この章の内容は次のとおりです。
コンテンツ・サーバー・インスタンスを起動、停止および再起動する方法は、複数あります。どの方法を選択するかは、要件、認可、および実行するタスクに応じて異なります。たとえば、コンポーネントの有効化や無効化のタイミングなど、コンテンツ・サーバー・インスタンスに特定の構成変更を行う場合、インスタンスを再起動する必要があります。
Inbound Refinery (IBR)インスタンスの場合、使用できる唯一のメソッドはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用することです。
コンテンツ・サーバー・インスタンスを管理するために使用できるメソッドは次のとおりです。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control (「Fusion Middleware Controlを使用したコンテンツ・サーバーおよびInbound Refineryの起動と停止」を参照)
Oracle WebLogic Server管理コンソール(「WebLogic Serverを使用したコンテンツ・サーバーの起動と停止」を参照)
Oracle WebLogic Serverスクリプト(「スクリプトを使用したコンテンツ・サーバーの起動と停止」を参照)
注意:
以前のリリースでは、コンテンツ・サーバー・インスタンスの起動、停止および再起動に、コンテンツ・サーバーの管理サーバーを使用できました。この機能は、11gリリース1 (11.1.1)の時点で置き換えられています。
管理者は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、コンテンツ・サーバー・インスタンスまたはInbound Refineryインスタンスを含むWebCenter Contentドメインを実行しているOracle WebLogic Serverサーバーを管理できます。
コンテンツ・サーバー・インスタンスおよびInbound Refineryインスタンスは、Oracle WebLogic Serverドメインの管理対象サーバー上にインスタンスをインストールおよびデプロイする処理中に、最初に起動します。コンポーネントの有効化や無効化などの構成を変更する場合など、様々な理由でコンテンツ・サーバー・インスタンスおよびInbound Refineryインスタンスを停止および再起動できます。
注意:
Inbound Refineryインスタンスは、コンテンツ・サーバーの場合と同じFusion Middleware Control手順を使用して停止および起動できます。
Fusion Middleware Controlを使用したコンテンツ・サーバーまたはInbound Refineryの起動
Fusion Middleware Controlを使用したコンテンツ・サーバーまたはInbound Refineryの停止
Fusion Middleware Controlを使用したコンテンツ・サーバーまたはInbound Refineryの再起動
『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Serverインスタンスの起動および停止に関する項を参照してください。
コンテンツ・サーバー・インスタンスまたはInbound Refinery (IBR)インスタンスを起動するには、次の手順を実行します。
コンテンツ・サーバー・インスタンスまたはInbound Refinery (IBR)インスタンスを停止するには、次の手順を実行します。
コンテンツ・サーバー管理者は、コンテンツ・サーバー・インスタンスを使用してWebCenter Contentを管理する管理権限を持つ必要があるため、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用できます。コンテンツ・サーバー・インスタンスを使用してWebCenter Content管理対象サーバーを起動または停止するには、ノード・マネージャを構成し、実行している必要があります。
コンテンツ・サーバー・インスタンスは、Oracle WebLogic ServerドメインのWebCenter Content Server上にインストールおよびデプロイする処理中に、最初に起動します。コンテンツ・サーバーの構成設定の変更時に、インスタンスの停止後に起動する場合など、別の時点でコンテンツ・サーバー・インスタンスを起動することが必要な場合があります。
サーバー・コンポーネントの有効化や無効化などの構成を変更する場合など、様々な理由でコンテンツ・サーバー・インスタンスを停止および再起動できます。
『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Serverインスタンスの起動および停止に関する項を参照してください。
コンテンツ・サーバー・インスタンスを起動するには:
UCM_server1
)を選択し、「開始」をクリックします。コンテンツ・サーバー・インスタンスを停止するには:
UCM_server1
)を選択し、「停止」をクリックします。コンテンツ・サーバー・インスタンスを再起動するには:
UCM_server1
)を選択し、「停止」をクリックします。スクリプトを使用して、Oracle WebLogicサーバー上のアクションを迅速に実行できます。アプリケーションの管理対象サーバーを起動する前に、Oracle WebLogic Serverドメインの管理サーバーを起動する必要があります。
次のスクリプトの例では、ソフトウェアのインストール・プロセスの一部としてコンテンツ・サーバー・インスタンスを事前に起動していることを前提としています。『Oracle WebCenter Contentのインストールと構成』を参照してください。
注意:
次のスクリプト・コマンドは、WebCenter Content Serverを含むOracle WebLogic Server管理対象サーバー、および管理コンソールを含むWebLogic Server管理サーバーを制御します。Oracle WebLogic Server管理サーバーを起動または停止しない場合、コンテンツ・サーバー・インスタンスを起動するための別の方法を使用します。
コンテンツ・サーバー・インスタンスを起動するには:
UCM_Server1
という名前です。Windowsスクリプト:
MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\startWebLogic.sh MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.sh UCM_server1
UNIXスクリプト:
MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh UCM_server1
コンテンツ・サーバー・インスタンスを停止するには:
UCM_server1
という名前です。Windowsスクリプト:
MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.sh UCM_server1 MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.sh
UNIXスクリプト:
MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWeblogic.sh UCM_server1 MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh
コンテンツ・サーバー・インスタンスを再起動するには:
UCM_server1
という名前です。Windowsスクリプト:
MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWeblogic.sh UCM_server1 MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\stopWeblogic.sh MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\startWeblogic.sh MW_HOME\user_projects\domains\DOMAIN_HOME\bin\startManagedWeblogic.sh UCM_server1
UNIXスクリプト:
MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWeblogic.sh UCM_server1 MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/stopWeblogic.sh MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/startWeblogic.sh MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_HOME/bin/startManagedWeblogic.sh UCM_server1
Content Server管理アプリケーションを、アプレットとして、またはスタンドアロン・モードで実行できます。スタンドアロン・モードでアプリケーションを実行するには、データベース接続の追加構成およびコンテンツ・サーバー管理者をローカル・ユーザーにすることが必要になります。
Content Server管理アプリケーションには、コンテンツ・サーバー・インスタンスにアクセス可能な任意のWebブラウザからアプレットとして実行できるものがあります。アプレットは、リモート管理に役立ちます。
注意:
バッチ・ローダー、コンポーネント・ウィザード、システム・プロパティおよびContent Serverアナライザの各ユーティリティは、アプレットとして実行できず、セキュリティ上の理由から、これらは、コンテンツ・サーバー・インスタンスがデプロイされているコンピュータから、スタンドアロン・モードで実行する必要があります。「スタンドアロン・モードでの管理アプリケーションの実行」を参照してください。
アプリケーションのスタンドアロン・バージョンで使用可能な機能の一部は、アプレット・バージョンでは使用できません。詳細は、各アプリケーションのドキュメントを参照してください。
管理アプリケーションを Java対応のブラウザ内でJavaアプレットとして実行するには、次の手順に従ってください。
コンテンツ・サーバー管理のJavaアプリケーションには、コンテンツ・サーバー・インスタンスがデプロイされているコンピュータからスタンドアロン・モードで実行できるものがあります。構成マネージャやリポジトリ・マネージャなどの一部のアプリケーションは、Webブラウザを使用してアクセスするアプレットと同じです。システム・プロパティやバッチ・ローダーなどの一部のユーティリティは、スタンドアロン・モードでのみ実行できます。これらのプログラムを起動するのに必要な方法は、WindowsインストールとUNIXインストールとで若干異なります。
アプリケーションのスタンドアロン版を実行することによって、ブラウザ・アプレットよりセキュリティが強力になり、パスワードをWebやネットワークで捕捉またはコピーされないように送信できるようになります。
スタンドアロン管理アプリケーションでは、アプリケーションを実行するコンテンツ・サーバー・システム管理者が、Oracle WebLogic Serverで定義されるユーザーではなく、ローカル管理ユーザーである必要があります。(それ以外の場合、Oracle WebLogic Serverでローカル・ユーザーは使用されません。)ログインを必要とするスタンドアロン管理アプリケーションを使用するには、ユーザー管理アプレットを実行し、コンテンツ・サーバーで管理権限を持つローカル・ユーザーを新しく定義します。ローカル・ユーザーの詳細は、「ローカル・ユーザー」を参照してください。ユーザー管理アプレットを使用したローカル・ユーザー作成の詳細は、「ユーザー・ログインの編集」を参照してください。
注意:
コンテンツ・サーバーの管理アプリケーションをスタンドアロン・モードで実行するには、Oracle WebLogic Serverでアプリケーションを認証してシステム・データベースへのJDBC接続を確立し、Oracle WebLogic Serverのデータベース接続情報にアクセスするための追加構成が必要です。「スタンドアロン・モード用のシステム・データベース・プロバイダの構成」および「スタンドアロン・モード用の外部データベース・プロバイダの構成」を参照してください。
スタンドアロン・アプリケーションが、認証にデジタル証明書を使用するSSL対応のデータベースに接続する必要がある場合は、信頼できるソースをチェックする際にそのアプリケーションが使用する標準Javaキー・ストアに、ルートCA証明書をインポートする必要があります。『Oracle WebCenter Contentのインストールと構成』のWebCenter Contentドメインの構成に関する項を参照してください。
Content Server管理アプリケーションをUNIXオペレーティング・システム上でスタンドアロン・モードで実行するには:
Content Server管理アプリケーションをWindowsオペレーティング・システム上でスタンドアロン・モードで実行するには:
スタンドアロン・モードでのみ実行できるコンテンツ・サーバー管理アプリケーションおよびユーティリティは、Oracle WebCenter Contentを含むOracle WebLogic Serverドメインおよびコンテンツ・サーバー・インスタンスで実行するための特定の構成が必要です。アプリケーションでOracle WebLogic Serverユーザーを認証し、Oracle WebLogic Serverシステム・データベースへのJDBC接続を設定するように標準の(カスタマイズされていない)Oracle WebLogic Server接続の構成を変更する必要があります。
スタンドアロン・モード用の接続を構成するには、次の手順に従います。
スタンドアロン・モードのみで実行される管理アプリケーション(バッチ・ローダー、システム・プロパティ、コンテンツ・サーバー・アナライザ・ユーティリティなど)を処理するコンテンツ・サーバーの場合、システム・データベースまたは外部データベース・プロバイダに対してJDBCドライバを構成する必要があります。コンテンツ・サーバー・スタンドアロン・アプリケーションをサポートするために、SQL ServerおよびIBM DB2データベース用のOracle Fusion Middleware DataDirect JDBCドライバを使用できます。システム・プロパティ・ユーティリティを使用して、構成情報を入力できます。
スタンドアロン・アプリケーションのJDBCドライバを構成するには、次の手順を実行します。
スタンドアロン・アプリケーションがOracle WebLogic Serverのデータ・ソースのシステム・データベース・プロバイダを使用せずにJDBCを使用してデータベースに直接接続できるように、コンテンツ・サーバー・インスタンスに外部データベース・プロバイダを作成できます。
スタンドアロン・アプリケーションでOracleTextSearch機能を外部検索エンジンとして使用するには、JDBC接続情報を含むように外部データベース・プロバイダを構成する必要があります。
デフォルトでは、受信プロバイダの構成にJDBC DriverおよびJDBC Connection Stringの値は含まれていません。これらの値を追加する必要がありますが、既存のプロバイダの名前は変更できないため、プロバイダ名を変更しないように注意してください。プロバイダ名を変更するには、プロバイダを削除して、再度追加する必要があります。
IdcShellツールを使用すると、管理者はコマンド・ラインからIdocスクリプトを実行できます。Idocスクリプトは、WebCenter Contentシステム用の独自のサーバー側カスタム・スクリプト言語です。このスクリプト言語によって、管理者は変数を参照し、HTMLページにコンテンツを条件的に追加し、問合せから返される結果をループできるようになります。
Idocスクリプトは、主に構成の設定およびHTMLテンプレートのプレゼンテーションに使用されます。Idoc変数(構成変数または環境変数と呼ばれることもあります)は、Idocスクリプトおよび構成ファイルで使用できます。『Oracle WebCenter Content構成リファレンス』の構成変数に関する項を参照してください。『Oracle WebCenter Contentでの開発』のIdocスクリプトのカスタム・スクリプト言語の概要に関する項を参照してください。
IdcShellツールには、追加のIdocスクリプト関数(表3-1を参照)、および一部の動的HTML定義(表3-2を参照)も含まれており、コンテンツ・サーバー・インスタンスやInbound Refineryインスタンスを管理する場合に役立ちます。
IdcShellツールにはヘルプが組み込まれており、次のコマンドを実行してアクセスできます。
bin/IdcShell "include shell_help"
表3-1に、通常IdcShellコマンドライン・ツールで使用されるIdocスクリプト関数とその説明を示します。
表3-1 コマンドラインIdocスクリプト関数
関数 | 説明 |
---|---|
doService(serviceName) |
serviceNameを現在のコンテキストで実行します。 |
formatBinder() |
DataBinderをフォーマットして読みやすくします。 |
getWithTrace() |
get()関数をトレースし、データのソースについてレポートします。 |
promptUser(text, flags) |
textをコンソールに表示し、ユーザー・レスポンスを読み取ります。flagsがNO_ECHOの場合、入力はエコーされません。 |
表3-2では、通常IdcShellコマンドライン・ツールで使用される動的HTML定義について説明します。
表3-2 動的HTML定義
動的HTML定義 | 説明 |
---|---|
get_username |
コンソールでユーザー名を要求し、userNameに代入します。 |
get_password |
コンソールでパスワードを要求し、dPasswordに代入します。 |
set_user_password |
ユーザーのパスワードを設定します。 |
create_user |
新しいユーザーを作成し、デフォルトで管理者ロールに設定します。 |