プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceのインストールと構成
12c (12.2.1.2)
E82976-01
目次へ移動
目次

前
次

2 Oracle Business Intelligenceのインストールと構成の準備

Oracle Business Intelligenceのインストールの準備をするには、システムが基本要件を満たしていることを確認してから、正しいインストール・ソフトウェアを入手します。

2.1 標準インストール・トポロジのインストールと構成のロードマップ

このロードマップでは、Oracle Business Intelligenceの標準インストール・トポロジのインストールと構成に必要なすべての手順を示します。

表2-1 標準インストールのロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

システム環境の確認。

インストールの前に、最小限のシステム要件およびネットワーク要件を満たしていることを確認します。

「システム環境の確認のロードマップ」を参照してください。

インストールの前後で必要になる必須パッチの確認。

インストールしているソフトウェアに必要な必須パッチがあるかどうかについては、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのリリース・ノートを確認してください。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノートのインストールと構成に関する項を参照してください。

適切なディストリビューションの入手。

Oracle BI EEは、既存のOracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールを必要とします。また、Oracle Fusion Middleware Infrastructureと同じOracleホームにインストールする必要があります。したがって、fmw_12.2.1.2.0_infrastructure_generic.jar、(UNIXの場合) fmw_12.2.1.2.0_bi_platform_linux64.binまたは(Windowsの場合) setup_fmw_12.2.1.2.0_bi_platform_win64.exeのディストリビューションを入手する必要があります。

「製品ディストリビューションについて」を参照してください。

インストール・ディレクトリの決定。

インストーラが、必要なインストーラ・ディレクトリにアクセスまたは作成できることを確認します。また、最小限の要件を満たすシステムにディレクトリが存在することを確認します。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリに関する項を参照してください。

必要なソフトウェアのインストール。

Oracle Fusion Middleware InfrastructureをインストールしてOracleホーム・ディレクトリを作成します。その後、Oracle Business Intelligenceを同じOracleホームにインストールします。

Infrastructureをインストールするには、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成を参照してください。

ソフトウェアのインストール。

Oracle Universal Installerを実行してOracle Business Intelligenceをインストールします。

ソフトウェアのインストールにより、使用しているシステムにソフトウェアが転送され、Oracleホーム・ディレクトリが作成されます。

Oracle Business Intelligenceソフトウェアのインストールを参照してください。

データベース・プロファイルの選択と、必要なカスタム変数の確認。

データベースに必要なスキーマをインストールする前に、Oracle Business Intelligenceのスキーマのために設定する必要のあるカスタム変数についての情報を確認します。

Oracle Fusion Middlewareのインストールのためのデータベース要件についてを参照してください。

スキーマの作成。

リポジトリ作成ユーティリティを実行して、構成に必要なスキーマを作成します。

「データベース・スキーマの作成」を参照してください。

WebLogicドメインの作成。

構成ウィザード/アシスタントを使用して、WebLogicドメインを作成して構成します。

Oracle Business Intelligenceの標準トポロジを作成するには、Configuration AssistantによるBIドメインの構成を参照してください。

高可用性のためのドメインの管理と準備。

ドメインを管理するための追加のツールおよびリソースを確認し、可用性が高くなるようにドメインを構成します。

「ドメイン構成後の次の手順」を参照してください。

2.2 システム環境の確認のロードマップ

インストールおよび構成プロセスを開始する前に、システム環境を検証する必要があります。

次の表に、ご使用の環境がOracle Business Intelligenceをインストールおよび構成するために適切に準備されていることを確認するための重要なタスクおよび判断項目を示します。

表2-2 システム環境の検証ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

動作保証とシステム要件の確認。

インストールおよび構成について、ご使用のオペレーティング・システムが動作保証され適切に構成されることを確認します。

動作保証、システムおよび相互運用性の要件の確認を参照してください。

適切なインストール・ユーザーの特定。

インストール・ユーザーが、ソフトウェアをインストールおよび構成するための適切な権限を持っていることを確認します。

「インストール・ユーザーの選択」を参照してください。

システム上のインストール・ディレクトリと構成ディレクトリの選択。

推奨ディレクトリ構造に従って、インストールおよび構成に必要なディレクトリが作成できることを確認します。

インストールおよび構成のためのディレクトリについてを参照してください。

動作保証されたJDKのインストール。

配布のインストール・プログラムは、ご使用のシステムで動作保証されたJDKを必要とします。

Oracle Fusion MiddlewareのインストールのためのJDK要件についてを参照してください。

中間層のスキーマのデータベースのインストールと構成。

WebLogicドメインを構成するには、Oracle Business Intelligenceで必要なスキーマに対して適切に構成された、動作保証済のデータベースにアクセスできる必要があります。

Oracle Fusion Middlewareのインストールのためのデータベース要件についてを参照してください。

2.2.1 動作保証、システムおよび相互運用性の要件の確認

ご使用の環境がインストールに必要な要件を満たしていることを確認するには、動作保証マトリックスおよびシステム要件のドキュメントをあわせて使用することをお薦めします。

  1. 環境が動作保証要件を満たしていることの確認

    製品を、サポートされているハードウェアおよびソフトウェア構成上にインストールすることを確認してください。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。

    Oracleでは、動作保証済のすべてのシステムおよび環境で製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。新しい動作保証情報が発表された場合は、適切な動作保証ドキュメントにすぐに追加されます。新しい動作保証は随時リリースされる場合があります。そのため、動作保証のドキュメントはドキュメント・ライブラリとは別に管理され、Oracle Technology Networkで利用できます。

  2. 動作保証情報を確認するためのシステム要件ドキュメントの使用

    Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様に関するドキュメントを使用して、動作保証要件が満たされていることを確認することをお薦めします。たとえば、動作保証ドキュメントに、お使いの製品が64ビットOracle Linux 6.5のインストールに対して動作保証されていることが示されている場合、このドキュメントを使用してシステムが必要な最小要件を満たしていることを確認します。これには、ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の項目などが含まれます。システム要件は、将来的に変更されることがあります。そのため、システム要件情報のドキュメントは、ドキュメント・ライブラリとは別に作成され、Oracle Technology Networkで利用できます。

  3. 複数の製品間での相互運用性の確認

    同一リリースの、または異なるリリースが混在した状態のFusion Middleware製品を複数インストールし使用する方法については、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解のOracle Fusion Middleware 12cの相互運用性および互換性に関する項を参照してください。

2.2.2 インストール・ユーザーの選択

システム上でインストールと構成を実行するユーザーは、十分な権限を持っている必要があります。

2.2.2.1 ユーザー権限について

Fusion Middleware製品をインストールするユーザーは、そのファイルを所有し、そのファイルに対する特定の権限を持ちます。

  • 実行可能ファイル以外(.jar.properties.xmlなど)のすべてのファイルに対する読取り権限と書込み権限。その他の同じグループのすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限のみがあります。

  • すべての実行可能ファイル(.exe.shまたは.cmd)に対する読取り、書込みおよび実行権限。同じグループのその他のすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限および実行権限のみがあります。

したがって、ソフトウェアをインストールするユーザー以外のユーザーも、ドメインまたはFusion Middleware製品を構成するためにOracleホームのインストール・バイナリを使用できます。

構成中に生成されたファイルは、構成ウィザードを実行したユーザーが所有者になり、前述のインストール・ユーザーと同じ権限を持ちます。ただし、セキュリティ・センシティブなファイルは、グループ権限では作成されません。ドメインを作成したユーザーのみが読取りおよび書込み権限を持ち、ドメインを管理できます。

次に例を示します。

  • 例1: 1人のユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合

    この例は、同じユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合の権限を示します。

    すべてのファイルに対して適切な権限があるようにするには、同じ所有者が構成ウィザードを使用してOracle Fusion Middleware製品のインストールとWebLogic Serverドメインの構成の両方のタスクを実行することをお薦めします。

    ドメインを作成するユーザーがソフトウェアをインストールしたユーザーと異なる場合、次の例に示すように、どちらのユーザーにも同じ権限が必要です。

  • 例2: Oracleホームとドメインを別のユーザーが作成する場合

    この例は、あるユーザーがOracleホームを作成し、別のユーザーがドメインを構成する場合の権限を示します。

注意:

特定のドメイン・ファイルには、グループ権限がありません。たとえば、cwallet.ssoです。

インストーラを実行する前に、次の項目について考慮してください。

  • UNIXオペレーティング・システムでは、ソフトウェアをインストールする前にumask027に設定することをお薦めします。これにより、インストール時にファイルの権限を正しく設定することができるようになります。以下のコマンドを使用します。

    umask 027

    このコマンドは、製品のインストーラと同じ端末ウィンドウで実行する必要があります。

  • UNIXオペレーティング・システムでは、インストール・プログラムをrootユーザーで実行しないでください。rootユーザーとしてインストーラを実行すると、起動検証に失敗し、インストールを続行できなくなります。

  • 製品のインストールを管理する際(パッチ適用、管理対象サーバーの起動など)は、製品インストールに使用したものと同じユーザーIDを使用します。

  • Windowsオペレーティング・システムでは、製品のインストールに管理者権限が必要です。詳細は、「Windowsオペレーティング・システムでのインストール・ユーザーに管理者権限があることの確認」を参照してください。

2.2.2.2 UNIXオペレーティング・システムの非デフォルト・ユーザー権限について

デフォルトの権限の設定を変更すると、インストールおよびシステムのセキュリティが低下する可能性があります。デフォルトの権限の設定を変更することはお薦めしません。

他のユーザーが特定のファイルまたは実行可能ファイルへのアクセスが必要な場合は、ファイルのアクセス権を変更するかわりに、UNIXのsudoコマンド(または他の同様のコマンド)の使用を検討してください。

さらにサポートが必要な場合は、ご使用のUNIXオペレーティング・システムに付属している管理者ガイドを参照するか、オペレーティング・システムのベンダーに問い合せてください。

2.2.2.3 Windowsオペレーティング・システムでのインストール・ユーザーに管理者権限があることの確認

Windowsレジストリを更新するには、管理者権限が必要です。

デフォルトでは、通常の権限でシステムにログインする管理者権限を持つメンバーが、管理タスクを実行するために高い権限が要求される場合があります。

高い権限が必要なタスクを実行するには:

  1. 左下の「スタート」メニューまたはWindowsアイコンから、コマンド・プロンプトアイテムを検索します。
  2. コマンド・プロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択します。
    新しいコマンド・プロンプト・ウィンドウが開き、このウィンドウで実行されるすべてのアクションは管理者権限で実行されます。

    注意:

    システムでユーザーアクセス制御が有効な場合、このアクションの確認を求めるウインドウが表示される場合があります。確認し、この手順を続行します。
  3. 必要なタスクを実行します。

    たとえば、製品のインストーラを起動するには:

    jarファイルの場合は、次のように入力します。

    java —jar distribution_name.jar

    実行可能ファイル(.exe.bin、または.shファイル)に対して、次を入力します。

    distribution_name.exe

2.2.3 インストールおよび構成のためのディレクトリについて

インストールとドメイン構成のプロセス中に、Oracleホーム、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームのディレクトリの場所の指定について計画する必要があります。

次の各項では、これらのディレクトリを作成する場所を決めるために役立つ情報を示します。

2.2.3.1 推奨ディレクトリ構造について

Oracleホーム、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームには、推奨される特定の場所があります。

図2-1に推奨するディレクトリ構造を示します。

図2-1 Oracle Fusion Middlewareの推奨ディレクトリ構造



システムでベースの場所(Oracleベース)を決め、(/home/oracleなど)そこから2つのサブ・ディレクトリを別々に作成します。productディレクトリには、製品のバイナリ・ファイルとすべてのOracleホーム・ディレクトリを含めます。configディレクトリにはドメイン・データとアプリケーション・データを格納します。

Oracleホームには構成データを保存しないことをお薦めします。製品を別のメジャー・リリースにアップグレードする場合、バイナリ用に新しいOracleホームの作成が必要になります。また構成データは、Oracleホームのバイナリからアクセス可能な場所に置く必要があります。

このドキュメント全体の例を通じて、/home/oracle/productディレクトリ(Oracleホーム)と/home/oracle/configディレクトリ(アプリケーション・データと構成データ)を使用していますが、これらのディレクトリはご使用のシステムの実際のディレクトリに読み替えてください。

2.2.3.2 Oracleホーム・ディレクトリについて

Oracle Fusion Middleware製品をインストールする場合は、Oracleホーム・ディレクトリを使用する必要があります。

このディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数のFusion Middleware製品で使用される共通ファイルのリポジトリです。これらのファイルは、Fusion Middlewareをシステムで正しく動作させるために重要です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。このためOracleホーム・ディレクトリは、システムにインストールされるすべてのOracle Fusion Middleware製品の中心的なサポート・ディレクトリとみなすことができます。

Oracleホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareドキュメントでORACLE_HOMEと呼ばれています。

Oracleホームの考慮事項

Oracleホーム・ディレクトリを作成し、Fusion Middleware製品をインストールするときに、次の点に注意してください。

  • Oracleホーム・ディレクトリの名前に空白を含めないでください。Oracleホーム・ディレクトリのパスに空白が含まれていると、エラー・メッセージが表示されます。

  • 単一のOracleホーム・ディレクトリには、Oracle Fusion Middlewareの各製品に1つのインスタンスのみインストールできます。異なるバージョンの製品を同じマシンにインストールするには、それぞれのバージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリに格納する必要があります。

    単一のOracleホームに複数の異なる製品をインストールすることもできますが、Oracleホームには各製品で1つのバージョンのみをインストールできます。

複数のホーム・ディレクトリ

ほとんどの場合、Oracleホームは1つで十分ですが、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合もあります。たとえば次の場合に、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。

  • それぞれ製品のスタックが別々の開発と本番環境を別々に管理する場合。2つのディレクトリを使用するこのにより、準備ができるまで本番環境を変更せずに、開発環境を更新できるようになります。

  • 2つのバージョンのFusion Middleware製品を同時に保持する場合。たとえば製品の既存のバージョンを残したまま新しいバージョンをインストールする必要がある場合。この場合、製品の各バージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

  • 相互に互換性のない複数の製品をインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解のOracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.2)の相互運用性および互換性に関する項を参照してください。

注意:

複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合は、各製品の構成段階で重複しないポート範囲を指定する必要があります。

2.2.3.3 ドメイン・ホーム・ディレクトリについて

ドメイン・ホームは、構成するドメインが作成されるディレクトリです。

デフォルトのドメイン・ホームの場所は、ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_nameです。ただし、このデフォルトの場所を使用しないことをお薦めします。ドメイン・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリの外部に置きます(例: /home/oracle/config/domains)。configディレクトリには、ドメインとアプリケーションのデータが含まれている必要があります。新規インストール、パッチの適用およびその他の操作によって、ORACLE_HOMEのみが更新され、ドメインの構成は更新されないように、ドメイン専用のディレクトリをお薦めします。

推奨ディレクトリ構造およびドメイン・ホームの配置の詳細は、推奨ディレクトリ構造についてを参照してください。

Fusion Middlewareドキュメントで、ドメイン・ホーム・ディレクトリはDOMAIN_HOMEと呼ばれ、ドメイン名を含むそれ以下のすべてのフォルダが含まれます。たとえば、ドメイン名がexampledomainで、/home/oracle/config/domainsディレクトリにドメイン・データを配置する場合、ドキュメントでのDOMAIN_HOME/home/oracle/config/domains/exampledomainを指します。

2.2.3.4 アプリケーション・ホーム・ディレクトリについて

アプリケーション・ホームは、構成するドメインのアプリケーションが作成されるディレクトリです。

デフォルトのアプリケーション・ホームの場所は、ORACLE_HOME/user_projects/applications/domain_nameです。ただし、アプリケーション・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリの外部に配置することをお薦めします。製品を別のメジャー・リリースにアップグレードする場合、バイナリ用に新しいOracleホームの作成が必要になるからです。

推奨ディレクトリ構造およびアプリケーション・ホームの配置の詳細は、推奨ディレクトリ構造についてを参照してください。

Fusion Middlewareドキュメントでは、アプリケーション・ホーム・ディレクトリのことをAPPLICATION_HOMEと呼び、ドメイン名を含むそれ以下のすべてのフォルダが含まれます。たとえば、ドメイン名がexampledomainで、/home/oracle/config/applicationsディレクトリにアプリケーション・データを配置した場合、ドキュメントでは/home/oracle/config/applications/exampledomainを示すためにAPPLICATION_HOMEを使用しています。

2.2.3.5 同じドメインへの複数の製品のインストール

1つのドメインに複数の製品をインストールして構成するには、2つの方法があります。

  • 方法1

    スキーマの作成やドメイン内の全サーバーの起動によるドメイン構成の成功の確認も含めて、製品Aのインストールと構成を行います。

    これは、Fusion Middlewareライブラリのすべてのインストール・ガイドで使用される方法です。製品の数に応じて、必要なだけこの手順を繰り返すことができます。この方法では、一度に1つの製品を検証し、製品を段階的に追加することができます。

    製品Bをインストールするには、新しい製品の追加中にドメインへの更新が行われないよう、管理サーバーを停止します。次に、必要なスキーマの作成を含む、製品Bのインストール・ガイドの説明に従います。最後に、すべてのサーバーを再起動する前に、製品Aのドメインを製品Bを含むように拡張します。

  • 方法2

    必要なすべての製品をインストールし、すべての製品のスキーマを作成します。スキーマの作成後、すべての必要な製品テンプレートを使用してドメインを構成し、すべてのサーバーを起動します。

    この方法で複数の製品のドメインを作成すると若干高速になる場合がありますが、Fusion Middlewareライブラリのインストール・ガイドには、この方法でのドメイン作成について特別な手順は説明されていません。必要に応じて、サポート・ドキュメントを参照する必要があります。

2.2.3.6 共有記憶域の準備

Oracle Fusion Middlewareでは、1つのOracleホームから複数のOracle WebLogic Serverドメインを構成できます。これにより、共有ボリューム上の1つの場所にOracleホームをインストールすることや、複数のホストのインストールにOracleホームを再利用することができます。

ご使用の環境で共有記憶域を使用する場合は、詳細についてOracle Fusion Middleware高可用性ガイドの共有記憶域の使用に関する項を参照してください。

2.2.4 Oracle Fusion MiddlewareのインストールのためのJDK要件について

ほとんどのFusion Middleware製品は、.jarファイル形式で配布されます。これらのディストリビューションにJDKは含まれていません.jar配布インストーラを実行するには、動作保証されたJDKがすでにシステムにインストールされている必要があります。

JDKがOracleホームの外部にインストールされていることを確認してください。Oracleホームの下にJDKをインストールすると、将来的にタスクを実行しようとすると、問題が発生します。Oracle Universal Installerは、Oracleホーム・ディレクトリが空であるかどうかを検証し、空のディレクトリが指定されるまで、インストールを進めません。JDKのインストールは、/home/oracle/products/jdkディレクトリに配置することをお薦めします。

一部の製品(Oracle HTTP ServerおよびOracle JDeveloperなど)は、プラットフォーム固有のディストリビューションとして提供されています。プラットフォーム固有のディストリビューションには、.bin (UNIXオペレーティング・システム用)または.exe (Windowsオペレーティング・システム用)インストーラが含まれます。その場合は、プラットフォーム固有のJDKがディストリビューションに含まれており、JDKを別途インストールする必要はありません。ただし、認定されたJDKのバージョンによっては、より新しいバージョンにそのJDKをアップグレードする必要があります。

Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成のページで動作保証情報を参照し、必要なJDKバージョンであることを確認してください。12c (12.2.1.2)では、動作保証されたJDKは1.8.0_101以降です。

必要なJDKをダウンロードするには、次のURLにアクセスしてJava SE JDKをダウンロードします。

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html

2.2.5 Oracle Fusion Middlewareのインストールのためのデータベース要件について

多くのOracle Fusion Middleware製品は、構成の前にデータベース・スキーマが必要です。このようなスキーマをインストールできるデータベースがない場合は、動作保証されたデータベースをインストールして構成する必要があります。

オペレーティング・システムで動作保証されているデータベースを調べるには、Oracle Technology Network (OTN)のOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。

スキーマ作成用にデータベースが適切に構成されていることを確認するには、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様ドキュメントのリポジトリの要件に関する項を参照してください。

データベースが正しく構成されたら、Repository Creation Utility(RCU)を使用してデータベースに製品スキーマを作成する必要があります。このツールはOracle Fusion Middleware製品のOracleホームに用意されています。詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のリポジトリ作成ユーティリティに関する項を参照してください。

2.3 製品の配布の入手

Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceディストリビューションは、Oracle Technology Network (OTN)で入手できます。

Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceのインストールの準備をする手順は次のとおりです。

  1. コマンドラインでjava -versionと入力して、動作保証されたJDKがシステムにインストールされていることを確認します。12c (12.2.1.2)では、動作保証されたJDKは1.8.0_101以降です。

    詳細は、Oracle Fusion MiddlewareのインストールのためのJDK要件についてを参照してください。

  2. Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceソフトウェアを探してダウンロードします。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングの製品ディストリビューションの入手に関する項を参照してください。

2.4 製品ディストリビューションについて

Oracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションを使用して、Oracle WebLogic ServerソフトウェアおよびOracle Java Required Files (JRF)ソフトウェアの両方を含む初期Oracle Business Intelligenceドメインを作成します。

Oracle JRFソフトウェアは、次のものから構成されています。

  • Oracle Web Services Manager。

  • Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

  • リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)

  • Oracle Fusion Middleware製品をサポートするために必要な、その他のライブラリとテクノロジ

Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールは、Oracle Business Intelligenceをインストールするための前提条件です。

2.5 エンドポイントURLが完全修飾ドメイン名に解決されることの確認

Oracle BIをインストールする前に、エンドポイントURLがFQDNに解決されること、またはサーバー側の構成にフロントエンド・ロード・バランサを使用していることを確認する必要があります。

フロントエンド・ホストは、FQDNを使用して構成する必要があります。