to FMW with grant option;
grant execute on UTL_RAW to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLDOM to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_APPLICATION_INFO to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_UTILITY to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_SESSION to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_METADATA to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_XMLGEN to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_DATAPUMP to FMW with grant option;
grant execute on DBMS_MVIEW to FMW with grant option;
grant select on ALL_ENCRYPTED_COLUMNS to FMW with grant option;
grant select on dba_queue_subscribers to FMW with grant option; 
grant execute on SYS.DBMS_ASSERT to FMW with grant option;
grant select on dba_subscr_registrations to FMW with grant option;
grant manage scheduler to FMW;

注意:

Oracle Database 11.2.0.3データベース・ユーザーのみ: アップグレードを開始する前に、Oracleパッチ13036331を適用する必要があります。My Oracle Supportにアクセスしてパッチをダウンロードします。

このパッチを適用しない場合は、一部のスキーマで追加の権限を付与する必要があります。

A.2.5.2 Upgrade Assistantを使用したアップグレード前の準備状況チェックの実行

ほとんどのコンポーネントでは、アップグレード・アシスタントを-readinessモードで実行すると、読取り専用のアップグレード前チェックをドメインで実行できます。問題が検出された場合は、実際にアップグレードを開始する前にそれらを修正できます。

準備状況チェックは、システムがオンライン中に実行できます。チェックの複雑さによっては、準備状況チェックが終わるまでにしばらく時間がかかります。オフピーク時にチェックを実行することを検討してください。
アップグレード前の環境に対して準備状況チェックを実行するには、-readinessモードでアップグレード・アシスタントを起動します。
  1. ディレクトリを、UNIXオペレーティング・システムの場合はORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/binに、Windowsオペレーティング・システムの場合はORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\binに変更します。
  2. UNIXオペレーティング・システム上でUpgrade Assistantを開始するには:
    ./ua -readiness
  3. Windowsオペレーティング・システム上でUpgrade Assistantを開始するには:
    ua.bat -readiness
  4. Upgrade Assistantの各画面で必要な情報を指定します。

表示される画面は、選択するアップグレード・オプションによって異なります。詳細は、コンポーネント固有のアップグレード・ドキュメントを参照してください。

A.2.6 タスク6: 新しくアップグレードされたドメインが想定どおりに機能することを確認する。

新しいドメインで通常の管理タスクを実施し、コンポーネントが想定どおりに機能することを確認します。

11gのOracleホームを廃止する必要はありませんが、削除が必要な場合は「11gアプリケーションの削除(オプション)」を参照してください。

A.3 別のホストでのアウトオブプレース・ドメイン・ディレクトリ・アップグレードの実行

異なるホスト上でアウトオブプレース・アップグレードを実行する手順について説明します。

異なるホストでのアウトオブプレース・アップグレードを完了するには、次の手順を実行します。

Fusion Middleware 12c動作保証マトリックスには、12.1データベースが含まれているため、この章で「11」と説明する場合、それはFusion Middleware 11gスキーマを指し、Oracle 11gデータベース・バージョンではありません。

A.3.1 タスク1: 管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャも含めて、すべてのプロセスを停止する。(ホストA)

管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャがホスト上で起動している場合はこれらも含めて、すべてのプロセスを停止する必要があります。たとえば、管理サーバーを停止するには、次のように指定します。

DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh username password [admin_url]

A.3.2 タスク2: ホスト・マシンからすべてのファイルをバックアップする。(ホストA)

11gデプロイメント全体の完全バックアップを作成したことを確認してからアップグレード・プロセスを開始する必要があります。移行中に問題が発生した場合、これらのファイルを使用してプロセスを再度開始する必要があります。

ファイルのバックアップの詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』環境のバックアップに関する項を参照してください。

アップグレード時には、バックアップ記憶域のファイルに対する読取りアクセス権が必要です。

  • 11gドメイン・ホーム

  • MW_HOME/wlserver_10.3/common/ にある/nodemanagerディレクトリ

A.3.3 タスク3: 11gのホスト名およびIPアドレスを使用してターゲット・マシン(ホストB)を設定する。

ターゲット・マシン(ホストB)のホスト名およびIPアドレスはソース・ホスト(ホストA)と同一にする必要があります。そのため、ソース・マシンのIPアドレスおよび名前を変更するか、ソース・マシンを停止してネットワークの干渉を回避する必要があります。

IPアドレスおよびホスト名を変更するプロセスは、オペレーティング・システムによって異なります。詳細は、オペレーティング・システムの管理ドキュメントを参照してください。

A.3.4 タスク4: 11gドメインのバックアップをホストAからホストBにリストアする。

11g環境で使用したものと同じディレクトリ構造を使用して、「タスク2: ホスト・マシンからすべてのファイルをバックアップする。(ホストA)」でバックアップしたファイルをリストアします。ホストBのディレクトリ構造は、ホストAで使用した構造と同一にする必要があります。

ターゲット・マシンにファイルをリストアする方法の詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』環境のリカバリに関する項を参照してください。

A.3.5 タスク5: 新しいOracleホームに製品ディストリビューションをインストールする。(ホストB)

アップグレードするコンポーネントの製品ディストリビューションを取得し、インストールして構成する必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』およびインストールするコンポーネントのコンポーネント固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

A.3.6 タスク6: 標準的なアップグレード手順を使用して環境をアップグレードする。(ホストB)

各12c (12.2.1)コンポーネントには、11g (11.1.1.6または11.1.1.7)または12c (12.1.2または12.1.3)インフラストラクチャ・トポロジから新しい12c (12.2.1)トポロジへの移動に必要な手順を記載した、アップグレード・ガイドが用意されています。ガイドは、Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1)オンライン・ライブラリのアップグレード・タブにあります。

ノード・マネージャ・アップグレード手順では、元のノード・マネージャ・ファイルにアクセスする必要があります。「タスク3: 11gのホスト名およびIPアドレスを使用してターゲット・マシン(ホストB)を設定する。」の一部としてソース・マシンからバックアップされた11gノード・マネージャ・ファイルを使用します。

A.3.7 タスク7: 新しくアップグレードされたドメインが想定どおりに機能することを確認する。

新しいドメインで通常の管理タスクを実施し、コンポーネントが想定どおりに機能することを確認します。

11gのOracleホームを廃止する必要はありませんが、削除が必要な場合は「11gアプリケーションの削除(オプション)」を参照してください。

A.4 11gアプリケーションのアンインストール(オプション)

11gのアプリケーションとドメイン設定をアンインストールする手順です。

必須ではありませんが、アップグレードの後、これらの手順に従って11gのアプリケーションおよびドメイン設定をアンインストールできます。アップグレードされていないコンポーネントが参照しているドメインをアンインストールしないでください。確実でない場合は、ドメインを変更しないでください。

注意:

この項に記載されているコマンドは、削除しようとしている11g Oracleホームから実行する必要があり、12cへのアップグレード・プロセスの一環として作成された新しいホームからではありません。

  1. すべての11gサーバーおよびプロセス(管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャを含めて)を停止します。詳細は、『Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド』Oracle WebLogic Server管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。
  2. Oracleホームを削除するには、Oracle Universal Installerを-deinstallモードで起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin

    ./runInstaller.sh -deinstall

    (Windows) ORACLE_HOME\oui\

    binsetup.exe -deinstall

  3. 「削除」画面で、削除する11g Oracleホームを指定します。「削除」をクリックして続行します。
  4. 「警告」画面で、OUIがOracleホーム・ディレクトリを削除するかどうかを選択します。「はい」をクリックすると、OUIはソフトウェアとOracleホームを削除します。元に戻すことはできません。
  5. 11g Oracle Commonホームを削除するには、次のディレクトリからOracle Universal Installerを-deinstallモードで起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/oui/bin

    ./runInstaller -deinstall -jreLoc JRE_LOCATION

    (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\oui\

    binsetup.exe -deinstall -jreLoc JRE_LOCATION

  6. 「削除」画面で、削除しようとしているOracle Commonホームが正しいことを確認し、「削除」をクリックして続行します。
  7. 「警告」画面で、Oracle Commonホーム・ディレクトリを削除するかどうかを選択します。「はい」をクリックして、ソフトウェアとOracle Commonホームを削除します。
  8. WebLogic Serverを削除するには、次のディレクトリからWebLogicアンインストール・プログラムを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/utilw/uninstall

    ./uninstall.sh

    (Windows) ORACLE_HOME\utils\uninstall

    uninstall.exe

  9. 「次へ」をクリックして、プログラムのアンインストールを開始します。
  10. インストールされているコンポーネントの隣のチェックボックスを選択して、アンインストールするコンポーネントを選択します。デフォルトではインストールされたすべてのコンポーネントが選択されていることに注意してください。
  11. アンインストールするコンポーネントを選択した後、「次へ」をクリックしてアンインストールを完了します。