Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・ガイド 12c (12.2.1.2) E82975-01 |
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これらのトポロジは、標準的なエンタープライズ・デプロイメントについてで説明した概念の具体的な参照用実装です。
親トピック: エンタープライズ・デプロイメントの理解
このダイアグラムは、プライマリOracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・トポロジを示しています。
この項では、プライマリ・トポロジに特有の要素について説明します。
Oracle Business Intelligenceトポロジのほとんどの要素は、オラクル社が推奨するベスト・プラクティスに準拠したエンタープライズ・トポロジの標準機能に相当します。これらの要素については、「標準的なエンタープライズ・デプロイメントの理解」で詳しく説明しています。
ここで説明する情報は、「標準的なエンタープライズ・デプロイメントの理解」の情報を確認したこと、およびエンタープライズ・デプロイメント・トポロジの一般的概念を理解していることを前提としています。
この章で説明するトポロジに特有の要素については、次の各項を参照してください。
サーバー上のロードのバランシングと高可用性の提供のために、ハードウェア・ロード・バランサは一連の仮想サーバー名を認識するように構成されています。
これらの各サーバー名の用途については、「標準的なロード・バランサの仮想サーバー名のサマリー」を参照してください。
Oracle Business Intelligenceトポロジでは、ハードウェア・ロード・バランサによって次の仮想サーバー名が認識されます。
bi.example.com
: この仮想サーバー名はすべての受信トラフィックに使用されます。これは、ランタイムBusiness IntelligenceコンポーネントへのすべてのHTTPトラフィックのアクセス・ポイントとして機能します。ロード・バランサは、この仮想サーバー名へのすべてのリクエストをSSLを介してルーティングします。その結果、クライアントは、次のセキュア・アドレスを使用してこのサービスにアクセスします。
bi.example.com:443
biinternal.example.com
: この仮想サーバー名は、アプリケーション層のコンポーネント間の内部通信専用であり、インターネットには公開されません。
クライアントからこのURLへのトラフィックは、SSL対応ではありません。クライアントは次のアドレスを使用してこのサービスにアクセスします。そして、リクエストは、WEBHOST1とWEBHOST2のポート7777に転送されます。
biinternal.example.com:80
admin.example.com
: この仮想サーバー名は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソール・インタフェースにアクセスする必要がある管理者用です。
このガイドで後ほど説明する手順に従って、次のタスクを実行します。
リクエストを認識し、仮想ホスト名にルーティングするようにハードウェア・ロード・バランサを構成する
これらの仮想ホスト名へのリクエストを認識し、正しいホスト・コンピュータに適切にルーティングできるように、Web層のOracle HTTP Serverインスタンスを構成する。
アプリケーション層は、Oracle WebLogic Serverドメイン内の管理サーバーおよび管理対象サーバーをホストします。
選択したトポロジに応じて、ドメイン用のOracle WebLogic Serverドメインは、表3-1に示すクラスタで構成されています。このクラスタは、アクティブ/アクティブ高可用性構成として機能します。
表3-1 Oracle Business Intelligenceエンタープライズ・デプロイメント・トポロジのクラスタのサマリー
クラスタ | 管理対象サーバー |
---|---|
Oracle Business Intelligence |
WLS_BI1、WLS_BI2 |
この項では、この章で説明するエンタープライズ・トポロジをインストールおよび構成するために実行する必要がある大まかな手順を示します。
表3-1は、この章で説明するプライマリ・エンタープライズ・デプロイメント・トポロジをインストールおよび構成するために必要な手順のフロー・チャートです。フロー・チャートに続くセクションで、フロー・チャート内の各手順について説明します。
このガイドは、作業用のBusiness Intelligenceドメインから始めて、後でドメインをスケール・アウトして追加機能を加えられるように設計されています。
トポロジを構築するためのこのモジュラ・アプローチにより、ご使用のハードウェアおよびソフトウェア・リソース、さらに組織にとって最も重要なOracle Business Intelligence機能に基づいて、戦略的な決定を行えます。
また、個々の製品またはコンポーネントを構成する際、検証とトラブルシューティングを行うこともできます。
これは、1つの構成ウィザード・セッションで複数の製品を構成できないという意味ではありません。このガイドで示すような様々な拡張機能を1回の構成ウィザード実行でグループ化できます。ただし、このガイドで説明する手順では、主にモジュラ・アプローチを中心にエンタープライズ・デプロイメントを構築します。
次の表は、エンタープライズ・トポロジ・フロー・チャートに示した計画と準備の各手順について説明したものです。
フロー・チャート手順 | 追加情報 |
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標準的なエンタープライズ・デプロイメントの基礎の理解 |
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デプロイする製品の特定の参照用トポロジの理解。 |
必要な仮想サーバー、クラスタのサマリー、製品に固有のデプロイメントに推奨される管理対象サーバーなど、製品に固有のトポロジおよびトポロジの説明を確認します。 |
Oracle Business Intelligence EDGワークブックの確認 |
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ハードウェア、IPアドレスおよびソフトウェア・ダウンロードの入手 |
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ハードウェア・ロード・バランサとファイアウォールの準備 |
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ファイル・システムの準備 |
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システム要件の確認、共有記憶域のマウントおよび仮想IPの有効化 |
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サポートされているOracle RACデータベースの特定またはインストール |
表3-2では、プライマリBusiness Intelligenceエンタープライズ・トポロジのダイアグラムで示されているトポロジの構成時に必要な各構成手順について説明します。
これらの手順は、図3-2のフロー・チャートに示された手順に対応しています。
表3-2 Business Intelligenceエンタープライズ・トポロジの構成のためのロードマップ表
フロー・チャート手順 | 追加情報 |
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初期Business Intelligenceドメインの作成 |
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Web層を追加するドメインの拡張 |
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初期Business Intelligenceドメインのスケール・アウト |
Oracle Business Intelligenceのスケール・アウト |