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Oracle® Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82735-01
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4 Portalアセット・アプリケーション・テンプレートの使用

この章では、「WebCenter Portalアセット・アプリケーション」テンプレートを使用して、WebCenter Portalで使用するためのアセットを作成、変更および公開する方法の概要を説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 「WebCenter Portalアセット・アプリケーション」テンプレートについて

「WebCenter Portalアセット・アプリケーション」テンプレートを使用して、次のアセット・タイプに対するアセット・アプリケーションを作成できます。

  • レイアウトは、列の番号や関係など、ページの基本的なプロパティを定義し、ページのページ・スタイルの一部です。詳細は、「レイアウトの開発」を参照してください。

  • ページ・スタイルは、新しく作成するページのレイアウトを定義し、そのページでサポートされるコンテンツのタイプも決定できます。詳細は、「ページ・スタイルの開発」を参照してください。

  • ページ・テンプレートは、ページ・コンテンツを囲むインタフェースを定義し、ページのグループ間での一貫したルック・アンド・フィールの適用に役立ちます。詳細は、「ページ・テンプレートの開発」を参照してください。

  • スキンは、特定のポータルやアプリケーション全体の外観とルック・アンド・フィールの色やフォントなどを定義します。詳細は、「スキンの開発」を参照してください。

  • 視覚化テンプレートは、実行時に作成されるタスク・フローのコンテンツ・レイアウトを決定します。視覚化テンプレートには、タスク・フローに追加されるデータ視覚化にバインドできるオブジェクトを含めることもできます。詳細は、「視覚化テンプレートの開発」を参照してください。

  • コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートは、コンテンツを表示するためのテンプレートを定義します。詳細は、「コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートの開発」を参照してください。

結果のアセット・アプリケーションには、Portalサーバー接続を介してWebCenter Portalにアセットを公開するために使用できるデフォルトのWebCenter Portalアセット・アーカイブ・デプロイメント・プロファイルが組み込まれています。

4.2 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成

JDeveloperでWebCenter Portalに公開できるWebCenter Portalアセットを作成または編集するには、「WebCenter Portalアセット・アプリケーション」テンプレートを使用したWebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成から始めます。アプリケーションでは、作成または変更するアセット・タイプ(ページ・テンプレートなど)を定義します。次に、そのアプリケーション内で、アセットのプロパティを定義または編集し、最後に共有アセットまたはポータル固有のアセットとしてWebCenter Portalに公開できます。

この項には次のトピックが含まれます:

4.2.1 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成方法

WebCenter Portalアセット・アプリケーションを作成するには、次のようにします。

  1. ナビゲーション・ペインで、「新規アプリケーション」をクリック(または「新規ギャラリ」アイコンをクリックして「アプリケーション」を選択)します。

    「新規ギャラリ」が表示されます(図4-1)。

  2. 「WebCenter Portalアセット・アプリケーション」を選択して「OK」をクリックします。

    WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成ウィザードの「アプリケーション名」ページが表示されます(図4-2)。

    図4-2 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ1

    図4-2の説明が続きます
    「図4-2 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ1」の説明
  3. アプリケーション名を入力し、必要に応じてアプリケーションを格納するデフォルト以外のディレクトリを選択して「Next」をクリックします。

    WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成ウィザードの「プロジェクト名」ページが表示されます(図4-3)。

    図4-3 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ2

    図4-3の説明が続きます
    「図4-3 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ2」の説明
  4. プロジェクトのプロジェクト名を入力して「Next」をクリックします。

    必要に応じて、プロジェクトを格納するディレクトリを変更できますが、プロジェクト名がパスの最後に自動的に追加されることに注意してください。WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成ウィザードのプロジェクトJava設定ページが表示されます(図4-4)。

    図4-4 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ3

    図4-4の説明が続きます
    「図4-4 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ3」の説明
  5. 必要に応じて、アセット・プロジェクトについてプロジェクトJava設定のフィールドを更新し、「Next」をクリックします。

    WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成ウィザードの「ポータル・アセット」ページが表示されます(図4-5)。

    図4-5 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ4

    図4-5の説明が続きます
    「図4-5 WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成 - ステップ4」の説明
  6. アセット・タイプ(たとえば「ページ・テンプレート」)を選択し、必要に応じて、表示名の変更(変更内容はディレクトリ・パスおよびファイル名に適用されることに注意)、アセット・プロジェクトの説明の追加、アセットが作成されるディレクトリの変更をそれぞれ行い、「終了」をクリックします。アセット・アプリケーションが作成されると、ナビゲーション・ペインに表示されます(図4-6)。

    図4-6 新規作成されたPortalアセット・アプリケーション

    図4-6の説明が続きます
    「図4-6 新規作成されたPortalアセット・アプリケーション」の説明

4.2.2 アセット・アプリケーションのアーティファクトに関する必知事項

WebCenter Portalアセット・アプリケーションを作成する際に、名前付きワークスペースを1つ作成し、そのワークスペース内に名前付きプロジェクト(デフォルトではPortalAsset)を1つ作成します。WebCenter Portalアセット・アプリケーション・プロジェクトは、JDeveloperのWebアプリケーション用の標準に準拠します。ADF Fusion WebアプリケーションのViewControllerプロジェクトと同じ構造とすべての機能、さらに次のWebCenter Portal固有の機能を備えています。

  • アセット公開 - アセット・アプリケーションをWebCenter Portalに公開できます。

  • ページ・エディタ - Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)内で、ページ・コンポーネントを使用し、ランタイム・カスタマイズを実行できます。

  • カスタマイズ・コンポーネント - 同じく、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)内で、コンポーザ・コンポーネントを使用し、ランタイム・カスタマイズを実行できます。

アセット・プロジェクトは、Fusion ViewControllerのデフォルトJSPタグおよびJDeveloperライブラリと、一部のWebCenter Portal固有のJSPタブおよびJDeveloperライブラリを使用してシードされます。portalというデフォルトのパッケージが含まれていますが、この名前は、たとえばDataBindings.cpxのフォルダ名としても使用されます。

アセット・アプリケーションが作成されると、META-INF/assets/<assetName>の下にあるassetDef.xmlファイルを編集して、displayNameDescriptionなどのアセット固有のプロパティの値を変更できます。

4.3 WebCenter Portalアセットの作成および編集

「WebCenter Portalアセット・アプリケーションの作成」の説明に従ってアセット・アプリケーションを作成したので、アセットのプロパティを定義または変更できるようになりました。表4-1に、様々なアセット・タイプの作成と変更に関する詳細の参照先を示します。アセットの作成に続いて、WebCenter Portalに公開します(「WebCenter Portalアセットの公開」を参照)が、ここではテストおよびデバッグができます(「WebCenter Portalアセットのテスト」を参照)。

表4-1 WebCenter Portalアセットの作成

アセット・タイプ 詳細の参照先

レイアウト

「レイアウトの開発」

ページ・スタイル

「ページ・スタイルの開発」

ページ・テンプレート

「ページ・テンプレートの開発」

スキン

「スキンの開発」

視覚化テンプレート

「視覚化テンプレートの開発」

コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート

「コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートの開発」

4.4 WebCenter Portalアセットの公開

この項では、WebCenter PortalアセットをWebCenter Portalに共有アセットまたはポータル固有のアセットとして公開するための手順を説明します。

この項では、次の項目について説明します。

4.4.1 WebCenter Portalサーバー接続の作成

アセットを共有アセットとしてWebCenter Portalに公開する、または特定のポータルに公開するには、ターゲットPortalサーバーへの接続を設定する必要があります。「WebCenterポータル・サーバー接続」ダイアログを使用してPortalサーバーへの接続を構成します。接続は、アプリケーション・リソースまたは他のアセット・アプリケーションで再利用できるIDE接続として設定できます。

WebCenter Portalサーバー接続を作成するには:

  1. 次のいずれかを実行して「WebCenterポータル・サーバー接続」ダイアログを開きます。
    • 「リソース・カタログ」で、「新規」をクリックして「IDE接続」→「WebCenter Portalサーバー」の順に選択します。

    • 「アプリケーション・リソース」ペインで、「接続」を右クリックして「接続の作成」→「WebCenter Portalサーバー」の順に選択します。

    「WebCenterポータル・サーバー接続」ダイアログが表示されます(図4-7)。

    図4-7 「WebCenterポータル・サーバー接続」ダイアログ

    図4-7の説明が続きます
    「図4-7 「WebCenterポータル・サーバー接続」ダイアログ」の説明
  2. 「接続の作成場所」オプションで、「アプリケーション・リソース」を選択して現在のアプリケーションに固有のPortalサーバー接続を構成するか、「IDE接続」を選択して他のアプリケーションに使用できるIDEリソースとして接続を保存します。

    ヒント:

    複数のアセットを作成して公開する場合は、「IDE接続」で接続を保存することをお薦めします。IDE接続をアセット・アプリケーションに追加するには、「リソース・カタログ」で「IDE接続」ノードからその接続を選択し、右クリックして「アプリケーションに追加」を選択するか、「アプリケーション」パネルの「アプリケーション・リソース」ノードの下にある「接続」ノードにドラッグします。

  3. 設定しているPortalサーバー接続の名前を入力します。使用できるのは英数字のみであることに注意してください。
  4. 接続先のPortalサーバーのホスト名およびポート割当てを入力します。ホストには、完全修飾ドメイン名localhostまたはサーバー名のいずれかを入力できます。
  5. 接続先のPortalサーバーの有効なユーザー名およびパスワードを入力します。
  6. 入力が完了したら、「接続のテスト」をクリックして接続が機能するか確認します。サーバーがオフラインのために接続のテストが失敗した場合、接続は設定されたままなので、サーバーが再度使用可能になると使用できます。

ヒント:

「サービス・パス」フィールドは編集可能ではありませんが、このフィールドを使用してブラウザにコピーして貼り付け、サーバー接続用のRESTエンドポイントを特定できます。

4.4.2 WebCenter Portalアセットの公開

WebCenter Portalアセットを作成したら、次の工程はアセットを公開してWebCenter Portalでテストします。

WebCenter Portalアセットを公開するには:

  1. Portal Assetプロジェクト・ノードを右クリックして「デプロイ」を選択し、デプロイするデフォルトのデプロイメント・プロファイルを選択します(図4-8)。

    図4-8 WebCenter Portalアセットのデプロイ

    図4-8の説明が続きます
    「図4-8 WebCenter Portalアセットのデプロイ」の説明

    アセットのデプロイ・ウィザードが表示されます(図4-9)。

    図4-9 アセットのデプロイウィザード - 「デプロイメント・アクション」ページ

    図4-9の説明が続きます
    「図4-9 アセットのデプロイウィザード - 「デプロイメント・アクション」ページ」の説明
  2. 「デプロイメント・アクション」ページで、「WebCenter Portalにデプロイ」を選択して「Next」をクリックします。

    「ポータル・サーバー」ページが表示されます(図4-10)。

    図4-10 アセットのデプロイウィザード - 「ポータル・サーバー」ページ

    図4-10の説明が続きます
    「図4-10 アセットのデプロイウィザード - 「ポータル・サーバー」ページ」の説明
  3. Portalサーバー接続を構成した場合は、「共有アセット」またはアセットの公開先となるPortalサーバー接続に対する特定のポータルを選択します。Portalサーバー接続をまだ構成していない場合は、「追加」アイコンをクリックして、「WebCenter Portalサーバー接続の作成」で示しているようにPortalサーバー接続のフィールドを入力します。
  4. 「終了」をクリックしてアセットをデプロイするか、「サマリー」をクリックしてデプロイする前にデプロイメントの選択内容のサマリーを表示します。
  5. 「デプロイ - ログ」ペインを開き、デプロイのステータスを確認します。PortalサーバーでターゲットURLをクリックしても、直近にデプロイされたアセットを表示できます。

4.5 WebCenter Portalアセットのテスト

アセット・アプリケーションを作成または変更してアセットをWebCenter Portalに公開すると、続いてランタイム結果をテストできます。WebCenter Portalのランタイム内でアセットをテストする必要があることに注意してください。JDeveloperでアセットを変更し、Portalサーバーに再公開してWebCenter Portalで検証すると、繰り返すことができます。再公開には、PortalAssetプロジェクト・ノードの右クリック→「デプロイ」→直近に使用されたデプロイメント項目を使用するか、デフォルトの[Alt]+[Shift]+[P]ショートカット・キーを使用するかの2通りの方法があります。

注意:

ショートカット・キーの設定を変更または表示するには、「ツール」→「プリファレンス」→「ショートカット・キー」の順に移動し、"ポータル・アセットの再公開"またはその他のショートカット・キーを探します。

デバッグ・プロセスを支援するために、テスト環境またはステージング環境の管理者(または管理者権限を持つユーザー)に、ランタイムに表示されるようにエラー・メッセージおよびコール元のスタックを構成するよう依頼できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のWebCenter Portalのエラーメッセージの表示と構成に関する項を参照してください。