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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
リリース12.2.1.2
E85892-01
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15 Oracle WebCenter Portalを含めるドメインの拡張

次の各トピックでは、Oracle WebCenter Portalソフトウェアを含めることでエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張する方法について説明します。

15.1 WebCenter Portalのためのドメイン拡張時に使用する変数

この章のタスクを実行する際には、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」で定義されている次のディレクトリ変数を参照します。

  • ORACLE_HOME

  • ASERVER_HOME

  • APPLICATION_HOME

  • DEPLOY_HOME

  • OHS_CONFIG_DIR

  • JAVA_HOME

さらに、「エンタープライズ・トポロジで必要とされる物理IPアドレスと仮想IPアドレス」で定義されている次の仮想IP (VIP)アドレスとホスト名を参照することになります。

  • ADMINVHN

  • WCPHOST1

  • WCPHOST2

  • DBHOST1

  • DBHOST2

  • Oracle RACデータベースのSCANアドレス(DB-SCAN.examle.com)

15.2 エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアのインストール

この項では、エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアをインストールする手順を説明します。

15.2.1 WCCHOST1でのOracle WebCenter Portalインストーラの起動

インストール・プログラムを起動する手順は次のとおりです。

  1. WCCHOST1にログインします。
  2. インストール・プログラムがダウンロードされたディレクトリに移動します。
  3. 次の例に示すとおり、ご使用のシステムのJDKディレクトリからjava実行可能ファイルを実行し、インストール・プログラムを起動します。
    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar fmw_12.2.1.2.0_wcportal_generic.jar

    これらの例にあるJDKの場所は、ご使用のシステムの実際のJDKの場所に読み替えてください。

    ソフトウェアをダウンロードして製品の実際のインストーラ・ファイル名を見つける方法の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェア・ディストリビューションの特定と取得」を参照してください。

インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。

15.2.2 インストール画面への移動

インストール・プログラムでは次の表に記載された順番で一連の画面が表示されます。

インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。

画面 説明

ようこそ

製品のインストーラの紹介画面です。

自動更新

この画面を使用して、使用可能なパッチをMy Oracle Supportで自動的に検索するか、組織のためにすでにダウンロードしたパッチをローカル・ディレクトリで自動的に検索します。

インストール場所

この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。

Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールおよび構成用のディレクトリの選択に関する項を参照してください。

インストール・タイプ

この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。

「WebCenter Portal」を選択して「次へ」をクリックします。

注意:

  • WebCenter Portalワークリストの統合では、SOA Suiteによって提供されるBPELサービスが同じWeb層、SSOおよびアイデンティティ・ストアを共有する必要があります。

  • このエンタープライズ・デプロイメント・ガイドでは、SOA Suiteは同じWebLogic Serverドメインにインストールおよび構成され、Web層、SSOおよびディレクトリ構成に組み込まれます。

  • SOA Suiteのインストール先のORACLE_HOMEが同じであろうと別であろうと、WebCenter Portal SOAコンポジット・オプションが別のインストールとして必要です。そのインストールの詳細は、「Oracle WebCenter Portal SOAコンポジットのインストール」を参照してください。

前提条件のチェック

この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。

警告メッセージまたはエラー・メッセージが表示された場合は、次のいずれかのドキュメントのOracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール計画システム環境の検証ロードマップに関する項を参照してください。

セキュリティ更新

Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。

アカウントを所持していないときに、この手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。

インストール・サマリー

この画面を使用して、選択したインストール・オプションを確認します。

「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

インストールの進行状況

この画面では、インストールの進行状況を参照できます。

進捗バーが100%完了になった後で、「次へ」をクリックします。

インストール完了

この画面の情報を確認してから、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

15.2.3 他のホスト・コンピュータでのOracle WebCenter Portalのインストール

EDG共有記憶域の推奨事項に従った場合、製品インストール用の別の共有記憶域ボリュームがWCPHOST2上にあり、WCPHOST2上にソフトウェアをインストールする必要もあります。詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントをインストールおよび構成する場合の共有記憶域の推奨事項」を参照してください。

15.3 Oracle WebCenter Portalデータベース・スキーマの作成

Oracle WebCenter Portalドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。

次の各トピックでは、必要なスキーマのインストール方法について説明します。

15.3.1 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の起動

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動するには:

  1. 対象のシステムで、ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。
  2. 対象のシステムで、JAVA_HOME環境変数に、動作保証されたJDKの場所が設定されていることを確認します。この場所は、binディレクトリより上の階層にする必要があります。たとえば、JDKが/u01/oracle/products/jdkに存在する場合は、次のようになります。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    export JAVA_HOME=/u01/oracle/products/jdk
  3. RCUを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./rcu

15.3.2 スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート

スキーマ作成に必要なタスクは、次のとおりです。

タスク1   RCUの概要

「次へ」をクリックします。

タスク2   スキーマ作成の方法の選択

対象のデータベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションと権限が付与されている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、必要な権限が付与されていることを前提としています。

データベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションまたは権限が付与されていない場合は、この画面で、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択する必要があります。これによってSQLスクリプトが生成され、これをデータベース管理者が利用できます。リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のシステム・ロードおよび製品ロードの理解に関する項を参照してください。

タスク3   データベース接続の詳細の指定

RCUがデータベースに接続できるようにするために、データベース接続の詳細を指定します。

「ホスト名」フィールドに、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。

「DBMS/サービス」詳細を入力します。

「スキーマ所有者」および「スキーマ・パスワード」詳細を入力します。

「次へ」をクリックして先に進み、データベースへの接続が成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウで、「OK」をクリックします。

タスク4   カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

「既存の接頭辞の選択」を選択し、「エンタープライズ・デプロイメント用の初期インフラストラクチャ・ドメインの作成」で初期ドメインを作成したときに使用した接頭辞を選択します。

スキーマのリストから「WebCenter Portal」を選択します。これにより、必要なWebCenter Portalスキーマが自動的に選択されます。また、次の依存スキーマがインフラストラクチャとともにすでにインストールされており、グレー表示されます。

  • Metadata Services

  • 監査サービス

  • 監査サービス・アペンド

  • 監査サービス・ビューア

  • Oracle Platform Security Services

  • ユーザー・メッセージング・サービス

カスタム接頭辞は、これらのスキーマを論理的にグループ化して、このドメイン内でのみ使用することを目的としています。複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマのセットを作成する必要があります。

ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。

マルチドメイン環境でスキーマを編成する方法の詳細は、リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成のスキーマ作成の計画に関する項を参照してください。

「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。

タスク5   スキーマのパスワードの指定

スキーマのパスワードをデータベースに設定する方法を指定してから、パスワードの指定と確認を行います。

ヒント:

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

タスク6   カスタム変数の指定

エンタープライズ・デプロイメントの場合は、分析データをパーティション化できるように"Y"と入力することをお薦めします。

この機能は、月ごとに分析データをパーティション化します。パーティション化された環境でデータをパージするには、単に不要となった月ベースのパーティションを削除することをお薦めします。

分析データのパーティション化の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のOracle WebCenter Portalの分析データのパーティション化に関する項を参照してください。

タスク7   必須スキーマの表領域の検証

「表領域のマップ」画面で情報を確認し、「次へ」をクリックして、デフォルト値を受け入れます。

確認ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

タスク8   スキーマ作成の完了

RCU画面の残りの部分を先に進めて、スキーマ作成を完了します。「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

タスク9   スキーマの作成の検証

スキーマが正常に作成されたことと、データベース接続詳細を確認するためには、SQL*Plusまたは別のユーティリティで、WCPINFRAスキーマ名および指定したパスワードを使用してデータベースに接続します。

次に例を示します。

./sqlplus

SQL*Plus: Release 11.2.0.4.0 Production on Fri Nov 1 08:44:18 2013

Copyright (c) 1982, 2013, Oracle.  All rights reserved.

Enter user-name: FMW1221_WEBCENTER
Enter password: wcpinfra_password

Connected to:
Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.4.0 - 64bit Production
With the Partitioning, OLAP, Data Mining and Real Application Testing options

SQL>

15.4 Oracle WebCenter Portalを含めるエンタープライズ・デプロイメント・ドメインの拡張

この項では、Oracle WebCenter Portalソフトウェアを含めることで既存のエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張する手順を説明します。

ドメインの拡張には、次の操作が含まれます。

15.4.1 構成ウィザードの起動

構成ウィザードを起動する手順は次のとおりです。

  1. WebLogic Serverコンソールで、このドメイン拡張によって変更されるすべての管理対象サーバーを停止します。影響を受けない管理対象サーバーは、オンラインのままにすることができます。
  2. 変更するすべての管理対象サーバーについて、管理対象サーバーの停止が完了していることを確認します。
  3. すべての管理対象サーバーが安定した状態になったら、管理サーバーを停止します。
  4. 次のディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。
    cd ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin
    ./config.sh

15.4.2 WebCenter Portalを含めるドメイン拡張を行うための構成ウィザード画面のナビゲート

次以降の項で説明する手順を実行して、静的クラスタで使用するトポロジのドメインを作成して構成します。

15.4.2.1 静的クラスタを含めるドメインの拡張

この項に示す手順に従って、静的クラスタを含めてトポロジのドメインを作成および構成します。

注意:

この項で説明する手順と同じ手順を使用して、静的クラスタを含めて既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

ドメインを作成して構成するためのタスクは次のとおりです。

タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ASERVER_HOME変数の値を選択します。これは、「エンタープライズ・デプロイメント用の初期インフラストラクチャ・ドメインの作成」で作成した管理サーバー・ドメイン・ホームの完全なパスを表します。

ディレクトリの場所の変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください

ヒント:

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「構成タイプ」に関する項を参照してください。

タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle WebCenter Portal – 12.2.1 [wcportal]

  • Oracle WebCenter Pagelet Producer – 12.2.1 [wcportal]

  • Oracle WebCenter Portlet Producers - 12.2.1 [wcportal]

  • Oracle WebCenter Discussion Server - 12.2.1 [wcportal]

  • Oracle WebCenter Analytics Collector - 12.2.1 [wcportal]

また、「エンタープライズ・デプロイメント用の初期インフラストラクチャ・ドメインの作成」で初期ドメインを作成するために使用したため、次の追加のテンプレートもすでに選択されています。

  • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.0 [em]

  • Oracle WSM Policy Manager - 12.2.1.0 [oracle_common]

  • Oracle JRF - 12.2.1.0 [oracle_common]

  • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.0 [wlserver]

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「テンプレート」に関する項を参照してください。

Task 3   カスタム・データ・ソース用のGridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定

構成ウィザード以外でドメインにデータ・ソースが追加されている場合、構成ウィザードでは追加のタスクが必要です。このタスクと次のタスクは、「Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張」の最後で「リース用のGridLinkデータ・ソースの作成」「エンタープライズ・デプロイメントのTLOGおよびJMSでのJDBC永続ストアの使用」が完了している場合に表示されます。

次のデータ・ソース用のGridLinkデータ・ソース構成の詳細情報を確認します。
  • リース

  • TLOG

  • JMS

注意:

これらのデータ・ソースの名前は、実行時にカスタマイズされていて、この例と一致しないことがあります。

これらのデータ・ソースの値が完全には表示されない場合、タスク6「JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定」で詳細を確認してください。

Task 4   カスタム・データ・ソース用のJDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

ヒント:

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のテスト・コンポーネント・スキーマに関する項を参照してください

タスク5   データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。

Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。

すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。

データベース接続情報の確認が完了した後で、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

「RCUデータ」オプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解 に関する項を参照してください。

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のデータソースのデフォルトを参照してください。

タスク6   JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、表にあるWebCenter Portalスキーマをすべて選択します。

スキーマを選択すると、ページ上のフィールドがアクティブ化され、データベース接続フィールドに自動的に値が移入されます。

「GridLinkへ変換」をクリックし、「次へ」をクリックします。

タスク7   GridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定

「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で、次の表に示すように、RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマへの接続に必要な情報を入力します。

表15-1 RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマに接続するための情報

要素 説明と推奨値

「SCAN」、「ホスト名」および「ポート」

「SCAN」チェック・ボックスを選択します。

「ホスト名」フィールドには、Oracle RACデータベースのSingle Client Access Name (SCAN)アドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、データベースのSCANリスニング・ポートを入力します(1521など)

「ONSホスト」と「ポート」

「ONSホスト」フィールドには、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。

「ポート」フィールドには、ONSリモート・ポートを入力します(通常は6200)。

FANの有効化

「FANの有効化」チェック・ボックスを選択して、FANイベントを受信および処理できるようにします。

タスク8   JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

ヒント:

この画面に示されるその他のオプションの詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のテスト・コンポーネント・スキーマに関する項を参照してください

タスク9   拡張構成の選択

目的のトポロジに応じたドメインの構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

  • トポロジ

  • デプロイメントとサービス

タスク10   管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面で、Oracle WebCenter Portal、Oracle WebCenter PortletおよびOracle WebCenter Collaboration用の新しい管理対象サーバーが以前に作成された他の管理対象サーバーとともにサーバーのリストに表示されます。これらのサーバーは、構成ウィザード・セッションで前に選択したOracle WebCenter Portal構成テンプレートによって自動的に作成されます。

次のタスクを実行して、デフォルトの管理対象サーバーを変更し、サーバー・タイプごとに2つ目の管理対象サーバーを作成します。

  1. WC_Portalを選択して、名前をWC_Portal1に変更します。

  2. 「クローン」を選択して別の管理対象サーバーを作成します。新しいサーバーの名前をWC_Portal2に変更します。

  3. 前述の2つの手順を繰り返し、編集してWC_Portlet1、WC_Portlet2、WC_Collaboration1およびWC_Collaboration2を作成します。

ヒント:

「管理対象サーバー」画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

表15-2 新しい管理対象サーバーのプロパティ

サーバー名 リスニング・アドレス リスニング・ポート SSLの有効化 SSLリスニング・ポート サーバー・グループ

WC_Portal1

WCPHOST1

9001

しない

無効

WebCenter Portal管理対象サーバー

WebCenter Portal分析管理対象サーバー

WC_Portal2

WCPHOST2

9001

しない

無効

WebCenter Portal管理対象サーバー

WebCenter Portal分析管理対象サーバー

WC_Portlet1

WCPHOST1

9002

しない

無効

WebCenter Portalページレット・プロデューサ管理対象サーバー

WebCenter Portalポートレット・プロデューサ管理対象サーバー

WC_Portlet2

WCPHOST2

9002

しない

無効

WebCenter Portalページレット・プロデューサ管理対象サーバー

WebCenter Portalポートレット・プロデューサ管理対象サーバー

WC_Collaboration1

WCPHOST1

9003

しない

無効

WebCenter Portalディスカッション管理対象サーバー

WC_Collaboration2

WCPHOST2

9003

しない

無効

WebCenter Portalディスカッション管理対象サーバー

タスク11   クラスタの構成

「クラスタの構成」画面で、新しいクラスタを3つ追加します。

  • Portal_Cluster

  • Portlet_Cluster

  • Collab_Cluster

3つのクラスタ全部について、「クラスタ・アドレス」「フロントエンド・ホスト」および「ポート」をデフォルト値のままにします。

注意:

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストかマルチキャストかを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「クラスタ」に関する項を参照してください。

タスク12   サーバー・テンプレートの割当て

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク13   動的サーバーの構成
静的なクラスタとして維持するクラスタに対して、すべての動的サーバー・オプションが無効になっていることを確認します。
  1. この画面の「動的クラスタ」「計算済リスニング・ポート」および「計算済マシン名」チェック・ボックスの選択が解除されていることを確認します。

  2. 「サーバー・テンプレート」「未指定」が選択されていることを確認します。

  3. 「次へ」をクリックします。

タスク14   クラスタへの管理対象サーバーの割当て

「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーをそれぞれのクラスタに割り当てます。

  1. 「クラスタ」ペインで、サーバーを割り当てるクラスタ(ここではPortal_Cluster)を選択します。

  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかを実行して、WC_Portal1をPortal_Clusterに割り当てます。

    • WC_Portal1管理対象サーバーを1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペインで選択されているクラスタの下に移動します。

    • WC_Portal1をダブルクリックして、クラスタ・ペインで選択されているクラスタの下に移動します。

  3. 同じ手順を繰り返して、WC_Portal2Portal_Clusterに割り当てます。

  4. 手順1-3を繰り返して、WC_Portlet1およびWC_Portlet2Portlet_Clusterに割り当てます。

  5. 手順1-3を繰り返して、WC_Collaboration1およびWC_Collaboration2Collaboration_Clusterに割り当てます。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「サーバーのクラスタへの割当」に関する項を参照してください。

タスク15   Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。ポート番号値は、初期Infrastructureドメインの作成中に定義されているため、9991のままにします。

注意:

Coherenceライセンス情報については、『Oracle Fusion Middlewareライセンス情報ユーザー・マニュアル』のOracle Coherence製品に関する項を参照してください。

タスク16 既存のマシンの検証

「Unixマシン」タブで、初期インフラストラクチャ・ドメインの作成時に作成したマシンの名前を確認します。

「次へ」をクリックします。

タスク17   マシンへのサーバーの割当て

「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりの管理対象サーバーをドメイン内の対応するマシンに割り当てます。

WC_Portal1WC_Portlet1WC_Collaboration1WCPHOST1に割り当てます。

WC_Portal2WC_Portlet2WC_Collaboration2WCPHOST2に割り当てます。

ヒント:

この画面に示されるオプションの詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成の「サーバーのマシンへの割当」に関する項を参照してください。

タスク18   仮想ターゲットの構成

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク19   パーティションの構成

「次へ」をクリックして次の画面に進みます。

タスク20   デプロイメント・ターゲット指定

別のクラスタにデプロイされたOracle Web Services Manager Policy Managerでは、ポータル、コラボレーションおよびポートレットのクラスタに対するWSM-PMアプリケーションのデフォルトのターゲット指定を削除する必要があります。

「ターゲット」パネルでPortal_Cluster、Collaboration_ClusterおよびPortlet_Clusterのそれぞれについて、次のようにします。

「アプリケーション」フォルダ内のwsm-pmアプリケーション・エントリを選択し、左矢印ボタンをクリックしてターゲット・リストから削除します。

タスク21   サービス・ターゲット指定

別のクラスタにデプロイされたOracle Web Services Manager Policy Managerでは、ポータル、コラボレーションおよびポートレットのクラスタに対するWSM-PMサービス・リソースのデフォルトのターゲット指定を削除できます。

「ターゲット」パネルでPortal_Cluster、Collaboration_ClusterおよびPortlet_Clusterのそれぞれについて、次のようにします。

次の2つのリソースをターゲット・リストから選択して削除します。

  • mds-owsm

  • WSM起動クラス

タスク22   構成の仕様の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

「更新」をクリックして、ドメインの拡張を実行します。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。

タスク23   ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ

「構成に成功しました」画面には、構成したばかりのドメインについて、次の項目が表示されます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

どちらの項目も後で必要になるため、メモしておく必要があります。ドメインの場所は、ノード・マネージャと管理サーバーの起動に使用するスクリプトへのアクセスで必要になります。また、URLは管理サーバーへのアクセスで必要になります。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

タスク24   管理サーバーの起動

管理サーバーを起動して、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。

15.5 ドメイン・ディレクトリおよびマシンへの拡張済ドメインの伝播

Oracle WebCenter Portalインスタンスを含めることでドメインを拡張し、WCPHOST1上の管理サーバーを起動したら、そのドメイン変更をドメイン・ディレクトリとマシンに伝播する必要があります。
  1. 管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリと管理対象サーバーのapplicationsディレクトリのコピーを作成します。
  2. 次のpackコマンドをWCCHOST1で実行し、テンプレート・パックを作成します。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
    ./pack.sh -managed=true 
              -domain=ASERVER_HOME 
              -template=/full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar 
              -template_name=wcpdomain_templateExtWCP

    この例では、次のとおりです。

    • ASERVER_HOMEを、共有記憶域デバイスに作成したドメイン・ディレクトリの実際のパスに置き換えます。

    • full_pathを、ドメイン・テンプレートjarファイルを作成する場所の完全なパスに置き換えます。ドメイン・テンプレートjarファイルをコピーまたは解凍する場合は、この場所を参照する必要があります。ORACLE_HOME以外の共有ボリュームを選択するか、/tmp/に書き込み、そのファイルをサーバー間で手動でコピーすることをお薦めします。

      テンプレートJARファイルの完全なパスを、packコマンドの-template引数の一部として指定する必要があります。

      SHARED_CONFIG_DIR/domains/template_filename.jar
    • wcpdomaintemplateExtWCP.jarは、作成するJARファイルのサンプル名です。これには、Oracle HTTP Serverインスタンスの構成ファイルなどのドメイン構成ファイルが含まれます。

    • wcpdomain_templateExtWCPは、ドメイン・テンプレート・ファイルに割り当てられる名前です。

  3. 次のunpackコマンドをWCCHOST1で実行して、前の手順で作成したテンプレートをMSERVER_HOMEディレクトリに伝播します。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
    ./unpack.sh -domain=MSERVER_HOME 
                -template=/full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar 
                -app_dir=APPLICATION_HOME 
                -overwrite_domain=true
    

    この例では、次のとおりです。

    • MSERVER_HOMEを、ローカル記憶域ディスクに作成するドメイン・ホームの完全なパスに置き換えます。これは、ドメインのコピーの解凍先となる場所です。

    • wcpdomaintemplateExtWCP.jarは、packコマンドを実行して共有記憶域デバイス上のドメインを圧縮したときに作成したテンプレートのディレクトリ・パスおよび名前です。

    • 管理対象サーバーのテンプレートを、既存のドメインおよび既存のアプリケーション・ディレクトリに解凍する場合は、-overwrite_domain=true引数が必要です。

      上書きされるファイルがあれば、上書き前のファイルのバックアップ・コピーが作成されます。管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリにある起動スクリプトおよびearファイルになんらかの変更が適用されていた場合には、この解凍処理の後に起動スクリプトおよびearファイルをリストアする必要があります。

    • APPLICATION_HOMEを、ローカル記憶域上のそのドメインのアプリケーション・ディレクトリの完全なパスに置き換えます。

    ヒント:

    packおよびunpackコマンドの詳細は、PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成のPackおよびUnpackコマンドの概要に関する項を参照してください。

  4. パック済のJARファイルへのフルパスが他のサーバーで使用可能な共有ボリューム上にある場合は、この手順をスキップし、それ以外の場合は、次のコマンドをWCCHOST1で実行し、手順1で作成したテンプレート・パックをWCCHOST2WCPHOST1およびWCPHOST2にコピーします。
    scp /full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar oracle@WCCHOST2:/full_path/
    scp /full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar oracle@WCPHOST1:/full_path/
    scp /full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar oracle@WCPHOST2:/full_path/
  5. 次のunpackコマンドをWCCHOST2WCPHOST1およびWCPHOST2で実行して、前の手順でコピーしたドメイン・テンプレートをローカルMSERVER_HOMEドメイン・ディレクトリにデプロイします。
    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
    ./unpack.sh -domain=MSERVER_HOME 
                -template=/full_path/wcpdomaintemplateExtWCP.jar 
                -app_dir=APPLICATION_HOME 
                -overwrite_domain=true
    

    この例では、次のとおりです。

    • MSERVER_HOMEを、ローカル記憶域ディスクに作成するドメイン・ホームの完全なパスに置き換えます。これは、ドメインのコピーの解凍先となる場所です。

    • wcpdomaintemplateExtWCP.jarは、packコマンドを実行して共有記憶域デバイス上のドメインを圧縮したときに作成したテンプレートのディレクトリ・パスおよび名前です。

    • 管理対象サーバーのテンプレートを、既存のドメインおよび既存のアプリケーション・ディレクトリに解凍する場合は、-overwrite_domain=true引数が必要です。

      上書きされるファイルがあれば、上書き前のファイルのバックアップ・コピーが作成されます。管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリにある起動スクリプトおよびearファイルになんらかの変更が適用されていた場合には、この解凍処理の後に起動スクリプトおよびearファイルをリストアする必要があります。

    • APPLICATION_HOMEを、ローカル記憶域上のそのドメインのアプリケーション・ディレクトリの完全なパスに置き換えます。

    ヒント:

    packおよびunpackコマンドの詳細は、PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成のPackおよびUnpackコマンドの概要に関する項を参照してください。

15.6 ドメイン解凍後のsetDomainEnv.shへのカスタマイズのリストア

すでにASERVER_HOMEおよびMSERVER_HOME内のsetDomainEnv.shファイルにカスタマイズを加えていた場合、このようなカスタマイズはドメイン拡張後に再度行う必要があります。

NodeManagerまたはWebLogic Serverインスタンスの起動前に、カスタマイズがすべてリストアされていることを確認します。

WCPHOST1の場合:

  1. ASERVER_HOME/bin/setDomainEnv.shを確認して更新します。
  2. MSERVER_HOME/bin/setDomainEnv.shを確認して更新します。
  3. MSERVER_HOME/bin/setDomainEnv.shを他のホスト(WCPHOST2WCCHOST1WCCHOST2など)にコピーします。

    注意:

    ASERVER_HOMEおよびMSERVER_HOMEsetDomainEnv.sh構成ファイルに格納されているパラメータ値には、固有差があります。同じファイルを両方の場所にコピーすることはできないため、別々に編集する必要があります。MSERVER_HOME/bin/setDomainEnv.shは、環境全体で変らずコピーできます。

15.7 ドメイン解凍後のNodeManager構成の更新

ドメインの拡張時に、MSERVER_HOMEnodemanager.propertiesファイルがASERVER_HOMEnodemanager.propertiesファイルの一部の値で上書きされることがあります。具体的には、ListenAddressまたはCustomIdentityAlias (あるいはその両方)の値がリセットされる場合があります。

注意:

各ホストのMSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.propertiesファイルについて、次のことを実行します。
  1. 正しいListenAddressパラメータ値を確認して、必要な場合は値を再設定します。
    grep ListenAddress MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.properties
  2. 次のコマンドの参照として、ドメイン構成ファイルから構成済アイデンティティ別名のリストを確認します。
    grep server-private-key-alias ASERVER_HOME/config/config.xml | sort | uniq
  3. 現在のCustomIdentityAliasパラメータ値を確認します。
    grep CustomIdentityAlias MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.properties
  4. 必要に応じて、CustomIdentityAliasパラメータ値を、現在のホストに適した正しい別名文字列に再設定します。
  5. nodemanagerプロセスを再起動します。
    kill `ps -eaf | grep weblogic.NodeManager | grep MSERVER_HOME | grep -v grep | awk '{print $2}' `
    nohup MSERVER_HOME/bin/startNodeManager.sh > MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.out 2>&1 &

15.8 既存の管理対象サーバーの再起動と検証

ドメインが拡張され、すべてのサーバーのMSERVER_HOMEディレクトリに解凍されたので、既存のコンポーネントの管理対象サーバーを再起動します。
  1. WebLogic Serverコンソールから、WebServices Manager Policy ManagerのWLS_WSMn管理対象サーバーを再起動します。
  2. 別のブラウザ・ウィンドウから、URLを正常にロードすることで、WSM-PMアプリケーションが応答していることを確認します。
    http://wcpinternal.example.com/wsm-pm/validator
    
  3. 続行する前に、その他すべての既存の管理対象サーバーを再起動します。これは、アプリケーションの停止を回避するために必要に応じてローリング方式で実行できます。

15.9 uploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更

ドメインを構成し、すべてのホスト上の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリにそのドメインを解凍した後、新しいクラスタ内の管理対象サーバーのuploadディレクトリとstageディレクトリを検証および更新します。

この手順は、リモート・デプロイメントの実行時の潜在的な問題の回避とステージ・モードが必要なデプロイメントのために必要です。

管理対象サーバー・ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のすべての管理対象サーバーについてこれらのディレクトリ・パスを更新する手順は次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

  2. 左側のナビゲーション・ツリーで、「ドメイン」「環境」を開きます。

  3. 「ロックして編集」をクリックします。

  4. 使用するクラスタ・タイプに適したオブジェクトに移動して編集します。

    1. 静的クラスタの場合、「サーバー」に移動し、編集する管理対象サーバーの名前をクリックします。

  5. 編集する新しい管理対象サーバーまたはサーバー・テンプレートごとに、次の手順を実行します。
    1. 「構成」タブをクリックし、「デプロイメント」タブをクリックします。

    2. 「ステージング・ディレクトリ名」が次のように設定されていることを確認します。

      MSERVER_HOME/servers/server_or_template_name/stage
      

      MSERVER_HOMEMSERVER_HOMEディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。静的クラスタを使用している場合、編集する管理対象サーバーの正しい名前で更新します。

    3. 「アップロード・ディレクトリ名」を次の値に更新します。

      ASERVER_HOME/servers/AdminServer/upload
      

      ASERVER_HOMEをASERVER_HOMEディレクトリのディレクトリ・パスに置き換えます。

    4. 「保存」をクリックします。

    5. 「サーバーのサマリー」または「サーバー・テンプレートのサマリー」画面(該当する方)に戻ります。

  6. 該当するすべてのオブジェクトを変更したら、「変更のアクティブ化」をクリックします。

  7. これらの変更の影響を受けるすべての管理対象サーバーを再起動します。

15.10 WCPHOST1でのノード・マネージャの起動

WCPHOST1で拡張済のドメインを解凍したら、WCPHOST1の管理対象サーバー・ディレクトリからノード・マネージャを起動できます。

  1. WCPHOST1上の次のディレクトリに移動します。
    MSERVER_HOME/bin
  2. 次のコマンドを使用してノード・マネージャを起動します。
    nohup ./startNodeManager.sh > MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.out 2>&1 &

追加ノード・マネージャの構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

15.11 WCPHOST2でのノード・マネージャの起動

ドメイン構成をWCPHOST2に伝播したら、MSERVER_HOMEドメイン・ディレクトリのノード・マネージャを起動できます。

  1. WCPHOST2にまだログインしていない場合は、ログインします。
  2. ディレクトリを次の場所に変更します。

    MSERVER_HOME/bin

  3. 次のコマンドを使用してWCPHOST2でノード・マネージャを起動します。
    nohup ./startNodeManager.sh > MSERVER_HOME/nodemanager/nodemanager.out 2>&1 &

    ノード・マネージャの追加の構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

15.12 WC_Portal1、WC_Portlet1、WC_Collaboration1管理対象サーバーの起動と検証

これでドメインの拡張、管理サーバーの再起動、およびドメインの他のホストへの伝播を完了したので、新しく構成したOracle WebCenter Portalサーバーを起動できます。

このプロセスは、次の3つのタスクで構成されます。

15.12.1 WCPHOST1での管理対象サーバーの起動

WC_Portal1管理対象サーバーを起動する手順は次のとおりです。

  1. ブラウザに次のURLを入力し、Fusion Middleware Controlログイン画面を表示します。
    http://ADMINVHN:7001/em
    
  2. 管理サーバー資格証明を使用してFusion Middleware Controlにログインします。
  3. 「ターゲット・ナビゲーション」ペインで、ドメインを開き、ドメイン内の管理対象サーバーを表示します。
  4. WC_Portal1管理対象サーバーのみを選択し、Oracle WebLogic Serverツールバーで「起動」をクリックします。

    注意:

    WebCenter Portalサーバーは、ポリシー・アクセス・サービスに依存して機能します。これは、WebCenter Portalサーバーの起動前にドメイン内のWSM-PM管理対象サーバーが起動し、稼働していて、アクセスできる必要があることを意味します。

  5. 起動操作が完了したら、「ドメイン」ホーム・ページに移動し、WC_Portal1管理対象サーバーが起動し、稼働していることを確認します。
  6. 前述の手順を繰り返して、WCPHOST1でWC_Portlet1およびWC_Collaboration1管理対象サーバーを起動します。

15.12.2 WCPHOST1でのWebCenter Portalの検証

WCPHOST1でポータル、ポートレットおよびコラボレーションの管理対象サーバーを起動したら、次のアプリケーションURLを使用してWebアプリケーションが応答することを検証します。



注意:

必要に応じて、weblogic_wcpとして認証します。

15.12.3 ポータル管理者グループへのWCPAdminロールの追加

WC_Portal1管理対象サーバーでOracle WebCenter Portalの構成を検証する前に、WebCenter Portal管理者ロールをWCPAdministrators LDAPグループに付与します。

このタスクを実行するには、「Oracle WebCenter Portal製品の管理用のロールの構成」を参照してください。

15.12.3.1 WLSTを使用したWebCenter Portal管理者ロールの付与

WLSTを使用してWebCenter Portal管理者ロールを付与する手順は次のとおりです。
  1. LDAPストアでWCPAdministratorsという名前のグループを作成します。

    このグループは、WebCenter Portalで管理者ロールに割り当てられます。

    ユーザーの作成方法の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメント管理ユーザーおよび管理グループのプロビジョニング」および「管理グループへの新しい管理ユーザーの追加」を参照してください。

  2. 次のように、WebCenter Portal Oracleホーム・ディレクトリに移動してWLSTスクリプトを起動します。
    (UNIX) MW_HOME/wc/common/bin/wlst.sh
    
    (Windows) MW_HOME\wc\common\bin\wlst.cmd
  3. 次のコマンドを使用して、ターゲット・ドメインの管理サーバーに接続します。
    wls:/offline>connect("user_name","password", "host_name:port_number")
  4. grantAppRoleコマンドを使用し、LDAPのWCPAdministratorsグループにWebCenter Portal管理者アプリケーション・ロールを付与します。
    grantAppRole(appStripe="webcenter", appRoleName="s8bba98ff_4cbb_40b8_beee_296c916a23ed#-#Administrator", principalClass="weblogic.security.principal.WLSGroupImpl", principalName="WCPAdministrators")

    WCPAdministratorsは、前に作成したポータル管理グループの名前です。

  5. WC_Portal1管理対象サーバーを再起動します。
    shutdown('WC_Portal1', block='true', force='true')
    start('WC_Portal1', block='true')
  6. 新しいアカウントをテストするには、新しいアカウント名を使用してWebCenter Portalにログインします。

    ブラウザでhttp://WCPHOST1:9001/webcenterを使用して、WebCenter Portalを開きます。ログイン後、「管理」リンクが表示されて、すべての管理操作を実行できるようになります。

15.12.3.2 Fusion Middleware Controlを使用したWebCenter Portal管理者ロールの付与

この項では、デフォルトのweblogicアカウント以外のユーザー・アカウントにWebCenter PortalのAdministratorロールを付与する方法を説明します。

Fusion Middleware Controlを使用してWebCenter Portalの管理者ロールを付与する手順は、次のとおりです。
  1. Oracle WebLogic Server管理サーバーの資格証明を使用して、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。

    これらは、最初にドメインを構成し、Oracle WebLogic Server管理ユーザー名(通常weblogic_wcp)とパスワードを作成したときに作成した資格証明です。

  2. 「WebLogicドメイン」メニューから、「セキュリティ」「アプリケーション・ロール」を選択します。
  3. WebCenter Portalの管理者ロールを検索します。
    1. 検索フォームの「ロール名」オプションを「次で始まる」から「が次を含む」に変更します。

    2. 「が次を含む」オプションの横のテキスト・ボックスに、#Administratorと入力して「アプリケーション・ロールの検索」アイコンをクリックします。検索アイコン.

  4. 戻された行をクリックして管理者ロールを選択します。
  5. 「編集」アイコンアプリケーション・ロールの「編集」アイコンをクリックして「アプリケーション・ロールの編集」ビューを開きます。
  6. 「追加」アイコンをクリックします アプリケーション・ロールの「追加」アイコン
    メンバーを追加するためのフォームが表示されます。
  7. 検索タイプを「アプリケーション・ロール」から「グループ」に変更します。
  8. 「検索」機能を使用して、「エンタープライズ・デプロイメント管理ユーザーおよび管理グループのプロビジョニング」で作成したWCPAdministrators LDAPグループを検索します。
  9. WCPAdministratorsグループの検索結果の適切な行をクリックして選択します。
  10. 「OK」をクリックして、選択したグループをロールに追加します。
  11. 「アプリケーション・ロールの編集」ページで、更新されたメンバー・リストに新しく追加したグループが含まれていることを確認します。
  12. 「OK」クリックしてアプリケーション・ロールに対する変更を保存します。
  13. WC_Portal1管理対象サーバーを再起動します。
    WCPAdministratorsグループのメンバーとしてWebCenter Portalにログインすると、「管理」リンクが表示されて、すべての管理操作を実行できます。

15.12.3.3 WLSTを使用したWebCenter Discussions管理者ロールの付与

WCPAdministrators LDAPクループにはWebCenter Portal Discussionsサービスの管理ロールを付与する必要もあります。ここで示すWLSTコマンドを使用して、LDAPグループにそのロールの付与を適用します。
  1. 次のように、WebCenter Portal Oracleホーム・ディレクトリに移動してWLSTスクリプトを起動します。
    (Unix) ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.cmd
    
  2. 次のコマンドを使用して、ターゲット・ドメインの管理サーバーに接続します。
    wls:/offline>connect("user_name","password", "ADMINVHN:7001")
    
  3. addDiscussionsServerAdminコマンドを使用して、WCPAdministrators LDAPグループにDiscussions管理者権限を付与します。
    addDiscussionsServerAdmin(appName='owc_discussions', server='WC_Collaboration1', name='WCPAdministrators', type='GROUP')

    WCPAdministratorsは、前に作成したポータル管理グループの名前です。

  4. WLSTからWC_Collaboration1管理対象サーバーを再起動します。
    shutdown('WC_Collaboration1', block='true', force='true') 
    start('WC_Collaboration1', block='true')
    
  5. 新しいアカウントをテストするには、アカウント名weblogic_wcpを使用してWebCenter Discussions管理にログインします。ブラウザでhttp://WCPHOST1:9003/owc_discussions/adminを使用して、WebCenter Discussions管理アプリケーションを開きます。ログインできる場合、付与は成功しました。

15.12.4 WCPHOST2での管理対象サーバーの起動と検証

WCPHOST1で正常な構成を検証して管理対象サーバーを起動したら、「WC_Portal1、WC_Portlet1、WC_Collaboration1管理対象サーバーの起動と検証」の手順を使用して、WCPHOST2で新しい管理対象サーバーを起動して検証できます。

検証URLとしてWebブラウザに次のURLを入力し、エンタープライズ・デプロイメント管理ユーザー(weblogic_wcp)を使用してログインします。

http://WCPHOST2:9001/webcenter

WCPHOST2でポータル、ポートレットおよびコラボレーションの管理対象サーバーを起動したら、次のアプリケーションURLを使用してWebアプリケーションが応答することを検証します。

注意:

必要に応じて、weblogic_wcpとして認証します。

15.13 分析の構成

分析コレクタは、デフォルトでローカルのWebCenter Portalアプリケーションと1対1の関係で通信できるよう構成されています(コレクタはlocalhostをリスニングします)。分析コレクタの追加構成は、手動による従来のクラスタの構成で、Portal_ClusterがWCPHOSTごとに複数の管理対象サーバーを含めて垂直方向にスケールアップする場合にのみ必要です。

ただし、localhostにイベント・メッセージを送信するよう、WebCenter Portalアプリケーションを構成する必要があります。

注意:

クラスタ化された分析コレクタでは、WebCenter Portalのイベントの収集はサポートしていません。

ホストごとに複数のポータル管理対象サーバーをスケールアップする場合、分析コレクタのポートの競合を回避するための追加構成が必要です。その場合、コレクタの最大ポート値の構成の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』の分析コレクタ設定の構成に関する項を参照してください。

ポータル・ランタイム構成では、単一ポートによる単一のアクティブな分析コレクタ・サービス登録のみをサポートします。ポータル登録と一致するポートを使用してホストごとに起動されたコレクタのみがデータを収集します。そのコレクタまたは管理対象サーバーが停止すると、そのホストの残りのポータル・サーバーのいずれについても分析イベント収集は発生しません。

15.13.1 WebCenter Portalのデフォルトの分析接続の登録

WebCenter Portalアプリケーションを分析コレクタに接続します。

WebCenter Portalアプリケーションを分析コレクタに接続するには、次の手順を実行します。

  1. 次のように、weblogic_wcpユーザーとしてWLSTを使用してドメインの管理サーバーに接続します。
    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    connect("weblogic_admin_username", "weblogic_admin_pwd", "t3://ADMINVHN:7001")
  2. WebCenter Portalアプリケーションと分析コレクタの間に接続を作成し、それをデフォルトの接続にします(default=1)

    注意:

    この項で示すコマンドは、接続に対して特定のサーバー名がリストされていても、WebCenterクラスタ化アプリケーションに対して1回のみ実行する必要があります。この構成が設定されると、すべてのサーバーに適用されます。

    次に例を示します。

    createAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1", connectionName="Collector31314", collectorPort=31314, isEnabled=1, default=1, isUnicast=1, collectorHost="localhost", timeout=30)

    『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のcreateAnalyticsCollectorConnectionに関する項も参照してください。

  3. 変更を確認します。
    listDefaultAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1")

    『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のlistDefaultAnalyticsCollectorConnectionに関する項も参照してください。

15.13.2 スケールアップに対応するための分析の構成

ポータル管理対象サーバーを、ホストごとに1つ以上の管理対象サーバーにスケールアップする場合、追加の構成および管理プロセスが分析に必要となることがあります。スケールアップ操作は、従来の静的クラスタの場合、手動になることもあります。

次のシナリオでは、スケールアップに対応するために、2つの追加構成に対処する必要があります。
  1. 複数のコレクタ・サービスが単一ホストで稼働し、個別のポートでリスニングできるように分析コレクタのポート範囲を設定する必要があります。

  2. 追加コレクタ用のWebCenter Portal登録を追加する必要があります。デフォルト・ポートの分析コレクタが使用できない場合に、これらの登録を素早くアクティブにしてポータル・サーバーを再起動できます。その場合、ポータル・サーバーでは、更新された登録済ポートを使用しようとします。

信頼できる分析の高可用性に関する要件は、次のとおりです。
  • ポータル内のデフォルトおよびアクティブな登録で指定されたポートでリスニングする分析コレクタ・プロセスがあること。

  • すべてのWCPHOSTで構成された分析コレクタのポート範囲内にある各ポートで使用可能な分析コレクタ・プロセスがあること。

  • すべてのWCPHOSTに同一番号のスケールアップされたポータル管理対象サーバーがあること。ない場合、ポータル・サーバーによっては選択した登録用のローカルホストの現在デフォルトまたは使用可能なポートでコレクタが見つからないことがあります。

15.13.2.1 分析コレクタのポート範囲の構成

分析コレクタ設定は環境全体にわたるもので、サーバー単位にカスタマイズすることはできません。maxPortパラメータは、複数のポータル・インスタンスでホストごとに固有のポートを使用するために、defaultPortより上の有効範囲を指定します。コレクタ・プロセスがデフォルト・ポートにバインドできない場合、maxPort値に達するまで、すべてのポート番号を試行します。使用可能なポートがない場合、ポータル管理対象サーバーは適切に起動できません。

分析のmaxPort値を更新するには、ドメインの管理サーバーに接続する際に次のWLSTメソッドを使用します。

  1. 次のように、WLSTを使用してドメインの管理サーバーに接続します。
    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    connect("weblogic_admin_username", "weblogic_admin_pwd", "t3://ADMINVHN:7001")
  2. 次のWLSTコマンドを使用して、現行の分析コレクタ構成をリストします。
    listAnalyticsCollectorConfig(appName='analytics-collector', server='WC_Portal1')
    

    コレクタ・デフォルト・ポートおよびコレクタ最大ポートの割当てに注目してください。追加設定なしの状態では、同じポート番号です。

    次に例を示します。
    Collector Hostname  =  localhost
    Collector Default Port  =  31314
    Collector Maximum Port  =  31314
    Broadcast Type  =  Multicast
    Collector Heartbeat Frequency  =  10
    Cluster Enabled?  =  0
    Cluster Name  =
    
  3. 必要な新しいコレクタ最大ポート番号を計算します。

    これは、決定したポータル管理対象サーバーの数(環境でWCPHOSTnとして割り当てたマシン数の偶数倍まで切り上げる必要があります)に基づきます。この倍数は、WCPHOSTごとのポータル管理対象サーバーの数です。この倍数から1を減算して分析コレクタのデフォルト・ポート番号に加算し、分析コレクタのmaxPortパラメータ値を計算します。

    注意:

    可用性の高い環境での安定した分析メトリック収集のために、すべてのWCPHOSTマシンには、いかなる場合でも変らない一連のポートで稼働する同数のコレクタが必要です。

    シナリオ例1:
    • 環境の要件/ファクト:

      • SLAでは、ホスト障害時のパフォーマンス低下(サーバーの減少)を考慮します。

      • スケーラビリティ/パフォーマンスに必要なポータル管理対象サーバーの数: 5

      • 購入したWCPHOSTマシンの数: 2

      • WCPHOSTごとのメモリー/CPUリソース制限: 3つのポータル管理対象サーバー・インスタンス

      • 分析コレクタのデフォルト・ポートは変りません(31314)

      • ポータルおよび分析コレクタは同じ管理対象サーバー(WCP 12.2.1追加設定なしのトポロジ)にデプロイされます

    • 分析:

      • WCPHOSTごとに3つの管理対象サーバーとなるよう、ポータル・サーバーを均一にスケール変更する必要があります。

      • 分析コレクタのmaxPort: 31316

        デフォルト・ポート + ホストごとのポータル・サーバー数 - 1 = (31314+3-1)

    シナリオ例2:
    • 環境の要件/ファクト:

      • SLAでは、ホスト障害時のパフォーマンス低下(サーバーの減少)を考慮しません。

      • スケーラビリティ/パフォーマンスに必要なポータル管理対象サーバーの数: 5

      • 購入したWCPHOSTマシンの数: 2

      • WCPHOSTごとのメモリー/CPUリソース制限: 5つのポータル管理対象サーバー・インスタンス

      • 分析コレクタのデフォルト・ポートは変りません(31314)

      • ポータルおよび分析コレクタは同じ管理対象サーバー(WCP 12.2.1追加設定なしのトポロジ)にデプロイされます

    • 分析:

      • WCPHOSTごとに5つの管理対象サーバーとなるよう、ポータル・サーバーを均一にスケール変更する必要があります。

      • 分析コレクタのmaxPort: 31318

        デフォルト・ポート + ホストごとのポータル・サーバー数 - 1 = (31314+5-1)

  4. コレクタ構成設定を更新してmaxPort値を設定します。

    maxPort値は、コレクタ・デフォルト・ポート以上の増分されたポート番号です。

    注意:

    この項で示すコマンドは、接続に対して特定のサーバー名がリストされていても、WebCenterクラスタ化アプリケーションに対して1回のみ実行する必要があります。この構成が設定されると、すべてのサーバーに適用されます。
    次に例を示します。
    setAnalyticsCollectorConfig(appName='analytics-collector', server='WC_Portal1', maxPort=31316)

    『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のcreateAnalyticsCollectorConnectionに関する項も参照してください。

  5. listAnalyticsCollectorConfig() WLSTメソッドを使用してコレクタ最大ポート値に対する変更を確認します。
    次に例を示します。
    listAnalyticsCollectorConfig(appName='analytics-collector', server='WC_Portal1')
    
    Collector Hostname  =  localhost
    Collector Default Port  =  31314
    Collector Maximum Port  =  31316
    Broadcast Type  =  Multicast
    Collector Heartbeat Frequency  =  10
    Cluster Enabled?  =  0
    Cluster Name  =
    

    『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のlistDefaultAnalyticsCollectorConnectionに関する項も参照してください。

  6. 「WebCenter Portalでの分析コレクタの追加登録」を実行したら、ポータル・サーバーを再起動します。

15.13.2.2 WebCenter Portalでの分析コレクタの追加登録

構成した分析コレクタのポート範囲内のポートごとに、固有の接続名および分析コレクタ構成で割り当てたポート範囲に基づいたポートを指定して、デフォルト以外のコレクタを追加登録します。

次に例を示します。
createAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1", connectionName="NAME", collectorPort=PORTNUMBER, isEnabled=1, default=0, isUnicast=1, collectorHost="localhost", timeout=30)

手順は次のとおりです。

  1. 次のように、WLSTを使用してドメインの管理サーバーに接続します。
    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    connect("weblogic_admin_username", "weblogic_admin_pwd", "t3://ADMINVHN:7001")
  2. 次のWLSTコマンドを使用して、現行の分析コレクタ構成をリストします。
    listAnalyticsCollectorConfig(appName='analytics-collector', server='WC_Portal1')
    次に例を示します。
    Collector Hostname  =  localhost
    Collector Default Port  =  31314
    Collector Maximum Port  =  31316
    Broadcast Type  =  Multicast
    Collector Heartbeat Frequency  =  10
    Cluster Enabled?  =  0
    Cluster Name  =
    

    注意:

    デフォルト・ポートから最大ポートまでの範囲内にある(最大ポート番号を含む)すべてのポート番号について、次の手順を繰り返す必要があります。デフォルト・ポートの登録は先に完了しておく必要があります。
  3. WLSTから、デフォルト・ポートより上のポート番号から最大ポート番号までのポートごとに登録を追加します。各登録のconnectionName値とcollectorPort値を変更します。
    次に例を示します。
    createAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1", connectionName="collector31315", collectorPort=31315, isEnabled=1, default=0, isUnicast=1, collectorHost="localhost", timeout=30)
    
    createAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1", connectionName="collector31316", collectorPort=31316, isEnabled=1, default=0, isUnicast=1, collectorHost="localhost", timeout=30)
    
  4. WLSTを使用して、すべての分析登録について詳細をリストして確認します。
    listAnalyticsCollectorConnections(appName="webcenter", server="WC_Portal1")
    
    ------------------
    Collector31314
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31314
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    ------------------
    Collector31315
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31315
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    ------------------
    Collector31316
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31316
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    
  5. WLSTを使用して、デフォルトの(現在アクティブな)分析登録について詳細をリストします。
    次に例を示します。
    listDefaultAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1")
    
    ------------------
    Collector31314
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31314
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    

    注意:

    この例では、ポート: 31314 (デフォルト・ポート)を示しています。複数の登録が作成されていますが、ポータルの分析登録は代替接続/ポートにまだフェイルオーバーされていません。マシンごとに起動される最初のポータル管理対象サーバーには、デフォルト・ポートでリスニングしている分析コレクタがあります。
  6. すべてのWC_Portaln管理対象サーバーを再起動して、変更を有効にします。これは、同時に実行することも、ローリング方式で実行することも可能です。
    例 - 同時:
    shutdown('Portal_Cluster', 'Cluster', force='true', block='true')
    start('Portal_Cluster',  'Cluster', block='true')
    
    例 - ローリング方式(停止なし):
    shutdown('WC_Portal1', force='true', block='true')
    start('WC_Portal1', block='true')
    
    shutdown('WC_Portal2', force='true', block='true')
    start('WC_Portal2', block='true')
    

15.13.2.3 ポータルのデフォルト分析登録のフェイルオーバー

現在デフォルトの分析コレクタ・インスタンスがある管理対象サーバーについてポータル管理対象サーバー障害が発生した場合、ポータルのデフォルト分析登録を更新して、できるだけ早くポータル・サーバーを再起動する必要があります。

そうなるまで、そのマシンの残りのポータル・インスタンスに対する分析収集は、デフォルト・ポートのコレクタとやり取りして分析メトリックを記録することができません。同時にデフォルトでありアクティブである登録は1つのみです。

デフォルト分析登録のフェイルオーバーは手動プロセスです。変更は環境全体にわたるものですが、各ポータル・サーバー・インスタンスの再起動時にのみ有効になります。

デフォルト分析登録を変更するには、次の手順を実行します。

  1. 次のように、WLSTを使用してドメインの管理サーバーに接続します。
    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    connect("weblogic_admin_username", "weblogic_admin_pwd", "t3://ADMINVHN:7001")
  2. WLSTを使用して、デフォルトの(現在アクティブな)分析登録について詳細をリストします。
    listDefaultAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", server="WC_Portal1")
    
    ------------------
    Collector31314
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31314
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    
  3. WLSTによって使用可能な分析登録をリストし、別のコレクタ名を選択してデフォルトとして設定します。
    listAnalyticsCollectorConnections(appName="webcenter", server="WC_Portal1")
    
    ------------------
    Collector31314
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31314
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    ------------------
    Collector31315
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31315
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    ------------------
    Collector31316
    ------------------
    Cluster Name / Host Name: localhost
    Port: 31316
    Timeout: 30
    Unicast: true
    Enabled: true
    
  4. WLSTを使用して、デフォルト分析登録を更新します。
    setDefaultAnalyticsCollectorConnection(appName="webcenter", name="Collector31315")
  5. すべてのWC_Portaln管理対象サーバーを再起動して、変更を有効にします。これは、同時に実行することも、ローリング方式で実行することも可能です。
    例 - 同時:
    shutdown('Portal_Cluster', 'Cluster', force='true', block='true') 
    start('Portal_Cluster', 'Cluster', block='true')
    例 - ローリング方式(停止なし):
    shutdown('WC_Portal1', force='true', block='true') 
    start('WC_Portal1', block='true')  
    
    shutdown('WC_Portal2', force='true', block='true') 
    start('WC_Portal2', block='true')

15.14 REST APIの構成

この項では、REST APIの構成手順について説明します。

WebCenter Portal REST APIを使用する場合、この項で説明するコマンドを実行してサーバー側の資格証明ストア構成を確認します。

これらの資格証明エントリは、WebCenter Portalのドメイン拡張の一環としてすでに構成されている必要があります。

RESTセキュリティ・トークンが正しく機能できるようにする、資格証明ストア内のシード・エントリを確認するには、次のWLSTコマンドを実行します。

注意:

資格証明マップがすでに存在する場合は、JPS-01007例外メッセージが戻されます。これにより、構成を確認します。
  1. 次のように、コマンドラインのOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して管理サーバーに接続します。
    ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
    connect('weblogic_admin_username','weblogic_admin_pwd','t3://ADMINVHN:7001')
  2. 次のWLSTのコマンドを実行して、資格証明ストアを構成します。
    createCred(map="o.webcenter.jf.csf.map", key="keygen.algorithm", 
         user="keygen.algorithm", password="AES") 
    createCred(map="o.webcenter.jf.csf.map", key="cipher.transformation", 
         user="cipher.transformation", password="AES/CBC/PKCS5Padding")
後で、OAMでRESTポリシーを構成する必要があります。

15.15 拡張したドメイン用のOracle HTTP Serverの構成

次の項では、パブリックURLおよび内部URLの両方のリクエストを、エンタープライズ・トポロジ内の正しクラスタにルーティングするようにOracle HTTP Serverインスタンスを構成する方法について説明します。

15.15.1 Oracle WebCenter Portalクラスタ用のOracle HTTP Serverの構成

Oracle WebCenter Portalクラスタにリクエストを正しくルーティングするようにWeb層のOracle HTTP Serverインスタンスを構成するには、次の手順を使用して、wcp.example.com仮想サーバーのパラメータを作成して定義するOracle HTTP Server構成ファイルを追加作成します。

この手順では、「アプリケーション層にリクエストをルーティングするためのOracle HTTP Serverの構成」で説明されているOracle HTTP Server構成タスクが実行済であることを想定しています。

リクエストが正しくルーティングされるように仮想ホスト構成ファイルを作成する手順は次のとおりです。

  1. WEBHOST1にログインし、ディレクトリを最初のOracle HTTP Serverインスタンス(OHS1)の構成ディレクトリに変更します。
    cd OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1/moduleconf/
    
  2. wcp_vh.confファイルを編集し、次のディレクティブをファイルの終わり近く、最終行の<VirtualHost>のすぐ上に追加します。
    # WebCenter Portal Application (previously called Spaces) 
    <Location /webcenter>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    <Location /webcenterhelp>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    <Location /rss>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    <Location /rest>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    # Discussions
    <Location /owc_discussions>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9003,WCPHOST2:9003
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    <Location /portalTools>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9002,WCPHOST2:9002
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    <Location /wsrp-tools> 
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9002,WCPHOST2:9002
        WLProxySSL ON
        WLProxySSLPassThrough ON
    </Location>
    
    </VirtualHost>
    
  3. wcp_vh.confファイルをWEBHOST2上の2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs2)の構成ディレクトリにコピーします。
    scp OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1/moduleconf/wcp_vh.conf \
    WEBHOST2:/OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs2/moduleconf/wcp_vh.conf
  4. WEBHOST2にログインし、ディレクトリを2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs2)の構成ディレクトリに変更します。
    cd OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs2/moduleconf/
  5. wcp_vh.confを編集して、<VirtualHost>ディレクティブ内のWEBHOST1への参照をWEBHOST2への参照に変更します。
  6. 両方のOracle HTTP Serverを再起動します。

15.15.2 WebLogicプロキシ・プラグインの構成

リクエストがOracle HTTP Serverインスタンスを介して正しくルーティングされることを検証するには、構成したクラスタのWebLogic Plug-In Enabledパラメータを前もって設定する必要があります。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
  2. 「ドメイン構造」ペインで「環境」ノードを開きます。
  3. 「チェンジ・センター」で「ロックして編集」をクリックします。
  4. 「クラスタ」をクリックします。
  5. Oracle HTTP Serverからのリクエストをプロキシ設定する、クラスタを選択します。

    「構成: 一般」タブが表示されます。

  6. 「詳細」セクションまでスクロール・ダウンして、開きます。
  7. 「WebLogicプラグインの有効化」「はい」に設定します。
  8. 「保存」をクリックします。
  9. 直近のドメイン拡張で複数のクラスタをデプロイした場合は、すべてのクラスタが一貫して更新されるまで、手順4から8を繰り返します。
  10. 「チェンジ・センター」の「変更のアクティブ化」をクリックします。
  11. この章で変更したすべてのクラスタのすべての管理対象サーバーを再起動します。

15.15.3 ロード・バランサによるOracle WebCenter Portalパブリック・サービスURLの検証

Oracle HTTP Server仮想ホストの構成を検証し、ハードウェア・ロード・バランサがOracle HTTP Serverインスタンスを経由してアプリケーション層にパブリック・サービス・リクエストをルーティングできることを確認する手順は次のとおりです。

  1. 管理コンソールでサーバーの状態がRunningとして報告されていることを確認します。

    サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。

  2. 次のURLにアクセスできることを確認します。

15.15.4 内部WebCenterサービス用のHTTPサーバーの構成

内部Oracle WebCenterサービスにリクエストを正しくルーティングするようにWeb層のOracle HTTP Serverインスタンスを構成するには、次の手順を使用して、既存のwcpinternal_vh.confファイルを編集します。

この手順では、「アプリケーション層にリクエストをルーティングするためのOracle HTTP Serverの構成」で説明されているOracle HTTP Server構成タスクが実行済であることを想定しています。

リクエストが正しくルーティングされるように仮想ホスト構成ファイルを編集する手順は次のとおりです。

  1. WEBHOST1にログインし、ディレクトリを最初のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs1)の構成ディレクトリに変更します。
    cd OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1/moduleconf/
    
  2. wcpinternal_vh.confファイルを編集し、次のディレクティブをファイルの終わり近く、最終行の<VirtualHost>のすぐ上に追加します。
    # WebCenter Portal Application Services
    
    <Location /webcenter>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF 
    </Location>  
    
    <Location /webcenterhelp>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /rss>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /rsscrawl>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /sesUserAuth>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /rest>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Discussions
    <Location /owc_discussions>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9003,WCPHOST2:9003
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Portlets
    <Location /pagelets>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9002,WCPHOST2:9002
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /portalTools>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9002,WCPHOST2:9002
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    <Location /wsrp-tools>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9002,WCPHOST2:9002
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    # Collector
    <Location /collector>
        WLSRequest ON
        WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
        WLProxySSL OFF
        WLProxySSLPassThrough OFF
    </Location>
    
    </VirtualHost>
    
  3. wcpinternal_vh.confファイルをWEBHOST2上の2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs2)の構成ディレクトリにコピーします。
    scp OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs1/moduleconf/wcpinternal_vh.conf \
    WEBHOST2:/OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs2/moduleconf/wcpinternal_vh.conf
  4. WEBHOST2にログインし、ディレクトリを2つ目のOracle HTTP Serverインスタンス(ohs2)の構成ディレクトリに変更します。
    cd OHS_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/OHS/ohs2/moduleconf/
  5. wcpinternal_vh.confファイルを編集して、<VirtualHost>ディレクティブ内のWEBHOST1の参照からWEBHOST2の参照に変更します。
  6. 両方のOracle HTTP Serverを再起動します。

15.15.5 ロード・バランサによるOracle WebCenter Portal内部サービスURLの検証

Oracle HTTP Server仮想ホストの構成を検証し、ハードウェア・ロード・バランサがOracle HTTP Serverインスタンスを経由してアプリケーション層に内部サービス・リクエストをルーティングできることを確認する手順は次のとおりです。

  1. 管理コンソールでサーバーの状態がRunningとして報告されていることを確認します。

    サーバーのステータスが「起動しています」または「再開中です」である場合は、「起動済み」になるまで待ちます。「管理」「失敗」などの別のステータスが表示される場合は、サーバーの出力ログ・ファイルを調べ、エラーがないか確認します。

  2. 次のURLにアクセスできることを確認します。
    • http://wcpinternal.example.com/rss

    • http://wcpinternal.example.com/rest/api/resourceIndex

    • http://wcpinternal.example.com/pagelets

    • http://wcpinternal.example.com/portalTools

    • http://wcpinternal.example.com/wsrp-tools

    • http://wcpinternal.example.com/owc_discussions

    • http://wcpinternal.example.com/collector

15.16 外部サービス用のWebCenter Portalの構成

この項では、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して、WebCenter Portalアプリケーション用に外部のツールおよびサービスを構成する方法を説明します。多くの外部サービスでは、WebCenter Portalアプリケーションとバックエンド・サーバー間に接続を設定する必要があります。

15.16.1 WebCenter Portal、ディスカッションおよびポートレット・プロデューサ・アプリケーション用デフォルトWebサービス・ポリシーの構成

Oracle WebCenter Portalのインストール後に、デフォルトのOracle Web Services Manager (OWSM)セキュリティ・ポリシーを次にアタッチする必要があります。

  • WebCenter Portalアプリケーション(webcenter)

  • ディスカッション・アプリケーション(owc_discussions)

  • WebCenterサービス・ポートレット・プロデューサ(services-producer)

  • WSRPツール・プロデューサ(wsrp-tools)

これらのWebサービス・エンド・ポイントに対するセキュリティ・ポリシーは出荷時には構成されていないため、これらの手順が必要になります。

デフォルトのWebサービス・セキュリティ・ポリシーをアタッチする手順は次のとおりです。
  1. WC_Portal1WC_Portal2WC_Collaboration1WC_Collaboration2WC_Portlet1およびWC_Portlet2管理対象サーバーが起動し、稼働していることを確認します。
  2. 次のWebLogic Scripting Toolを起動します。
    WCPHOST1> ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
  3. 管理者として管理サーバーに接続します。
  4. WLSTコマンドを実行し、デフォルトのOWSMセキュリティ・ポリシー(oracle/wss10_saml_token_service_policy)を次の各エンド・ポイントにアタッチします。
    • WebCenter Portalアプリケーション(webcenter)

    • ディスカッション・アプリケーション(owc_discussions)

    • WebCenterサービス・ポートレット・プロデューサ(services-producer)

    • WSRPツール・プロデューサ(wsrp-tools)

    注意:

    このトピックの例では、ご使用の環境のドメイン名および管理対象サーバー名を使用してアプリケーション・パスを構成します。次の例では、ドメイン名wcedgを使用しています。

    1. デフォルトのOWSMセキュリティ・ポリシーをクラスタ内の各サーバー(WC_Collaboration1とWC_Collaboration2)上のディスカッションWebサービスにアタッチするには、次のWLSTコマンドを実行し、指定の箇所に正しいドメイン名を代入します。
      attachWebServicePolicy(application='/domain_name/WC_Collaboration1/owc_discussions', moduleName='owc_discussions', moduleType='web', serviceName='OWCDiscussionsServiceAuthenticated', subjectName='OWCDiscussionsServiceAuthenticated', policyURI='oracle/wss10_saml_token_service_policy')
      
      
    2. デフォルトのOWSMセキュリティ・ポリシーをクラスタ内の各サーバー(WC_Portlet1とWC_Portlet2)上のWSRPツール・プロデューサのWebサービス・エンド・ポイントにアタッチするには、次のWLSTコマンドを実行します。
      attachWebServicePolicy(application='/domain_name/WC_Portlet1/wsrp-tools', moduleName='wsrp-tools', moduleType='web', serviceName='WSRP_v2_Service', subjectName='WSRP_v2_Markup_Service', policyURI='oracle/wss10_saml_token_service_policy')
      
      
  5. WC_Portal1WC_Portal2WC_Collaboration1WC_Collaboration2WC_Portlet1およびWC_Portlet2管理対象サーバーを再起動します。

15.16.2 ディスカッション・サーバーの接続の構成

WebCenter Portalでディスカッションまたはお知らせを提供するには、アプリケーションをディスカッション・サーバーに接続する必要があります。WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントで接続を構成するには、次の値が必要です。

  • ディスカッション・サーバーのURL: http://wcpinternal.example.com/owc_discussions

  • ディスカッション管理ユーザー: LDAPのWebCenter Portalの管理ユーザー名(weblogic_wcpなど)

  • ディスカッション管理パスワード: WebCenter Portalの管理ユーザー・パスワード

  • 認証されたユーザーのWebサービス・ポリシーURI: WSS 1.0 SAMLトークン・クライアント・ポリシー

ディスカッション・サーバーには、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して接続できます。

詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のお知らせおよびディスカッションの管理に関する項を参照してください。

15.16.2.1 Fusion Middleware Controlを使用したディスカッション・サーバーの接続の作成

ディスカッション・サーバーにFusion Middleware Controlを使用してWebCenter Portalアプリケーションを接続するには、次の手順を実行します。
  1. アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーが最低1つは起動し、稼働していることを確認します。

    たとえば、WC_Portal管理対象サーバーのいずれかを確認します。

  2. 次のURLでEnterprise Manager Fusion Middleware Controlコンソールにログオンします。
    http://ADMINVHN:7001/em
  3. WebCenter Portalアプリケーションのホーム・ページに移動します。

    たとえば、WebCenter Portalアプリケーションのホーム・ページに移動するには、「ターゲット・ナビゲーション」を開き、「WebCenter」「ポータル」「サーバー」WebCenter Portal (WC_Portal1)の順に選択します。

  4. WebCenter Portalのドロップダウン・メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。
  5. 「ディスカッションおよびお知らせ」をクリックし、「追加」をクリックします。
  6. 「ディスカッションおよびお知らせ接続の追加」画面で、次のように設定します。
    • 接続名: DFConnection

    • アクティブな接続: 接続を有効にする場合は、このチェック・ボックスを選択します。

    • サーバーURL: http://wcpinternal.example.com/owc_discussions

    • 管理者ユーザー名: LDAPのWebCenter Portalの管理ユーザー名(weblogic_wcなど)

    • 認証されたユーザーのWebサービス・ポリシーURI: 「WSS 1.0 SAMLトークン・クライアント・ポリシー」(oracle/wss10_saml_token_client_policy)を選択します。

  7. 「OK」をクリックして設定を保存します。
  8. アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動します。

    WebCenter Portalアプリケーションの場合、Portal_Cluster内の管理対象サーバーをすべて再起動します。

15.16.2.2 WLSTを使用したディスカッション・サーバーの接続の作成

Fusion Middleware Controlではなくコマンドラインを使用する場合は、WebLogic Scripting Toolを使用してWebCenter Portalアプリケーションをディスカッション・サーバーに接続できます。

  1. 次のWebLogic Scripting Toolを起動します。
    WCPHOST1> ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh
  2. WLSTで、管理者として接続します。

    次に例を示します。

    connect("weblogic_wcp","admin password","ADMINVHN:7001")
  3. createDiscussionForumConnectionコマンドを使用し、ディスカッション・サーバーに接続します。

    次に例を示します。

    createDiscussionForumConnection(appName="webcenter",name="DFConnection",
    url="http://wcpinternal.example.com/owc_discussions",
    adminUser="weblogic_wcp",default=1,policyURIForAuthAccess="oracle/wss10_saml_token_client_policy",server="WC_Portal1")

    webcenterはWC_Portal1にデプロイされたWebCenter Portalアプリケーションの名前であり、weblogic_wcはディスカッション・サーバーの管理ユーザーの名前です。

    詳細は、『WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』のcreateDiscussionForumConnectionに関する項を参照してください。

  4. アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動します。

    WebCenter Portalアプリケーションの場合、Portal_Cluster内の管理対象サーバーをすべて再起動します。

15.16.3 コンテンツ・サーバーの接続の構成

Oracle WebCenter Portalは、ファイルのアップロード、ファイルとフォルダの作成と管理、ファイルのチェックアウト、バージョン管理を含む、コンテンツ管理とストレージ機能をサポートします。

WebCenter Portalでコンテンツ統合を提供するには、WebCenter Content Serverの接続を1つ以上構成し、それをデフォルト接続(アクティブまたはプライマリ接続と呼ばれることもあります)としてマークする必要があります。要件の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalのインストールと構成』のOracle WebCenter Content Serverの要件に関する項を参照してください。

WebCenter Portal Content Managerコンポーネント・ファイルのアップロードに対して高可用性を保証するには、追加構成が必要です。

15.16.3.1 WebCenter PortalアプリケーションへのOracle WebCenter Contentの登録

Oracle WebCenter Content ServerをWebCenter Portalアプリケーションに登録する手順を示します。

注意:

Content Serverの登録の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイドのツールおよびサービス用のバックエンド・データ・リポジトリの構成に関する項を参照してください。

手順は次のとおりです。
  1. Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインし、アプリケーションのホーム・ページに移動します。

    たとえば、WebCenter Portalのホーム・ページに移動するには、「WebCenter」「ポータル」「サーバー」WebCenter Portal (WC_Portal1)の順に開きます。

    注意:

    複数のWebCenter Portalエントリが表示されます(WebLogic管理対象サーバーごとに1つ)。いずれかを選択します。この項でのアプリケーション登録は、ポータル全体に適用されます。
  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。
  3. 「WebCenterサービス構成」ページのサービスのリストから、「コンテンツ・リポジトリ」を選択します。
  4. 新しいコンテンツ・リポジトリに接続するには、「追加」をクリックします。
  5. この接続の一意の名前を入力し、コンテンツ・リポジトリ・タイプを指定して、この接続をアプリケーションのアクティブな(またはデフォルトの)接続にするかどうかを指定します。
    • 接続名

      このコンテンツ・リポジトリ接続の一意の名前を入力します。名前は、WebCenter Portalアプリケーション内で(すべての接続タイプにわたって)一意である必要があります。

    • リポジトリ・タイプ

      接続先のリポジトリのタイプとして「Oracle Content Server」を選択します。

    • アクティブな接続

      これをWebCenter Portalアプリケーションのデフォルトのコンテンツ・リポジトリにします。

      WebCenter Portalアプリケーションを複数のコンテンツ・リポジトリに接続して、すべての接続を使用することができます。1つの接続をデフォルト(またはアクティブな)接続に指定する必要があります。

  6. WebCenter Portalのコンテンツ・リポジトリの詳細を追加入力します。
    • コンテンツ管理者

      このContent Serverインスタンスに対する管理者権限を持つユーザー名を入力します。このユーザーは、WebCenter Portalコンテンツ用のフォルダの作成および保守、さらにコンテンツ・アクセス権の管理に使用されます。デフォルトはsysadminです。ここで、有効な管理ユーザーを構成します。WebCenter Portalユーザーにかわって操作を実行するには、この接続に対する管理権限が必要です。

    • ポータル・サーバー識別子

      WebCenter Portalのすべてのコンテンツが格納されるルート・フォルダを入力します。まだ存在しないコンテンツ・リポジトリ・フォルダを指定するには、/foldernameの形式を使用します。たとえば、/MyWebCenterPortalです。ルート・フォルダは、ルート自体である/にはできず、アプリケーション全体で一意である必要があります。指定したフォルダはアプリケーションの起動時に作成されます。無効なエントリの例: //foldername//foldername/subfolder

    • セキュリティ・グループ

      このコンテンツ・リポジトリ内のWebCenter Portalアプリケーションに対して一意の名前を入力します。たとえば、MyWebCenterPortalAppです。

      名前は、先頭がアルファベットで、その後はアルファベットまたはアンダースコアの任意の組合せである必要があります。文字列は、14文字以下である必要があります。

      この名前は、複数のWebCenter Portalアプリケーションが同じコンテンツ・リポジトリを共有している場合にデータを区別するために使用され、アプリケーション間で一意であることが必要です。また、ドキュメント関連のワークフロー、そのポータル・アプリケーションで作成されたすべてのデータが格納されるセキュリティ・グループおよびセキュリティ・ロールを指定するため、また特定のWebCenter Portalインスタンスに対するユーザー権限およびデフォルト属性をストライプするために使用されます。

  7. コンテンツ・リポジトリの接続の詳細を入力します。
    • RIDCソケット・タイプ

      「ソケット」を選択すると、Content Serverとの接続に、intradocソケットが使用されます。

      クライアントIPアドレスは、Content Serverで許可されたアドレスのリストに追加する必要があります。この場合、クライアントはOracle WebCenter Portalを実行しているマシンです。

    • サーバー・ホスト

      /csへのリクエストで利用可能なすべてのコンテンツ・サーバー・ノードを使用できるように、ここにはロード・バランサのアドレス(wcpinternal.example.com)を入力します。

      ロード・バランサで構成された仮想ホストのIPアドレスとロード・バランサのSelf-IPをContent Serverの着信ソケット接続アドレス・セキュリティ・フィルタに追加する必要があります。

      注意:

      まだ実行していない場合、WebCenter Contentトラフィックをルーティングする方法のルールを、次のようにロード・バランサに追加します。

      (LBR)10.110.10.135:6300 -> 10.110.10.23:4444 (WCCHOST1) & 10.110.10.24:4444 (WCCHOST2)
    • サーバー・ポート

      Content Serverがリスニングするポート6300を入力します。

    • 接続タイムアウト(ミリ秒)

      接続タイムアウト・メッセージを発行するまで、Content Serverへのログインを許可する時間の長さ(ミリ秒)を指定します。タイムアウトが設定されていない場合、ログイン操作の時間制限はありません。環境に応じた適切なタイムアウトを選択します。たとえば、60000です。

    • 接続タイムアウト

      「アイデンティティ伝播」を選択します。このエンタープライズ・デプロイメントでは、Content ServerとWebCenter Portalアプリケーションは、ユーザーの認証に同じアイデンティティ・ストアを使用します。

    • Webコンテキスト・ルート

      Content ServerのWebサーバー・コンテキスト・ルートとして/csを入力します。

    • 管理者ユーザー名

      このOracle Content Serverインスタンスに対する管理者権限を持つユーザー名を入力します。このユーザーは、プロファイルに基づくコンテンツ・タイプ情報のフェッチおよびWebCenter Portalキャッシュ無効化のためのドキュメント変更の追跡に使用されます。デフォルトはsysadminです。

    • 管理者のパスワード

      空のままにします。「管理者のパスワード」の値は、socketTypewebに設定した場合のみ必要です。

  8. 「OK」をクリックして、この接続を保存します。
  9. 新しい(アクティブな)接続の使用を開始するには、WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。

15.16.3.2 高可用性のためのWebCenter Portal Content Manager MBeanの構成

WebCenter Portal Content Managerのコンポーネントおよびタスク・フローでは、WebCenter ContentリモートUI (RUI) APIを使用してコンテンツ統合機能を提供します。これらのライブラリはPortalのインストールに直接組み込まれる一方で、特定のMBean構成設定を高可用性アーキテクチャ内のフェイルセーフ・ランタイム用に変更する必要があります。

ポータル・アプリケーションのADFConfig:WccAdfConfigurationおよびADFConfig:ADFcConfigアプリケーション定義MBeanについて、次の属性を変更して検証します。

  • ADFConfig:ADFcConfig:

    • AdfScopeHaSupport

  • ADFConfig:WccAdfConfiguration:

    • ClusterCompatible

    • TemporayDirectory

高可用性環境でポータルがクラスタ化される場合、指定されたアップロード一時ディレクトリを全ポータル・ノードの共有ディスク・ボリューム上にある共通のディレクトリ場所に構成する必要があります。

  1. ORACLE_RUNTIME共有ボリュームに、Portal Content Managerのコンポーネント・アップロード場所固有のフォルダを作成します。
    mkdir -p ORACLE_RUNTIME/DOMAIN_NAME/Portal_Cluster/wccAdfUpload
    

    たとえば、次のようにします。

    mkdir -p /u01/oracle/runtime/wcedg/Portal_Cluster/wccAdfUpload
    
  2. Fusion Middleware Controlにweblogic_wcpとしてログインします。
  3. 「WebLogicドメイン」メニューから「システムMBeanブラウザ」を選択します。
  4. 「アプリケーション定義のMBean」で、WccAdfConfiguration属性に移動します(oracle.adf.share.config「サーバー: WC_Portal1」「アプリケーション: webcenter」ADFConfigADFConfigADFConfigWccAdfConfiguration)。

    注意:

    このMBean値は、任意のポータル・サーバー・インスタンスから1回のみ設定する必要があり、すべてのインスタンスに適用されます。
  5. ClusterCompatible属性の値がtrueであることを確認します。
  6. 「一時ディレクトリ」属性を前述の共有ストレージで作成したディレクトリに設定します。

    「一時ディレクトリ」属性には、WCPHOST1とWCPHOST2の両方がこのディレクトリ下に格納されたアップロード・ファイルにアクセスできるように、ディレクトリを設定する必要があります。

    たとえば、次のようにします。

    /u01/oracle/runtime/wcedg/Portal_Cluster/wccAdfUpload
    
  7. 「適用」をクリックします。
  8. 次の確認メッセージを待機します。
    Attributes "TemporaryDirectory" have been updated successfully.
  9. 同じ「アプリケーション定義のMBean」パスで、ADFcConfiguration Beanをクリックします。
  10. 「アプリケーション定義のMBean」で、ADFcConfiguration属性に移動します(oracle.adf.share.config「サーバー: WC_Portal1」「アプリケーション: webcenter」ADFConfigADFConfigADFConfigADFcConfiguration)。
  11. AdfScopeHASupport属性の値がtrueに設定されていることを確認し、必要に応じて更新します。
  12. 値を更新した場合は、「適用」をクリックしてページ上部に確認メッセージが表示されることを確認します。
  13. 2レベル上のadf-config MBeanに移動して、保存操作を起動します。oracle.adf.share.config「サーバー: WC_Portal1」「アプリケーション: webcenter」ADFConfigADFConfigの順にクリックします。
  14. 操作」タブをクリックします。
  15. 「操作」タブ・ビューの「名前」列の「保存」リンクをクリックします。
  16. 「操作: 保存」ページで、「起動」をクリックして、前回の保存操作以降に行われたすべてのMBeanの変更をコミットします。
  17. ページ上部に確認メッセージが表示されることを確認し、「戻り」をクリックします。
  18. ポータル・クラスタ内のすべての管理対象サーバーを再起動します。

15.16.4 ポートレット・プロデューサの登録

WebCenter Portalアプリケーションに、すぐに使用できるいくつかのポートレット・プロデューサを登録できます。WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントでは、必要なプロデューサのURLは次のとおりです。

  • WSRPプロデューサURL: http://wcpinternal.example.com/wsrp-tools/portlets/wsrp2?WSDL

  • WebClippingプロデューサURL: http://wcpinternal.example.com/portalTools/webClipping/providers

  • OmniPortletプロデューサURL: http://wcpinternal.example.com/portalTools/omniPortlet/providers

ポートレット・プロデューサは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して登録できます。

15.16.4.1 Fusion Middleware Controlを使用したすぐに使用できるポートレット・プロデューサの登録

Fusion Middleware Controlを使用してポートレット・プロデューサを登録する方法の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』の「ポートレット・プロデューサの管理」を参照してください。

15.16.4.2 WLSTを使用したすぐに使用できるポートレット・プロデューサの登録

WLSTを使用し、すぐに使用できるポートレット・プロデューサを登録するには、次の手順を実行します。
  1. 次のWebLogic Scripting Toolを起動します。
    WCPHOST1> ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh
  2. WLSTで、管理者として接続します。

    次に例を示します。

    connect("weblogic_wcp","admin password","t3://ADMINVHN:7001",server="WC_Portal1")
  3. すぐに使用できる3つのWSRPおよびPDK-Javaプロデューサをすべて登録します。

    次に例を示します。

    registerOOTBProducers(producerHost='wcpinternal.example.com',producerPort=80, appName='webcenter', server='WC_Portal1')

    webcenterは、WC_Portal1にデプロイされたWebCenter Portalアプリケーションの名前です。

    『WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』のregisterOOTBProducersに関する項も参照してください。

15.16.5 ページレット・プロデューサの登録

WSRP、Oracle JPDKポートレットおよびOpenSocialガジェットをWebCenter Portalでページレットとして公開するには、ページレット・プロデューサを登録する必要があります。WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントでは、必要なページレット・プロデューサのURLは次のとおりです。

http://wcpinternal.example.com/pagelets

ページレット・プロデューサは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して登録できます。

15.16.5.1 Fusion Middleware Controlを使用したページレット・プロデューサの登録

Fusion Middleware Controlを使用してページレット・プロデューサを登録するには:

  1. Fusion Middleware Controlにweblogic_wcpとしてログインし、WebCenter Portalのホーム・ページに移動します。

    注意:

    Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでWebCenterリソースを管理する場合、リモートLDAPオーセンティケータ(weblogic_wcpなど)で作成されたWebCenter固有の管理ユーザーを使用することをお薦めします。詳細は、エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成を参照してください。

    詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のWebCenter Portalのホームページへの移動に関する項を参照してください。

  2. 「WebCenter Portal」メニューから、「プロデューサの登録」を選択します。

  3. 次の表に示すように、ページレット・プロデューサの接続詳細を入力します。

    フィールド 説明

    接続名

    このページレット・プロデューサのインスタンスをアプリケーション内で識別するための一意の名前。名前は、すべてのWebCenter Portal接続タイプにおいて一意である必要があります。ここで指定した名前は、「UIコンポーネント」→「ページレット・プロデューサ」フォルダにあるコンポーザに表示されます(デフォルト)。

    プロデューサ・タイプ

    「ページレット・プロデューサ」を選択します。

    サーバーURL

    ページレット・プロデューサへのURL。URLには、完全修飾ドメイン名を含める必要があります。次の構文を使用します。

    <protocol>://<host_name>:<port_number>/pagelets/

    次に例を示します。

    http://wcpinternal.example.com/pagelets/

    ページレットにセキュアなデータが含まれている場合、登録するURLでhttpsプロトコルを使用する必要があります。次に例を示します。

    https://wcp.example.com/pagelets/

    コンテキスト・ルートは、必要に応じて/pagelets/から変更できます。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のページレット・プロデューサの別のコンテキストへの再デプロイに関する項を参照してください。

    注意: WebCenter Portalでは、ページレット・プロデューサのURLがOAMによって保護されている場合、ページレット・カタログへのURLを除外する(アクセス制御なしで直接マップする)必要があります。そうしないと、RESTを使用した場合にカタログが空白になります。ページレット・カタログのURLは、http://<host_name>:<port_number>/ pagelets/api/v2/ensemble/pageletsです

  4. 「OK」をクリックします。新しいプロデューサが接続表に表示されます。

15.16.5.2 WLSTを使用したページレット・プロデューサの登録

WLSTを使用し、すぐに使用できるページレット・プロデューサを登録する手順は次のとおりです。

  1. 次のWebLogic Scripting Toolを起動します。

    WCPHOST1> ORACLE_COMMON_HOME/common/bin/wlst.sh

  2. WLSTで、管理者として接続します。

    たとえば、次のようにします。

    connect("weblogic_wcp","admin password","t3://ADMINVHN:7001",server="WC_Portal1")

  3. 次のコマンドを入力して、ページレット・プロデューサを登録します。

    registerPageletProducer(appName='webcenter', name='PageletProducer', url='http://wcpinternal.example.com/pagelets', server='WC_Portal1')

コマンドの構文と例は、WebCenter WLSTコマンド・リファレンスregisterPageletProducerに関する項を参照してください。

WLSTを使用して、現在の接続詳細を表示または編集することもできます。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行に関する項を参照してください。

15.16.6 検索サービスの構成

『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のOracle SES検索の管理に関する項の手順を使用して、Oracle Secure Enterprise Search (Oracle SES)のサービスとクローラを構成できます。

次の点を確認します。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のOracle SES - 構成に関する項の説明のとおり、Oracle Secure Enterprise SearchはOracle Internet Directoryに登録され、WebCenter PortalアプリケーションはOracle SESの信頼できるエンティティとして構成されています。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のOracle SES接続の設定に関する項の説明のとおり、WebCenter PortalアプリケーションとOracle Secure Enterprise Searchの間には接続が存在します。

次に示すように、新しいURLがいずれも、wcinternal_vh.confファイルのwcpinternal.example.comホストに追加されていることを確認します。

<Location /rsscrawl>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location>

<Location /sesUserAuth>
    WLSRequest ON
    WebLogicCluster WCPHOST1:9001,WCPHOST2:9001
    WLProxySSL OFF
    WLProxySSLPassThrough OFF
</Location> 

15.16.7 SMTPメール・サーバー用のOracle WebCenter Portal通知の構成

WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメントで、メールを使用して通知を送信することにした場合、企業のメール・サーバーへの接続を構成し、送信されたメールが正しく表示されるように固有のパラメータをいくつか指定する必要があります。

メール・サーバーおよびビジネス要件について不足なく構成するには、このタスクを完了する前に、必須およびオプションの構成とパラメータに関する詳細を『Oracle WebCenter Portalの管理』の「メールの管理」で確認してください。

メール・サーバーは、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して登録できます。

15.16.7.1 Fusion Middleware Controlを使用したメール・サーバーの登録

Fusion Middleware Controlを使用してメール・サーバーを登録する方法の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のFusion Middleware Controlを使用したメール・サーバーの登録に関する項を参照してください。

15.16.7.2 WLSTを使用したメール・サーバーの登録

WLSTコマンドのcreateMailConnectionを使用して、メール・サーバーの接続を作成します。
  1. 次のWebLogic Scripting Toolを起動します。
    ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh
  2. 管理サーバーに接続します。

    次に例を示します。

    connect('weblogic_wcp','admin password','t3://ADMINVHN:7001')
  3. メール・サーバー用の外部アプリケーション接続を登録します。
    createMailExtAppConnection(appName='webcenter', name='CorpMailServer', displayName='Corporate Mail Server', server='WC_Portal1')
  4. メール・サーバー接続を登録します。
    createMailConnection(appName='webcenter', name='NotificationSharedConn', smtpHost='mail.example.com', smtpPort=25, smtpSecured=0, 
    timeout=10, default=1,appId='CorpMailServer', server='WC_Portal1')

    注意:

    配信リストを通知する機能など、その他の機能は使用可能であり、メール・サーバーおよびビジネス・ニーズよっては必須になることもあります。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のメールの管理に関する項を参照してください。

  5. 必須のメール・サーバー接続プロパティを設定します。

    これらのプロパティは、特定のメール・アドレスが外部アプリケーションとメール・サーバーで同じであることを保証します。これらのプロパティはメール接続に追加され、メールで「送信元」「表示名」および「返信先」の各フィールドに使用されます。

    次に例を示します。

    setMailConnectionProperty(appName='webcenter', name='NotificationSharedConn', key='mail.user.emailAddress', value='john.doe@example.com')
    
    setMailConnectionProperty(appName='webcenter', name='NotificationSharedConn', key='mail.user.displayName', value='John Doe')
    
    setMailConnectionProperty(appName='webcenter', name='NotificationSharedConn', key='mail.user.replyToAddress', value='feedback@example.com')
  6. Exchange 2007についてのみ、汎用配信リストを作成します。そのためには、mail.exchange.dl.group.typeプロパティの値を2 (デフォルト値)から8に更新する必要があります。

    次のように、mail.exchange.dl.group.typeメール・プロパティに値8を指定します。

    setMailServiceProperty(appName='webcenter', property='mail.exchange.dl.group.type', value='8')

    アプリケーションで、要求時にユーザーID情報をメール送信する機能を備えた自己登録ページを用意している場合、ここで選択した外部アプリケーションに対してパブリック資格証明が構成されていることを確認してください。パブリック資格証明が定義されていない場合、要求時にユーザーにメールが送信されません。WebCenter Portalでは、デフォルトの自己登録ページでこの機能を提供しています。

  7. ポータル・クラスタを再起動します。
    shutdown('Portal_Cluster', 'Cluster',force='true',block='true')    
    start('Portal_Cluster', 'Cluster',block='true')